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発表内容詳細

10:30~11:00 材料
1)  LSI用銅配線の高性能化に関する研究
発表資料

茨城大学 工学部 マテリアル工学科 教授 大貫 仁

新技術の概要

LSIの配線としてめっき銅が使用されているが、配線幅が100nm以下に微細化すると、抵抗率が増大し、配線遅延を引き起こす主要因となっている。本技術は、めっき材料の高純度化により、配線抵抗率を低減しようとするものである。

従来技術・競合技術との比較

配線遅延を防止するために、1)低誘電率絶縁膜、2)自己生成極薄バリア材料および3)カーボンナノチューブによるビアホール形成技術等の検討が行われているが、銅配線それ自体の抵抗率を低減しようとする試みは無い。

新技術の特徴

・めっき材料の高純度化のみで配線抵抗率低減が可能である。
・LSIプロセスの適合性に優れる。

想定される用途

・LSI用銅配線
・液晶用銅配線

11:00~11:30 建築・土木
2)  建物から屋内機器までの省スペース専用-2軸対応型小ストローク免震システム
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 建設工学専攻 准教授 齋藤 正人
http://www.saitama-u.ac.jp/saity/index.html

新技術の概要

地震被害を軽減するために"免震化"は有効です。しかし、クリアランスの問題によって、狭い場所での免震化は困難な現状にあります。本テーマでは狭小スペースで免震化できる新しいシステムを紹介します。

従来技術・競合技術との比較

従来の免震システムは地震力を低減する代償として、床面との相対変位が大きくなるため、周辺に広いスペースを設ける必要があります。本システムでは、同等の免震効果を発揮し、変位を大幅に抑制できます。

新技術の特徴

・この装置は、回転慣性免震システム(Base Isolation System with Gyro-Mass Device)をコアとする機械装置である。
・東西南北2方向の地震動に対して、大幅に変位を抑制することができる。

想定される用途

・スペースの問題からクリアランスの確保しにくい機器、機械装置、什器・展示品
・商業用水槽、鑑賞用水槽などへの応用
・住宅、ビルなどは、規模の大小を問わず利用可能

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11:30~12:00 電子
3)  相変化ランダムアクセスメモリ素子(PRAM)の結晶化過程を用いた多値記録素子
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 生産システム工学専攻 教授 保坂 純男

新技術の概要

メモリ素子の高密度化と省エネ化を目指し、相変化メモリ素子(PRAM)の結晶化過程における結晶領域制御技術を構築し、16値多値記録の可能性を見出した。これにより、約4倍の高密度化を実現する可能性と結晶化過程を用いることによる省エネ化を可能にした。

従来技術・競合技術との比較

これまでにオボニクス社やサムソン社がPRAMのアモルファス化過程を用い電圧制御により多値記録の可能性を実証している。一方、省エネ化の観点から結晶化過程は優位であったが、結晶化過程では電圧制御の難しさから実証されていない。我々は、多層多値記録もこれまでに提案していたが3値以上の多値記録は困難であった。

新技術の特徴

・(1)相変化素子における結晶化過程での多値記録
・(2)結晶領域制御多値記録方式
・(3)電流制御多値記録方式

想定される用途

・(1)不揮発メモリ素子
・(2)システムLSI素子等の不揮発メモリを使用する素子

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13:20~13:50 計測
4)  高分子を被覆した金ナノ粒子を用いる生理活性物質の簡易計測方法及び測定キット
発表資料

宇都宮大学 大学院工学研究科 物質環境化学専攻 准教授 上原 伸夫
http://www.chem.utsunomiya-u.ac.jp/lab/bunseki/

新技術の概要

熱応答性高分子を被覆することで機能化した金ナノ粒子を用いて、チオール系の生理活性物質(システインやグルタチオン、酵素など)を青から赤への色調の変化により簡易に計測する。色調の変化は目視あるいは色差計により数値化できる。

従来技術・競合技術との比較

生理活性物質の計測には液体クロマトグラフのような大掛かりな装置が使用されているが、本発明では、色調の変化により簡易に計測する事が可能である。

新技術の特徴

・この方法では液体クロマトグラフなどの大掛かりな装置を使わなくても生理活性物質を簡単に測定できる。
・この方法ではその場で簡単に生理活性物質を目視計測できる。色彩計を用いればさらに精度が上がる。
・有機溶媒等の有害物質を含まないため、廃棄において特別な処理がいらない。

想定される用途

・医療現場でのその場診断(キット化の必要あり)
・食品(サプリメントなど)製造、管理分野での簡易測定

13:50~14:20 分析
5)  水のテラヘルツ波分光分析技術
発表資料

茨城大学 工学部 電気電子工学科 教授 今井 洋

新技術の概要

マイクロ波と光波の間にあるテラヘルツ波は水によく吸収される。この水の構造を反映している吸収スペクトルを測定することにより種々の水の状態の維持や状態の変化の特定、さらには水の効能に適した水の構造に起因する機能水の特定やその製造技術の確立に貢献する技術。

従来技術・競合技術との比較

水の構造分析技術としてはX線回折やNMRなどが提案されているが、簡単に直接的な分析技術はまだ確立されていない。また水の効能の原因を解明する技術もさらには水の効能と水の構造との関係を明らかにする技術も確立されていない。

新技術の特徴

・高感度なテラヘルツ波吸収スペクトルの分析装置
・吸収スペクトルと水の構造との関係の解明技術
・水の構造と水の効能との関係の解明

想定される用途

・種々の水の利用現場、製造現場における水の分析
・種々の水の利用現場、製造現場における水質の維持
・新しい機能水の製造や利用

14:20~14:50 情報
6)  高耐圧広帯域エレクトレットコンデンサ音響センサ
発表資料

埼玉大学 理工学研究科 人間支援・生産科学部門 准教授 蔭山 健介

新技術の概要

エレクトレットコンデンサマイクロフォンの空気ギャップ部を多数のマイクロギャップにより形成することによりギャップ中の絶縁破壊強度を高め、高耐圧かつ広帯域で送信も可能にした音響センサ

