発表内容詳細

10:30~11:00 医療・福祉
1)  時・空間的運動修正能力の測定方法
発表資料

鹿屋体育大学 体育学部 伝統武道・スポーツ文化系 教授 森 司朗

新技術の概要

移動してくる標的刺激を見越して実行した運動反応を、標的刺激の急な時間的・空間的変化に合わせて修正し、実行タイミングを一致させる運動修正能力を測定する方法と装置に関するものである。

従来技術・競合技術との比較

球技系等の運動反応における実行タイミングを予想し(見越し)、修正する重要な要因である時間的要因と空間的要因を同時期に考慮して、被験者のタイミング修正能力を測定できるようにした方法と装置である。

新技術の特徴

・スポーツ選手の認知・知覚トレーニング
・時・空間的なタイミングに関する運動修正能力を高い精度で定量的に測定
・標的刺激の突然の速度変化と突然の方向変化によって、実際の球技競技場面に近い状態を再現

想定される用途

・スポーツ(特に野球やテニス等のような球技系スポーツ)選手の認知・知覚トレーニング
・障害者・児及び高齢者などの認知能力開発

11:00~11:30 医療・福祉
2)  細胞接着阻害による難治性白血病治療法の開発
発表資料

宮崎大学 医学部 医学科 助教 山川 哲生
http://biochem.med.miyazaki-u.ac.jp/

新技術の概要

急性骨髄性白血病(AML)は抗癌剤に耐性な場合が多い。今回、α6-integrin(ITGA6)およびβ4-integrin(ITGB4)の発現がAMLで高く細胞接着能も増強されていること、ITGA6およびITGB4に対する中和抗体が細胞接着を阻害し、抗癌剤の効果を改善できることが新たに判明した。抗体などにより接着を阻害することで効果的なAML治療を開発できると考えている。

従来技術・競合技術との比較

これまでβ1-integrin/α4-integrin(VLA4)がAMLでは重要な役割を果たしているという報告がある。しかし、最近、VLA4の発現とAMLの予後とは関連性がないことが発表された。また、AML患者の完治群と再発群を比較したmicroarray解析結果を調べると、VLA4の発現量に差がないことが分かった。一方、ITGA6は再発群で有意に亢進していることから、AML治療のターゲットとしてより適切であると考えられる。

新技術の特徴

・細胞接着阻害剤(低分子化合物)のスクリーニング
・固形癌治療のターゲット
・細胞剥離剤

想定される用途

・急性骨髄性白血病治療のターゲット
・白血病の悪性度の指標
・抗癌剤の効果改善

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11:30~12:00 情報
3)  眼電位を用いたマウスカーソル制御システム
発表資料

宮崎大学 工学部 電気電子工学科 助教 田村 宏樹
http://www.miyazaki-u.ac.jp/~htamura/

新技術の概要

本発明では、ALS患者等を対象として、眼球周辺から計測される眼電位を用いた利便性・自由度の高いヒューマンインターフェイスとなりうるマウスカーソル制御システムを提供することを目的とする。眼電位信号の検出電極を装着したユーザによる眼球運動又は視線移動に基づいて、表示画面上におけるマウスカーソルの移動操作を実現することができる。また、当該マウスカーソルの制御技術を医療福祉分野に応用することにより、従来以上に豊かなコミュニケーションや知的活動を利用者に提供することができる。

従来技術・競合技術との比較

眼電位計測に関しては、眼電位の電位変化(ドリフト現象)、ノイズ混入などが懸念される。本発明では、これらに対応したシステムの構築を課題とした。本発明に係るマウスカーソル制御システムは、眼電位信号から電源ノイズの影響を除去でき、マウスカーソル制御部における眼球運動の検出精度を高めることができる。これにより、眼電位信号を用いたマウスカーソルの移動制御を実現することができる。

新技術の特徴

・眼電位でマウスカーソルを制御しやすいアルゴリズムの提案
・眼電位の電位変化(ドリフト現象)対策
・視線をコントロールするだけでマウスカーソル制御

想定される用途

・難病患者向けヒューマンインターフェイス

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13:10~13:40 環境
4)  ごみ焼却灰、木質バイオ焼却灰を原料とした低負荷、低コスト高強度硬化材と硬化体の開発
発表資料

鹿児島工業高等専門学校 土木工学科 教授 前野 祐二

新技術の概要

本技術は、ごみや木質バイオマスを燃焼した焼却灰と廃石膏など燃焼系の廃棄物を主原料として硬化材(25%以下のセメント)を粉砕混合だけで、作製する。この硬化材は水と混合し硬化体が作製でき、その表面に二酸化炭素が固定化することによりその硬化体から焼却灰中に含まれる有害物質が溶出しない。

従来技術・競合技術との比較

エコセメントは焼却灰などを焼成して作製するが、この硬化材はごみや木質バイオマスの焼却灰を粉砕するだけで製造できる。また、二酸化炭素固定化材として使用後、砂として活用可能である。

新技術の特徴

・廃棄物の処理費で硬化材が製造でき、硬化材製造のコストが安い。
・有害物質の溶出がほとんどない。
・二酸化炭素を取り込み、水和物を形成する。二酸化炭素固定化材として使用できる。

