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発表内容詳細

10:10~10:40 情報
1)  完全試作レスCAEシステムの開発
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 機械系 教授 田辺 郁男

新技術の概要

設計段階でまったく試作なしに設計者が望む要件に対して、最適条件を計算するシステムの開発。タグチメソッド+既成のCAE+生産マネージメントの構成で、最も安く、最も早く、最も精度よく、最も誤差や外乱の影響を受けないなどの要求を満たす設計仕様を瞬時に計算できる。

従来技術・競合技術との比較

想定されるすべての設計仕様の全組合せに対する度数分布を推定できるため、それを生産マネージメントで有効利用し、全ての組合せに対するリアルな利益総額を精度よく推定できる。ものづくりの完全な評価を設計段階で可能したソフトウエアーであり、比類なきものである。

新技術の特徴

・設計段階で最も安く、最も早く、最も精度よくなどの希望に合わせて、最適設計仕様を瞬時に計算できる
・従来のタグチメソッドよりも計算精度が格段に上がっている
・等級化、延滞金、損失関数等も考慮も含め、総利益を最大にできる設計仕様を計算できる

想定される用途

・ものづくりを行っている全分野における最適設計
・ものづくり現場において、最適加工条件探索、最適施工条件を計算できる
・最適人材の選択、最適チームの結成、最適システムの選択等の人づくりの現場にも

関連情報

・ソフトウエアーの実演あり

J-STORE掲載特許情報

10:40~11:10 材料
2)  表面にナノレベルの凸凹のついたセラミックス焼結体およびその合成方法
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 電気系 准教授 中山 忠親
http://etigo.nagaokaut.ac.jp/people/staff/nky15/nky15.html

新技術の概要

表面に微細な凹凸パターンを有したセラミックス焼成体及びその製造方法に関し、より詳細には、無機材料と有機材料とを複合させる技術とナノインプリント技術とを適用して、微細な凹凸パターン内の粒子の結晶配向が所望の状態に制御されたセラミックス焼成焼成体を製造する方法について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

材料の表面にナノレベルの凸凹を与える手法、いわゆるリソグラフィー法は一般的に極めて高価である。ここで安価な手法としてナノインプリント法が着目されているが、同手法は熱可塑性樹脂やガラスなど材料系に制限がある。本手法は高温耐熱セラミックス等の種々の材料の表面にナノレベルの凸凹を付与出来るため、触媒、光学材料、構造材、デバイス、MEMS、バイオなどの多くの分野に対して展開できる。

新技術の特徴

・ナノ~サブミクロンの領域で所望の構造を付与することが出来る
・極めて安価なプロセスであり、現有の装置を生かした多機能化展開が可能である
・材料系の制約が殆ど無く、広汎な利用が期待できる

想定される用途

・耐熱高温材料の表面処理など構造用セラミックス分野
・バイオチップやMEMSなどの微細機械分野
・電子デバイス、電子基板、積層コンデンサなどの電子技術分野

関連情報

・サンプルの提供可能

11:10~11:40 環境
3)  雨天時道路排水の継続採水を可能とした小型サンプリング装置
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 環境・建設系 准教授 姫野 修司
http://shwmlab.nagaokaut.ac.jp/

新技術の概要

降雨開始から降雨終了まで発生する道路排水の採水は、発生量が膨大であることから、継続的な採水が不可能であった。しかし、本装置では、装置内に流入する道路排水を均等分割して採水を行うことで、継続的な採水が可能となった。

従来技術・競合技術との比較

従来の装置は、降雨初期を採水する装置、降雨の間に一定間隔で採水する装置などがあるが、降雨の間継続して採水する装置が存在しなかった。しかし、本装置では、道路排水の継続採水ができるため、道路排水の実態を把握することが可能となった。

新技術の特徴

・均等分割して採水することにより継続的な採水が可能
・コンパクトであるため、橋梁下などにも設置可能
・採水時に人員が不必要

想定される用途

・高速道路の高架下排水の水質調査
・多量に発生する排水の水質調査
・非定常的な流出挙動を示す排水などの水質調査

11:40~12:10 材料
4)  2,3-ジシアノナフタレン誘導体の高効率的新合成法の開発と高機能性新規ナフタロシアニン誘導体の創製
発表資料

長岡技術科学大学 理事・副学長 西口 郁三
http://www.chem.nagaokaut.ac.jp/carbon/

新技術の概要

安価で入手が容易な2,3-ジシアノハイドロキノンから3段階の反応により、高い簡便性、効率性および一般性を併せもつ、任意の位置に種々の置換基を有する2,3-ジシアノナフタレン誘導体の新規製造方法を確立した。さらに、これらの2,3-ジシアノナフタレン誘導体より、近赤外吸収機能材料として重要な用途が期待される対応する新規ナフタロシアニン誘導体の開発に成功した。

