発表内容詳細

13:30~14:00 機械
1)  ハンドヘルド型三次元形状計測装置と三次元サーモグラフィの開発

宮崎大学 工学部 機械システム工学科 准教授 川末 紀功仁
http://www.miyazaki-u.ac.jp/~kawasue/

新技術の概要

三次元計測器で計測された対象の三次元形状データとサーモグラフィで撮影された温度画像をオンラインで合成することで、三次元温度分布を検出するハンドヘルドタイプのシステム。

従来技術・競合技術との比較

一般的なサーモグラフィは、対象を撮影するだけで2次元的な温度画像が得られるが対象のサイズや発熱部の面積がわからない。本技術では、発熱部の座標とその温度Temp(x,y,z)が得られるようになる。

新技術の特徴

・対象の三次元的な表面形状とその温度分布が同時に計測できる。
・異なる方向から測定されたデータを繋ぎ合わせることで、対象のサイズや形にとらわれない計測が可能である。
・コンピュータによるオンライン処理が行われるために、計測に特殊な技術を必要としない。

想定される用途

・エネルギー分野における熱損失を考慮した設計
・機器の異常検出と異常箇所の特定
・生物・医学分野における体表面の温度の数値化

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14:00~14:30 製造技術
2)  木造剛節ラーメンの剛接技術と高剛性木造部材の技術
発表資料

鹿児島大学 大学院理工学研究科 建築学専攻 教授 塩屋 晋一
http://sos.aae.kagoshima-u.ac.jp/09/project/project.html

新技術の概要

本研究は大断面集成材を用いる木造建築を対象にし、高い水平剛性と水平耐力および豊富なエネルギー吸収性能を発揮する木造剛節ラーメン構造を実現する技術。

従来技術・競合技術との比較

建築現場で柱や梁を組み立てて、木造の剛節ラーメンを実現する工法は他に成功した例はない。本技術は木造加工工場で柱や梁に接着剤で埋め込まれた金具同士にPCボルトでプレストレスを導入して柱と梁の剛節を実現している。

新技術の特徴

・木造の剛節が実現され、早期の変形レベルで高い水平耐力を発揮する。
・ラーメンの耐力は梁のボルトの降伏で決定して、変形性能に富み大きなエネルギー吸収を発揮する。
・プレストレスによる圧着接合を実現している。

想定される用途

・木造ラーメン構造に用いる技術
・木造部材を繋ぐ技術
・木造部材の曲げ剛性と曲げ耐力を増大させる技術

14:30~15:00 製造技術
3)  やさしい磁力で伸張反射を誘発するリハビリ訓練装置
発表資料

鹿児島大学 大学院理工学研究科 機械工学専攻 准教授 林 良太
http://www.mech.kagoshima-u.ac.jp/~hayashi/

新技術の概要

電磁石の位置をメカニカル制御し、さらに極性や磁気の強さを制御することにより永久磁石を装着した人体に力覚を安全に提示する。これにより、脳卒中片麻痺患者の痙縮した筋に伸張反射を誘発して、リハビリ訓練の継続を可能にする。

従来技術・競合技術との比較

従来のリハビリ訓練装置は、人体を機械の駆動部に直接拘束して他動的に運動させるものであるため、装置の誤作動によって人体を傷つける危険性があり、随意的な運動の回復には効果的でなかった。本発明は、安全で促通的なリハビリ訓練を可能にする。

新技術の特徴

・人体に力覚を安全に提示する方法として,電磁石と永久磁石の間に働く磁力を利用している.
・人体に非接触で力覚を提示できるので,人体側を機械の駆動部に直接拘束する必要がない.
・装置の誤作動によって人体を傷つける危険性がない.
・医師や理学療法士の徒手的訓練法に代わるコンピュータ制御されたリハビリ訓練装置を実現できる.

想定される用途

・脳卒中片麻痺上肢のリハビリ訓練時に,痙縮した筋に伸張反射を誘発する力の刺激を与えることができる.
・リハビリ訓練の課題に応じて負荷を与え,力覚によって上肢の運動を矯正することができる.
・仮想現実空間内でコンピュータ映像と連動して仮想的な力覚情報を与えることができる.