想定される用途

・積みブロックなどの無筋コンクリート二次製品
・二酸化炭素固定化材として使用後、砂として使用できる。
・現場打ちの無筋コンクリート

関連情報

・サンプルの提供可能

13:40~14:10 環境
5)  きのこ菌糸を用いた臭気成分除去方法
発表資料

鹿児島工業高等専門学校 土木工学科 助教 山田 真義

新技術の概要

キノコ菌糸を用いて焼酎粕、でん粉粕等の発する悪臭の原因となる臭気成分を除去又は低減して当該有機廃棄物の独特な臭気を脱臭する技術。

従来技術・競合技術との比較

"焼酎粕やでん粉粕に由来する特定悪臭物質群をきのこ菌株の栽培により脱臭できる点や、特にヒラタケ・ヤマブシタケが脱臭に非常に有効である点について明確に開示した文献は無い。

新技術の特徴

・悪臭の強い有機性廃棄物を家畜飼料として利用可能となる。

想定される用途

・有機性廃棄物の保存方法の開発につながる。
・生物消臭剤の開発につながる。

14:10~14:40 環境
6)  バイオマス廃棄物を活用した高比表面積活性炭の簡易製造法の開発とその応用
発表資料

宮崎大学 工学部 物質環境化学科 教授 馬場 由成
http://www.chem.miyazaki-u.ac.jp/

新技術の概要

活性炭の原料として焼酎粕、カニ殻、竹、リグニンを用い、賦活材としてアルカリ金属化合物を用いた。これを混合し、焼成するだけで比表面積 2000m2/g以上の高比表面積活性炭をワンステップで得ることができた。これらを用いて、メタンガス貯蔵材、エタノール吸着材としての応用を展開した。

従来技術・競合技術との比較

現在、天然ガスの貯蔵法として、液化天然ガス(LPG)や圧縮天然ガス(CNG)などの方法が知られているが、前者は-162℃と極低温であり、後者では20 Mpaという高圧の操作が必要である。今回の我々の提案は吸着型天然ガス(ANG)であり、室温、3MPaという低圧で天然ガスを貯蔵できることを見出し、その実用化について紹介する。さらに、現在、バイオエタノールの精製法として蒸留とパーベーパレーション法が行われているが、今回は省エネタイプの精製法として活性炭によるエタノール濃縮法について紹介する。

新技術の特徴

・原料からワンステップで活性炭が製造できる
・高比表面積(2000-3000 m2/g)
・吸着速度が速い

想定される用途

・悪臭ガスの吸着材
・水環境保全

関連情報

・サンプルの提供可能

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15:00~15:30 アグリ・バイオ
7)  水棲生物操縦システム
発表資料

都城工業高等専門学校 物質工学科 助教 高橋 利幸
http://www.miyakonojo-nct.ac.jp/~koho2/gaiyo/scholar/c/takahashitoshi.html

新技術の概要

有色の淡水産微生物を低電界下で自由自在に操作し、紫外線照射により可視光でみえる緑色から赤色蛍光に発色させる技術。それらを自由に動かし、特定のデザインに集め形やイルミネーションを楽しむことができる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、水域で特定電荷の物質を動かすために、高電界を発生させる電源装置を必要とし、また電界発生時しか当該物質を動かす事は出来ない。本技術では、生きた生物を用いる事で、自立的なランダムな動きから、乾電池で発生可能な低電界下での操作された動きを実現できる。

新技術の特徴

・低電界下(乾電池程度の電力)で起動可能
・光合成を利用して生きる生物のため、長い期間メンテナンスフリーで状態を維持できる
・適切な条件下で当該生物を自由に操作し、存在位置を可視光または蛍光により検出可能

想定される用途

・学習教材や展示用イルミネーション
・低電界下で当該生物を自在に操作し、ヒトや機械が侵入できない微小領域または危険区域での仕事への適応
・乾電池が入る程度の携帯サイズの小物類への適用(ペンやライトなど【携帯ペット】)

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15:30~16:00 電子
8)  1電極で光発電と蓄電を実現する光蓄電池の電極の開発
発表資料

鹿児島大学 大学院 理工学研究科 電気電子専攻 助教 野見山 輝明
http://energy.eee.kagoshima-u.ac.jp/~hori-lab/

新技術の概要

従来の2セル型(太陽電池+蓄電池)ではなく、光発電能と蓄電能を合わせ持つ光蓄電極を用いた「光で充電できる蓄電池(光蓄電池)」の開発を行っている.光蓄電極は光触媒と導電性高分子のナノ複合材料で、複合構造を制御することで高効率化を狙っている。

従来技術・競合技術との比較

本技術は1セル2電極(光蓄電極+対極)型であるのに対し、他機関では1セル3電極(光発電極+蓄電極+対極)型等が研究されている。本技術の方が小型化・フィルム化が容易であるが、他機関の方が現状で光による蓄電効率は高い。

新技術の特徴

・1セル2電極(光蓄電極+対極)型のシンプルな構成で光による蓄電を可能にしている。
・酸化チタン光触媒の光酸化還元力で蓄電反応を起こすスキームと,そのスキームを実現する電極構造の構築技術を有している。
・可撓性が高く作製プロセスが多様な導電性高分子を主たる電極材料とするため,フィルム化が容易で形状の自由度が高い電池となる。

想定される用途

・小電力小型電子機器(センサー等)の電源。
・配電線や充電作業を必要としないメンテナンスフリーなスタンドアロン電源。
・ナノコンポジットの構造形成技術は,新たな光機能性材料への応用が可能である。
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