発表内容詳細

11:00~11:30 医療・福祉
1)  長柱の座屈現象を利用した小型単純把持技術の可能性
発表資料

名古屋大学 大学院工学研究科 機械理工学専攻 教授 村松 直樹
http://www.mech.nagoya-u.ac.jp/hse/

新技術の概要

短冊状の紙を折曲げ、両端を指で擦合せると先端は曲がる。これは一種の座屈現象であり、二組対向させると単純でフレキシブルなハンドが実現される。講演では、この把持技術の医療機器への応用の可能性について問いたい。

従来技術・競合技術との比較

たとえば内視鏡下手術に用いられる鉗子は、一般に、剛体で鋸歯状の把持部材をテコの原理に基づき指の力で開閉する構造をしている。このため重い臓器やもろい組織を傷つける恐れがあるばかりでなく、操作性の問題もあった。

新技術の特徴

・ソフトな把持 把持部材はそれ自体の弾性変形から把持力を発生することからソフトな把持を実現。
・把持部材の交換性 本体に対し、種々の把持部材をユニット化し消耗品として交換可能。
・把持状態の自動保持 アクチュエータにギヤードモータなどを用いることにより把持状態を自動的に保持。

想定される用途

・内視鏡下手術用鉗子 マスタースレーブロボット用エンドイフェクタとしての手術器具など。
・障害者用食事補助具 スイッチングにより把持力を感知・操作可能な自立支援のための自動箸など。
・電磁開閉器 接点可動部のストロークを大幅に低減できることから、小型省エネ高効率電気スイッチ。

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

11:30~12:00 創薬
2)  薬物注入装置
発表資料

鹿児島大学 理学部 物理科学科 教授 立野 洋人
http://astro.sci.kagoshima-u.ac.jp/tateno/

新技術の概要

薬物のドリフトベロシティ以下の速度で超音波振幅を時間的一定に増大させ、生体内や特定物質等へ効果的に薬物を注入する手法。人体実証応用として顔皮基底層以内にアルブチン等を注入する美白器を開発している。

従来技術・競合技術との比較

従来のソノフォレシスと比較すると本手法は振幅変調により薬物浸透量が大きくなっており、イオントフォレシスと比べると超音波による手法の為安全性が高い。また逆鋸歯状波変調を加える事で体外排出機能が得られる。

新技術の特徴

・薬物の被注入体に対するドリフト速度に基づいて、振幅変調超音波群の振幅を制御する手法
・ドリフト速度に基づく振幅変調により特定薬物の浸透量の増大を可能にした
・逆変調をかける事により体外排出機能を得られる

想定される用途

・アルブチン等の無針注入による美白器
・インスリン等の無針注入
・生体光音響共鳴非侵襲生化学成分分析器と組み合わせた人工膵臓

関連情報

・外国出願特許あり

13:20~13:50 アグリ・バイオ
3)  コーヒー粕からの有用医薬資源代謝中間体の高速・高効率製造法
発表資料

山口大学 農学部 生物機能科学科 名誉教授 足立 収生
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~oubi/

新技術の概要

コーヒー粕麹を利用するキナ酸の新規製造技術と、得られたキナ酸を酢酸菌の酸化発酵系を応用してシキミ酸及びシキミ酸経路代謝中間体を高速・高効率に製造する技術を応用して、医薬、化成品、園芸、生化学に重要な用途を有する素材を提供する。

従来技術・競合技術との比較

現行のタミフル製造のためのシキミ酸の製造は、多段階の発酵法で行われ、収率・効率が律速となっている。新技術はコーヒー粕麹法によってコーヒー粕からキナ酸を効率よく製造し、得られたキナ酸からシキミ酸を高速・高効率に製造するのが特徴で、誰も知らなかった新しい代謝系と酵素系の発見とその応用であり、競合技術の追随は殆ど考えられない。

新技術の特徴

・コーヒー粕麹の製造とこれを利用するコーヒー粕からのキナ酸の製造
・キナ酸から酢酸菌の酵素系によるデヒドロシキミ酸の製造
・デヒドロシキミ酸から酢酸菌の酵素系によるシキミ酸の製造

想定される用途

・医薬(タミフルの合成原料、新規抗菌薬の原料)、化成品、園芸、生化学研究

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

13:50~14:20 環境
4)  都市部の大気・熱汚染低減と特殊緑化空間緑化のための植物新品種
発表資料

広島大学 大学院理学研究科 数理分子生命理学専攻 助教 高橋 美佐

新技術の概要

都市部においては、大気汚染や熱汚染(ヒートアイランド現象)が深刻な問題となっている。ビルの屋上や壁面など「特殊緑化空間」の緑化は、大気・熱汚染の解決策として注目される。我々は、イオンビーム育種により二酸化窒素(都市大気汚染の主物質)の吸収代謝能力が約2倍に向上したイタビの新品種を開発した。イタビ(クワ科イチジク属)は、つる性常緑樹で、気根を出して壁面を這い上がる形質を持っている。新品種イタビもこの形質をもっており、都市特殊緑化空間の緑化に最適の素材である。

従来技術・競合技術との比較

大気汚染物質浄化能力が改良されたイタビはつる性植物なので、環境浄化の他、道路の植栽、工場周辺緑化および壁面緑化など広い用途での使用が可能。

新技術の特徴

・二酸化窒素吸収代謝の向上したイタビ
・イオンビームによる育種

想定される用途

・都市特殊空間緑化
・大気汚染浄化
・工場周辺などの環境緑化

14:20~14:50 環境
5)  シイタケ栽培廃液を利用した環境浄化技術の開発
発表資料

北見工業大学 工学部 バイオ環境化学科 准教授 佐藤 利次
http://www.ibrc.or.jp/

新技術の概要

本課題の技術内容は、シイタケ上面栽培で生じる廃液(上面水/ラッカーゼ等の有用酵素とメディエータ様物質としてのリグニン分解物が含まれる)濃縮物を利用して、環境汚染物質をより低コストで浄化する技術である。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、現在行われている主要な環境浄化技術と原理が異なり、従来技術と併用することでコスト削減が期待される。また、木材腐朽菌の酵素を利用する技術としてはコスト的に有利であり、既存の同種の酵素剤よりも効果が高い。

