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発表内容詳細

10:30~11:00 アグリ・バイオ
1)  食品物性変化計測用ニオイセンサの開発
発表資料

東洋大学 生命科学部 生命科学科 教授 大熊 廣一

新技術の概要

本成果は、金属酸化物半導体をニオイ識別素子として用い、このセンサと試料温度を一定速度で昇温できる微量試料セルを組み合わせ、食品試料の物性変化(タンパク質変性など)にともなう香気変化をリアルタイムに計測するニオイセンサを提案するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来、恒温条件下で計測していた香気成分を、試料温度を昇温制御することで食品物性変化にともなう香気成分変化を簡便なセンサシステムでリアルタイムに計測でき、食品の物性変化と香気変化の相関をトップ、ミドル、ラストノートに分けて解析することができる。

新技術の特徴

・低温から高温に至るまでのニオイ変化を解析できる
・物性が変化する際のニオイ変化を検出できる
・香気変化をトップ、ミドル、ラストノートに分けて解析できる

想定される用途

・新規機能食品・農産物の商品開発
・食品産業・流通産業における品質検査等
・医療診断

11:00~11:30 アグリ・バイオ
2)  コンニャクマンナン:潜在機能の発掘で新たな展開
発表資料

群馬県立産業技術センター 技術開発支援係 主席研究員 滝口 強
http://www.tec-lab.pref.gunma.jp/

新技術の概要

コンニャクマンナンはこんにゃく芋から得られる多糖類で、こんにゃくの原材料として長く食されてきた。しかし、その機能は十分に活用されているとは言えず、消費も減退している。そこで、コンニャクマンナンの加工に新しい手法を応用することにより、その潜在的機能を発掘し新たな食品群を開発した。

従来技術・競合技術との比較

これまでのこんにゃく製造とは異なる方法により、コンニャクマンナンを凝固(ゲル化)させる。すなわち、希薄なコンニャクマンナン溶液に少量のアルカリを加え、冷凍することによって組織を形成させる。これは今までにない技術で「ナタデココ」に似た食感をもつ組織化物を得ることができ、デザート、惣菜などの新規な食品素材として利用できる。

新技術の特徴

・これまでのこんにゃく製造とは異なる方法によりコンニャクマンナンを組織化する。
・組織化物は従来のこんにゃくゲルとは異なる組織構造と物性をもつ。
・そのため、新しい食感をもった食品としてデザート、総菜類を中心に商品化が可能。

想定される用途

・新食感であることを特色とした各種デザート、惣菜等の食品
・食物繊維に富み栄養機能面で健康維持に貢献しうる各種食品群
・洗顔パックなどの衛生用品

関連情報

・サンプルの提供可能

11:30~12:00 アグリ・バイオ
3)  神経栄養作用を有するマイタケ由来LPEの製造法と利用法
発表資料

群馬県立産業技術センター 研究開発係 主任研究員 仁科 淳良
http://www.tec-lab.pref.gunma.jp/

新技術の概要

群馬県の特産物の一つであるマイタケについて、マイタケ成分中に神経を活性化する物質リゾホスファチジルエタノールアミン(LPE)が存在することを明らかにするとともに、LPEの効率的な製造法を確立した。LPEは培養細胞の神経突起伸長作用、細胞死抑制作用が認められ、抗うつ、抗痴呆作用が期待できる。LPEの存在及び効果を確認するにとどまらず、LPEの製造法を確立した。

従来技術・競合技術との比較

これまで、マイタケ中に神経栄養因子が含まれいることは未知であった。また、LPEが神経栄養因子であることも未知であった。LPEは培養細胞の神経突起伸長作用、細胞死抑制作用が認められ、抗うつ、抗痴呆作用が期待できる。さらに、本技術は酵素を利用することで、従来よりも効率的にLPEを製造する方法である。

新技術の特徴

・食習慣のある食品(マイタケ)由来のため、安全性が高い
・酵素反応を用いた製造法であり、収率高く、ロスがすくない
・神経栄養作用に関するデータ蓄積が完了している。

