発表内容詳細

10:10~10:40 計測
1)  ATP濃度レベルの色別判定による細菌数の簡易スクリーニング法
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 生物機能高分子専攻 助教 石田 晃彦
http://bioanal-mc.eng.hokudai.ac.jp/BioanalLab_jp/Top.html

新技術の概要

細菌細胞中のアデノシン三リン酸を細菌数の指標物質として利用し、細菌の個数レベルを色の違いで簡易に判別する方法である。個数の判定基準を利用者が設定すると、サンプル中の細菌数が基準以下であれば黄色、それ以上であれば紫に発色する。目視で瞬時に,比色計・プレートリーダーで定量的に判定が可能。

従来技術・競合技術との比較

細菌数を培養してから計数する培養法は,正確である一方、1日以上の培養時間が必要で、計数作業が厄介だった。一方、ルシフェラーゼを用いてATPを発光測定する方法は迅速な反面やや高価な専用の測定器が必要だった。本法は,結果を得るまでの時間が約1時間で目視判定のみならば測定器が不要で低コストである。定量的に判定する場合も特殊な測定器は不要で、入手が容易な吸光式測定器を用いることが可能。

新技術の特徴

・サンプル中の細菌数(実際はATP濃度)を1時間程度で判定
・判定結果は色の違いによって一目瞭然(黄色,茶色,紫色)
・簡便な操作で細菌数レベルをスクリーニングできる

想定される用途

・食品などの製品の衛生検査
・バイオ実験での生存細菌数チェック

10:40~11:10 材料
2)  チタニアナノ粒子の部分窒化によるハイレートリチウムイオン電池用電極材料の作製
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 物質化学専攻 助教 清野 肇
http://kotai4-mc.eng.hokudai.ac.jp/kotai/

新技術の概要

チタニア(TiO2)ナノ粒子を適切な条件でアンモニアの高温窒化を行うことで、部分窒化チタニア(TiO2-xNx)材料を作製した。この材料はリチウムイオンの高速吸蔵-放出能(ハイレート特性)を有するので、電極材料に用いることで急速充放電可能なリチウムイオン電池の作製が可能になる。

従来技術・競合技術との比較

本発明の材料は、従来からの材料と比較して以下の2点で優位にある(1)高速でリチウムイオンの吸蔵-放出が可能であること(2)単独で電極材料として利用可能であること。

新技術の特徴

・高速充放電可能なリチウムイオン電池を実現可能
・導電性物質の混合なしに電極材料として利用可能
・簡易な設備で作製可能

想定される用途

・電気自動車(既存のリチウム電池とのシステム化により、高加速性能および回生エネルギー高効率な回収を実現)
・モバイル機器の電源(充電時間の短縮化)
・高容量コンデンサとしての利用(従来コンデンサよりも充電容量が非常に大きい)

関連情報

・サンプルの提供可能

11:10~11:40 材料
3)  押出法を使った金属材料の被覆と複合材料の製造方法
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 材料科学専攻 助教 大野 宗一
http://www.eng.hokudai.ac.jp/labo/MSESC/Jtop.htm

新技術の概要

本技術は、所定の金属材料からなる芯材に、この芯材とは異なる金属材料が被覆された複合材の製造法に関するものです。その方法は、異種金属を同時に押出加工するという非常に単純な方法で、例えばマグネシウム合金をアルミニウム合金で被覆することが可能です。

従来技術・競合技術との比較

マグネシウム合金をアルミニウム合金で被覆する従来の技術は、合金間の焼きばめや表面洗浄など複数の予備行程が必要であるが、本技術はそのような単純な工程で被覆可能です。また、メッキ処理よりも厚い被覆を行うことが可能です。

新技術の特徴

・複雑な工程や高度な技術を必要とせず単純な工程で芯材に異種金属を被覆することが可能
・芯材を被覆すると同時に、芯材の結晶粒微細化が達成される
・複数の金属を層状に被覆することも可能

想定される用途

・マグネシウム合金をアルミニウム合金で被覆する技術
・急冷粉末材を所定の金属材料に被覆する技術

11:40~12:10 エネルギー
4)  マイクロ火炎のアレイ化技術による小型・量子制御加熱デバイス
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 機械宇宙工学専攻 准教授 中村 祐二
http://york-me.eng.hokudai.ac.jp/~yuji

