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発表内容詳細

13:00~13:20 医療・福祉
A01)  アルツハイマー型認知症早期診断マーカーの開発(糖鎖修飾異常に着目)
発表資料

鳥取大学 大学院医学系研究科 保健学専攻 教授 浦上 克哉

新技術の概要

糖鎖修飾に異常を有するトランスフェリンを測定することにより、アルツハイマー型認知症の早期診断を可能にすることが出来る方法

従来技術・競合技術との比較

髄液あるいは血液中の糖鎖異常を有するトランスフェリンを測定することにより、アルツハイマー型認知症とその他の認知症を早期に鑑別でき、米国で国を挙げて支援している18種類の血液中シグナルマーカーを測定するのに比較して、遥かに容易で・低コストで施行できる。

新技術の特徴

・早期治療の開始による重症化を防止できる診断方法
・従来のアミロイドβ蛋白やタウ蛋白では早期鑑別診断が困難であった、アルツハイマー型認知症の診断マーカーとなり得る物である

想定される用途

・病院等医療施設

関連情報

・外国出願特許あり

13:20~13:40 アグリ・バイオ
A02)  オートファジー性細胞死を誘導する新規ペプチド
発表資料

熊本大学 大学院医学薬学研究部 分子機能薬学専攻 准教授 國安 明彦
http://www.medphas.kumamoto-u.ac.jp/research/bunya/62.html

新技術の概要

白血病および悪性リンパ腫の血液腫瘍細胞株に対して過剰なオートファジー(細胞の自食作用)を誘導し、細胞死に導くことができる細胞膜透過性ペプチドと既知配列であるアミノ酸13残基を連結させた化合物である。

従来技術・競合技術との比較

オートファジー誘導剤はこれまでもいくつか知られているが、本化合物は急速にオートファジーを誘導し、かつ細胞死を起こす点で、既存の物質にはない特長を有している。

新技術の特徴

・ほとんどの血液腫瘍細胞および一部の上皮系腫瘍細胞株に急速なオートファジー性細胞死を誘導する
・腫瘍選択性を示す(正常末梢血の生存には影響しない)
・13残基のペプチド配列に依存するため、ペプチドミメティックスの適用が可能

想定される用途

・副作用の少ない抗腫瘍薬の開発
・オートファジー性細胞死の研究ツール(試薬)
・オートファジー関連疾患(神経変性疾患など)の治療法開発への応用

13:40~14:00 通信
A03)  超音波レーダと電灯線通信を用いた見守り介護支援システム
発表資料

山口大学 大学院理工学研究科 情報・デザイン工学系学域 教授 田中 幹也

新技術の概要

認知症患者などがベッドから勝手に離れる離床を検知し別室の介護者に通報するシステムである。離床はベッド上またはベッド横床上の超音波レーダで対象者までの距離を常時測定処理して検知し、通報は電灯線通信を用いて行う。

従来技術・競合技術との比較

従来、マットセンサとナースコールを組み合わせた離床検知通報システムが普及していたが、転倒事故や故障が多く、ナースコールのない施設では導入が不可能であった。本システムはこれらの問題を解決したものである。

新技術の特徴

・超音波レーダと電灯線通信を組み合わせた離床検知通報システム
・安価で小規模介護施設や一般家庭でも導入可能
・同一周波数の複数の超音波センサを干渉を起こさずに用いるための時分割送受信、非干渉化の方法

想定される用途

・ナースコールのない小規模介護施設や一般家庭などで安価に導入可能な認知症患者などの離床検知通報システム。
・術後患者や子供などのベッドからの落下予測警報システム。
・独居高齢者などの安否確認通報システムおよびセキュリティシステム。

14:00~14:20 医療・福祉
A04)  磁性体ナノ粒子を用いたナノ磁気医療技術の開発
発表資料

北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 准教授 前之園 信也
http://www.jaist.ac.jp/~shinya/

新技術の概要

FePtナノ粒子は磁気特性の優れた超常磁性材料であり、これまでナノ磁気医療分野で主に用いられてきた酸化鉄微粒子をFePtナノ粒子に置き換えることで、飛躍的な性能向上が期待できる。そのためには、通常の化学合成法では合成が困難な、大粒径かつ等原子比で高飽和磁化の水溶性FePtナノ粒子の出現が望まれていた。

