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高専 新技術説明会【オンライン開催】

日時:2022年09月01日(木) 13:25~15:55

会場:オンライン開催

参加費:無料

主催:科学技術振興機構、国立高等専門学校機構

発表内容詳細

  • 13:25~13:30

開会挨拶

国立高等専門学校機構 研究担当理事 國枝 佳明

  • 13:30~13:55
  • アグリ・バイオ

1)田んぼの害虫ジャンボタニシの密度推定および発生予察技術

発表資料 プレゼン動画

国立高等専門学校機構 佐世保工業高等専門学校 電気電子工学科 准教授 柳生 義人

https://researchmap.jp/y.yagyu

新技術の概要

ジャンボタニシ(和名:スクミリンゴガイ)は、関東以南に生息している水田作物を食害する外来種です。本提案では、ジャンボタニシが電気に誘引される特性を活かして、貝密度(個体数)を推定する技術を紹介します。移植水稲での許容個体数は、1㎡あたり2.5頭とされており、貝密度を知ることで適切な防除対策に繋がることが期待されます。

従来技術・競合技術との比較

ジャンボタニシの個体数を測定する方法には、方形区画内の個体数を数えるコドラート法があります。従来法は、水田内に進入する必要があるだけでなく、手間がかかる上にジャンボタニシを選び出すための慣れが必要であり、一般的には普及していません。提案技術では、電極を具備した装置を置くだけで、水田内の貝密度を簡便に測定することが可能となります。

新技術の特徴

・ジャンボタニシの電気誘引特性を用いた密度推定技術
・水田内のジャンボタニシの個体数(貝密度)を手軽に把握することが可能
・取水口付近など水田内の貝密度を部分的に測定することが可能

想定される用途

・ジャンボタニシによる食害リスクの把握
・ジャンボタニシ駆除薬剤の適量散布
・水田内のジャンボタニシの個体数の把握による発生予察

  • 14:00~14:25
  • アグリ・バイオ

2)薬剤抵抗性を生じない新規パルス高電圧殺虫技術の構築

発表資料 プレゼン動画

国立高等専門学校機構 大分工業高等専門学校 電気電子工学科 准教授 上野 崇寿

新技術の概要

わが国における採卵養鶏事業において、養鶏に寄生するダニの一種である「ワクモ」による経済的被害が近年増大している。その防除方法として殺ダニ剤が使用されてきたが、近年、薬剤抵抗性を示すワクモが出現し対策に苦慮している現状にある。そこで、ワクモの特性を活かしたリアクタを開発、エネルギー効率の高い高電圧インパルス電源とともに殺虫効率90%以上のワクモ殺虫技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

現在実用化され、最も普及しているピレスロイド系殺虫剤は、その散布コストが低く速効性があるものの、近年では薬剤に対して抵抗性を持つものが増加・蔓延し、その効果の減少が多数報告されている。本技術は、物理的に鶏ダニ類を殺滅するという物理的殺滅アイデアに依拠しており、直流高電圧よりも安全性の高い高電圧パルス発生装置の開発そのものが申請者らにしかなしえない進歩性を有し、汎用性のある部品で構成されていることが特徴である。

新技術の特徴

・インパルス高電圧を用いた瞬間的ワクモ殺虫
・薬剤抵抗性を生じない、安全かつ高効率の殺虫技術
・安価、安全な養鶏防除装置

想定される用途

・鶏舎に設置可能なワクモ予防システム
・ワクモ以外の害虫殺虫技術
・ウインドレス鶏舎全体を一元管理、制御可能なシステム

関連情報

・サンプルあり

  • 14:30~14:55
  • アグリ・バイオ

3)植物成分を活用した青果物の熟成抑制材について

発表資料 プレゼン動画

国立高等専門学校機構 福島工業高等専門学校 化学・バイオ工学科 教授 内田 修司

https://chemical.fukushima-nct.ac.jp/staff.html

新技術の概要

植物成分を利用したエチレン吸着材です。常温でエチレンを吸着できるため、桃、メロン、バナナ、みかん(柑橘類)など自ら発生するエチレンによって熟成が加速度的に進行する果実、野菜の熟成を抑制でき、食べ頃時期をコントロールできます。

