発表内容詳細
12:50~13:20
計測
1) 誰もが簡単・明確に濃度を判定できるオンサイト目視計測技術
発表資料
新技術の概要
現在、現場分析で多く用いられている比色法は、濃度を色の濃淡を目視で判定しますが、判定結果は測定者の色覚に依存されるため、分析結果の個人差が大きいという問題があります。本研究では、濃度を変色数に変換する技術を利用した新しい目視分析法を開発しました。マイクロプレートの各列に濃度の異なる試薬を配置し、試料の変色した数で濃度を測定するものです。
従来技術・競合技術との比較
比色法を主流とする従来の目視分析法のように色の濃淡の判定で分析しないため、分析結果が個人の色覚に依存せず、誰もが、簡単に明確な濃度を判定できます。
新技術の特徴
・分析結果に個人差がない手法です
・試料・試薬量が少なく、分析サイズも小型であるため、経済性・携帯性が優れています
・多くの現存する変色反応を利用できるため、様々な分析対象物に対応可能です
・試料・試薬量が少なく、分析サイズも小型であるため、経済性・携帯性が優れています
・多くの現存する変色反応を利用できるため、様々な分析対象物に対応可能です
想定される用途
・環境分析におけるオンサイト分析
・医薬品、食品の分野における現場分析
・色覚バリアフリー型の目視分析キットとしての教材化
・医薬品、食品の分野における現場分析
・色覚バリアフリー型の目視分析キットとしての教材化
関連情報
・サンプルの提供可能
13:20~13:50
材料
2) 強度・靱性に優れ、時効硬化速度が速い6000系Al合金
発表資料
新技術の概要
本技術は、従来の6000系アルミニウム合金において、機械的性質に寄与するナノメートルオーダーの化合物を積極的に変化させることで良好な強度と延性の利点を併せ持つ合金を得るものである。従来材料の硬さを20-30%、伸びを約2倍改善し、時効硬化速度が従来の6000系Al-Mg-Si合金に比較して速い合金となる。
従来技術・競合技術との比較
本合金の機械的性質の改善方法として、従来は加工と熱処理の組み合わせや添加元素による方法があるが、例えば加工と熱処理の組み合わせにおいては、実操業の工程を変える必要があり、設備投資を伴う。本技術は合金元素の添加が基本であるが、鼻薬としての添加ではなく、化合物の格子定数を変化させるという画期的な方法である。
新技術の特徴
・従来よりも短時間の熱処理で、従来と同程度の強さが得られる
・従来材料よりも硬さを20-30%、伸びを約2倍改善
・強度に寄与するナノ化合物の格子定数を変化させ、アルミ母相との整合性をコントロール
・従来材料よりも硬さを20-30%、伸びを約2倍改善
・強度に寄与するナノ化合物の格子定数を変化させ、アルミ母相との整合性をコントロール
想定される用途
・建築分野
・自動車分野
・機械、部品分野
・自動車分野
・機械、部品分野
関連情報
・本学知財との相談の上、条件付きのサンプル提供となります
14:10~14:40
アグリ・バイオ
3) 内部と表面構造を可視化した3Dタンパク質分子模型作成技術
発表資料
新技術の概要
3Dプリンタ技術を用いて内部構造と表面構造を立体造形し、弾力性のある透明着色樹脂を用いることで、構造物の内部、表面構造を同時に可視化し、かつ実際に触って表面構造を確かめることができる模型作成技術です。本技術をタンパク質分子模型に応用し、生命現象の考察にも有用な分子模型を作成しました。
従来技術・競合技術との比較
3Dのタンパク質模型として、αへリックスやβシートといったタンパク質のトポロジーを示すモジュールによって構成される模型は開示されている。;特表2006-518066参照 本発明では分子表面構造をも内包し、一つのモデルで複数の情報を示すことができる透視可能な柔構造に特徴がある。
新技術の特徴
・建築物の模型(内部構造を透視可能な外部構造と組み合わせた3D模型)
・内部構造、外部構造の両者を可視化することが望まれる各種の3D構造模型
・医療分野、考古学分野などへの展開も想定される
・内部構造、外部構造の両者を可視化することが望まれる各種の3D構造模型
・医療分野、考古学分野などへの展開も想定される
想定される用途
・分子構造内の立体的な特徴に基づいた他分子との相互作用の可能性の検討(製薬分野;薬剤スクリーニング)
・タンパク質の主鎖間の水素結合様式やアミノ酸配列の情報を付加した分子模型・教材
・立体構造的な観点からの特定分子の作用制限の検討、構造生物学の研究用ツール
・タンパク質の主鎖間の水素結合様式やアミノ酸配列の情報を付加した分子模型・教材
・立体構造的な観点からの特定分子の作用制限の検討、構造生物学の研究用ツール
14:40~15:10
アグリ・バイオ
4) 生物発光を利用したアクチン重合、CREB活性化の検出
発表資料
新技術の概要
分割したホタルルシフェラーゼとアクチンの融合蛋白質を用いて、アクチンの重合に伴う発光上昇を観察することで、その重合量をリアルタイムで生きた細胞で計測することができる実験手法を開発した。CREBの活性化も同様の原理で計測できる。
従来技術・競合技術との比較
細胞内、生体内の蛋白質相互作用を計測する方法として、蛍光蛋白質を用いたFRETが挙げられるが、本手法はノイズがほぼゼロであること、励起の必要がなく長時間連続した計測が可能である点が優れている。
新技術の特徴
・培養細胞や生体に発現させた際、組織由来のノイズがないので定量性に優れる
・蛍光と異なり励起の必要がないので、計測対象の細胞に毒性を与えず、簡便な実験系で長時間計測できる
・細胞や生体に発現させた際、一つの計測対象を繰り返し計測できる。動物数削減につながる
