新技術説明会 > 開催予定・お申込み > 南日本 > 2021 ライフサイエンス > 2021 ライフサイエンス:発表内容詳細
新技術説明会メールマガジンご登録
新技術説明会パンフレット


他開催予定の説明会
10/14(木)pm
神戸大学 新技術説明会 
10/19(火)pm
アグリビジネス 新技術説明会
   

【オンライン開催】ライフサイエンス 新技術説明会
【日時】2021年09月28日(火) 9:55~15:25【会場】オンライン開催
【参加費】無料(事前申込み制)
【主催】科学技術振興機構、北九州市立大学、鹿児島大学、宮崎大学、山口大学、佐賀大学、大分大学、琉球大学、都城工業高等専門学校、鹿屋体育大学、鹿児島工業高等専門学校

令和3年度新技術説明会は、オンライン開催を実施いたします。聴講をご希望される方は、本枠内下部のリンクよりお申し込みください。 接続方法のお問い合わせは受付けておりませんので予めご了承ください。
各発表終了後、Zoomミーティングにて技術相談・質問ルームを実施いたします。ぜひご利用ください。 連携についてのお問い合わせにつきましては、Webサイトの「お問い合わせ」に記載の研究機関窓口へ直接お問い合わせいただけますようよろしくお願いいたします。

※お申込みはこちらから→ 新技術説明会に参加する
  申込受付:開催日前日の正午まで
  聴講の運用方法が変更となりました。聴講用URLは開催日の前日にご登録いただいたメールアドレスにお送りします。

 (定員に達した場合は参加申込を終了いたします。あらかじめご了承ください)

発表内容詳細

10:00~10:25 材料
1) マグネシウム火災を消火する!〜感温性自己発泡型無機素材を利用した新規消火剤〜

宮崎大学 工学教育研究部 応用物質化学プログラム 教授 塩盛 弘一郎
https://www.chem.miyazaki-u.ac.jp/~shiomori/

【新技術の概要】

ケイ酸化合物を主成分として用い含水率を制御する事により、幅広い火災に適用可能な消火剤を提供出来ることを見出し、溶液状から粉末状の形態の消火剤を開発した。

【従来技術・競合技術との比較】

炎の熱により燃焼物の表面に被膜を形成し発泡する事により消火する消火剤は他には無く、高温でも発生した泡が消えない優位性を有する。マグネシウム火災に使用しても激しい反応が起こらず他に例が無い。

【新技術の特徴】

・マグネシウム火災に有効であること
・高温でも泡が消えない性質があること
・幅広い火災に適用可能であること

【想定される用途】

・マグネシウムやアルミなどを原料に用いる部品や製品の製造工場に常備する消火剤
・マグネシウム火災、油火災、木造建築物の火災など従来消火の難しい場面で用いる消火剤

10:30~10:55 創薬
2) 樹状細胞を標的とした新規免疫チェックポイント阻害剤の開発

宮崎大学 医学部 医学科感染症学講座免疫学分野 教授 佐藤 克明
http://www.med.miyazaki-u.ac.jp/meneki/

【新技術の概要】

免疫応答の司令塔である樹状細胞に発現する分子“X”が、ヒトとマウスにおいて新規「免疫チェックポイント分子」であることを解明し、その機能阻害抗体によるがん免疫治療法を開発した。

【従来技術・競合技術との比較】

抗ヒト分子“X” 機能阻害抗体は樹状細胞を標的とする新規免疫チェックポイント阻害剤であり、臨床で使用されている免疫チェックポイント阻害剤と比較して、副作用が著しく軽減した高いがん治療効果を示す。

【新技術の特徴】

・免疫応答の司令塔である樹状細胞上に発現する分子”X”を標的としていること
・当該分子”X”は、新規免疫チェックポイント分子であること
・抗分子”X”機能阻害抗体は、副作用が軽減された優れた抗がん作用を示すこと