従来技術・競合技術との比較

医療応用に向けて、生体分子とのカップリングや磁気粒子としての性能向上維持の観点から、大粒径かつ等原子比で、飽和磁化の低下が抑制された、アミノ基を有する水溶性FePtナノ粒子の出現が望まれていた。

新技術の特徴

・平均粒径9nm以上の等原子比FePtナノ粒子
・飽和磁化の低下が抑制された超常磁性FePtナノ粒子
・表面にアミノ基を露出させた正帯電水溶性FePtナノ粒子

想定される用途

・磁気医療分野
・ナノバイオ分野
・磁気記録媒体

14:20~14:40 アグリ・バイオ
A05)  豆乳を主原料とする乳酸菌発酵食品の製造技術
発表資料

岡山理科大学 工学部 バイオ・応用化学科 教授 滝澤 昇

新技術の概要

原材料としては概ね、豆乳70%、牛乳30%、ショ糖3~5%の混合物に、大根から分離した乳酸菌を植え付け、30℃で20時間程度保温固化させる。生成物はヨーグルト香が発せられ、豆乳臭が低減され、食味が良好となる。数週間冷蔵保存することで、さらに食味が増す。

従来技術・競合技術との比較

従来のは乳酸菌発酵豆乳(豆乳ヨーグルト)は、豆乳独特の青臭み(豆乳臭)が強く残り、食味に劣る。本製品は上記の原料の配合、独自の乳酸菌を持い発酵熟成させることで、食味の優れた食品となる。

新技術の特徴

・大根由来乳酸菌(植物性乳酸菌)と用いて発酵させた点
・原料の配合の工夫により、ヨーグルト香を醸しだし、豆乳臭を低減させた点

想定される用途

・カップ入り豆乳ヨーグルトとしての販売
・500mLパックでの販売
・洋菓子材料

関連情報

・サンプルの提供可能

14:40~15:00 アグリ・バイオ
A06)  DNA判別法による日本酒等,醸造酒の原料植物判別技術
発表資料

新潟大学 農学部 応用生物化学科 教授 大坪 研一

新技術の概要

酒やワイン等の醸造酒から、「酵素法」と「70%エタノール抽出法」というDNA抽出・精製技術によってPCR用の鋳型DNAを調製し、植物特異的なプライマーを開発することで、発酵用微生物のDNAによる妨害を押さえながら、原料植物のDNAを増幅し、その結果に基づいて品種を判別する。

従来技術・競合技術との比較

従来は、醸造酒の原料である酒米やブドウを、原料段階で品種判別することは可能であったが、発酵を経た酒やワイン等の醸造酒になると原料植物の品種判別は不可能であった。蛋白質やミネラル成分による分析では、産地や栽培方法の影響を受けるので、品種判別は不可能であった。

新技術の特徴

・酒やワイン等の醸造酒を試料としてその原料米やブドウの品種を判別することができる。
・酒やワインの原料植物の偽装表示を防止することができる。
・酒やワイン等の醸造酒の原料の米やブドウの品種を保証することができる。
・派生技術として、加工米飯、餅、米菓、みりん等の原料米品種判別も可能である。

想定される用途

・酒やワインの原料米やブドウの品種を保証し、高品質性を消費者に訴えることができる。
・酒やワインの原料米やブドウの品種の偽装表示を防止することができる。
・醸造酒の販売や貿易に際し、原料植物品種の検査に用いることができる。
・酒やワイン以外にも、加工米飯、餅、米菓、みりん等の原料米にも応用ができる。

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:30 製造技術
A07)  EPD法によるSOFC用酸化物電極の作製技術
発表資料

愛媛大学 大学院理工学研究科 物質生命工学専攻 教授 八尋 秀典

新技術の概要

セラミックスの緻密な膜(固体酸化物形燃料電池電解質膜など)の成膜法として用いられる技術である電気泳動堆積法(EPD法)を固体酸化物形燃料電池の高機能酸化物電極の作製に応用した。

従来技術・競合技術との比較

電極効率を上げるために多孔質化は有効であるが、集電効果は低下する。このトレードオフ的な関係から、電極微細構造の精密制御が必要である。本技術により従来技術では困難であった電極の精密制御を可能にし、高い燃料電池特性を得ることができた。

