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開催スケジュール

健康・医療 新技術説明会
【日時】2020年01月21日(火) 10:25~14:55【会場】JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
【参加費】無料(事前申込み制)
【主催】科学技術振興機構、PUiP 大学知財群活用プラットフォーム 【PUiP参加機関】宇都宮大学、神奈川大学、埼玉大学、芝浦工業大学、首都大学東京、株式会社信州TLO、筑波大学、東京電機大学、東京理科大学、日本原子力研究開発機構、山梨大学、横浜国立大学
【後援】特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

10:30~10:55 医療・福祉
1) ペプチドアプタマーによるがんマーカー検出技術開発

埼玉大学 大学院 理工学研究科 物質科学部門 教授 松岡 浩司
http://md.fms.saitama-u.ac.jp/

【新技術の概要】

がんマーカーとして知られているミッドカインに結合するペプチドアプタマーの創出とその物性評価に関する技術。ミッドカインに結合するRNAアプタマーが知られているが、分子量の小さなペプチドアプタマーでは初めての物質である。表面プラズモン共鳴分光法により物性評価を行ったところ、アプタマーの解離定数が約8 nMと算出できた。この値は抗体に匹敵する。

【従来技術・競合技術との比較】

がんマーカーに結合するRNAアプタマーが知られているが、分子量の小さなペプチドアプタマーでは初めての物質である。このペプチドアプタマーをリード化合物として多価化等を行い、活性の飛躍的向上を達成し、抗体を凌駕する。

【新技術の特徴】

・ペプチドアプタマーのため、低分子量である。
・抗体やRNAアプタマーと比較して、安定性、利便性、コスト等の利点が非常に大きい。
・解離定数は8 nMと見積もられ、抗体に匹敵する。

【想定される用途】

・ELISA
・イムノクロマト
・DDS

11:00~11:25 計測
2) 可視光画像解析による血流評価システム

東京電機大学 理工学部 電子工学系 准教授 荒船 龍彦
http://www.rt.dendai.ac.jp/arafunelab/index.html

【新技術の概要】

薬剤や赤外カメラを用いず一般的なカラーカメラを用いて生体の血流動態の定量化と可視化を実現する技術。本技術を用いることで難治性潰瘍治療や乳癌治療時の乳房再建用皮弁形成などの簡便かつ正確な手術支援用診断が可能。また計測結果を皮膚表在へプロジェクションマッピングすることで非侵襲に処置箇所を明示できる。

【従来技術・競合技術との比較】

ICGを用いた血流動態計測は薬剤を用いることによる制限があり、TcPO2による計測やエコーによる%FMD計測では1点1点の計測を複数回繰り返す煩雑さや空間解像度の低さが課題であるが、本技術はそれらを解決しながら血流動態を二次元的に把握する長所を持つ。

【新技術の特徴】

・簡易血流計測
・手術支援
・形成外科

【想定される用途】

・術前の組織の血流動態スクリーニング
・プロジェクションマッピングを用いた手術支援

【関連情報】

・サンプルあり

11:30~11:55 アグリ・バイオ
3) 胚環境操作による生活習慣病DOHaDモデルマウスの開発

山梨大学 生命環境学域 生命農学系(生命工学) 教授 岸上 哲士
https://skishigami4.wixsite.com/website

【新技術の概要】

本技術は、遺伝変異によらず成体において糖尿病を自然発症するマウスを作出する新規胚環境操作技術を用いて、生活習慣病である糖尿病を発症するマウスを人為的に作出する技術です。

【従来技術・競合技術との比較】

糖尿病を含む生活習慣病の発症リスクは胚や胎児期の環境の影響が大きいことが明らかになりつつあるが(DOHaD)、その考えに基づいて糖尿病を研究する最適な疾患モデル動物が確立されておらず、研究者が入手することもできない。その疾患モデル動物を実現する。

【新技術の特徴】

・遺伝変異によらず成体において糖尿病を自然発症するマウスを作出する
・比較的簡易な胚環境操作を用いて、生活習慣病である糖尿病を発症するマウスを人為的に作出する
・生活習慣病における、胚や胎児期の環境の影響(DOHaD)に基づいた疾患モデル動物

【想定される用途】

・糖尿病DOHaDモデルマウスをもちいて、糖尿病薬の開発
・糖尿病DOHaDモデルマウスをもちいて、健康食品の開発
・生活習慣病の発症メカニズムの解明に向けた基礎研究

13:00~13:25 創薬
4) 抗肥満薬リードの開発

神奈川大学 天然医薬リード探索研究所 特別招聘教授 上村 大輔
https://www.sci.kanagawa-u.ac.jp/chem/uemura/

【新技術の概要】

今日、肥満と生活習慣病発症との関係が地球規模での問題として叫ばれている。最近、海洋藍藻から白色脂肪細胞の脂肪蓄積を阻害するγーピロン化合物ヨシノンAを発見した。動物実験で顕著な脂肪蓄積阻害を確認している。合成的にグラムスケールで提供できる物質であるので、今後の臨床前実験に供することができる。

