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量子科学技術研究開発機構 新技術説明会
【日時】2018年05月24日(木) 9:55~15:25【会場】JST東京本部別館1Fホール(東京・市ケ谷)
【参加費】無料
【主催】科学技術振興機構、量子科学技術研究開発機構
【後援】特許庁、関東経済産業局

発表内容詳細

環境
1) 海水リチウム資源の新たな低コスト分離回収技術

量子科学技術研究開発機構 核融合エネルギー研究開発部門 六ヶ所核融合研究所 ブランケット研究開発部 増殖機能材料開発グループ 上席研究員 星野 毅

【新技術の概要】

リチウムイオン電池等に必要なリチウムは、南米からの輸入に100%依存しています。そこで、リチウムは無尽蔵にあるもの、ナトリウムやカリウム等の様々な元素を含む海水からリチウムのみを低コストで分離回収できる新技術を確立しました。本新技術は、他のリチウム含有液にも適応可能な為、リチウム電池リサイクルの実用化も期待されています。

【従来技術・競合技術との比較】

従来技術は、主に南米の塩湖かん水を1年以上かけて自然蒸発させた後、リチウムを回収する為、年間生産量に限りがあります。一方、本技術は、塩湖かん水を含む多種多様ななリチウム含有液に適用可能で、省スペースな工業化、短時間でのリチウム大量生産、さらに、電気を新たに発生することで資源回収のゼロ・エミッション化を目指すことができます。

【新技術の特徴】

・様々な元素を含むリチウム含有液からリチウムのみを選択的分離回収
・リチウムを安価に大量製造できる量産化可能プロセス
・海水以外のリチウム資源サイクル(例えば使用済リチウム電池のリサイクル)への適用可

【想定される用途】

・海水中リチウムの資源化
・リチウムイオン電池などリチウム使用産業への原料安定供給
・リチウム電池などリチウム資源のリサイクル

【関連情報】

・デモあり
・展示品あり
・外国出願特許あり

計測
2) がん治療に用いる粒子線の照射照準位置をオンタイムで鮮明画像に

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部 主幹研究員 山口 充孝

【新技術の概要】

粒子線がん治療に用いる粒子線(陽子線や重粒子線)の飛跡や到達位置を、粒子線が物質中を通り過ぎるときに瞬時に発生する放射線の計測によってオンタイムで(照射の終了と同時に)見える化する方法を考案しました。実際に治療に使われている治療ビームを用いた実証実験に世界で初めて成功しています。

【従来技術・競合技術との比較】

陽電子放出核種の測定に基づく従来手法は、計測に照射終了から数十分程度の時間を要すため、オンタイムでの見える化は不可能でした。本手法では照射の終了と同時に飛跡や到達位置の見える化が可能です。

【新技術の特徴】

・オンタイムで画像化
・即発性の放射線を利用することで粒子線飛跡を鮮明に画像化
・医療現場で用いられているイメージング装置(ガンマカメラ)の耐放射線性の補強のみで実施可能

【想定される用途】

・粒子線治療における治療ビームの軌跡、到達位置の可視化
・治療野以外への余分な照射の低減による副作用の低減
・「照射照準位置のずれ」の迅速な検出による治療の安全性の向上

アグリ・バイオ
3) 低温でもはたらく生体分子マシンをつくる

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所 東海量子ビーム応用研究センター 上席研究員 玉田 太郎

【新技術の概要】

タンパク質のかたちを量子ビームを用いて原子レベルで詳細に明らかにし、その情報に基づいてピンポイントに改良を施すことで、低温でも十分にはたらく生体分子マシン(改変タンパク質)の創製に成功しました。この技術は熱エネルギーコストを軽減した有用分子生産をはじめ、環境・食品・医療分野への応用も期待できます。

【従来技術・競合技術との比較】

タンパク質の不安定性は、低温(20℃以下)での活性を向上させる一方で、活性を喪失してしまう要因でもあります。新技術では、タンパク質の立体構造を決める特定の塩橋部位に変異を導入して、不安定化の抑制と低温活性の向上という相反することを同時に実現することに初めて成功しました。

【新技術の特徴】

・量子ビームにより明らかにしたタンパク質の構造情報を用いた生体分子マシンの創製
・タンパク質の特定部位にピンポイントに変異を導入し、低温ではたらく能力を劇的に向上

【想定される用途】

・熱エネルギーコストを軽減したバイオエネルギー生産
・熱エネルギーコストを軽減した機能性高分子の生産(食品・医療分野への応用)
・低温でも働く酵素の生産(洗剤等への応用)