従来技術・競合技術との比較

従来の2,3-ジシアノナフタレン誘導体の製造方法では、5?6段階の反応を必要とし、全収率の低くさらに導入されうる置換基も大きな制限があった。本発明の製造方法では、3段階の反応で種々の置換基を有する目的物を収率良く得られる。更に、これらの2,3-ジシアノナフタレン誘導体から初めて開発されたナ二ロシアニン誘導体は、近赤外線吸収機能材料として、今後多くの重要な用途が期待できる。

新技術の特徴

・有機溶媒(クロロホルム。トルエン、THF、アセトンなど)に可溶なナフタロシアニン誘導体
・種々の位置に、種々の置換基を有する2,3-ジシアノナフタレン類の簡便性、効率性および一般性の高い新規製造法
・最大吸収波長が820~900nm、2.50x105の吸光係数を有する近赤外線吸収機能材料

想定される用途

・有機色素材料、有機半導体材料、有機近赤外線機能材料、熱線吸収・遮蔽材料、およびこれらの材料を用いた光または熱機能製品

関連情報

・サンプルの提供可能

13:40~14:10 材料
5)  ガラス結晶化法による鉄リン酸塩系リチウム二次電池正極材料
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 物質・材料系 教授 小松 高行
http://mst.nagaokaut.ac.jp/amorph/

新技術の概要

本技術は次世代型のリチウム二次イオン電池用正極材料として期待されているLiFePO4やLi3Fe2(PO43などのリチウム鉄リン酸塩結晶を電気炉を用いたガラス結晶化法あるいはレーザーを用いた位置選択的結晶化法を用いて、簡便かつ効率的に作製するものである。

従来技術・競合技術との比較

現在提案されている作製技術は、原料粉末の焼結を利用した固相法などが主流であり、従来技術の適用に留まっている。本技術は、リチウム鉄リン酸塩系がガラス化しやすいという特徴を活かし、様々な形態制御の可能性を有するガラス結晶化法という手法の提案である。

新技術の特徴

・電気伝導(超伝導)回路パターニング
・磁気機能性結晶化ガラスの開発

想定される用途

・次世代リチウム二次イオン電池用正極材料
・マイクロリチウム二次イオン電池
・薄膜型リチウム二次イオン電池

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14:10~14:40 機械
6)  無転流直流モータ及び発電機
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 電気系 准教授 岡元 智一郎
http://takata.nagaokaut.ac.jp/

新技術の概要

構造が簡単であり、整流子や半導体スイッチ回路を必要としない従来とは全く異なる構造を有する直流モータ・発電機を発明した。本モータ・発電機は、エネルギーの損失部分が少なく、高いエネルギー効率を達成し得る。また、原理的に電磁波ノイズが発生しないため、周囲の電子機器の誤動作も起こり得ない。

従来技術・競合技術との比較

従来の直流モータ・発電機は、回転子の角度に合わせて電流回路を切換える(転流させる)機構が必要であるため、エネルギーの損失や電磁ノイズの発生など、環境、信頼性、安全性の問題を有している。本モータ・発電機は転流機構を有しないため、従来技術の様々な問題を解決し得る。

新技術の特徴

・構造が単純である(低コスト)
・エネルギー損失部分が少ない(高効率)
・電磁ノイズが発生しない

想定される用途

・発電施設
・ハイブリッドシステム
・携帯機器

14:40~15:10 材料
7)  大気圧放電プラズマを用いる表面処理
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 電気系 教授 原田 信弘

新技術の概要

大気圧下で安定したプラズマを生成して、種々の材料の表面処理を行おうとする技術です。表面処理としてはドライで高速なプロセスであり、表面洗浄や接着性の向上のみならず表面改質、消毒、滅菌等にも応用が可能です。

従来技術・競合技術との比較

表面洗浄としては、ドライで環境負荷の少ない方法で、連続処理にも適用できます。また、材料表面付近に活性種による反応場を形成し、種々の化学反応を促進できます。さらに、電子やイオンの衝突現象による表面の改質にも応用が可能です。