【従来技術・競合技術との比較】

抗肥満薬はいくつか提案されているが、問題点も多く新しい概念の医薬リードが求められている。特に病的肥満は人間としての活動を阻害している。本開発は従来のものと異なり、酸化還元系への阻害による脂肪蓄積阻害であり、即効性の特効薬としての期待がかかる。企業との連携も考えられ、開発を加速したい。

【新技術の特徴】

・抗肥満薬リードの提供
・ケミカルバイオォジー研究による機能解明
・物質の大量合成、とそのグラムスケール提供

【想定される用途】

・抗肥満薬
・動物に対する抗肥満薬
・脂肪分解に関係する機能性タンパク質の発見

【関連情報】

・サンプルあり
・展示品あり

13:30~13:55 分析
5) 電気化学発光による薬物の検出

信州大学 理学部 理学科 化学コース 助教 高橋 史樹
http://science.shinshu-u.ac.jp/~chem/bunseki/

【新技術の概要】

薬物事犯による検挙人員が1万人を超え、深刻な社会問題として提起されており、これに対して簡便なスクリーニング分析法を開発した。電気化学発光法を用いることで、簡便で高感度な覚せい剤検出を可能にした。類似の構造を有する麻薬やドーピング薬物との識別法、さらには他の化学物質の検出への展開が期待される。

【従来技術・競合技術との比較】

薬毒物の検出方法は、従来では大型の機器が必要でコストも高かったため、現場での分析方法としての利用には制限があった。本法はこれに近い感度で覚せい剤を検出できることを確認した上で、高額な試薬等を必要としない、安価で簡便なポータブル覚せい剤分析技術としての利用を提案したものである。

【新技術の特徴】

・高感度の薬毒物分析方法
・ポータブル化が可能な検出装置
・安価で簡便な前処理技術

【想定される用途】

・覚せい剤のスクリーニング分析
・分解しやすい化学種の前処理技術
・ドーピング薬物のスクリーニングテスト

14:00~14:25 創薬
6) 植物におけるタンパク質大量発現「つくばシステム」

筑波大学 生命環境系 生物科学専攻 教授 三浦 謙治
https://sites.google.com/view/tsukubapmcb

【新技術の概要】

植物にて、大腸菌並みのタンパク質量(4mg/g新鮮重以上)を作出することが可能で、植物さえあれば、3~7日で作出可能である。しかも、大腸菌では作製が困難なサイズの大きいタンパク質でも作製できる場合がある。また、複合体を形成しやすいという特徴をもつ。

【従来技術・競合技術との比較】

植物における一過的タンパク質発現としてmagnICONシステムが挙げられるが、magnICONシステムよりも短期間で4mg/g新鮮重を達成可能である。また、magnICONシステムではタバコ属にしか用いることができないが、つくばシステムは、ナス科、キク科、ウリ科、マメ科など様々な植物へ適用可能である。

【新技術の特徴】

・植物由来あるいは植物以外のタンパク質やタンパク質複合体を作製することが可能である。
・様々な植物において発現が可能である。
・ベンサミアナタバコを用いた場合、大腸菌並みの発現量(4mg/g新鮮重以上)を示す。

【想定される用途】

・医療用タンパク質など、有用タンパク質の発現
・生合成酵素を大量発現させることで、植物二次代謝産物の大量調製といった物質生産への利用
・ゲノム編集酵素を発現させることで、様々な植物におけるゲノム編集の適用

14:30~14:55 アグリ・バイオ
7) 高速細胞単離装置

芝浦工業大学 システム理工学部 生命科学科 教授 花房 昭彦

【新技術の概要】

正確に腫瘍の範囲を特定するには腫瘍の悪性度を診断する必要がある。診断を行うには、細胞を単離する必要があるが、6分程度の時間を要していた。本発明では、ローラーポンプとせん断力負荷機構により、30秒という従来より1/10以下の短時間で細胞を単離することができるようになった。

【従来技術・競合技術との比較】

従来はピペッティングという動作で細胞の単離を行っていた。これはピペットによって細胞の含まれた溶液を吸ったり、吐いたりを繰り返すことによって単離を行う方法である。この動作を自動化した装置もあるが、細胞の単離が完了するまでには6分程度の時間を要し、迅速診断のボトルネックとなっていた。

【新技術の特徴】

・ローラーポンプとせん断力負荷機構で効率よく、30秒という従来より1/10以下の短時間で細胞単離可能
・機構全体で横185×縦100×高さ110[mm]程度とコンパクト
・市販のローラーポンプとDCモーターで動作するため、低コストで製作可能

【想定される用途】

・単離した細胞のフローサイトメトリーによる腫瘍の悪性度診断
・単離した細胞の光学的な診断
・細胞タンパク質抽出への応用

【関連情報】

・サンプルあり