発表内容詳細

10:30~11:00 医療・福祉
1)  安心安全リハビリテーション平行棒の開発と臨床応用
発表資料

広島大学 大学院保健学研究科 心身機能生活制御科学講座 講師 前島 洋

新技術の概要

平行棒歩行訓練では、患者は平行棒の端で車椅子から立ち上がり、平行棒内で歩行練習を行う。今回、緊急時に車椅子が平行棒内の歩行者へのアクセスが可能なリハビリテーション用平行棒を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の平行棒では、構造的に車椅子が平行棒内に入ることができないため、緊急時に車椅子を歩行者にアクセスすることができなかった。本技術の導入により歩行者も介助者も安心かつ安全に平行棒歩行訓練を実施できる。

新技術の特徴

・病院リハビリテーション室における歩行訓練
・リハビリテーションセンターを始めとするリハビリテーション施設における歩行訓練
・老人保健施設、デイケア、デイサービスを始めとする高齢者施設における歩行訓練

想定される用途

・歩行障害のリハビリテーション

11:00~11:30 医療・福祉
2)  体外循環における血液粘度モニタリング装置
発表資料

広島大学 大学院医歯薬学総合研究科 病態制御医科学講座外科学 医科診療医 黒崎 達也

新技術の概要

体外循環中は血液凝固を防ぐために抗凝固剤が投与される。本装置は、体外循環装置から得られる情報をもとに、刻々と変化する血液粘度を計算し、血液凝固能の間接的なモニタリングを行う。

従来技術・競合技術との比較

凝固能の評価として活性化全血凝固時間(ACT)の測定がおこなわれているが、この方法は血液を採取し測定装置にかける方法で、持続的なモニタリングにはならない。

新技術の特徴

・新たなセンサーなどの取り付けなしに血液粘度がモニタリングできる
・血液にセンサーを接触させなくても良いため非侵襲的
・小型PC程度の小型の装置

想定される用途

・体外循環時の抗凝固モニタリング
・人工透析時の抗凝固モニタリング

11:30~12:00 医療・福祉
3)  インフルエンザの拡大リスクを軽減する化合物
発表資料

広島大学 医歯薬学総合研究科 口腔生物工学 教授 二川 浩樹
http://www.campusmedico.jp/

新技術の概要

学校の机・椅子や公共交通機関の座席などの表面に、医療現場などで消毒薬として用いられている消毒成分を固定化(抗菌加工)することができる新しい化合物の作製に成功しました。室温でしかも数分程度で固定化が可能であり、その抗菌効果は、実験室レベルでは表面が摩耗しない限りは半年以上持続することが明らかになりました。また、家庭の衣類やリネン関連などにも使用することができます。

従来技術・競合技術との比較

新型インフルエンザの流行において、公共交通機関や学校などの公共施設での対策は、消毒薬をおいて、手指の消毒や表面の消毒を行うものであったが、夏場を迎えつつある現在も、感染の拡大を十分には防ぐことができていない。これは、空気感染や接触感染による拡大に対して、表面の消毒だけでは、一時的な効果だけであり、十分な対応ができていなかったことが考えられる。

新技術の特徴

・布・木材・金属などに容易に固定化できる
・(固定化)加工された表面には新しく抗インフルエンザ効果が付与される
・抗インフルエンザ加工効果は、1カ月持続する

想定される用途

・スプレー・噴霧剤として
・リネン・クリーニングなどに
・家庭用の洗剤など

関連情報

・サンプルの提供可能

13:10~13:40 アグリ・バイオ
4)  変異型発光酵素を利用したエンドトキシンの迅速高感度検出技術
発表資料

広島大学 ナノデバイス・バイオ融合科学研究所 分子生命情報科学研究部門 特任准教授 野田 健一
http://home.hiroshima-u.ac.jp/mbiotech/kuroda/

新技術の概要

グラム陰性細菌の構成成分であるエンドトキシンは、血液中に混入すると重篤な障害を引き起こす。現在の測定技術では検出感度または迅速性が不充分であるが、本技術は安全性判断基準である0.1pg/mlのエンドトキシンを15分以内に測定可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は検出感度と測定時間がトレードオフの関係にあり、0.1pg/mlのエンドトキシン測定には70分以上が必要である。本技術はこのレベルのエンドトキシンを15分以内に測定できる他、携帯型発光測定器により現場での測定が可能となる。