新技術の概要

マイクロ火炎のアレイ化により「任意の発熱分布」を実現する小型の加熱デバイスを開発した。本燃焼方式では「低NOX・低PM燃焼」が可能で、逆火や吹き消えが無く、「少ない容積で高い発熱量」を得ることができる。

従来技術・競合技術との比較

電気ヒーターに比べ、1)加熱開始が容易であり、2)達成温度範囲が高温側で広く、3)一次エネルギー削減効果があるといった特徴を有する。

新技術の特徴

・一つ一つのマイクロフレームをon-offすることで量子的な熱制御が可能
・マイクロフレームの特徴である「向きに因らない」を有し、縦横斜めの加熱に適用可能
・どの燃料を用いても煤(PM)を発生せず、火炎温度が低いため低NOxな燃焼が達成されたまま発熱量を制御可能

想定される用途

・「高密度の薄型高温熱源」や「加熱ムラの制御」などを必要とする、あらゆる産業機器
・低負荷から高付加までを担うことができるため、そのような要望の大きい家庭用燃焼器など
・燃焼器を小型にできるため、ダウンサイジングを必要とする従来の燃焼機器への代替技術として適用可能

13:10~13:40 材料
5)  高強度酸化物分散強化型合金
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 材料科学専攻 教授 鵜飼 重治
http://labs.eng.hokudai.ac.jp/labo/AHTM/

新技術の概要

耐高温酸化性および耐腐食性に有効なAl含有下(2wt%未満)であっても、酸化イットリウムと酸化アルミニウムとの反応により生成する複合酸化物粒子の粗大化を、ハフニウムを複合添加(0.4~3.2wt%の範囲)して、酸化イットリウムと酸化ハフニウムの複合酸化物とすることにより、酸化物粒子の粒子径および分散間隔を小さくし高温強度を向上させたニッケル基酸化物分散強化型合金。

従来技術・競合技術との比較

従来技術としてのニッケル基酸化物分散強化型合金はアルミニウムを含有し、酸化物粒子の分散間隔は150nm?200nmの範囲にあるのに対し、本技術で開発したハフニウム添加合金では50nmまで小さくなり、これによる降伏応力の向上は使用温度である1,000℃で約200MPaが期待される。

新技術の特徴

・1,000℃以上での高温強度の向上
・耐高温酸化性
・耐腐食性

想定される用途

・燃焼器部材
・ガスタービン部材
・高温加熱炉部材

関連情報

・外国出願特許あり

13:40~14:10 計測
6)  アモルファス、有機薄膜などミクロンサイズ試料の熱膨張を測る
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 材料科学専攻 准教授 三浦 誠司

新技術の概要

本システムは、レーザーの干渉を用いる事により、これまで不可能であった「アモルファスや有機薄膜」の「ミクロンサイズ試験片」の「長さ変化直接計測」が可能である。金属薄膜等も可能である。さらに、他の環境変化(光等の照射、湿度など)による長さ変化計測もできる。

従来技術・競合技術との比較

長さ変化を計測する従来法はミリサイズ試料が対象。従来の薄膜熱膨張計測法は標準物質に貼付け熱膨張差に基づく曲がり方からの計測のため、試料作製が困難であり計測精度にも問題あり。他のレーザー干渉法と比べ、試料準備やセッティングが遥かに簡単で高い温度まで対応可能。

新技術の特徴

・温度変化に伴う長さ変化の直接計測で、誤差要因が少ない
・非晶質、結晶質、有機物に対応可
・温度以外の環境変化による長さ変化検出(湿度変化、一定条件下における経時変化)
・ミクロンサイズが得意

想定される用途

・MEMS材料として有望視されるアモルファスの熱膨張を、薄膜のまま計測できることによる作り込みの条件出しの迅速化
・結晶材料、有機薄膜等の作製条件による物性変化の直接計測に基づく作り込みの条件出しの迅速化
・高温材料の基礎物性の解明

