発表内容詳細

10:10~10:40 デバイス・装置
1)  ナノスケールの分解能をもつ光学顕微鏡
発表資料

静岡大学 工学部 機械工学科 教授 川田 善正
http://optsci.eng.shizuoka.ac.jp/

新技術の概要

小さな点光源(~数10nm)をもち、ナノスケールの分解能を有する光学顕微鏡を開発する。光学顕微鏡と電子顕微鏡を融合することにより、実時間でかつ大気中で観察できるイメージングシステムを開発する。

従来技術・競合技術との比較

従来の光学顕微鏡は、回折限界により分解能が波長程度に制限されていた。本システムは、点光源を小さくすることで、従来の光学顕微鏡に対し高分解能化や、対象物と光源との近接場効果、さらには像の拡大効果が期待できる。

新技術の特徴

・微小点光源を用いたナノスケールの分解能
・実時間で試料の動的な観察をすることが可能
・電子顕微鏡開発メーカーとの共同開発を希望

想定される用途

・生物試料の高分解能、動態観察
・液晶、コロイド、などSEMでの観察が困難なものの観察
・より高分解能な顕微観察、可視化

10:40~11:10 機械
2)  モデリング手法に基づく櫛歯アクチュエータの解析とそのセンサ応用
発表資料

静岡大学 電子工学研究所 ナノデバイス材料部門 教授 橋口 原

新技術の概要

MEMSモデリングに基づく櫛歯アクチュエータの2次元動作解析から、非対称な櫛歯間ギャップを有する櫛歯アクチュエータの特性による新しいセンサを提案する。対称櫛歯にはない特性の説明とそのセンサ応用を説明する。

従来技術・競合技術との比較

櫛歯アクチュエータは通常動作の安定性のため櫛歯間ギャップが対称になるように設計するが、本技術では、それを意図的に非対称にしたときに発現する特徴的な性質を利用する。特に従来利用されていない櫛歯の横方向振動を利用しているところが新しい。

新技術の特徴

・x方向y方向の2つの方向に対して感度がある。
・直流バイアスによって、共振周波数を大きく変化させることができる。周波数可変のセンサが実現可能。特にy共振は変化の範囲が広い。
・直流バイアスを選ぶことにより、極めて低い周波数に対しても感度を得ることができる。

想定される用途

・2次元、3次元加速度センサ、ジャイロセンサ
・2次元、3次元プローブ

11:10~11:40 機械
3)  ナノ微粒子のマニピュレーションおよび堆積加工法
発表資料

静岡大学 工学部 機械工学科 准教授 岩田 太
http://tf2a14.eng.shizuoka.ac.jp/

新技術の概要

レーザ光や磁気を用いて微粒子を液中でマニピュレーションしたり、堆積加工する方法である。デバイス加工や高密度サンプル作製など工業やバイオの分野で応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

光マニピュレータについて 従来基盤表面に固定が困難であったコロイドナノ微粒子やナノ材料を固定可能にした。また磁気を用いた新規な微粒子のマニピュレーション法を開発した。

新技術の特徴

・マイクロ・ナノ微粒子を任意の位置に移動および基盤表面へ固定加工
・さまざまなナノ材料を局所的堆積可能
・磁気をもちいて非加熱非接触でマニピュレーション可能

想定される用途

・ナノ材料のパターニング、堆積加工
・マイクロ、ナノデバイスの組み立て
・バイオサンプルなどの解剖やマニピュレーション

関連情報

・試作可能

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11:40~12:10 機械
4)  SAW圧電素子を用いたマイクロ実験室~デジタル式Lab-on-a-chip~
発表資料

静岡大学 創造科学技術大学院ナノマテリアル部門 准教授 近藤 淳
http://www.sys.eng.shizuoka.ac.jp/~j-kondoh

新技術の概要

この新しいセンサ・アクチュエータ一体システムでは、弾性表面波(SAW)伝搬面の液体を自由に移動して微小液滴を移動・混合・反応などを行い、同じく表面に作成した電気、光等の測定センサにより物性を測定する超小型実験室

従来技術・競合技術との比較

これまでのマイクロ化学センサでは,微小流路に連続的に液体を流すので、液体が層流となり混合が困難であり流路に工夫が必要である。本技術では、微小液滴を自在に移動したり混合できる。さらに表面プラズモン,弾性,電気化学センサなどを集積した統合試験Chipが構成できる。