【想定される用途】

・現在使用されている免疫チェックポイント阻害剤(ヤーボイ、オプジーボ等)に代わる抗がん剤
・現在使用されている免疫チェックポイント阻害剤に不応答性や耐性を示すがん種に有効
・現在使用されている免疫チェックポイント阻害剤と併用することで、さらに有効性が高まること

11:00~11:25 医療・福祉
3) シスプラチンの抗悪性腫瘍効果を予測する方法の開発

大分大学 医学部 分子病理学講座 助教 塚本 善之
http://www.med.oita-u.ac.jp/byori2/index.htm

【新技術の概要】

本法は癌組織培養と独自のバイオマーカーを組み合わせたシスプラチンの効果予測法である。シスプラチンは多くの癌腫で使用されているが、患者により効果は異なり、効果の低い患者は癌が進行するだけでなく、つらい副作用に苦しむ。よって、投与前に効果を予測することが望ましいが、シスプラチンでは実施されていない。

【従来技術・競合技術との比較】

現在の抗癌剤効果予測法は遺伝子異常に基づく「遺伝子パネル検査」が保険適用のもと、広く実施されている。これは遺伝子異常を標的とした分子標的薬において有効ではあるが、シスプラチンのような遺伝子異常を標的としない抗癌剤には適用されない。

【新技術の特徴】

・独自のバイオマーカー
・少量の組織(内視鏡的に採取される生検組織など)で診断可能
・「遺伝子パネル検査」では効果予測が難しいシスプラチンの効果を予測する

【想定される用途】

・シスプラチン投与前に効果を予測し、癌治療計画の立案に役立てる

11:30~11:55 医療・福祉
4) 副作用の原因薬剤推定システム

山口大学 大学院医学系研究科 システムバイオインフォマティクス講座 教授 浅井 義之
http://www.med.yamaguchi-u.ac.jp/

【新技術の概要】

副作用症状が出現した際に、症状から副作用を推定し、さらに、副作用からその原因として疑いの高い薬剤を、その患者が服用中の薬の中から高い精度で推定できるシステムである。過去の副作用・原因薬データに基づき、ベイズ推定に基づく推定手法を実装している。

【従来技術・競合技術との比較】

類似先行特許があるが、症状から、直接、原因薬剤を推定するシステムとなっており 確定された副作用名介さない。 このため予測精度が低い可能性が高い。また、特許書類中の説明によると、その推定手法の科学的妥当性に疑問が残る。

【新技術の特徴】

・症状から副作用を推定する
・副作用から、服用中薬物の中の被疑薬を推定する
・被疑薬推定はビッグデータから算出したベイズ統計に基づく。したがって、服用薬に被疑薬候補として順位を付与可能。

【想定される用途】

・病院における副作用被疑薬推定
・薬局における副作用被疑薬推定

12:00~12:25 医療・福祉
5) 肝細胞癌に対する高感度DNAメチル化解析による簡便かつ低コストスクリーニング検査の研究開発

山口大学 大学院医学系研究科 臨床検査・腫瘍学講座 准教授 末廣 寛
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~jnaka/kouza/

【新技術の概要】

肝癌スクリーニングに応用可能なリキッドバイオプシー技術「SEPT9高感度メチル化解析法(m-SEPT9法)」は、微量検体(血清0.4mL)から、簡便な工程、低コスト(原価約2,000円)、高精度でSEPT9メチル化の定量測定を可能とするものである。

【従来技術・競合技術との比較】

m-SEPT9の検出には既存の製品として大腸癌スクリーニングキットであるEpi proColon®がFDAで承認されている。しかし、多量の血漿検体(3.5mL)を要し、DNA処理にバイサルファイト処理が必要である。また定量性がなく、炎症性発癌が主体の肝癌のスクリーニングには限界がある。上記技術はこれらの問題点を解決した新技術である。