新技術の特徴

・シイタケ栽培廃液を利用することから、従来法の汚染物質浄化技術に比べてコスト低減が期待できる
・廃液の有効利用であることから、ゼロエミッションの点でシイタケ栽培に寄与でき、シイタケ栽培のさらなる振興が期待される

想定される用途

・環境汚染物質浄化技術
・新規色素造成への利用

関連情報

・サンプルの提供可能

15:00~15:30 デバイス・装置
6)  超臨界流体を用いた極微細孔構造体への金属充填技術
発表資料

山梨大学 大学院医学工学総合研究部 情報システム工学系 教授 近藤 英一

新技術の概要

超臨界流体に溶解させた有機金属をそのまま流体中で堆積反応させて薄膜を堆積する技術である。超臨界流体は、物質が臨界点以上(高圧下)で気体とも液体ともつかなくなる状態で、CO2の場合臨界点は74MPa、31℃である。超臨界流体はナノ浸透性、表面張力ゼロ、リサイクル性などの優れた性質を有した高密度媒体である。そのため、本堆積法を用いると10nm径以下の極微細構造内への物質充填が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

段差被覆性(つきまわり)を確保できる薄膜堆積法としてCVDが広く用いられている。また配線や電極にはメッキが多用されている。これらの堆積法が競合技術になる。超臨界流体は高密度性と良拡散性を兼ね備えているため、微細孔内の充填や高アスペクト堆積では圧倒的に有利である。従って今後の微細化・構造立体化に対応できる唯一の方法であると考えている。実用装置化に役立つ装置基本構成の開発や計測技術と組み合わせたプロセス特性の精密な検討などで新規性・優位性がある。

新技術の特徴

・段差被覆性(つきまわり)、超微細孔の埋め込み性に優れている
・クリーニング効果により膜が高品質化
・リサイクルによる低コスト化の可能性

想定される用途

・集積回路用薄膜堆積
・MEMSプロセス
・高密度記録媒体プロセス

関連情報

・予備実験対応可能
・外国出願特許あり

15:30~16:00 計測
7)  液晶パネルを利用した高精細画像計測および歪み検査技術
発表資料

宮崎大学 工学部 機械システム工学科 准教授 川末 紀功仁
http://www.miyazaki-u.ac.jp/~kawasue

新技術の概要

CCDカメラとレーザを用いた画像計測では二次元三次元を問わず、カメラとレーザの位置関係を把握するキャリブレーション作業が必要である 。そこで、レンズ歪みを考慮したキャリブレーションの自動化手法を紹介する。また、本手法を歪み検査技術に応用する例を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

車のフロントガラスなどに生じる透視歪みの検査は現在検査員による目視検査に頼っている。本技術により検査が自動化される。

新技術の特徴

・液晶パネルの膨大な数の素子を活用した検査技術
・検査が自動化され数千から数万点の計測が1秒以内に実行される。

想定される用途

・ガラス・レンズの透視歪み検査
・ミラーや自動車塗装面など反射物の検査
・液晶パネルの検査

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

16:00~16:30 情報
8)  通信系・音響系のためのシステム同定の新技術
発表資料

岩手大学 工学部 情報システム工学科 教授 西山 清

新技術の概要

新技術は、未知の時変システムの同定のために独自に考案されたハイパーH∞フィルタの計算量 O(N)の高速アルゴリズムである。通信システム、音響システムを中心に様々な分野に応用できる。

従来技術・競合技術との比較

従来のエコーキャンセラでは、エコー経路(システム)を推定(同定)するためにNLMSやAffineアルゴリズムが用いられてきたが、収束性や追従性能だけでなく、ダブルトークに対するロバスト性も十分ではなかった。本研究では、優れた収束性、追従性能およびロバスト性を兼ね備えた適応アルゴリズム(高速H∞フィルタ)を提案する。

新技術の特徴

・計算量O(N)の適応アルゴリズムであり、非常に早い収束速度と高い追従能力をもつ。
・外乱(ダブルトーク)に対してロバストである。
・厳密な理論から導出されている。

想定される用途

・エコーキャンセラ
・ハウリングキャンセラ
・騒音制御

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

16:30~17:00 製造技術
9)  無線通信機器用AD変換回路の高精度化・低消費電力化技術
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 電気電子工学専攻 助教 傘 昊
http://elsun.el.gunma-u.ac.jp/~kobaweb/

新技術の概要

AD(アナログ・デジタル)変換回路の高性能化・nm微細CMOSLSI化の為、システム構成の改良によるΔΣAD変調方式の採用を行い、デジタル信号処理を活用した高精度化・低消費電力化を推進する。

従来技術・競合技術との比較

従来方法では、微細化に伴って、精度が依存するアナログ素子や回路素子の劣化が著しく、安定した高精度化が困難。そこで、オーバーサンプリング方式ΔΣAD変調方式の採用と、デジタル信号処理活用、独自アルゴリズム採用で、高精度化・低消費電力化を実現する。

新技術の特徴

・システムレベルでの構成改良から低消費電力化
・アナログ素子の性能劣化を改善した高精度化
・デジタル信号処理手法を活用した性能向上

想定される用途

・携帯電話・Bluetooth・無線LAN等のネットワーク通信機器製品
・デジタル情報通信機器他デジタル家電機器
・健康機器

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり
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