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発表内容詳細

9:50~10:20 アグリ・バイオ
1)  植物由来:ハイパフォリンを含有する催眠導入剤
発表資料

東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 分子制御分野 助教 大崎 愛弓
http://www.labonet.net/kishida/index.php

新技術の概要

マメ科エリスリナ属の植物より、ハイパフォリンを見出し、マウスへの投与実験において、ノンレム睡眠の40%の増加が認められた。植物由来の安全な催眠導入剤の医薬シーズとして、また、機能性食品として有効である。

従来技術・競合技術との比較

不眠治療に対し、ベンゾジアゼピン系の催眠導入剤が多く用いられているが、アミノ酸の一種であるハイパフォリンは、作用時間が短く、毒性も見られなかったことから、植物由来の安全な催眠導入剤として期待できる。

新技術の特徴

・植物由来の催眠導入剤の発見をおこなった。
・マウスを用いた直接的ノンレム睡眠の測定を用いて薬剤の有効性を明らかにした。
・化学構造が簡単であリ、合成による安定供給も可能である。

想定される用途

・医薬シーズ
・機能性食品
・ドリンク剤

10:20~10:50 アグリ・バイオ
2)  免疫増強および自然治癒力強化を特徴とする糖脂質素材の開発
発表資料

香川大学 医学部 統合免疫システム学 客員准教授 河内 千恵
http://www.kagawa-u.ac.jp/ccip/images/2-02/ME-07-003.pdf http://www.macrophi.co.jp

新技術の概要

小麦共生細菌由来物質(IP-PA1)が、経口、経皮で生体内のマクロファージを活性化し、感染抵抗性の強化や種々の疾患の予防・改善に効果があることを発見。本物質を小麦粉を主原料に発酵培養で大量に生産することに成功した(小麦発酵抽出物)。

従来技術・競合技術との比較

IP-PA1は、免疫を活性化するといわれるキノコや酵母のβグルカン、乳酸菌のペプチドグリカンに比較して分子量が小さいため、経口・経皮での免疫活性化能において微量ではるかに高い効果を持つ。

新技術の特徴

・食べる、或いは皮膚に塗るという形で免疫増強・自然治癒力強化をもたらす素材。
・食用植物と共に接収されてきたものの、機能性が認識されていなかった新規な機能性物質
・有効成分が明確、かつ有効成分を特異的に測定する技術が確立されている。安全性試験済み

想定される用途

・メタボリックシンドローム予防、加齢・ストレスによる免疫低下予防の機能性食品
・アレルギー(アトピー)対応機能性化粧品
・アレルギー(アトピー)対応機能性化粧品、メタボリックシンドロームやアレルギー改善のためのペット製品

関連情報

・サンプル有償 [食品用10g(166食分):4000円、化粧品1g(製品1kg分):4000円]
・外国出願特許あり

10:50~11:20 アグリ・バイオ
3)  強力なアンチエイジング効果を有する 新規クロレラ株
発表資料

京都府立医科大学 医学部 免疫・微生物 博士研究員 岸田 綱郎

新技術の概要

脳の老化は、認知症や老人性うつ病をもたらし、高齢者のQOLを損なう重要な問題である。クロレラは、健康食品として多くの人に長らく服用されており、その安全性は確立している。そこで我々は、野生株より新規クロレラ株を樹立し、その抽出成分を老化促進マウス(SamP8)に経口摂取させてアンチエイジング活性を測定した。その結果、活動性、不安度、ストレス耐性、および記憶力がいずれも著明に改善する新規株、J005を見出した。本クロレラ株は、老化に伴う脳の老化を予防するためのサプリメントとして有用であると考えられる。

従来技術・競合技術との比較

J005株は、強力にアンチエイジング効果を発揮する新規のクロレラであることが分かった。このようなアンチエイジング効果が報告されている健康食品は、クロレラ以外でもほとんど存在しない。

新技術の特徴

・アンチエイジング
・痴呆の抑制

想定される用途

・健康食品
・医薬品

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

11:20~11:50 医療・福祉
4)  老化皮膚の若返り治療剤
発表資料

札幌医科大学 医学部 皮膚科学 准教授 小野 一郎
http://web.sapmed.ac.jp/derm/

新技術の概要

老化皮膚に対する従来の治療の効果は根本的ではなく、かつ、持続性にも限界がある。我々が開発した治療剤は増殖因子を老化した皮膚に直接注入し、皮膚を若返らせる手法であり、従来の手法の限界を超えた画期的な効果が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来、老化皮膚の治療に用いられてきた、フィラー(コラーゲン、ヒアルロン酸など)やボツリヌス毒の効果が半年程度なのに対し、我々が開発した増殖因子治療では2-3年はその効果を維持できると考えている。