【新技術の特徴】

・低コスト
・高い定量性
・簡便な工程

【想定される用途】

・肝がん診断スクリーニング
・肝がん治療モニタリング
・肝がん予後予測

12:30~12:55 医療・福祉
6) コラーゲンでアンメット・メディカルニーズを解決する

佐賀大学 医学部 病因病態科学講座 准教授 青木 茂久
https://exp-patho.med.saga-u.ac.jp/

【新技術の概要】

共同研究者である農研機構・竹澤俊明博士と共に高密度コラーゲン素材を用いて、目的とする医療技術に応じた形状加工を行うことで、アンメット・メディカルニーズに対応する新たな医療機器を開発した。

【従来技術・競合技術との比較】

従来、コラーゲン素材は、線維密度の低いゲル、ゾル、スポンジ状で用いられており、力学的に脆弱であった。この低密度のコラーゲン線維にガラス化処理を加えることで、生体内の結合組織に匹敵する高密度かつ高強度のコラーゲンの開発に成功した。さらに、製品形状を半球状、糸状など、様々な形状の加工に成功した。

【新技術の特徴】

・高密度コラーゲン素材
・組織再生促進作用
・抗線維化作用

【想定される用途】

・創傷治療における再生促進
・細胞移植における細胞担体
・創薬支援

13:00~13:25 創薬
7) 低酸素に対する体の抵抗力を選択的に上昇させる薬PyrzA

佐賀大学 大学院先進健康科学研究科 健康機能分子科学コース 准教授 川口 真一

【新技術の概要】

生体には低酸素環境下で生体を防御するための機構が備わっており、その機構の一つが転写因子である低酸素誘導因子HIFによる制御です。
この制御機構は、虚血性疾患の治療に用いられるため、具体例として、慢性腎炎による虚血症に対する治療薬として実用化されています。
この治療薬の作用機序はHIFを分解に導く酵素PHDの阻害によるものであり、今回発表するのは、従来までの構造とは大きく異なる新規PHD阻害分子PyrzAについてです。

【従来技術・競合技術との比較】

現在実用化されているHIF-PHD阻害剤は、すべて2-oxoglutarateのアナログですが、本化合物はHIF配列のアナログであり、選択的な阻害が可能となっています。副作用が低い可能性のある分子です。また、従来品より活性が高いという特徴があります。

【新技術の特徴】

・慢性腎炎の治療薬
・コロナ等で急性低酸素症になることの予防
・運動能力(持久力が必要とされるもの)の向上

【想定される用途】

・経口治療薬
・低酸素メカニズム関連の研究用試薬

【関連情報】

サンプルあり(連携希望企業等からの要望があれば提供できる)

13:30~13:55 アグリ・バイオ
8) カンキツ類のオイル抽出による食べられる美白剤の簡易作成法

鹿児島大学 農学部 食料生命機能科学科 助教 坂尾 こず枝
https://ace1.agri.kagoshima-u.ac.jp/agri0034/

【新技術の概要】

本技術の特徴はカンキツの揮発性成分及び疎水性成分を同時、かつ、簡易に抽出する方法としてオイルを用いることである。それによりマンダリン類又はマンダリン類交雑種から得た当該有用な成分を利用した美白剤、色素沈着症改善剤、美白用経口組成物及び色素沈着症改善用経口組成物を提供する。

【従来技術・競合技術との比較】

有機溶媒を用いた場合、疎水性成分の抽出は可能だが揮発成分が効率的に抽出できない。蒸留法では、熱によって精油が変質するおそれがある。圧搾法では収油率が低く、疎水性成分は別途抽出が必要。オイル抽出法を用いれば、特殊な装置等を使用しなくても、揮発性成分と疎水性成分を同時に簡便に効率よく抽出できる。

【新技術の特徴】

・トウモロコシ油などの植物油による機能性成分の簡易的抽出
・オイル抽出成分に、肌の美白作用を有する機能性物質が含有
・抽出用オイルの種類によっては、美白作用の相加効果を示す

【想定される用途】

・機能性食品
・美容製品

14:00~14:25 アグリ・バイオ
9) ワイン造りに革命を!磁場によるワイン酵母の成長制御

鹿児島大学 大学院理工学研究科 理学専攻 准教授 三井 好古
https://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/koyama/K-Lab/Welcome.html