従来技術・競合技術との比較

エチレン吸着による熟成抑制材は多数ありますが、湿度による性能低下や低温時に有効性が高まるなど使用に制約があります。この熟成抑制材は、常温でエチレンを吸着できるため、青果物の熟成、たとえばメロンや桃、みかん(柑橘)の軟化時期を遅くできます。

新技術の特徴

・成分は植物由来の天然物であり、常温でエチレン吸着材として働きます。
・塗布、含侵など利用形態の自由度があります。
・桃では常温で1週間程度の軟化抑制を確認しています。

想定される用途

・産地 収穫後の鮮度保持(熟成抑制)
・流通(産地→消費地) 鮮度保持温度(省エネ)
・販売 鮮度保持コストの削減(省エネ)

関連情報

・サンプルあり
・デモあり

  • 15:00~15:25
  • 環境

4)雑草を抑える緑化技術?廃棄物リサイクルがつなぐ新しいエシカルグリーンの創成

発表資料 プレゼン動画

国立高等専門学校機構 富山高等専門学校 物質化学工学科 教授 袋布 昌幹

http://www.nc-toyama.ac.jp/

新技術の概要

迷惑土地の最大の原因である雑草問題について、廃棄物を原料とした土壌改良剤とグランドカバー植物を用いて雑草を抑えながら緑化を行える「エシカルグリーン」技術を紹介します。

従来技術・競合技術との比較

廃セッコウボードや他の産業の副生物を用いた100%リサイクル資材と、在来種を品種改良したグランドカバー植物を組み合わせた技術は,他に例のない緑化と雑草繁茂抑制を両立させた技術です。

新技術の特徴

・雑草の繁茂を抑えつつグランドカバー植物の繁茂を促進させる土壌改良資材
・完全廃棄物のリサイクルで土壌改良資材を構築する技術
・緑化による炭酸ガス固定効果、雑草繁茂抑制、赤土流出抑制につながる技術

想定される用途

・赤土流出抑制
・雑草繁茂を抑えた緑化
・メガソーラーなどの大規模用地の緑化

関連情報

・サンプルあり
・デモあり

  • 15:30~15:55
  • 材料

5)モノを汚染から護る滑液性フィルムの開発

発表資料

国立高等専門学校機構 長野工業高等専門学校 工学科機械ロボティクス系 准教授 柳澤 憲史

http://teacher.nagano-nct.ac.jp/yanagisawa/index.html

新技術の概要

固体表面の汚染は液体内に存在する粒子が付着することによった起こる。液滴の付着を防止すれば汚染は防止できるが、ファンデルワールス力によって、必ず付着する。様々な固体表面に液滴が付着した際に、その液滴をスルッと滑り落とす。そんな素材を非常に簡便に作製する技術を開発した。

従来技術・競合技術との比較

液滴が付着しにくい技術は多数報告されている。ファンデルワールス力をゼロにできない限り、付着防止技術は実現不可能である。固体表面に液相を保持することで滑液性を付与する報告も多数あるが、液相の長期間の保持は不可能である。本技術は簡便に作製できるフィルムによって、滑液性を実現した。

新技術の特徴

・非常に簡便に作製できるフィルムを提供できること
・フィルムが滑液性を保有していること
・比較的多様な形状の固体表面に適用可能なこと

想定される用途

・医療用品の汚染防止
・衛生用品の洗浄の容易化
・半導体加工装置のスラリー等の汚染防止

関連情報

・デモあり

お問い合わせ

連携・ライセンスについて

【問い合わせ】

国立高等専門学校機構 本部事務局 研究推進課
TEL:03-4212-6821
Mail:kenkyu-sien アットマークkosen-k.go.jp
URL:https://www.kosen-k.go.jp/

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〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

TEL:03-5214-7519

Mail:scettアットマークjst.go.jp

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