従来技術・競合技術との比較

エレクトレットコンデンサマイクロフォン:耐圧が低い(通常200Pa以下)、超音波の受信困難、送信不可 圧電センサ:高耐圧、可聴域の受信困難、広帯域の送受信にはダンパが必要

新技術の特徴

・高耐圧(20kPa以上)
・広帯域(20Hz~100kHz以上)
・音響の送信も可能

想定される用途

・ハイドロフォン(防水マイク)
・電子聴診器
・リークディテクター

15:00~15:30 デバイス・装置
7)  ロンキールーリングを用いた遠距離用レーザー流速計の開発
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻 教授 天谷 賢児
http://www.ene1.me.gunma-u.ac.jp/

新技術の概要

ロンキールーリングと呼ばれる格子縞を通してレーザー光を照射することで空間内に光の縞を形成する。これを流れに乗った粒子が通過することでその移動速度を求めることができる。本研究ではこの原理を用いて、数メートル離れた場所から流れの速度を求める技術について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来、流れ計測ではレーザードップラー流速計(LDV)と呼ばれる粒子速度測定機が用いられてきた。このシステムは空間分解能や時間応答性が極めて高い優れた計測器であるが、比較的高価である。特に、遠距離での測定では大きな光学系が必要になる。本研究では、空間分解能や時間応答性は劣るものの、極めて安価で容易に流速測定が可能な光学システムを構築するものである。

新技術の特徴

・一光束のレーザー光で簡単に遠距離の流体速度が計測できる。
・従来の計測システムに比べて光学系が簡単である。

想定される用途

・プラント内での流れ計測
・野外での流れ計測

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15:30~16:00 計測
8)  力と運動の学習に最適な理科教材:力表示器「Fi-Cube」
発表資料

宇都宮大学 教育学部 理科教育学講座 教授 伊東 明彦
http://rikyoa.sci.utsunomiya-u.ca.jp/

新技術の概要

物体に働く力は目に見ることができない。本技術では、本体内部に設置された加速度センサーの出力に適度なフィルタリングと演算操作を施すことにより、本体にはらたく力をLEDで表示することを可能にした。中高生に力と運動の関係を理解させるのに最適な教材となりうる。

従来技術・競合技術との比較

加速度センサを用いて傾斜角を求める傾斜センサーは種々提案されているが、力の大きさと向きの両者を視覚化した装置の提案がなされたとの報告は見出せない。 電流の流れを視覚化した教材は提案されているが、力を視覚化した教材の提案は見出せない。

新技術の特徴

・物体に働く力が目に見える!
・慣性の法則を視覚的に理解できる。
・加速度センサーの出力に適当なフィルタリングおよび演算を施し、本体に働く力にを表すようにLEDを点灯させる。

想定される用途

・中学校第1分野「運動と力」における教材
・高校物理における加速度運動、遠心力、向心力などの説明教材

関連情報

・サンプルの提供可能

16:00~16:30 計測
9)  天然ガス自動車用燃料噴射系の瞬間流量計測手法
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 機械システム工学専攻 准教授 荒木 幹也
http://www.me.gunma-u.ac.jp/ene2/

新技術の概要

天然ガス自動車用エンジンの燃料噴射系では、排気清浄化のため極めて精密な燃料流量制御が要求される。数ミリ秒以下の極短期間に間欠的に噴射されるガス燃料の流量変動を、正確に計測する手法を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の液体燃料については燃料流量変動を計測する手法は確立しているものの、ガス燃料については全く計測不能であった。独自のガス燃料流量計測手法を開発し、さらにその計測精度を2~3%まで高め実用レベルとした。

新技術の特徴

・これまで計測不能であったガス燃料の流量変動を、一点での圧力計測のみで容易に計測できる手法である。
・これまで計測不能であったガス燃料の流量変動を、誤差2~3%で計測できる手法である。

想定される用途

・天然ガス・水素自動車用エンジンに搭載される燃料供給系の開発ツール。
・天然ガス・水素自動車用エンジンの開発ツール。
・大きな時間変動を伴う各種ガス配管内の流量変動計測。

関連情報

・外国出願特許あり

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16:30~17:00 情報
10)  WYSIWYASナビゲーション(直感的な道案内)環境の実現手法
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 数理電子情報部門 教授 長谷川 孝明
http://www.hslab.ees.saitama-u.ac.jp/

新技術の概要

システム創成(システムズ・イノベーション)論に基づき、既に多くのユーザーが持つ携帯電話等を利用し、ユーザーに直感的な道案内をするシステム。

従来技術・競合技術との比較

FeliCa(電子マネー機能を実行するチップ)のメモリのフリー領域の利用とナビーゲーション結果表示装置のMI WyNE Boxによる直感的案内や、携帯電話のカメラ機能とM-CubITS(M系列を利用したマーカー)による歩行者の位置と方向の特定及び携帯電話画面上での直感的な道案内。

新技術の特徴

・サイバー空間ITと異なるリアル空間のITによる直感的な道案内
・ユーザーが通常持つ携帯電話の機能の利用
・見やすくするだけの従来の固定表示と異なるコンシェルジュ性(個々人向け、コンテクストサービス性、直感性)の実現

想定される用途

・コンシェルジュに適切な道を尋ねるような街の環境の実現
・高度な看板機能
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