新技術の特徴

・安全性の判定基準値である0.1pg/mlのエンドトキシンを15分以内に測定可能である
・携帯型発光測定器の使用により「いつでも・どこでも・誰にでも」エンドトキシンを高感度測定可能である
・測定に使用するリムルス試薬は、従来技術に使用されている半分の量で高感度かつ迅速な測定を達成している
・組換えリムルス試薬及び発光酵素の改良により、さらに高感度化もしくは使用試薬量の低減化が可能である

想定される用途

・点滴・注射薬製造工程、人工透析液調製時におけるエンドトキシン汚染を迅速・高感度にその場測定し、医薬品の安全性を確保する
・救急医療現場における敗血症診断を迅速・高感度にその場にて検査可能となる
・花粉症との関係で注目されつつある環境中のエンドトキシン濃度を現場にて迅速・高感度に測定可能となる
・リムルス試薬の組成変更により、カビ汚染も15分以内の高感度測定が可能である

関連情報

・測定には別途ルミテスター等の発光計測器が必要です
・外国出願特許あり

13:40~14:10 創薬
5)  フルルビプロフェンの抗肥満効果
発表資料

広島大学 大学院医歯薬学総合研究科 治療薬効学研究室 講師 細井 徹
http://home.hiroshima-u.ac.jp/tiryou/index.htm

新技術の概要

フルルビプロフェンは非ステロイド性抗炎症薬であり、抗炎症作用、鎮痛作用を有し、慢性関節リウマチ、腰痛症などの疾患へ適用されているが、肥満への適用はない。今回、フルルビプロフェンの医薬品としての第二用途として、肥満に有効であることを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

抗肥満薬としてはわが国ではマジンドールが処方されているが、依存症などの重大な副作用が認められることから、使用対象患者として高度肥満症のみに限るなどの制限が多く使いづらい。一方、フルルビプロフェンは長期投与(6ヶ月間)でも毒性は認められなかったとの報告がされており、肥満への適用が拡大されれば、今までにない新しいタイプの安全な薬として広く普及が見込まれる。

新技術の特徴

・今までにない新しいメカニズムによる抗肥満薬ー既存の治療薬に対して無効だった患者にも有効である可能性
・本薬物の薬理作用として小胞体ストレスを標的としているため、対処療法ではなく根本的治療に貢献する可能性
・既存の医薬品を使っているため、副作用等の情報が豊富である。早期に臨床応用可能

想定される用途

・肥満の予防薬
・ダイエット用健康食品
・肥満に有効な一般用医薬品(OTC)としての開発の可能性

14:10~14:40 材料
6)  ポリ乳酸ベースの高強度生分解性アイオノマーの合成
発表資料

広島大学 大学院工学研究科 物質化学システム専攻 准教授 中山 祐正

新技術の概要

主鎖にアミノ基を導入した両末端水酸基化ポリ乳酸をジイソシアナートを用いて鎖拡張することによりアミノ基が等間隔に分布したpoly(ester-urethane) (PEU)を合成し、これをハロゲン化アルキルや酸で処理することにより、高い弾性率を示すカチオン性アイオノマーを開発した。

従来技術・競合技術との比較

本発明に係るアイオノマーは、ポリ乳酸と比較して、弾性率、破断伸度などの機械的特性が優れている。組成の大部分がポリ乳酸で構成されているため、生分解性を有すると考えられる。さらに、四級アンモニウム塩を含むので抗菌性を示すことが期待できる。

新技術の特徴

・弾性率や耐衝撃性の向上
・生分解性ポリ乳酸由来高分子材料
・抗菌性の付与

想定される用途

・縫合糸・骨固定具・組織再生足場材・DDS担体などの医用材料
・苗ポット・農薬担体などの農業用途
・釣り糸・網などの漁業用具

関連情報

・数グラムまでのサンプル提供可能

14:50~15:20 材料
7)  フルカラーで発光するシリコンナノ結晶
発表資料

広島大学 自然科学研究支援開発センター 低温・機器分析部門 准教授 齋藤 健一
http://home.hiroshima-u.ac.jp/saitow-lab/index.html