【関連情報】

・デモあり

アグリ・バイオ
4) 突然変異で攻める!花の色や形から微生物の機能まで

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部 上席研究員 大野 豊

【新技術の概要】

イオンビームを植物や微生物に照射し、誘発される突然変異を利用することにより、新しい色や形の花や、栽培作業の少ない園芸植物、高温耐性のあるバイオ農薬やバイオ肥料、香気成分が多く香り立つ清酒酵母など新植物品種や有用微生物を創出することができます。

【従来技術・競合技術との比較】

イオンビームは、交配育種とは異なり、元品種の優良な特性はそのままにしつつ改良できるのが特徴です。 また、遺伝子組換え技術とは異なる原理に立脚した育種技術である。さらに、化学変異剤やガンマ線、電子線等では得られないような変異を取得することができます。

【新技術の特徴】

・元の品種の優良な特性を維持できる
・変異の幅が広く従来の変異原では得られないような変異を取得することができる
・様々な植物種や微生物種に応用可能

【想定される用途】

・新しい花色や形を持つ植物新品種の創出
・高温耐性や物質生産性等新しい機能を持つ微生物の創出
・優良品種のさらなる改良

【関連情報】

・展示品あり

計測
5) レーザー技術で医療用インプラントをリアルタイムで計測する

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 光量子科学研究部 X線レーザー研究グループ グループリーダー 錦野 将元

【新技術の概要】

整形外科インプラント(脊椎スクリューや股関節カップなど)にパルスレーザー光を照射して振動させ、計測用のレーザー振動計により誘起振動を計測します。この誘起振動はインプラントの骨との設置強度を反映した振動周波数を示します。この計測方式はレーザー光の照射のみで実施でき、整形外科施術中にも適応可能な技術です。

【従来技術・競合技術との比較】

整形外科領域のインプラントの設置強度評価は研究段階であり、埋入トルクや引抜強度など機械的な破壊試験で評価がなされています。この計測技術は土台 (骨) を破壊することなく、付属物の脱着なしに、簡便かつ非侵襲で高速に定量診断が可能です。

【新技術の特徴】

・定量性、個人の技量差がなく計測でき、デジタルデータとして記録可能
・高速性、数秒のレーザー照射でデータ取得が可能
・簡便性、測定対象にレーザー照射するだけで計測可能

【想定される用途】

・整形外科領域を含む医療インプラント設置強度の計測
・固定物 (ボルト等) の設置強度計測
・叩いて測れる簡易で小型な(打音法) 計測装置としての応用

【関連情報】

・サンプルあり

デバイス・装置
6) 屋外でも使える高エネルギー・高繰り返しパルスレーザー

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 光量子科学研究部 X線レーザー研究グループ 主幹研究員 長谷川 登

【新技術の概要】

高いレーザーエネルギー(4 J/pulse以上)と高繰り返し動作(50 Hz)を世界最高レベルで両立しつつ、屋外でも使用が可能な堅牢性と高い安定性を有する小型のフラッシュランプ励起Nd:YAGレーザーを実現しました。

【従来技術・競合技術との比較】

高エネルギー・高繰り返しレーザーは、特殊な位相制御装置や液体窒素等による複雑な冷却器を用いるため、大型かつ繊細な装置になりがちです。本装置では、「レンズ対から成る像転送光学系による位相制御」及び「媒質を効率良く水冷可能な固体レーザー増幅器」を開発することで、小型化(1m x 2m)と高安定化に成功しました。

【新技術の特徴】

・高いレーザーエネルギー(4 J/pulse以上)と高繰り返し動作(50 Hz)を世界最高レベルで両立
・屋外でも使用が可能な堅牢性
・シンプルかつ汎用性の高い新技術の採用による小型で安定性の高いレーザー

【想定される用途】

・屋外で使用可能な堅牢性と高出力・高繰り返し動作を活かした、レーザーリモートセンシング(レーザー打音等)用の光源への適用
・短パルスかつ高いレーザーエネルギーを活かした、レーザーピーニング(金属材料の硬化処理等)用光源への適用
・高い平均出力を活かした、レーザー加工用光源への適用

デバイス・装置
7) シンプルな非周期構造の多層膜で広い波長のX線を反射する

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 光量子科学研究部 X線レーザー研究グループ 主幹研究員 今園 孝志