・蛍光と異なり励起の必要がないので、計測対象の細胞に毒性を与えず、簡便な実験系で長時間計測できる
・細胞や生体に発現させた際、一つの計測対象を繰り返し計測できる。動物数削減につながる
想定される用途
・生きた動物の脳に発現させ、アクチン、CREBの挙動を計測し、記憶のメカニズム解明につなげる
・細胞の移動、分裂、浸潤の際のアクチン、CREBの挙動を解析する
・培養細胞に発現させ、薬物投与によるアクチン、CREBの応答を計測する
・細胞の移動、分裂、浸潤の際のアクチン、CREBの挙動を解析する
・培養細胞に発現させ、薬物投与によるアクチン、CREBの応答を計測する
関連情報
・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり
・外国出願特許あり
15:30~16:00
デバイス・装置
5) 有機EL素子の長寿命化を実現する陽極バッファー層
発表資料
新技術の概要
従来難しかった駆動電圧と耐久性の両方を同時に改善できた有機EL素子の膜間界面制御技術です。
超薄膜酸化モリブデンの正孔注入層を電極/正孔輸送層の界面に挿入、混合層を正孔輸送層/発光層の界面に形成することで、駆動電圧が34%低減、素子寿命も約9倍に向上しました。
従来技術・競合技術との比較
有機EL素子の構成で、バッファ層を配置し電子/正孔の注入効率を改善、性能向上する方法は、よく知られています。;特開2006-344774参照 本技術では「膜厚の最適化と混合層配置によりエネルギー変換効率(lm/W)の大幅向上と長寿命化を両立できた点」に特長がある。
新技術の特徴
・太陽電池の素子配線
・ITO膜とのオーミック抵抗低減
・ITO膜とのオーミック抵抗低減
想定される用途
・有機ELディスプレイパネル
・有機EL照明装置
・液晶ディスプレイ装置の有機ELバックライ
・有機EL照明装置
・液晶ディスプレイ装置の有機ELバックライ
関連情報
・外国出願特許あり
16:00~16:30
製造技術
6) 多相交流放電プラズマを応用した複数枚大口径基板の表面処理技術
発表資料
新技術の概要
多相交流放電プラズマ発生独自技術を応用し、複数枚の基板を相数に等しい分割電極で囲み、基板と平行方向の交流電界により各隙間に空間的一様性の高いプラズマを形成し、複数枚の大口径基板へ一括して同じ表面処理を施す。
従来技術・競合技術との比較
従来技術は、基板周囲をコイル或いは分割した電極で囲み、単相の高周波電源をコイル或いは二つ一組とした電極へ給電している。この方式では、プラズマが周辺のみで発生し間隙間に拡散せず、空間的に一様な表面処理が困難であった。
新技術の特徴
・多相交流電源を利用した大体積で一様なプラズマ発生技術
・表面が1mm程度のガラスで覆われた電極群における不純物混入の少ないクリーンな放電プラズマ発生技術
・基板口径が30cm~100cm、基板間隙間が1cm程度、50枚~100枚規模のバッチ式プラズマ表面処理技術
・周波数が200kHzで12相のインバータ式コンパクト交流電源を利用した高効率なプラズマ発生技術
・表面が1mm程度のガラスで覆われた電極群における不純物混入の少ないクリーンな放電プラズマ発生技術
・基板口径が30cm~100cm、基板間隙間が1cm程度、50枚~100枚規模のバッチ式プラズマ表面処理技術
・周波数が200kHzで12相のインバータ式コンパクト交流電源を利用した高効率なプラズマ発生技術
想定される用途
・大口径或いは大サイズ長方形基板のバッチ式一括プラズマ表面処理装置
・大型バッチ式表面窒化装置(半導体基板保護層形成装置)
・大型バッチ式表面洗浄装置(フォトレジストなど表面除去装置)
・大型バッチ式表面窒化装置(半導体基板保護層形成装置)
・大型バッチ式表面洗浄装置(フォトレジストなど表面除去装置)
関連情報
・サンプルの提供可能
16:30~17:00
医療・福祉
7) 抱き締め型身体ホルダと超簡易型立位移乗支援器具
発表資料
富山大学 工学部 機械知能システム工学科 技術職員
木下 功士
新技術の概要
肢体不自由者の身体をベッド等から車いす等へ乗り移らせる移乗支援器具に関する発明である。装置からの身体の脱落を防止するために、身体を抱き締めて固定する身体ホルダを備える移乗器具および非常に小型・軽量で単純な構造ながら、立位による移乗を行える移乗器具を提供する。
従来技術・競合技術との比較
被介護者の身体を前後左右から固定するために、可動式のアームを腋下から差し込んで背中まで包み込むようにするので装着が容易である。被介護者の体重を利用してしっかり抱き締められる。可搬型の移乗器であるが立位で移乗できるため、移乗先の車いす等で手摺が外れなくても使用できる。
新技術の特徴
・被介護者の背中までを支える腕を腋下から回し入れるようにして装着するため装着が容易である
・腋下にかかる被介護者の体重で腕が身体を抱き締める方向に動くので、身体をしっかり固定できる
・非常に小型で軽量な可搬式の立位移乗補助器具であり、移乗先となる座面の制限が少ない
・腋下にかかる被介護者の体重で腕が身体を抱き締める方向に動くので、身体をしっかり固定できる
・非常に小型で軽量な可搬式の立位移乗補助器具であり、移乗先となる座面の制限が少ない
想定される用途
・車いす利用者のベッド・トイレ等への移乗作業
・立位保持器具などへの転用が期待できる
・立位保持器具などへの転用が期待できる
関連情報
・試作実験機の展示が可能
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