【新技術の概要】

ワイン酵母の発酵制御に磁場を用いる技術です。磁場は酵母の発酵を抑制します。酵母の種類によってもっとも発酵が抑制される磁場の強さが異なるため、選択的な酵母の成長が可能です。本発明では、ワインの澱を発生させる酵母とワイン酵母について、ワイン酵母を選択的に成長させます。

【従来技術・競合技術との比較】

酵母の成長は、温度や添加物を用いて制御されます。本技術では、磁場をこれらの制御技術と複合的に用いることで、より精密な制御が可能になります。磁場の印加は、物質に対して非接触なので、新たな酵母の発酵制御を行うクリーンな技術です。

【新技術の特徴】

・磁場は酵母の成長を抑制
・選択的な酵母の成長を行える
・非接触・クリーンなプロセスによる抗菌効果

【想定される用途】

・酵母の発酵
・抗菌

14:30~14:55 医療・福祉
10) 脳機能をシステムの一部として取り込む統合型リハ支援システム(IRiSS)

北九州市立大学 環境技術研究所 社会支援ロボット創造研究センター 教授 松田 鶴夫
https://www.kitakyu-u.ac.jp/env/faculty/d-media/introduction/tsuruo-matsuda.html

【新技術の概要】

本技術は、上肢片側手指麻痺患者のリハビリテーション支援システムである。センサで、健常部位の動きを検出、麻痺側に装着したアシスト部(グラブ)を同期駆動させ、麻痺部位を動かす。患者はセンサにより得られた動きの画像を視認。麻痺側手指が自分の意思で動かせる錯覚状態が患者の脳内に構築され、麻痺側手指機能回復が促進される。

【従来技術・競合技術との比較】

従来までは、ミラーリハのような視覚による錯覚を生じさせる手法が主体であった。これに対して、本手法は患者自身の手指を動かそうとする意思に同期して麻痺側を駆動し、動かしている感覚とそれらの状況を視覚として患者にフィードバックさせる手法である。

【新技術の特徴】

・脳内で「動かす意思」と「視覚・触覚フィードバック」が連携して、錯覚惹起
・脳内で「動いた」という「強い喜びと驚き」が意思として生じ、報酬→大脳賦活誘導
・視覚・触覚以外の五感の組み込みも可能

【想定される用途】

・上肢の片側手指が麻痺した患者へのリハビリテーション支援
・介入型(CI療法:Constraint-induced movement therapy)リハビリテーション等への応用
・上肢・下肢いずれかが麻痺した患者へのリハービリテーション支援

【関連情報】

・サンプルあり(連携希望企業等からの要望があれば提供できる)
・デモあり

15:00~15:25 創薬
11) 高抗カビ活性酵素の実用化に向けた技術開発

琉球大学 農学部 亜熱帯生物資源科学 教授 平良 東紀
http://www.agr.u-ryukyu.ac.jp/labos/oubi/

【新技術の概要】

動植物には無いカビ特有の細胞壁成分であるキチンを分解するキチナーゼは、副作用の無い抗カビ剤として期待される。我々は熱帯樹木ガジュマルから非常に強い抗カビ活性を示すキチナーゼを得た。本酵素を産業利用する目的で、タンパク質工学を用いて耐熱化された酵素を得ており、現在、用途開発を行っている。

【従来技術・競合技術との比較】

市販の抗カビ剤・抗真菌剤は強毒性、副作用、薬剤耐性菌出現の問題があるが、本酵素はその可能性が低い。また、これまでに強い抗カビ活性を示す市販のキチナーゼは無い。さらに、産業利用に耐えうる耐熱性を付与している。

【新技術の特徴】

・作用機序から副作用や耐性菌出現の問題が無い
・強い抗カビ活性を有する
・耐熱性が付与されている

【想定される用途】

・市販抗真菌剤の併用による,薬効の向上
・洗濯槽のカビ除去剤
・真菌のプロトプラスト作成用試薬