関連情報

・計測テスト可能
・外国出願特許あり

14:10~14:40 デバイス・装置
7)  光渦・偏光渦レーザーの開発とレーザー加工への応用
発表資料

北海道大学 大学院工学研究科 応用物理学専攻 教授 森田 隆二

新技術の概要

側面励起Nd:YVO4レーザー共振器を構築し、軸対称偏光(偏光渦)ビームの発振(発振波長1.06mm)に成功し、最大6.2Wの出力を得ている。また、光渦ビームによる金属のアブレーションを行い,通常に比べアブレーション効率の向上、加工表面デブリの低減、深い加工痕ができ滑らかな加工が可能になることを実証している。

従来技術・競合技術との比較

Nd:YVO4レーザーでは世界最高出力6.2Wの軸対称偏光レーザーの開発に成功。また、ナノ秒光渦パルスを用いたアブレーションを初めて行い、効率の向上、加工表面デブリの低減など有用性を実証。

新技術の特徴

・高出力軸対称偏光レーザー
・偏光のビーム内空間分布制御
・プラズマ空間制御

想定される用途

・荷電粒子加速
・低閾値アブレーション
・環状物質分光

15:05~15:35 アグリ・バイオ
8)  環境ホルモン・重金属イオンを検出する発光センサー
発表資料

北海道大学 地球環境科学研究院 物質機能科学部門 教授 小西 克明

新技術の概要

銅イオンなどの重金属イオンやビスフェノールAなどの有害有機物に対して選択的に発光の増強を示す有機修飾半導体性無機ナノ粒子の開発に成功した。

従来技術・競合技術との比較

従来の有機ベースとは異なる無機物由来の発光物質を用いた化学センサー。従来技術では困難であった1)水溶液中、2)選択性、3)正の応答性、が実現されている

新技術の特徴

・無機物発光材料をベースとする化学センサー
・水溶液中で利用可能
・ターゲットに対する高い選択性

想定される用途

・化学センサー
・バイオ用蛍光プローブ
・発光材料・LED

関連情報

・少量であれば可

J-STORE掲載特許情報

15:35~16:05 アグリ・バイオ
9)  低コストの遺伝子組換え短鎖ペプチドの生産法
発表資料

北海道大学 先端生命科学研究院 先端生命科学部門 准教授 相沢 智康
http://altair.sci.hokudai.ac.jp/g5/

新技術の概要

遺伝子組換えによる鎖長の短いペプチドの生産は、分解などの影響により困難であることが知られている。我々は、封入体形成能の高い蛋白質との共発現が、このようなペプチドの生産性向上に効果があることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

従来技術として、融合蛋白質化やタンデム化により発現したペプチドの分解を回避する手法が用いられてきたが、化学的または酵素的な切断を必要とするため、工程数が多く高コスト化の要因となっている。

新技術の特徴

・遺伝子組換え技術を用いているので低コスト化が期待できる
・形成された封入体は純度が高く大量精製のプロセスも容易
・微生物を用いて生産するため安定同位体標識も低コストで可能

想定される用途

・ペプチド生産(研究用、製品)
・ペプチド生産用ベクター販売
・ペプチド受託生産

関連情報

・サンプルの提供可能

16:05~16:35 アグリ・バイオ
10)  脂質二重膜を用いたナノ物質の分離分別法の開発
発表資料

北海道大学 理学研究院 化学部門 助教 並河 英紀
http://barato.sci.hokudai.ac.jp/~matchem/index.html

新技術の概要

生体細胞膜である脂質二重膜を分子分別の媒体とした、生体関連分子を主な対象とする分子分別手法である。分子のサイズ・拡散性・親水疎水性・立体構造・カイラリティなどあらゆる特性差を認識し分別可能。

従来技術・競合技術との比較

脂質二重膜の自発的な分子輸送機構を用いるため、外部からの電圧や圧力印加が不要なシステムであり、分別系統以外の制御関連システム(電極・ポンプ)が不要な省スペース・省エネルギー性に優れる。

新技術の特徴

・本手法と高感度分光法を組み合わせた単分子操作・検出も可能
・脂質二重膜=生体細胞膜であることを活かし、微小空間にて生体反応を発現させることも可能
・生体分子以外のナノ物質(ナノ粒子・ナノチューブなど)も分別・操作可能

想定される用途

・医療診断用簡易分析チップ
・携帯用分析チップ
・ウェアラブル健康診断機器

関連情報

・取り扱いには講習などが必要な場合あり
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