新技術の特徴

・微細構造を制御しやすい。
・装置が簡便である。
・複雑な形状の基板への作製が可能である。

想定される用途

・SOFC実用化に向けた円筒型セル、大型セルへの電極作製に適用できる。
・装置が簡便なためコストが削減できる。
・微細構造を制御した多層構造の電極作製へ展開することも可能である。

15:30~15:50 環境
A08)  大環状化合物を用いるレアメタル選択的抽出剤に関する研究開発
発表資料

秋田大学 工学資源学部 生命化学科 助教 近藤 良彦
http://www.ipc.akita-u.ac.jp/~hamada/hamada-2.htm

新技術の概要

架橋部位に硫黄を有する環状化合物(チアカリックスアレン)の新規誘導体を合成し、レアメタルを含有する混合金属水溶液からの金属抽出能を明らかにし、金属水溶液のpHにより抽出特性が変化することを見出した。

従来技術・競合技術との比較

従来の金属抽出剤ではレアメタル混合金属水溶液からの特定のレアメタルのみを分離・抽出することは困難でる。しかし、本研究で開発した新規抽出剤は金属水溶液のpHを変えることにより特定のレアメタルを分離することができた。

新技術の特徴

・レアメタル高選択性
・複合金属混合水溶液からのレアメタル抽出能
・レアメタル高効率抽出特性

想定される用途

・レアメタルリサイクル関係
・重金属回収(環境浄化)
・金属資源高効率利用

15:50~16:10 エネルギー
A09)  オゾン/過酸化水素同時生成によるラジカル水製造技術
発表資料

新潟大学 工学部 機能材料工学科 講師 小野 恭史

新技術の概要

新規電極を用いる電解法により、不純物を含まない過酸化水素水とオゾン水を同時に生成させて混合し、これらの反応による高酸化性ラジカル水を製造する装置を提供する。

従来技術・競合技術との比較

オゾン・過酸化水素を単一装置にて同時生成させる手法はなく、別途入手した両者を用事混合する必要があった。いずれも不安定であるため、安定剤等を利用しなければならず、精密洗浄・食品洗浄・排水処理等には適さないという問題があった。

新技術の特徴

・気体濃縮機能と気体保持機能とともに気体拡散機能を有する、陰極に最適な酸素還元用電極を利用
・気泡脱離を促進させてより高濃度のオゾン水を得ることのできる新規のオゾン発生用電極を使用
・純水と酸素のみを出発物質とし、SPE電解法による添加剤フリーのラジカル水を供給するコンパクトな電解装置

想定される用途

・排水・汚水処理、製紙業等における酸化漂白
・食品産業や酪農業、医療・薬品産業・介護産業等におけるの殺菌処理
・半導体産業、家電産業における精密洗浄および固体表面酸化処理

16:10~16:30 材料
A10)  固相反応の円二色性検出を用いる新規触媒の迅速探索
発表資料

千葉大学 大学院理学研究科 化学コース 准教授 荒井 孝義
http://synthesis.chem.chiba-u.jp/

新技術の概要

固相不斉触媒のライブラリーを構築し、反応液を円二色性解析することで、新規な光学活性ジアミン配位子や光学活性イミダゾリン配位子の開発に成功した。これらの触媒を用いることで、新反応の開発にも成功している。

従来技術・競合技術との比較

固相触媒反応を円二色性検出により解析する手法は、独自に開発したものである。本システムを用いて見いだした触媒はいずれも新規なものである。触媒反応で得られる化合物の不斉収率は非常に高く、室温において反応を行える等、実用性の面で従来の技術を凌駕するものである。

新技術の特徴

・新規不斉触媒の迅速探索
・触媒反応の最適化
・光学活性化合物の供給

想定される用途

・医農薬の開発
・機能性材料の開発
・触媒探索キットの開発

16:30~16:50 計測
A11)  工業部材の熱物性値をその場計測する技術とその応用
発表資料

山形大学 大学院理工学研究科 機械システム工学専攻 教授 高橋 一郎
http://mipultra.yz.yamagata-u.ac.jp/

新技術の概要

温度プローブ先端を測定箇所に10秒間点接触させたときのプローブ温度応答から、その箇所の熱3定数(熱伝導率など)が測れる。この装置によれば、各種樹脂や金属などの工業部材の均質度や劣化度を非破壊的に診断できる。

