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発表内容詳細

13:40~14:10 機械
1)  季節や天候の変化に影響を受けない視覚による位置推定装置
発表資料

豊橋技術科学大学 工学部 情報工学系 教授 三浦 純
http://www.aisl.ics.tut.ac.jp/

新技術の概要

「憶えておいた景色」と「今見ている景色」を比較して自分の位置を知る手法を提案する。画像中の物体の配置を用いた画像比較により季節や天候の変化に影響を受けず、さらに移動の履歴を利用して現在地推定の精度を向上させる。

従来技術・競合技術との比較

GPSによる測位は高い建物の近くや地下など、衛星からの電波が届きにくい場所での利用が難しい。単純な画像の比較に基づく手法や、局所的な画像特徴を用いる方法では季節や天候の変化に伴う見えの変化に弱い。本手法は広範囲の屋外環境で利用できる。

新技術の特徴

・季節や天候の変化に影響を受けず、かつ高信頼の位置推定ができる。
・画像の撮像を行うだけで自動的に位置推定のモデルを生成できる。
・画像に比べてはるかにサイズの小さなモデルのみを記憶しておけばよい。

想定される用途

・画像を用いた自動車や移動ロボットのナビゲーションシステム
・町並みの変化(新しいビルの建設など)の自動検出
・季節・天候の変化に対応できる風景画像検索

14:10~14:40 電子
2)  動く電子図面システムの構築
発表資料

豊橋技術科学大学工学部 知識情報工学系 教授 石田 好輝
http://www.sys.tutkie.tut.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、物理モデルを使用せずに、幾何学的な制約を満たすように、電子図面に描かれた可動部分(部品)を連続変形するものである。これにより図面の可動部がどのように動き、機能するかを電子図面上で図面ユーザが確認できる。また設計段階においても、機構の適正さを検討することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

競合技術として、計算機上で定規・コンパスを用いて構成する技術と幾何制約の方程式を逐次解き構成する技術がある。前者に対して本技術は、構成順序に依存しないようモジュール化により構成し易く、再利用可能性も高い。また後者に対しては、画像処理技術との親和性が高く、画像処理との連携による展開可能性が高い。

新技術の特徴

・電子図面に画像としての静的情報だけでなく、機構やメカニズムを埋め込むための能動的知能メディアである。
・ユーザが可動部を様々に操作することにより、機構やメカニズム細部変更や新規発見に繋がる。
・人間のイメージモデルに基づいているため、機構やメカニズムをより理解しやすい。

想定される用途

・高い自由度マニピュレータ、可変トーラス、カム構造などの機構を可操作、可動するための電子図面
・幾何学を用いたパズルやゲーム
・静的な幾何学を、動的に示す事による幾何E-learning Systemや電子博物館(下記に試作Web Pageのurl掲載)

関連情報

・デモ・サイト閲覧可能
http://www.sys.tutkie.tut.ac.jp/MuJapan.htmlも参照ください。

J-STORE掲載特許情報

14:40~15:10 電子
3)  視線の軌跡情報に基づいた動画像推薦システム
発表資料

豊橋技術科学大学 大学院工学研究科 知識情報工学専攻 教授 新田 恒雄
http://www.vox.tutkie.tut.ac.jp/

新技術の概要

インターネット上で動画像を投稿・閲覧するサービスが始まっている。検索対象が厖大になった結果、適切な動画像をユーザに推薦・提示する技術が望まれている。動画視聴時の視線運動軌跡から、ユーザに特有な注目点推移パターンを抽出し、動画像を推薦する方式を開発した。

従来技術・競合技術との比較

動画に付与されたタイトル・カテゴリ等を基に、それまで閲覧したユーザの評価値を加味して動画像を推薦するシステムが提供されている。しかしこの方法は、動画像の内容にまでは関連付けられていない。注目点推移パターンに基づく方式は、従来方式と比較し高い順位相関を示した。

新技術の特徴

・動画像の内容と関連付けられたユーザの興味を比較的簡単な手段で抽出できる。
・標準的なwebカメラで実現可能である。

想定される用途

・ネット上の動画像推薦システム
・TV番組の視聴率と関連付けた視聴者分析など

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15:20~15:50 計測
4)  分布型圧力計測による自動車用ハンドル生体センサシステム
発表資料