新技術の特徴

・治療剤自体はbFGFであり、既に潰瘍治療薬として厚生労働省の薬事承認を得ている薬剤である点。
・本剤の安全性、供給に関しては全く問題がない。
・本剤を注射薬として、治療部位に1-2回注入することで2-3ヶ月で効果が発現し、比較的長期間持続する点。

想定される用途

・医療行為として(美容皮膚科、美容外科、皮膚科、形成外科領域)における顔貌、手背などの露出部の若返り
・美容用外用治療薬としての応用
・引き続き、全身(体幹、乳房、臀部など)のボディコントゥァリング(形状修正)

12:40~13:10 医療・福祉
5)  自由な移動性と高い走破性を合わせ持つ4WD全方向移動車いす
発表資料

埼玉工業大学 工学部 ヒューマン・ロボット学科 准教授 和田 正義

新技術の概要

操縦性と走破性の両立を実現したロボット車いすを開発しました。車輪の駆動には四輪駆動方式を採用し、椅子の回転を行う自由度を追加、合計3つのモータを協調制御することで、自由自在な全方向移動動作を実現しています。

従来技術・競合技術との比較

左右の車輪と、椅子の回転をそれぞれ駆動する合計3つのモータを協調させて動作する車椅子で、提案の方法で動作するものは従来ありませんでした。 操縦の簡単な全方向移動機能と高い走破性をあわせ持つ特徴があります。

新技術の特徴

・4輪機構の最適設計による高い走破性
・全方向移動技術による直観性のよい操縦システム
・ロボット技術を応用した、複数モータのインテリジェント協調制御

想定される用途

・車椅子やセニアカー
・小型電動車
・アミューズメント乗り物

13:10~13:40 医療・福祉
6)  脚型にも車輪型にも切換えられる一人乗り用移動装置
発表資料

新潟大学 工学部 福祉人間工学科 教授 岡田 徳次
http://okada.eng.niigata-u.ac.jp/

新技術の概要

機械要素の着脱なしに制御プログラムの切換えのみで1台の装置を通常の4輪車としてのみならず、4脚の歩行ロボットとしても兼用可能にする技術、および歩行時に避けられなかった上下動の解消制御法。

従来技術・競合技術との比較

車輪型、あるいは脚型のいずれか一方の型式に特化して設計されていた従来の車両を、いずれの型式にも兼用可能にしたため、従来の車いすを対地適応能力において格段に向上させるバリアフリーな車両として開発できる見通しを得た。

新技術の特徴

・4つの車輪のリムにそれぞれ1組の脚を軸支して機械的に連動させた。
・右側前後車輪、左側前後車輪、右側前後2組の脚、左側前後2組の脚、の駆動をそれぞれ1個のモータにした。
・使用するモータ数をわずか4つにした。

想定される用途

・電動車いす、シルバーカー、タウンカー、スクーター、等の1人乗り用車両。
・溝の股ぎ越え、人工的な階段や石段の昇降にも応用可。
・車輪では立ち往生することになる砂地への応用は、ラクダ以上に効果的

13:40~14:10 医療・福祉
7)  身体不自由者の動作支援用手すり
発表資料

首都大学東京 大学院人間健康科学 理学療法科学系 教授 新田 收
http://www.hs.tmu.ac.jp/faculty.html

新技術の概要

本装置は電動車椅子の形状を取り、そのグリップを握ることにより使用者の起立から歩行までの移動動作を支援する。本装置の使用により移動困難な高齢者を独歩可能な状態へと変化させ、日常生活動作自立を促す。

従来技術・競合技術との比較

起立便座、起立椅子など起立動作を補助する福祉用具も開発されているが、強制的に身体を動かすため転倒の可能性が考えられる。体全体を持ち上げる装置も開発されているが、使用者の運動機能が生かされない。

新技術の特徴

・本装置は使用者の意思をセンサーし歩行動作を支援する
・人が行う介護動作に近似した効果が得られる
・安全に屋外使用が可能

想定される用途

・運動機能が低下した高齢者の自立支援
・脳卒中後遺症に対するリハビリテーション
・パーキンソン患者の自立支援

14:10~14:40 アグリ・バイオ
8)  水系移行式活性酸素発生法による脱臭、滅菌装置の開発
発表資料

広島大学 大学院生物圏科学研究科 環境循環系制御学専攻 教授 正岡 淑邦

新技術の概要

酸化力の強い一重項酸素が発生する原理を利用して、空気中の悪臭成分や有害微生物(感染性のウイルスやバクテリア等)を分解死滅させる装置

従来技術・競合技術との比較

紫外線やオゾン発生装置に比べて維持費と安全性に優れる。汚染空気を水系に移行させるため空気からの汚染物分離効率が高まる。

新技術の特徴

・悪臭や感染症発生予防や感染拡大を防止するための汚染空気の脱臭、滅菌を安全かつ低コストで行う。
・病院や畜舎施設、あるいは公共機関など人の多い室内環境での利用を提案する。