従来技術・競合技術との比較

熱物性測定装置として市販されているものは特定の形状で平面度の高い試験片を必要とするが、本装置では不要であり、しかも測定箇所は平面でなくて良い。また、本装置は軽量小型であり、誰でも簡単に測定操作ができる。

新技術の特徴

・測りたい部位をその場で測れる非破壊的診断技術である。
・点接触式測定法なので、接触点近傍の微小領域の熱物性が評価でき、曲面でも測れる。
・テスター本体は携帯型であり、手持ちのノートパソコンに繋げば誰でもどこでも測れる。

想定される用途

・工業部材の初期劣化や寿命の診断ができる。
・素材がどのような組成比の材料かを、材質同定できる。
・成形品の密度や結晶化度など、品質検査が非破壊的にできる。

関連情報

・測定依頼に応じられます。

16:50~17:10 材料
A12)  DNAを素材とするナノ光・電気回路の高精度・大量生産に適したナノ構造作製技術
発表資料

東京工業大学 大学院総合理工学研究科 知能システム科学専攻 准教授 村田 智
http://www.mrt.dis.titech.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、人工的に合成したDNA分子を素材とするナノ構造の作成法にかかわるもので、何種類かのDNA分子を試験管の中で混ぜ合わせるだけで、設計したとおりの精密なナノ構造がひとりでにできあがるというものです。そのための新しい構造要素(セルフアセンブリモチーフ)の提案を行います。

従来技術・競合技術との比較

従来のDNAナノ構造はDNAタイルとよばれる14×4×2ナノメートルの大きさの構造単位(モチーフ)がよく使われているが、剛直な平面構造しかできないという制約があった。ここでは、より単純なモチーフで、3次元結晶構造やその他の多様なナノ構造を構成可能なものを提案する。

新技術の特徴

・つくれるナノ構造の分解能が高い(~10ナノメートル)
・直交継ぎ手モチーフにより3次元結晶構や空洞のあるナノ構造などバリエーションがひろがる
・少ない種類のDNA分子で構造が作れる(平面構造ならば2種類でOK)

想定される用途

・高密度磁気記録媒体
・タンパク質結晶解析
・ナノ光・電子デバイスの骨組み構造体

関連情報

・外国出願特許あり

17:10~17:30 材料
A13)  三次元光記録を目指した二光子吸収材料
発表資料

奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学研究科 物質創成科学専攻 助教 小川 和也
http://mswebs.naist.jp/LABs/hirota/index.html

新技術の概要

ポルフィリン同士をアセチレン結合で連結することで7600 GMの世界最高水準の効率の獲得に成功し、ポルフィリンとフォトクロミック分子をアセチレン結合で連結することで2000 GMを得た。

従来技術・競合技術との比較

二光子吸収を利用する光異性化の研究は、ジアリールエテン類、フルギド類等を用いて行われてきたが、二光子吸収断面積は数10 GM程度(フェムト秒パルス測定)しかなく非常に効率が悪い。

新技術の特徴

・フォトクロミック分子としては世界最大の二光子吸収断面積を有する
・両異性体とも遮光下で安定である

想定される用途

・三次元光記録材料
・多層記録光ディスク

関連情報

・外国出願特許あり

13:00~13:20 情報
B01)  アニメーションQRコード生成支援技術
発表資料

鹿児島大学 工学部 情報工学科 助教 小野 智司
http://www.ics.kagoshima-u.ac.jp/~ono/

新技術の概要

2次元バーコードの一種であるQRコードの視覚的誘引性を高めることを目的として、QRコードにイラストやロゴを挿入する技術を提案する。本技術は、イラストやロゴの移動、変形によるアニメーションQRコードの生成に応用することが可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術と比較すると、本技術は、複数のイラストを挿入したQRコードや、イラストの移動や変形によるアニメーションQRコードを生成することができる点に特徴がある

新技術の特徴

・QRコードの視覚的誘引性を向上
・QRコード内に埋め込まれた情報を損ねないよう、複数のイラストやロゴをQRコードに上書きすることが可能
・アニメーションQRコードを生成することが可能