新技術の特徴

・複数の微小液滴をSAWにより直接移動・混合する技術.貴重な試料が微小量で良い
・複数のセンサを集積化することにより微小液滴に対して様々な分析が可能
・光学顕微鏡,蛍光顕微鏡などと組み合わせて利用することも可能

想定される用途

・分子間相互作用(抗原抗体反応など)の測定
・微小液滴の複合計測(導電率・誘電率評価,光学的評価,弾性波的評価など)
・微小液滴を用いた化学反応とその物性測定

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13:30~14:00 機械
5)  リンク機構のジョイントの誤差やリンクの変形を安く高精度に補正する
発表資料

静岡大学 工学部 機械工学科 教授 大岩 孝彰
http://oiwa.eng.shizuoka.ac.jp/

新技術の概要

パラレルメカニズムなどのリンク機構でジョイントやリンクの運動誤差や弾性変形、熱的な変形を本技術による補正で90%以上も改善することが可能である。これによって外力や室温変動の影響を受けにくい高精度なリンク機構が実現できる。

従来技術・競合技術との比較

リンク機構ではジョイント部の運動誤差(ガタ等)やリンクの変形などの種々の誤差を補正することが必要であり、従来は誤差毎に別々に対処していたが、高精度化が難しかった。本技術ではこれらの誤差すべてに有効であり、少ない変位センサ(場合によってはゼロ!)で補正ができるため、高精度の補正を安く実現できる。

新技術の特徴

・ジョイント部の運動誤差や弾性変形だけではなく、リンク部の弾性変形も補正が可能
・運動誤差や弾性変形だけではなく、熱的変形に対しても補正が可能
・従来のリンク機構に対して、最小限の変位センサあるいはメカニカルな部品を付加するだけで補正が可能である。

想定される用途

・精度が必要とされるリンク機構において、ジョイント部の回転精度や弾性変形が問題となっている場合
・精度が必要とされるリンク機構において、室温変動の影響を排除したい場合

関連情報

・サンプル提供可能

J-STORE掲載特許情報

14:00~14:30 環境
6)  亜~超臨界流体による炭素繊維強化プラスチックのリサイクル
発表資料

静岡大学 工学部 物質工学科 助教 岡島 いづみ
http://cheme.eng.shizuoka.ac.jp/~sakolab/index.html

新技術の概要

炭素繊維強化プラスチックを亜~超臨界流体で処理することにより、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を分解し、炭素繊維とマトリクス材を回収する方法を開発した。粉砕しコンクリート等充填材への利用ではない回収した炭素繊維の有用な利用についても検討したい。

従来技術・競合技術との比較

従来法では熱硬化していた樹脂分を、新技術ではこれを取り除いた炭素繊維が回収可能。硝酸分解や熱分解等の酸化雰囲気での処理に比べて穏やかな雰囲気での処理なので、熱硬化性樹脂を分解しつつも、酸化劣化がない炭素繊維を回収できる。

新技術の特徴

・熱硬化性樹脂のみを分解することで、樹脂分と炭素繊維との分離・回収が可能
・分解樹脂成分はフェノール類モノマー、または水素やメタン等燃料ガスに変換して利用可能

想定される用途

・熱硬化性樹脂の分解・リサイクル
・複合材料に含まれる無機物の回収・再利用

関連情報

・サンプル提供可能

14:30~15:00 環境
7)  水溶液から微量過塩素酸イオンを高選択的、かつ簡便に沈殿除去できる除去剤の開発
発表資料

静岡大学 機器分析センター 准教授 近藤 満
http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~scmkond/Kondo_Lab/

新技術の概要

現在、日本を含め世界中で、安全とされる濃度を大幅に越える過塩素酸イオンが水道水や農産物、あるいは牛乳から検出されている。本研究では、過塩素酸イオンを高選択的に除去できる新しい除去剤を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

過塩素酸イオンの除去法の従来技術として、陰イオン交換樹脂による吸着除去が広く用いられている。これらの樹脂に比べて、本吸着剤は、吸着速度、吸着状況の目視による確認、吸着剤の再生、という点で優れている。

