発表内容詳細

13:30~14:00 医療・福祉
1)  アトピー性皮膚炎治療薬開発用リード化合物の探索方法
発表資料

佐賀大学 医学部 分子生命科学講座 教授 出原 賢治
http://www.biomol.med.saga-u.ac.jp/medbiochem/index.php

新技術の概要

本技術では、細胞外マトリックスタンパク質であるペリオスチンを検出することにより、アトピー性皮膚炎の診断を行うことができるとともに、ペリオスチンの阻害剤をスクリーニングすることにより、アトピー性皮膚炎に対する治療薬開発のためのリード化合物の探索が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

現在ステロイド剤などの非特異的免疫抑制剤が、主にアトピー性皮膚炎の治療薬として使用されているが、本疾患における分子標的薬は存在しない。このため、本技術によりアトピー性皮膚炎に対する治療薬を開発することができれば、画期的な薬剤となりうる。

新技術の特徴

・線維化は数多くの疾患における特徴であり、その検出方法の一つとして本技術があげられる
・線維化は数多くの疾患形成に重要であり、線維化形成の阻害はそれらの疾患の治療につながる

想定される用途

・間質性肺炎に対する診断、治療薬の開発
・気管支喘息に対する診断、治療薬の開発

関連情報

・サンプルの提供可能

14:00~14:30 医療・福祉
2)  視線によるコンピュータ入力
発表資料

佐賀大学 理工学部 知能情報システム学科 教授 新井 康平
http://www.ip.is.saga-u.ac.jp/~arai/arai.html

新技術の概要

モルフォロジックフィルタにより瞬き検出精度をほぼ100%を達成、比較的安価な近赤外カメラにより、照明条件、影等の影響を軽減、顔・眼の追跡にテンプレートマッチングを使用することにより高速化、利用者の顔の特徴点を用いて頭部の動きを許容。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は高価なシステムが必要であった。照明条件、影、まつげ等の影響を受けてキーの選択決定率が低下し、顔および眼の追跡に時間が係るため急峻な動きに対応できない、瞬き検出を失敗する確率が比較的高いためキー決定率が低い。

新技術の特徴

・比較的安価で使いやすい
・照明条件、影、まつげのキー選択への影響を軽減、瞬き検出を100%確実にしたことによるキー決定率向上
・テンプレートマッチングのみの処理に限定することにより高速に頭部の動きに対応することが可能

想定される用途

・ウェアラブルコンピューティングにおけるコンピュータ入力
・障害者の社会生活行動支援
・キーボード入力が不得手な特にご高齢者のコンピュータ入力

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

14:30~15:00 医療・福祉
3)  酸素を用いたエコロジカルな多目的プラズマ滅菌器
発表資料

佐賀大学 理工学部 電気電子工学科 講師 林 信哉

新技術の概要

酸素のみを原料とする環境に優しく人体にも安全な滅菌器を提案する。酸素をプラズマ化することで生成される酸素ラジカルを用いて、医療器材や食品容器等を60℃以下の低温で滅菌を行う。滅菌と同時にプリオン、エンドトキシン等の危険物質の不活化も可能である。

従来技術・競合技術との比較

現在医療器材の滅菌には高温高圧水蒸気滅菌器や酸化エチレンガス滅菌器、飲料用容器等には過酢酸滅菌器が用いられているが、耐熱性器材に限定されることや薬剤の毒性が問題視されている。本技術は、残留性のない酸素ラジカルを用いることで実現した完全に無害な低温滅菌法である。

新技術の特徴

・短寿命な活性種(ラジカル)を効果的に用いることにより環境や人体や無害な滅菌を実現
・安全な酸素ガスのみを用いるため排気ガスの処理が不要
・安全な酸素ガスのみを用いるため装置コストが低減
・原料ガスの酸素は空気中より取得可能
・電源を太陽光や風力といった自然エネルギーとすることで,地球上の全地域で使用可能

想定される用途

・医療用滅菌器
・食品容器(PETボトル等)滅菌器
・液体の滅菌

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:40 アグリ・バイオ
4)  メタボリックシンドロームを予防する食品成分の発見
発表資料

佐賀大学 農学部 生命機能科学科食品栄養化学分野 教授 / 産学官連携推進機構 科学技術共同開発部門長 柳田 晃良
http://extwww.cc.saga-u.ac.jp/~knagao/index.html