想定される用途

・病院、畜舎などの滅菌室内設備
・飛行機や鉄道列車などの乗り物の空調施設

14:50~15:20 製造技術
9)  半導体の熱励起を利用した小型・高性能のVOCおよび悪臭分解装置の研究開発
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 教授 水口 仁

新技術の概要

半導体を熱励起(例えば350℃)すると室温に比べて10桁以上の大量の正孔が生成する。我々はこの酸化力の高い正孔を大量に使い、VOC(volatile organic compound)や悪臭を完全除去する小型で高性能、安価な分解システムを開発している。

従来技術・競合技術との比較

我々のシステムは世界初であり新規性が高い。競合する光触媒、オゾン、プラズマ法に比べ、分解能力やコストの点で勝っている。既存の白金システムと我々の非白金システムを対比させ、優位性を示すことが課題である。

新技術の特徴

・半導体の熱励起という新規な構想に基づいた分解システム
・完全分解であるので分解性生成物は水と炭酸ガスのみ
・コンパクト、高性能、安価なシステム

想定される用途

・VOCの除去
・悪臭の除去
・プラスチック廃棄物の処理

関連情報

・試作可能

15:20~15:50 計測
10)  呼吸モニターによるSASスクリーニング・居眠り検出技術
発表資料

詫間電波工業高等専門学校 電子工学科 教授 三﨑 幸典

新技術の概要

PVDFを使用した高感度呼吸モニターを開発した。従来に比べ使用者に負担が少なく、高感度であるため、SASの1次スクリーニング機器として利用可能。大量輸送機関のパイロットや運転手の居眠り検出へも応用可能。

従来技術・競合技術との比較

従来センサーに比べ使用者への負担が少なく、感度(出力)が非常に大きい。構造が簡単であるため従来のセンサーをすぐに置き換えることも可能。利用範囲も広いのが特徴。

新技術の特徴

・高感度・・・従来センサー時比べ100倍~1000倍の出力電圧
・使用者への負担減・・・拘束感が従来センサーより少ない、計測時もスムーズな呼吸
・構造が簡単・・・応用しやすい、リスクが少ない

想定される用途

・医療分野・・・医療事故防止、呼吸モニター、SASスクリーニング
・安全分野・・・居眠り防止、突発的な病気の把握
・工業分野・・・圧力配管の破断予測、特殊振動検出

関連情報

・サンプルの提供可能

15:50~16:20 医療・福祉
11)  エコノミークラス症候群予防のための電気刺激用弾性ストッキング
発表資料

岐阜大学 大学院医学系研究科 生理学分野 教授 森田 啓之
http://www1.gifu-u.ac.jp/~physiol/

新技術の概要

下肢の血液うっ滞を改善し、深部静脈血栓症を予防するための装具を提供する。弾性ストッキングに導電性の繊維を編みこむことによりストッキングを装着するだけで、適正な部位に電極を装着することができる。この電極を介して下腿の筋肉を電気刺激し、筋ポンプを活性化して血液うっ滞を改善する。

従来技術・競合技術との比較

深部静脈血栓症予防として使用されているエアマッサージと比べ、小型で携帯性に優れ安価である。また、弾性ストッキングと比べ、下肢血流うっ滞効果は高い。

新技術の特徴

・筋ポンプを活性化し、下肢血液うっ滞改善効果が高い。
・小型軽量で携帯性に優れている。
・病院内だけてなく、家庭、乗り物の中でも使用可能。

想定される用途

・術中、術後の深部静脈血栓症予防
・旅行者血栓症予防
・下肢うっ血、浮腫等の改善

16:20~16:50 医療・福祉
12)  いつでもどこでも健康診断
発表資料

文京学院 保健医療技術学部 臨床検査学科 教授 芝 紀代子

新技術の概要

銀染色による高感度微量蛋白定量法は簡便な装置で、操作法も簡単なので、どこでもいつでも尿蛋白を検査でき、腎疾患の早期発見には有用である。

従来技術・競合技術との比較

今日まで、尿蛋白を微量で、高感度にとらえられる装置はない。

新技術の特徴

・一番の特徴は腎生検に替わる方法となることである。 人のみならず、新薬開発で使う動物の腎毒性を早期に知るのにも有用となる。

想定される用途

・病院のみならず、クリニック、保健所、検査センターなど幅広い医療分野で使われることが予想される。
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