【新技術の概要】

シンプルな非周期構造の多層膜鏡でもって一定入射角でのX線反射率をブロードバンド化する技術で、これをX線分光器の分光素子(多層膜回折格子)に応用することで、従前困難であった短波長域(高エネルギー域)のX線発光(波長0.3~0.6 nm/エネルギー2~4 keV)を幅広く同時に分光計測できるようになります。

【従来技術・競合技術との比較】

等周期多層膜(従来技術)は、一定入射角の場合、ピーク反射率は高いものの反射幅が狭く、回折格子の反射膜として不適当でした。非周期多層膜で高エネルギー域の反射幅をブロードバンド化できる本技術を応用した多層膜回折格子は、一定入射角で(波長掃引なしに)2~4 keV領域を同時に分光計測できます。

【新技術の特徴】

・非周期多層膜構造による反射率のブロードバンド化
・多層膜回折格子として応用することで回折効率をブロードバンド化
・波長挿引を要しない2~4 keV領域の発光分光計測のコア技術

【想定される用途】

・X線用反射鏡(顕微鏡、望遠鏡)
・多層膜回折格子(X線用発光分光器、放射光用モノクロメータ)

【関連情報】

・展示品あり

分析
8) 入射X線と発光X線の分光を組み合わせて機能性材料の電子状態を探る

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 放射光科学研究センター 磁性科学研究グループ 上席研究員 石井 賢司

【新技術の概要】

入射X線の分光と発光X線の分光を組み合わせた本技術では、寿命幅によるスペクトルの広がりを抑制したX線吸収端微細構造(XANES)や広域X線吸収微細構造(EXAFS)での隣接吸収端の影響の除去が可能になります。X線の高い透過能を活用することで、化学反応や電場・磁場印加で変化する電子状態をその場で観察できるという利点もあります。

【従来技術・競合技術との比較】

触媒など機能性材料の分析で用いられるXANESは、内殻正孔寿命によるエネルギー幅の広がりが不可避ですが、本技術では、その広がりをおよそ半分程度に抑制した吸収スペクトルを得ることができます。さらに、特定元素の発光を選択的に測定しているので、EXAFSにおける隣接吸収端の重畳による影響が除去できます。

【新技術の特徴】

・内殻正孔寿命によるエネルギー幅の広がりを抑制したXANESスペクトルの取得
・EXAFSにおける隣接吸収端の重畳による影響の除去

【想定される用途】

・高性能金属触媒や電池電極材料の開発に必要な化学反応に直接関わる電子状態の理解
・機能向上のために原子番号が隣り合う元素を混合した合金などのEXAFS解析

分析
9) 新開発!!材料深部の磁区構造の観察を実現する硬X線磁気顕微鏡技術

量子科学技術研究開発機構 量子ビーム科学研究部門 関西光科学研究所 放射光科学研究センター 磁性科学研究グループ グループリーダー 稲見 俊哉

【新技術の概要】

永久磁石など磁性体の磁区構造の観察は産業上重要な分析手法です。本技術は物質透過能に優れた硬X線を利用する点に特徴があり、被膜された磁性試料の磁区構造をそのまま観察したり、表面から40ミクロン程度の深さまでの磁区構造が観察できる新しい技術です。

【従来技術・競合技術との比較】

従来の磁気光学カー効果顕微鏡などの磁区観察手法は主に表面や表面近傍の磁区を観察するものでしたが、被膜下や材料内部の磁区観察は困難でした。また近年開発が進む硬X線磁気円二色性顕微鏡と比較すると、磁性材料で重要な鉄やコバルトの測定ができるメリットがあり、内部観察に優れた中性子ラジオグラフィーと比べると、空間分解能が高いメリットがあります。

【新技術の特徴】

・物質透過能が高いため、表面より深い物質内部の磁区構造、あるいは被膜下の磁区構造が観察可能
・放射光を利用することにより、1ミクロンを切る高い空間分解能で観察可能
・鉄やコバルトなど、磁性材料で重要な元素の測定が可能

【想定される用途】

・高性能永久磁石の開発
・電磁鋼板の開発
・磁気記憶材料や高密度磁気メモリなどの磁気デバイスの開発
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>

量子科学技術研究開発機構 イノベーションセンター 研究推進課(共同研究)

TEL:043-206-3146 FAX:043-206-4061
Mail:innov-prom1アットマークqst.go.jp

量子科学技術研究開発機構 イノベーションセンター 研究推進課(ライセンス)

TEL:043-206-3027 FAX:043-206-4061
Mail:innov-ipアットマークqst.go.jp