新技術の特徴

・過塩素酸イオンの吸着状況が目視で確認できる
・炭酸カリウムを添加するだけで、吸着剤を再生できる
・過塩素酸イオンに対する選択性が高い

想定される用途

・工業排水からの過塩素酸イオンの除去
・環境水(井戸水など)からの過塩素酸イオンの除去
・工業プロセスで発生する過塩素酸イオンの除去

関連情報

・試薬代等を提供頂けることを条件に、サンプルを提供できる場合がありますので、ご相談下さい。
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:40 情報
8)  時分割多重露光による像分離装置
発表資料

静岡大学 情報学部 情報科学科 准教授 塩見 彰睦
http://www.pico.cs.inf.shizuoka.ac.jp/slab/

新技術の概要

プロジェクタからの投影画像の影響を受けた背景画面の映像から、投影画像がない背景の映像と、プロジェクタから投影された投影画像との2つの映像を分離する。DLC方式プロジェクタの信号処理を検討している。

従来技術・競合技術との比較

クロマキーシステムは背景に特定の色を使って背景と背景でない物体の映像を分離するものであるが、本システムは背景の色や形状に依存せず、背景とプロジェクタからの投影画像を実時間で分離できる。

新技術の特徴

・背景とプロジェクタからの投影画像を分離する
・背景の色や形状に依存しない、投影画像の内容に依存しない
・背景と投影画像を高い精度で分離する

想定される用途

・プレゼンテーション映像使用時において、背景画像を使った講演者追跡や投影画像のない講演者像のみの録画
・投影画面に対してジェスチャ等でインタラクティブに操作する場面でのジェスチャ解析
・計測物体に格子等を投影し格子の投影像から3次元計測をするとともに表面のテクスチャを同時に取得する測定・計測用途

関連情報

・サンプル提供可能

15:40~16:10 情報
9)  自然で滑らかな「美しい曲線」の生成
発表資料

静岡大学 創造科学技術大学院インフォマティクス部門 教授 三浦 憲二郎
http://ktm11.eng.shizuoka.ac.jp/

新技術の概要

微分幾何学量である曲率半径を積分し陽的に曲率を制御することにより、曲率が滑らかに変化し、まったく振動しない曲線を定式化するとともに、複数セグメントの接続法を開発した。CAD上で「美しい曲線」が誰でも描ける。

従来技術・競合技術との比較

意匠デザインのためにCADで用いられているベジエ曲線やNURBS曲線は曲率を陽的に制御しておらず、曲線の定義に用いる制御点の位置関係によっては曲率が急に変化してデザイン上好ましくない曲線になることがある。本技術による曲線はまったく振動せず、「美しい曲線」が簡便に効率よく生成できる。

新技術の特徴

・曲線の曲率が滑らかに変化し、まったく振動しない。
・複数の曲線セグメントを滑らかに接続することができる。
・従来技術と同様に制御点を入力することで曲線が生成できる。

想定される用途

・車や家電などの工業製品の意匠デザイン
・フォントデザインやポスターの作成
・ロボットアームやNC工作機械の滑らかな軌道の生成

16:10~16:40 情報
10)  手書きのラフスケッチから望みの画像を検索するシステム
発表資料

静岡大学 工学部 電気電子工学科 准教授 大橋 剛介
http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~tegooha/

新技術の概要

手書きのスケッチした入力画像から目的画像を検索で、入力スケッチと目的画像の特徴の差を検索経験から学習するので効率的に所望の画像を検索する。例えば、沢山の写真からの思い出の一枚をすぐに取り出せる。

従来技術・競合技術との比較

人が自由に描いた手書きスケッチを参照画像データとして類似画像を高速検索するシステムは開発困難とされていた。学習機能による予測機能によって、スケッチ画の位置、大きさ、方向などが異なる類似画像を用いて、人に優しく速やかに検索できる。

新技術の特徴

・入力の位置、大きさ、方向が関係なく、形のみに着目しているので、融通性がある。
・ペンタブレットなどで入力できるので直感的かつ容易である。
・学習機能を用いて検索するので精度が高くなる。

想定される用途

・インターネットの検索エンジン
・デジタルカメラ画像などの画像データベースの検索
・部品管理システム、モンタージュ写真作成

関連情報

・サンプル提供可能
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