想定される用途

・イラストを挿入したQRコードの生成
・イラストを挿入したアニメーションQRコードの生成

関連情報

・サンプルの提供可能

13:20~13:40 情報
B02)  2本のジョイスティックを用いた高速な日本語入力手法
発表資料

山梨大学 大学院医学工学総合研究部 生体環境医工学系 准教授 郷 健太郎
http://www.golab.org/

新技術の概要

ゲーム用の2本のジョイスティックに50音表の文字をバランス良く配置して、習熟と操作が容易な日本語入力方式を提供する。本手法では、2本のジョイスティックを並行操作することによって、1操作で任意のかな文字を入力できる。

従来技術・競合技術との比較

50音表を画面に表示しカーソルを動かして文字を選択する手法では、手間と時間がかかる。また、カーソルの開始位置から近い文字と遠い文字とでは操作の手間と時間に大きな違いがある。本手法にはこの違いがなく少ない手間ですむ。

新技術の特徴

・2つのジョイスティックを用いた文字入力法
・任意のかな文字を1操作で入力可能
・50音表からの文字選択よりも理論的に高速

想定される用途

・コンピュータゲーム機用の文字入力
・福祉機器用の文字入力

13:40~14:00 情報
B03)  輸送ネットワーク拠点配置と安全在庫配置の同時最適化システム
発表資料

静岡大学 工学部 システム工学科 教授 八巻 直一

新技術の概要

サプライチェーンにおける拠点配置と安全在庫量を同時に最適化計算するシステムである。変動を含む需要データと拠点間の輸送コストや制約、拠点のコストや制約データから、従来とは全く発想の異なる理論の組み合わせにより従来は不可能であった同時最適化を行う。

従来技術・競合技術との比較

従来、配送ワークの最適化は、拠点配置については数理計画法、安全在庫量配置は動的計画法により個別に行われていた。そのため計算結果の整合性を取るために煩雑な再計算や人的判断を必要としてきた。今回は、同時最適化により解の精度向上と作業負荷低減を実現できる方法を紹介する。この新しい方法では扱えるネットワークの形態や大きさに柔軟に対応できる特色がある。

新技術の特徴

・ネットワーク拠点配置最適化と、最適安全在庫配置の同時最適化の実現
・在庫配置を扱うネットワークの形態や大きさの柔軟性
・新しい計算アルゴリズムの採用により計算速度が早い

想定される用途

・大規模国際サプライチェーンにおける、拠点配置や拠点能力の最適設計
・国内配送網における輸配送最適化実現による、コスト収益力の向上と環境負荷の低減
・合理的在庫配置による、コスト低減と品切れ防止の実現を通した顧客満足の向上

14:00~14:20 電子
B04)  対生成反応を利用した爆薬の埋設位置探知技術
発表資料

詫間電波工業高等専門学校 電子工学科 講師 天造 秀樹

新技術の概要

従来の窒素中性子捕獲γ線のエネルギー計測による爆薬判別手法に加え、検出器内を同時刻に通過する対生成により生じた電子・陽電子の飛跡情報を利用することで地雷の埋設深さを計測する技術である。

従来技術・競合技術との比較

コンプトン散乱から飛来方向を推定する従来の手法では、多重散乱や解析原理により飛来方向不定性を伴っていた。本手法では飛来方向は一義的に解析され、また対生成反応に着目することで土壌元素からの低エネルギーγ線を低減することも可能になる。

新技術の特徴

・対生成反応を利用してγ線飛来方向を推定
・爆薬埋設深さを計測可能

想定される用途

・埋設地雷探知
・空港、港などでの爆発物検査

14:20~14:40 デバイス・装置
B05)  SiC-on-Insulator基板による高性能電子デバイス
発表資料

九州工業大学 工学部 総合システム工学科 准教授 中尾 基
http://www.mns.kyutech.ac.jp/~nakao-m/

新技術の概要

当該技術により、近年独自開発した大口径(8インチ、200mm)SiC-on-Insulator基板を用いることにより、従来にはない次世代指向の超高性能型・耐環境型電子デバイスを実現し、カーエレクトロニクス分野等への展開を目指す。

従来技術・競合技術との比較

従来よりSiCは、ポストSiとして注目されていたが、現在まで主に4H-SiCバルク基板を用いたパワーデバイスや高周波デバイスの分野への展開に限定されている感がある。当該技術により、半導体技術の中心であるSi分野への展開を目指す。