豊橋技術科学大学 工学部 生産システム工学系 助教 今村 孝
http://is.pse.tut.ac.jp/

新技術の概要

自動車の予防安全要素技術として、ドライバのハンドル操作時の把持行動を動的に計測するセンサシステムを提案・開発した。本技術により、運転中の生理状態の接触計測やハンドルの操作感評価への応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

ハンドルは把持位置が不定なため、微小センサでは計測端子を把持しないことが、また把持面全てを計測端子にするとノイズが問題となった。新技術では、把持行動解析により圧力計測器の分布配置を決定し、問題解決を試みている。

新技術の特徴

・ハンドル把持行動解析にもとづき、安定計測可能なセンサ配置を決定
・センサの分散配置と被覆革張力により、どの位置でも把持力を計測可能
・センサ間に配置スペースがあり、他の生体センサなどの組込みが可能

想定される用途

・ドライバの運転中の生体行動(発汗・脈拍・把持力)にもとづく安全技術開発
・把持行動にもとづく各種車内機器操作インタフェース
・ハンドル形状や皮革素材に対する把持力測定・評価

15:50~16:20 製造技術
5)  粒子積層法を用いた光触媒酸化チタンの高速成膜技術
発表資料

豊橋技術科学大学 工学部 生産システム工学系 助教 山田 基宏
http://ajp.pse.tut.ac.jp/

新技術の概要

原料粉末を非溶融で積層するコールドスプレー法により、原料粉末のアナターゼ型酸化チタンの特性を維持した高純度・高特性光触媒酸化チタン皮膜を大気中で高速に成膜する技術である。

従来技術・競合技術との比較

高速成膜技術には溶射法があるが、原料粉末の溶融を前提とするため、熱的相変態に伴う特性劣化が問題となる。ペンキと共に塗布する方法などは簡便であるが、低特性や溶剤の使用という問題がある。本技術はこれらの問題を解消するものである。

新技術の特徴

・光触媒活性の高いアナターゼ型酸化チタンのみからなる皮膜作製が可能
・大気中で大面積に高速成膜が可能
・プラズマや燃焼炎を用いないクリーンなプロセス

想定される用途

・構造物表面塗布による自動車排気ガス中の窒素酸化物除去
・生体材料としてインプラントの表面処理
・建造物等における防汚コーティング

関連情報

・サンプルの提供可能

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16:20~16:50 製造技術
6)  光触媒マイクロリアクタとその製造方法
発表資料

豊橋技術科学大学 工学部 物質工学系 教授 松田 厚範
http://material.tutms.tut.ac.jp/STAFF/MATSUDA/index.html.ja http://www3.to/sakai-matsuda

新技術の概要

本発明のリアクタ(化学反応素子)では、(1)紫外光照射によって光触媒が有機物質を分解してプロトンなどのイオンが生成し、(2)この生成したイオンがイオン伝導性膜を拡散し、対極で酸化され、(3)その際の自由エネルギー変化を起電力として出力する。このリアクタは、超薄膜多層構造を有し、光・燃料電池や有機化学物質のセンサとして応用可能である。

従来技術・競合技術との比較

固体高分子形燃料電池(PEFC)やダイレクトメタノール形燃料電池(DMFC)などの燃料電池は、アノード及びカソードの電極に高価な白金が使用されているため、高コストになる。また、化学センサには、半導体式、燃焼式、光学式などの方法があるが、広範囲な濃度の検出、高い応答速度が求められている。更に、上記の燃料電池や化学センサでは、複雑な形状の基体への形成や薄膜化も求められている。

新技術の特徴

・静電相互作用を利用する交互積層法を用いて、光触媒半導体ナノ粒子、イオン伝導 体物質、電極物質をナノメートルオーダで基体上へ積層する。
・簡単な工程で複雑な形状の基体にもナノ薄膜マイクロリアクタを形成することが可能である。
・このリアクタは、紫外光照射で光触媒が有機物質を分解し、生成プロトンなどをイオン伝導膜を通して対極側で酸化し、起電力として出力する。

想定される用途

・携帯用機器の電源
・炭化水素・アルコールセンサ
・有害物質の無害化・分解素子

J-STORE掲載特許情報

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