新技術の特徴

・大気圧放電プラズマ
・表面処理、表面改質、表面洗浄
・高反応性ラジカルの生成と高エネルギー粒子の身近な応用

想定される用途

・ガラスや金属基板、プリント基板などの表面洗浄
・排ガスや排水等の処理や無害化、殺菌や滅菌
・高付加価値プロセスの実現

関連情報

・試料を送付いただければ、試験的にプラズマ処理することは可能

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15:20~15:50 製造技術
8)  完全に透明な氷の製造/冷水による“気持ちイイ”冷房
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 機械系 准教授 上村 靖司
http://snow.nagaokaut.ac.jp

新技術の概要

紹介する1番目の技術は「放射冷却による製氷」である。「未処理の水道水」を原材料として50mm角の単結晶・無気泡の氷塊の製造に成功した。2番目の技術は、数℃の水を面に流下させて冷房する「せせらぎ冷房」である。これは放射冷房と対流冷房の長所を併せ持っており、空気清浄作用も期待できる。

従来技術・競合技術との比較

放射製氷は伝導製氷に比べて品質の高い氷ができるうえに、氷塊が大型化しても成長速度が低下しないという特長を持つ。せせらぎ冷房は、高価だが快適な放射冷房を安価に実現でき、対流冷房に匹敵する高い冷房能力を持っている。さらには視覚的効果や水音の癒し効果も期待できる。

新技術の特徴

・氷結晶の成長過程を利用した新材料の開発
・ビニールハウス、きのこ等育成工場における空調
・粉塵の多い工場等における労働環境改善

想定される用途

・オンザロック等に適した高級な氷の製造
・冷熱蓄熱体としての氷塊の連続製造
・飲食店やロビーなどのパブリックスペースにおける冷房

関連情報

・試作可能

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15:50~16:20 電子
9)  光結合を用いたフェールセーフ論理回路
発表資料

長岡技術科学大学 大学院技術経営研究科 システム安全系 教授 平尾 裕司

新技術の概要

安全を確保するには、安全な状態を常に監視し異常時には装置出力を安全な状態に固定する安全コンポーネントが必要である。光結合を用いたフェールセーフ論理回路によってこのような安全コンポーネントを実現する。

従来技術・競合技術との比較

従来のフェールセーフ論理回路では各信号増幅部が互いに独立でないため、回路素子故障時の影響解析に膨大な労力を要した。本技術では光結合により独立性を確保し故障の影響範囲を限定できるので、安全検証の負荷を軽減できる。

新技術の特徴

・光結合によって電気的に独立を確保するため、故障時の影響解析の範囲を限定し安全検証の負荷を軽減することが可能
・論理回路による高度な機能の安全コンポーネントを提供することが可能
・電子デバイスによる小型な安全コンポーネントの提供であり、それは各種アプリケーションに組み込んで利用が可能

想定される用途

・各種産業機械への安全向上のための適用
・ロボット等の先端システムへの安全機能付加のための適用

16:20~16:50 医療・福祉
10)  体重軽減機構の開発と本質安全エレベータへの適用
発表資料

長岡技術科学大学 大学院技術経営研究科 システム安全系 教授 杉本 旭
http://mcweb.nagaokaut.ac.jp/system-safety/

新技術の概要

ホームエレベータの「閉じ込め」はなるべく避けるべきであるが、地震等の危険状態、さらに停電が伴う場合、安全の最終手段による「閉じ込め」は避けられない。本開発によるバランス技術を用いると、落下の危険性のないエレベータが実現でき、停電による停止後も小さな力で容易に昇降できるため「閉じ込め」を回避できる。

従来技術・競合技術との比較

従来、エレベータは人の在/不在によるアンバランスを前提とし、モータの故障や停電による落下事故を防ぐためには、ブレーキによる停止機能が不可欠である。「閉じ込め」の救助は資格者によるところであり、一度に多くの「閉じ込め」が予想される地震時は、高齢者には耐えられない。本技術は、たとえ停電時においても、小さな力で手動操作可能となるホームエレベータを提供するものである。

新技術の特徴

・バランス技術:重量物を自分の手で直接熱かる技術(バランサー)
・省エネルギ:省エネルギーによる物流システム(安全昇降型駐車システム)
・福祉技術:自分の体重を経験して、自立活動できる福祉機器

想定される用途

・簡易型で、安全なホームエレベータ
・ケアロボットとして、デイケアセンターで使用する入浴介助機器
・体重負荷を軽減して歩行の介助を行う高齢者、身障者用二足歩行介助装置
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