新技術の特徴

・SiC電子デバイス
・大口径・低廉型SiCウェーハ
・ポストSiデバイス

想定される用途

・電子デバイス用基板材料
・超高速・超消費電力型電子デバイス(高性能電子機器)
・耐環境電子デバイス(カーエレクトロニクス)

14:40~15:00 電子
B06)  二重系回路に適した遅延故障テスト容易化設計
発表資料

千葉大学 大学院融合科学研究科 情報科学専攻 助教 難波 一輝
http://www.icsd2.tj.chiba-u.jp/

新技術の概要

近年のVLSI回路は放射線の衝突などが起因し、しばしば一時的に故障状態となる。そこでVLSI回路の信頼性を向上のため、二重系技術がしばしば用いられる。本技術は、特に二重系技術適用回路に対し、効率的かつ低コストな製造テスト、特に遅延故障テスト、を可能する製造テスト容易化設計技術である。

従来技術・競合技術との比較

遅延故障テスト技術としては一般に LoC, LoS などが知られている。これらの技術は回路一般に適用することができる。一方、本技術はテスト対象回路を二重系回路に限定することにより、LoC, LoS など既存技術と比べ、高速、高検出率な遅延故障テストの実施を可能としている。

新技術の特徴

・二重系回路に対する遅延故障テスト容易化設計
・LoC, LoS より高速かつ高故障検出率なテストを実現
・二線式回路に対しても適用可能

想定される用途

・二重系技術を用いて設計した高信頼半導体集積回路の製造テスト
・二線式技術を用いて設計した高信頼半導体集積回路の製造テスト
・特に、遅延故障や一時故障が問題となるサブ100ナノテクノロジを用いた半導体回路

15:10~15:30 電子
B07)  簡便な遺伝子解析を志向した電気化学的分子ビーコン
発表資料

熊本大学 大学院自然科学研究科 複合新領域科学専攻 准教授 井原 敏博
http://133.95.131.186/~toshi/

新技術の概要

DNA末端にβ-シクロデキストリン(βCyD)とフェロセン(Fc)を化学修飾したコンジュゲートを調製する。両コンジュゲートはターゲットDNA上の隣り合うサイトに結合し、それに伴ってFcはβCyDに包摂される。Fcの電気化学的シグナルはβCyDに取り込まれたことで著しく抑制されることがわかった。電気化学的な遺伝子診断法の基礎技術となる。

従来技術・競合技術との比較

励起エネルギー移動(FRET)現象などを利用して発光をコントロールするモレキュラービーコン(MB)はよく知られているが、本技術はプローブの構造の変化に伴ってその電気化学的シグナルを変化させる電気化学的モレキュラービーコン(ECMB)に関する技術である。電気化学法には発光を利用する方法に比べて簡便、安価、高感度というメリットがある。

新技術の特徴

・Fcの電気化学的シグナルを可逆的に制御する新技術
・DNAアプタマーを利用するとターゲット分子をDNA以外に拡張することができる。

想定される用途

・電気化学的遺伝子センサー
・電気化学的分子センサー
・電気化学的イオンセンサー

15:30~15:50 電子
B08)  高機能超音波センサシステムによる高信頼駐車支援技術
発表資料

米子工業高等専門学校 電気情報工学科 助教 奥雲 正樹

新技術の概要

本発明は、コウモリのを参考にした特徴的な超音波を放射し、その反射波の周波数解析により傾いた物体の距離、移動速度、表面凹凸の測定を可能とする自動車の駐車支援システムへの応用を目的としたセンサシステムに関するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来のセンサシステムは、センサに対し傾いている物体の測定は困難であり、また物体距離の測定のみである。本発明は、一度の超音波放射、受信において傾いている物体に対しても距離、移動速度、表面凹凸のリアルタイム測定が可能である。

新技術の特徴

・センサに対し傾いている物体の測定が可能
・1度の超音波放射、受信において物体の距離、移動速度、表面凹凸が測定可能
・比較的簡単なシステムで構築可能

想定される用途

・自動車の駐車支援システム
・自律ロボット等の外界センサ

関連情報

・外国出願特許あり

15:50~16:10 デバイス・装置
B09)  短時間のプラズマ処理による次世代節電型ディスプレイ用電子源の作成
発表資料

群馬工業高等専門学校 電子メディア工学科 教授 大手 丈夫

新技術の概要

炭素材料表面をプラズマで短時間処理することにより、材料表面をナノスケールのニードル形状にする画期的な方法を発明した。ニ-ドルは高密度で、材料表面に垂直で、長さも長い。これを用いて、極めて優れた電界電子放出源などを開発した。