想定される用途

・健康食品の素材(抗うつ、癒し系サプリメント用)
・食品用乳化剤
・リゾリン脂質の効率的な製造

関連情報

・サンプルの提供可能

13:20~13:50 アグリ・バイオ
4)  授粉の目標とする植物の花香成分を利用してミツバチをその花に誘導する方法
発表資料

群馬県農業技術センター 園芸部 野菜第二係 独立研究員(副主幹) 宮本 雅章

新技術の概要

本技術は、主に園芸における果実生産のための授粉用のハナバチ(主にミツバチ)の餌とそれを利用した植物の受粉促進方法に関する。花粉媒介昆虫として利用するハナバチに、授粉目標とする植物の花の花香成分を添加した餌を与え、その植物の花の香りを餌の報酬と結びつけて学習させることにより、そのハナバチをその花に誘導して授粉を促進させる方法である。

従来技術・競合技術との比較

ミツバチを授粉目標の花に誘導する方法として、ヨーロッパ、アメリカ等では、ミツバチが生得的に好むゲラニオールやシトラール等の匂い物質を混ぜた砂糖水や、女王蜂の合成フェロモンを授粉目標植物に散布する方法があるが、例えば、ナスの様にミツバチが元々好まない花では効果が認められなかった。本技術ではナスやトマトのミツバチが好まない花において、ミツバチの授粉活動が促進される。

新技術の特徴

・ミツバチに摂取させる植物の受粉促進用餌添加剤
・ミツバチに摂取させる植物の受粉促進用餌組成物
・授粉目標とする植物の花香成分をミツバチに学習させることによる植物の受粉促進方法

想定される用途

・イチゴ、ナスなどの果実生産に利用するミツバチに本技術を利用することで、訪花活動が早く安定し、生産安定につながる。
・特定外来生物に指定されたセイヨウオオマルハナバチの代替として、ミツバチの利用推進につながる。

関連情報

・サンプルの提供可能

13:50~14:20 アグリ・バイオ
5)  農作物への重金属の取り込みを抑制する肥料
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 応用化学・生物化学専攻 教授 板橋 英之

新技術の概要

バーク(スギの樹皮)と鶏糞を原料とした肥料を開発した。この肥料を用いて農作物を栽培したところ、農作物への重金属の取り込み量が大幅に減少することを見いだした。この肥料を用いれば、重金属含有量が極めて低い農作物を作ることができる。

従来技術・競合技術との比較

例えば米へのカドミウム取り込み抑制の場合、従来の方法(湛水法、掘削客土法)と比較して、費用と手間が大幅に削減でき、また、米の生育も良くなる。

新技術の特徴

・農作物の重金属含有量を大幅に削減できる
・極めて安価
・使用方法が簡便
・通常の鶏糞肥料と比較して臭いが少ない

想定される用途

・野菜栽培における肥料
・穀類栽培における肥料
・重金属汚染土壌改良材

14:20~14:50 アグリ・バイオ
6)  Liquid Chemiluminescent DNA pull down assay, タンパク-標的物質の結合検出法
発表資料

群馬大学 大学院医学系研究科 応用生理学分野 講師 岩崎 俊晴

新技術の概要

ゲル電気泳動やメンブレンへのトランスファー工程を含まないことによって、簡便かつ短時間に大量のサンプルを高精度に検査することができ、しかも、PCBやダイオキシン等毒性の廃棄物の排出量も抑えることができる、新規タンパク-標的物質検出法。

従来技術・競合技術との比較

発光物質でDNAを標識し、GST-タンパクとDNAの結合をセファロースビーズ上で行い、次いで発光反応をビーズ上で行い、ルミノメーターで瞬時に定量化する。従来法であるGel Shift法では放射性同位元素を用いる上、時間がかかり、有害廃棄物が多数排出する。本法では、作業時間と廃棄物を従来法の10分の1に削減できる。

新技術の特徴

・タンパク-RNA結合にも応用できることから、新薬の開発
・今まで親和性が低く測定が困難とされていた物質間の結合についても解析が可能となる
・96well plate上にリコンビナントタンパクを固定化し、製品化できれば需要が見込まれる

想定される用途

・研究用実験キット
・抗がん剤の開発に向けた予備実験
・多数の有害物質を一度に測定することが可能となったことから毒性評価試薬

J-STORE掲載特許情報

15:00~15:30 環境
7)  CMC(カルボキシメチルセルロース)高吸水性ゲルの合成技術の開発
発表資料

日本原子力研究開発機構 高崎量子応用研究所 産学連携コーデイネーター(元研究主席) 吉井 文男

新技術の概要

放射線では改質が難しいとされていたセルロース誘導体を水と良く練り、15%以上の糊(ペースト)状で照射を行うと橋掛け反応が起き、カルボキシメチルセルロース(CMC)の場合は150倍以上の水を吸水することを見出した。