新技術の概要

低炭素社会・循環型社会の視点から、低消費エネルギー、安価、環境に優しい発光素子の開発は、世界的に極めて重要である。Si製発光素子は、これらの要求を全て満たす。我々は、フルカラー(光の三原色)で発光するシリコンナノ結晶を創製した

従来技術・競合技術との比較

シングルステップでの生成である。すなわち,一つの手法で赤・青・緑,さらに近紫外まで発光するシリコンナノ結晶を生成できる手法を開発した。生成時間は数分であり、世界初の手法である。

新技術の特徴

・希少金属の代換えとなる蛍光体(照明,ディスプレー)
・固体照明材料(EL、LED)
・生体適合性の高いバイオマーカー

想定される用途

・照明
・ディスプレー
・バイオマーカー

関連情報

・外国出願特許あり

15:20~15:50 材料
8)  かご型分子内への水素原子の包摂技術
発表資料

広島大学 工学研究科 物質化学システム専攻 教授 播磨 裕
http://home.hiroshima-u.ac.jp/harihari/

新技術の概要

かご型シルセスキオキサン分子内に原子状水素を挿入する新しい技術の開発に成功した。水素原子は常温大気中で一年以上安定であり、有機溶媒中に可溶化した状態でも安定である。

従来技術・競合技術との比較

かご型シルセスキオキサン分子内への水素原子の包摂にはガンマ線が用いられてきた。グロー放電を用いた本技術では、安全かつ簡単、そして二桁近く高速に水素原子の包摂が可能となる。

新技術の特徴

・原子状水素の長期間保存
・加熱による水素原子の放出
・技術の簡便性と安全性
・多様なかご型分子の構造

想定される用途

・エネルギー貯蔵
・抗活性酸素試薬
・基礎科学用試料

15:50~16:20 材料
9)  アンモニアを用いた高圧水素の製造方法
発表資料

広島大学 先進機能物質研究センター 副センター長・教授 小島 由継
http://home.hiroshima-u.ac.jp/hydrogen/

新技術の概要

金属水素化物と液体アンモニアとを反応させる。これにより、金属水素化物を構成する水素原子とアンモニアを構成する水素原子の一つとが結合し、水素が発生する。ここで、液体アンモニアを用いることで、高圧水素を発生させることができる。

従来技術・競合技術との比較

従来、金属水素化物にアンモニアガスを反応させることにより、水素を発生させる方法が開示されている。この方法では1モルのアンモニアが消費されて1モルの水素が発生するので、系全体では圧力は変化しない。即ち、常圧の水素しか得られず、高圧の水素を発生させることができないという問題があった。

新技術の特徴

・電気エネルギーを投入せずに高圧水素を製造
・室温、0.9MPa以下で液化するアンモニアを水素キャリアとして使用
・金属水素化物と液体アンモニアの複合水素発生システム

想定される用途

・水素ステーションでの高圧水素供給システム
・水素輸送システム
・水素貯蔵システム

16:20~16:50 材料
10)  微量有害ガスを効率よく吸着・分解する活性炭
発表資料

広島大学 大学院工学研究科 物質化学システム 准教授 玉井 久司

新技術の概要

炭素材の出発原料に金属化合物を均一に混合することにより、金属酸化物が均一に分散した活性炭が簡単に製造できる。得られる活性炭は、悪臭ガスたとえばメチルメルカプタンの分解除去に高い活性を示す。

従来技術・競合技術との比較

従来法では活性炭に金属化合物を含浸後、金属酸化物を生成させるため、活性炭の細孔が塞がれることや金属酸化物の粒子サイズが不均一なことから低い分解活性しか得られなかった。これらの欠点が解決できる。

新技術の特徴

・金属酸化物微粒子が均一に分散した活性炭
・高表面積を有する金属酸化物分散活性炭
・高い触媒活性を有する金属酸化物を担持した活性炭

想定される用途

・悪臭除去活性炭
・有害ガス除去活性炭
・高活性触媒活性炭
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