従来技術・競合技術との比較

次世代ディスプレイ用電子源の製造は、従来の方法においては、複雑な工程が必要であり、製造時間や費用がかかった。今回発明した低温プラズマによる方法は、非常に簡単な装置で、ドライプロセスにより、クリ-ンに、短時間で、高性能な電子源を作成可能である。

新技術の特徴

・生成されるニ-ドルは、ナノサイズであり、その直径に比べて長さが非常に長い。生成表面の実質の表面積が極めて大きくなる。
・硬い材質である炭素材料表面を、表面に垂直なニ-ドル形状にするので、ニ-ドルは丈夫で、生成後表面の変質が極小である。
・プラズマ処理を用いるので、装置が簡単・安価で、クリ-ンなプロセスになり、材料の処理前後の処理もほとんど必要がない。

想定される用途

・ナノサイズで、先端が鋭く尖った丈夫なニ-ドルが高密度で生成されるので、次世代ディスプレイ用電子源として使用できる。
・少ない使用電力で、材料表面から多量の電界電子放出が可能のため、節電型で面状態の各種電子源の製造に利用可能である。
・実質的な表面積の増大化、濡れ性の制御、官能基の付与、結合状態の制御などができるため、蓄電装置などへの応用ができる。

16:10~16:30 電子
B10)  新型低温多元対向スパッタ装置のナノテク電子素子分野への展開
発表資料

山口大学 大学院理工学研究科 電子デバイス工学専攻 教授 諸橋 信一

新技術の概要

厚さ1 nmのトンネルバリアをもつ強磁性トンネル接合や超伝導トンネル接合,あるいはフレキシブル有機薄膜上の光学薄膜や有機EL素子などの多層薄膜構造をもつ電子デバイスを、ダメージを与えないで作製できる低温・多元のスパッタ装置を開発した。6元スパッタ時の比較でカソード全体容積で1/3以下の省エネ・装置コンパクト化も実現。

従来技術・競合技術との比較

マグネトロンスパッタではスパッタでターゲット表面から放出したγ電子が、薄膜に入射して薄膜に大きなダメージを与え、界面に乱れのない多層薄膜を作成するのは困難である。従来型対向ターゲットスパッタはγ電子が入射しにくくダメージを与えにくい低温スパッタが可能だが、多層薄膜構造作製用の多元スパッタでは装置容積の増加の観点から不利である。

新技術の特徴

・今回開発した新型スパッタでは、対向したボックス側面にスパッタターゲットを配し、対向したボックスを回転することで低温多元スパッタが可能となる。
・ナノメートルレベルでの接合界面制御及びフレキシブル基板上での低ダメージ(低温)での多層薄膜作製が可能。
・発表者の研究室では基板サイズ3インチ対応のボックス回転型6元対向スパッタ装置を保有しており、多層薄膜構造作製が可能である。

想定される用途

・高機能メモリ用強磁性トンネル接合や高性能X線検出器用超伝導トンネル接合作製
・軟X線縮小投影リソグラフイ,或いはX線顕微鏡用X線ミラー多層膜及び光学多層薄膜作製
・有機EL素子などの電子デバイス作製 

関連情報

・スパッタ装置使用による電子素子作製可能(要相談)
・外国出願特許あり

16:30~16:50 電子
B11)  回路パラメータ抽出法と電動車両の新スリップ率制御法
発表資料

同志社大学 理工学部 電気工学科 教授 加藤 利次
http://kairo.doshisha.ac.jp/~kato/

新技術の概要

測定によって得られた周波数特性を集中定数素子からなる等価回路に高精度に近似合成することができ、しかも、当該回路全体としての受動性が保証される等価回路パラメータ生成方法である。またもう1つのものは電気モータ駆動車の特徴を生かしたスリップ率の新制御法として、その跳躍現象を抑制するとともに路面摩擦係数が最大となるような方式である。

従来技術・競合技術との比較

測定対象物の周波数特性を近似する等価回路パラメータの生成に関して、最小自乗近似を行う前に、パラメータが負とならないように、または受動性を持つような拘束条件下で最小自乗近似を行っている。