従来技術・競合技術との比較

CMCの化学的な橋掛けでは多量に水を吸水するゲルを合成することは難しく、これまでに有益な方法は見つかっていない。

新技術の特徴

・CMCと水と良く練り照射のみで得られるため極めて純度の高いゲルが得られる。
・生分解性である。
・各種セルロース誘導体のゲルを合成し、透明ゲルシートが得られる。

想定される用途

・医療、化粧品、衛生用品
・農業利用として水耕栽培や土壌改良
・固形化剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

15:30~16:00 環境
8)  カルボキシメチルセルロースと酸からつくるゲル
発表資料

群馬県産業支援機構 群馬県地域結集型研究開発プログラム コア研究室 研究員 瀧上 眞知子
http://www.g-inf.or.jp/create/seika/seika.html http://www.taka.jaea.go.jp/eimr_div/j637/theme7%20elastic%20hydrogel_j.html

新技術の概要

カルボキシメチルセルロースと酸を混練することにより弾力性があり、強度が高く、環境に優しい新規ゲルを作製することに成功した。各種物質を加えることにより、様々な特性を持つゲルを容易に作製できる技術である。

従来技術・競合技術との比較

原料を混練するだけでゲルを調製できる簡便な方法である。特殊な装置を必要とせず、有害な残存物もなく、食品として応用することも可能な技術である。

新技術の特徴

・ただ混ぜるだけの簡便な方法によりゲルを作製できる
・原料の組み合わせにより、ゲルの固さ、弾力性、吸水性、肌への密着性、その他特性を制御できる
・植物由来のカルボキシメチルセルロースを主原料とする環境に優しい技術である

想定される用途

・肌への密着性を生かしたパック剤、パップ剤
・芳香剤、脱臭剤等の日用品
・徐放性薬剤用基剤、床擦れ防止用マットレス、手術台用マットレス、車いす用クッション・パッド等の医療・介護・福祉用品

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

16:00~16:30 環境
9)  化学基礎原料のプロピレン製造に関する触媒技術について
発表資料

群馬県立産業技術センター 研究開発係 独立研究員 鈴木 崇
http://www.tec-lab.pref.gunma.jp/

新技術の概要

ポリプロピレンに代表されるポリオレフィンの需要が高まり、また石油化学工業の基礎原料がエチレンからプロピレンにシフトしている。本技術は触媒を用いて、エチレンからプロピレンを合成するもので、シンプルなプロセスにプロピレン合成の可能性を持っている。

従来技術・競合技術との比較

従来技術ではエチレンと2-ブテンからの逆メタセシスを含むプロセスが知られており、この方法では2種類の原料が必要である。本技術ではエチレンからプロピレンが製造できるため、メタセシス反応を伴わなず、生成したプロピレンの再分解を防ぐ特徴がある。

新技術の特徴

・エチレン接触だけによるプロピレン合成
・メタセシスを抑制した増炭素反応
・製品と触媒の分離が容易

想定される用途

・プロピレン製造用付加プロセス
・随伴ガスのLPG化プロセス
・オレフィン含有合成ガスからのLPG合成

関連情報

・サンプル提供については、事前に技術面、補足研究経費、試料提供条件など当方と先方との合意を必要とします。

16:30~17:00 エネルギー
10)  金属基板を用いたトップ照射形色素増感太陽電池
発表資料

群馬工業高等専門学校 物質工学科 教授 藤野 正家

新技術の概要

従来、色素増感太陽電池の電極基板には透明導電性材料が用いられているが、その電気抵抗は大きく、焼成工程でさらに増加するなどの問題がある。本技術では、チタニア電極の基板に金属チタンを用い、対向電極の白金膜に光を取り入れるための開口を設けることにより、これらの問題点を改善した色素増感太陽電池を開発した。

従来技術・競合技術との比較

焼成による劣化が比較的少ないFTO透明導電性基板を用いた場合と比べると、短絡光電流密度や開放電圧等の動作特性はほぼ同等である。むしろ、フィルファクターは金属基板を用いる場合の方が良好である。

新技術の特徴

・基板抵抗が極めて小さいことから、大面積化にともなう内部抵抗の増加を回避することができる。
・電極が金属であるためにフレキシブル化が容易であり、roll-to-rollの大量生産に向いている。
・金属酸化物からなる透明導電性材料を用いないことから、原材料コストを低く抑えることが出来る。

想定される用途

・色素増感太陽電池
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