15:20~15:50 環境
4)  竹材を用いた熱可塑性樹脂の製造方法
発表資料

鹿児島大学 大学院 農学研究科 生物環境学科 准教授 服部 芳明

新技術の概要

植物原料を微粉砕して粉末を得る工程と、前記粉末と親水性ポリマー又は天然高分子との混合物の熱間プレス成形と、を行う工程を有することを特徴とする熱可塑性樹脂の製造方法であり、高強度の材料が得られる。

従来技術・競合技術との比較

競合技術は石油系プラスチックであり、技術やコストは現状不利。エコで安全という効果を前面に押し出す。バイオプラスチック市場ではポリ乳酸系が有力であるが、原料はバイオエタノール原料や食糧とも競合し、価格高騰、原料の安定供給、低開発国の食糧難等が懸念される。

新技術の特徴

・植物(竹、おが屑、稲わら、籾)を主たる原料とすること
・生分解性
・熱可塑性樹脂

想定される用途

・自動車内装材と建築内装材
・食品等の包装材、梱包材
・食品等の容器

15:50~16:20 医療・福祉
5)  2型糖尿病を伴う難治性歯周炎のためのサプリメント
発表資料

鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 口腔生化学講座 准教授 大西 智和
http://www.hal.kagoshima-u.ac.jp/dental/Seika/index.htm

新技術の概要

メタボリックシンドロームである2型糖尿病が基礎疾患にあると、歯周病は難治性となる。サプリメントとして用いられているN?アセチルシステインに2型糖尿病を伴う歯周炎の症状を改善する効果があることを、動物実験で明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

従来、歯周炎に対してはプラークコントロール中心とした治療であったが、糖尿病を伴う歯周炎では効果が弱い。N?アセチルシステイン服用を糖尿病性歯周炎の治療に加えることは、治療効果の改善に繋がると考えられる。

新技術の特徴

・患者自身が服用するので、専門家による投与が不要。
・サプリメントとして既に用いられているため、安全性への不安が少ない。
・経口摂取なので継続的な使用が可能。

想定される用途

・40歳以上の80%が歯周病を発症しているので、殆どの糖尿病患者が対象となり得る。

関連情報

・http://ja.wikipedia.org/wiki/システイン

16:20~16:50 創薬
6)  消炎・鎮痛効果を有するヒト遺伝子由来の新規ペプチド
発表資料

宮崎大学 医学部 医学科 研究員 直野 留美

新技術の概要

エンドキニンC/D(EKC/D)はヒト遺伝子由来ペプチドであり、サブスタンスP(SP)受容体に対して拮抗作用を有するペプチドである。そこで、EKC/Dを炎症部位に投与すると消炎・鎮痛効果があり、EKC/D由来合成ペプチドでは既存のアンタゴニストと比較して長時間の抑制効果が認められた。

従来技術・競合技術との比較

消炎・鎮痛薬の多くは化学合成物のため、過剰投与による生体への影響が懸念される。しかしEKC/Dはヒトに存在するペプチドであり、その影響はほとんどないと思われる。従って本技術は、副作用の恐れの少ない消炎・鎮痛剤を提供することが可能となる。

新技術の特徴

・ヒト遺伝子由来ペプチドなので、副作用の恐れが少ない
・エンドキニンC/Dは12個のアミノ酸配列により構成されている
・エンドキニンC/D由来合成ペプチドは長時間の鎮痛効果が認められる

想定される用途

・消炎・鎮痛薬
・掻痒治療薬

関連情報

・サンプルの提供可能

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16:50~17:20 アグリ・バイオ
7)  緑化用植物わい性チガヤの育成・増殖とその利用について
発表資料

宮崎大学 フロンティア科学実験総合センター 遺伝資源分野 教授 明石 良
http://www.miyazaki-u.ac.jp/~idensigen/

新技術の概要

"チガヤ(Imperata cylindrica L.)は熱帯から亜熱帯・温帯を中心に広く生息し、わが国においても沖縄諸島から北海道南部にかけて分布しており、その広範囲におよぶ適応能力から、道路の法面や河川堤防等における緑化植物として利用されている。本発明は、組織培養法によりチガヤの大量増殖を行い、これを用いて重イオンビームを照射し変異体を誘導するとともに、草刈り等の作業が必要ない低管理で矮性な緑化植物であるチガヤを開発するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来のチガヤは、これまで改良されていないために草丈が高く、その管理に多くの労力を必要としていた。しかしながら、本発明で得られた矮性チガヤは日本在来の野生型からの改良であるため日本の風土に適応し、また、草丈が矮性であるため従来のチガヤよりも低管理で栽培できる特性を保持している。さらに、本矮性チガヤは組織培養により大量に増殖できることから、従来の栄養繁殖技術による増殖よりも遙かに短期間で大量に増殖できる利点がある。したがって、本発明はこれまで本種で改良すべき特性を全て兼ね備えた新しい緑化植物である。

新技術の特徴

・重イオンビームによる変異体
・低管理なわい性チガヤ
・組織培養での増殖

想定される用途

・道路の法面の緑化植物
・工場跡地での被覆植物
・駐車場などの緑化

関連情報

・サンプルの提供可能
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