新技術の概要

メタボリックシンドローム予防・改善 とくに肥満、高脂血症を予防する新規な化合物を食品成分から見いだした。肝臓リポタンパク質分泌を抑制する成分や善玉ホルモンであるアデイポネクチン上昇を介する活性物質が含まれる。生理作用の解析では培養細胞、病態モデル動物系で行う方法を確立した。

従来技術・競合技術との比較

脂質代謝異常や肥満を予防する方法としては、糖・脂質代謝異常を改善することが重要である。アディポネクチンはその改善作用をもつ新規なホルモンであり、体内濃度を増加させる食品が望まれていた。ムキタケ、海草成分などから活性をもつ化合物を数種見いだした。新規な発想と技術であり、有効利用が望まれる。

新技術の特徴

・糖および脂質代謝を正常化する脂肪細胞由来の善玉ホルモンアディポネクチンを増加する
・肥満の原因となる高脂血症を改善する食品成分(ムキタケ、海藻オリゴ、機能性脂質由来の活性本体の同定)
・肝臓機能を強化する食品素材

想定される用途

・機能性食品素材
・健康サプリメント
・OTCへの利用

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:10 環境
5)  バイオマス廃棄物を用いた貴金属回収用吸着剤の開発
発表資料

佐賀大学 理工学部 機能物質化学科 助教 川喜田 英孝

新技術の概要

バイオマス廃棄物(果実の皮や古紙)あるいはそれに類する高分子(ポリフェノール)を調製し、貴金属である金、白金、およびパラジウムを塩酸雰囲気下から選択的に吸着、還元、回収する技術を確立した。貴金属含有廃液中には、卑金属や有機物などが含有しているが、それらが存在していても選択的に吸着できる技術を見出した。また、クロムなどの有害金属の回収にも有用であった。

従来技術・競合技術との比較

従来の貴金属回収方法として、溶媒抽出法や活性炭あるいは石油由来の高分子から調製した吸着剤が主な方法であった。しかしながら、溶媒抽出法では有害な有機溶媒を用いる点、あるいは活性炭では貴金属に対する選択性が低い点が問題であった。本研究では、バイオマス廃棄物などから吸着剤を調製するために安価で環境に優しく、かつ貴金属に対してこう選択的な吸着剤を開発できた。

新技術の特徴

・貴金属の吸着、回収
・クロムなどの有害金属の除去
・金属だけでなく、有機分子(タンパク質やポリフェノール)の吸着

想定される用途

・貴金属含有廃液からの貴金属の選択的な回収
・貴金属を産出する鉱山からの選択的な貴金属の回収
・小型家電から出た微量貴金属を溶解させた溶液からの貴金属の回収

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

16:10~16:40 アグリ・バイオ
6)  海水からの塩等有価資源物質の回収技術について
発表資料

佐賀大学 総合分析実験センター 機器分析部門 技術専門員 池田 進
http://www.iac.saga-u.ac.jp/temp/laboratory/ikeda/ikedahomepage.htm

新技術の概要

資源に乏しい日本、淡水化システムで排出される濃縮海水からの有価資源物質の分離回収は重要な技術課題である。現在、膨大に排出される濃縮海水の有効活用を目的に、塩のみならずハロゲン、リチウム、金属、希少金属、放射性物質等の回収方法の技術構築を進めている。新技術は濃縮海水に最も多く存在する有価資源物質のひとつである塩の製塩法に関するものである。

従来技術・競合技術との比較

イオン交換膜による電気透析法や真空蒸発法で海水からかん水(濃い塩水)を製造し、そのかん水を多段階蒸発缶で濃縮。塩結晶の自然核生成で塩を採塩する従来の製塩法に対して、新技術は海水を逆浸透膜法で淡水と濃縮海水に分離して濃縮海水から天日や加熱濃縮でかん水を製造する。そのかん水をさらに天日や加熱濃縮する過程で塩結晶の核生成に凹凸のある容器を使用し、大小の粒径が揃った塩を採塩する製塩法である。

新技術の特徴

・製塩後に排出する苦汁から有価資源物質(ハロゲン、電池材料のリチウム、金属、放射性物質、希少金属等)の回収
・旨い食用塩の製塩に加え、苦汁中の塩成分による予防医学分野への利用、豆腐の凝固剤等への利用
・濃縮海水から効率的な電気分解による殺菌海水の製造

想定される用途

・食用塩や食品添加物等の食用工業用として
・苛性ソーダ工業用、電解殺菌用や一般工業用の原料として
・医薬品や化学薬品として

関連情報

・サンプルの提供可能
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