新技術の特徴

・測定周波数特性の高精度近似
・合成回路の受動性の保証
・合成素子値が正であることの保証

想定される用途

・周波数依存特性を持つ電子部品の等価回路モデル
・EMC解析
・周波数依存特性を持つ素子のシミュレータモデル

16:50~17:10 計測
B12)  X線エネルギーによって物の構造のわかるセンサ
発表資料

静岡大学 電子工学研究所 ナノビジョン研究推進センター 准教授 青木 徹
http://www.nvrc.rie.shizuoka.ac.jp/vision-i

新技術の概要

物体の透過や断面構造がわかる従来のX線の特徴に加えて、X線のエネルギー情報を用いることによってこれまでの総合的な密度の違いを材質の原子番号と密度に分離してイメージングすることのできるセンサです。実用的なX線イメージング装置で従来センサーとの置換搭載が可能なレベルを目指す研究パートナーを求めています。

従来技術・競合技術との比較

エネルギー情報を用いての材質識別を含むイメージングは大型加速器を用いた装置での研究が進められ医療現場で大きな成果を上げているが、本技術ではX線源、装置ともに従来とほぼ同様の装置に新開発素子を用いることで、エネルギー情報の取得を可能にしています。

新技術の特徴

・X線エネルギーを取得したイメージング
・物の構造を材質識別してイメージング可能
・従来の検査装置等への搭載が可能

想定される用途

・非破壊検査装置
・医療機器(散乱線除去による高画質撮像)

17:10~17:30 機械
B13)  圧縮・引張荷重を利用する簡易型ねじり試験装置
発表資料

金沢大学 名誉教授 尾田 十八

新技術の概要

材料のねじり剛性や強さを評価する「新しいねじり試験装置」を提案する。具体的にはすでに多くの試験・研究機関が保有している引張、圧縮試験機の付属装置として、小型・軽量でしかも取り扱いが簡便で精度も良いねじり試験装置を提案する。

従来技術・競合技術との比較

これまでの「ねじり試験装置」は大型で重量も大きく、価格も何千万円もする高価なものである。これに対し当方提案の装置は小型で重量も20kgf程度で、価格も数百万円程度と安価である。しかも試験片の設定や試験方法が簡便である特徴を有している。

新技術の特徴

・圧縮・引張負荷を利用したねじり試験装置である。
・直径30cm、高さ40cm程度で小型・軽量な試験装置である。
・試験片の設定やねじり負荷・回転角の測定も容易に行える装置である。

想定される用途

・従来から要望されている各種材料のねじり特性の試験。
・近年特に要望の強くなっている生体材料(植物、骨等)のねじり試験。
・装置が小型であるのでこれ全体を炉中に入れる等、温度環境を可変したねじり試験も可能。

関連情報

・発表当日、試作した新しいねじり試験機を会場に展示します。

17:30~17:50 機械
B14)  省エネ化を実現した高強度、高精度塑性結合技術
発表資料

東京工業大学 大学院理工学研究科 機械物理工学専攻 教授 村上 碩哉

新技術の概要

自動車の駆動機器など高強度、高耐磨耗特性を必要とする軸と円盤の組立て形状の焼入れ部品を対象に、高精度、高強度に結合する技術。従来のプロセスは熱間鍛造、大量切削、焼入れ、研削のプロセスでエネルギ、材料資源を大量に消費する。焼入れ材同士を塑性結合する新技術によって、冷間鍛造、少量切削、小規模熱処理、研削の省エネ、省資源プロセスに転換できる。

従来技術・競合技術との比較

従来から高硬度な焼入れ部材と軟質材間を塑性結合する方法はあるが、焼入れした硬質部材同士の塑性結合法は無かった。また、本発明の方法は結合時に軸に大きな荷重がかからず、円盤との相対移動が不要なため、高精度な結合ができる。

新技術の特徴

・1)高硬度な焼入れ部材同士の結合が可能
・2)高精度、高強度、高効率結合が可能
・3)軸と円盤状の高強度部品の省エネ、省資源プロセス、さらに省設備投資製造工場が可能

想定される用途

・自動車用駆動機器部品(例えばCVT用シャフト付きシーブ)
・回転、駆動機器全般
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