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発表内容詳細

10:20~10:50 情報
1)  Mobile Mapping System による道路の3Dモデル構築とその応用
発表資料

岡山理科大学 工学部 情報工学科 准教授 島田 英之
http://jr.ice.ous.ac.jp/

新技術の概要

近年実用化が始まったモービル・マッピング・システム(MMS)は、道路を走行しながら高精度なレーザー測量を行える。膨大な測量データの可視化方法は点群表示が主流だったが、今回、高速なポリゴン表示を可能とし、データの新たな活用法を提案する。

従来技術・競合技術との比較

従来、MMSの膨大な点群から面を生成するには、データの一部をオペレータが抽出し、半自動的な作業を要していた。本技術では、任意の視点から見た点群から瞬時に面を生成し、リアルタイムに確認できる。

新技術の特徴

・MMSによる点群から現実の光景に近い高精度な3DCGを高速生成可能
・道路の視界、路面の起伏など、点群表示に比べて読み取れる情報が飛躍的に増大
・小規模なPCにおいても高速に動作

想定される用途

・道路改良工事の効率化
・道路の定期的診断
・仮想空間、ゲームなどへの応用

関連情報

・サンプルの提供可能

10:50~11:20 情報
2)  プロジェクタとカメラを利用した、ワンショットスキャンによる動的シーンの形状計測
発表資料

広島市立大学大学院 情報科学研究科 知能工学専攻 講師 古川 亮
http://www.cv.info.hiroshima-cu.ac.jp/

新技術の概要

1台のプロジェクタと1台のカメラを利用した形状計測技術である。プロジェクタから、単純な格子状のパターンを投影し、それを撮影した1枚の画像のみから形状計測が可能である。

従来技術・競合技術との比較

高速度カメラを併用することで、非常に高速に動く物体の形状計測が可能である。競合技術の多くは、複数の画像を利用したり、多数の色を利用するため、高速物体の計測が出来なかったり、カメラの仕様によっては適用できない。

新技術の特徴

・カメラとプロジェクタのみで形状計測が可能
・非常に高い速度で変化する形状の測定が可能
・物体表面の材質や、色に対して頑健

想定される用途

・衝突破壊試験における形状変形過程の測定
・高速搬送中の被加工物の形状測定
・高速に回転する吸排気ファンの形状検査

11:20~11:50 情報
3)  可逆圧縮符号化技術及び三次元カラーバーコード・システム
発表資料

島根大学 総合理工学部 数理・情報学科 講師 六井 淳
http://www.cis.shimane-u.ac.jp/~rokui/

新技術の概要

二次元の単色コードを多層に配置することで、大容量、並列読取り、立体情報格納(三次元)が可能なカラーコードを提案する。ジョイントステレオ符号化を基礎とし、木構造を利用することで暗号化による情報保護も容易に行うことができる。

従来技術・競合技術との比較

現在、最も普及しているQRコードは容量の問題があり、ネットを利用したIndexコードが主流である。提案する三次元コードは情報容量が多いだけでなく、著作権保護が可能であるため、音楽情報や映像情報を扱う新しい分野を開拓可能である。

新技術の特徴

・MPEG4に利用されているジョイントステレオ符号化を基礎とする高い圧縮性能
・圧縮処理の際に生じる木構造情報を利用した暗号化
・多層的に単層情報を保存することで、立体的に情報の読取が可能

想定される用途

・従来のバーコードでは扱えないような音楽情報や映像情報を格納できる
・情報圧縮の際に生じる木構造情報をライセンスキーとして利用できる
・立体的に情報を格納できるため、デザイン性の高いカラーコード(切手など)が生成できる

J-STORE掲載特許情報

13:00~13:30 情報
4)  匿名認証技術を高度に実現する代数計算ライブラリ
発表資料

岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創成工学専攻 助教 野上 保之
http://www.trans.cne.okayama-u.ac.jp/~nogami/jp_new_index.html

新技術の概要

極めて複雑化され、情報爆発時代とも言われる現代情報化社会において、もはやユーザ個人のプライベートな情報は積極的に秘匿せざるを得ない状況になっている。本技術は、いわゆる匿名認証技術をもってこれを解決するものであり、とくにグループ署名をもちいた匿名認証技術を高度に実現するための計算ライブラリを提供するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来のセキュリティ技術はとかくスケーラビリティがないものがほとんどで、数年先に危殆化する恐れを意識しながら使うことが多かったが、本技術はそういう意味で高度なスケーラビリティをもつ。

新技術の特徴

・暗号強度のスケーラビリティ
・処理が高速かつ実装がコンパクト(マイコンなど)
・公開鍵暗号に広く用いることができる適用先のスケーラビリティ

想定される用途

・電子認証技術一般(ユーザ認証,匿名認証,機器認証)
・暗号通信技術一般(暗号通信,認証プロトコル)

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

13:30~14:00 情報
5)  グループ署名を用いた匿名認証
発表資料

岡山大学 大学院自然科学研究科 産業創成学専攻情報通信システム学講座 准教授 中西 透
http://www.sec.cne.okayama-u.ac.jp/~nakanisi

新技術の概要

楕円曲線暗号とペアリング計算に基づくグループ署名と呼ばれる暗号技術を利用することにより、不正アクセス防止とユーザプライバシーの保護を両立したユーザ認証基盤に関する研究開発を行っている。

従来技術・競合技術との比較

現在利用されているユーザ認証ではサーバ側にアクセス履歴が残りプライバシ侵害の可能性があるが、本研究の匿名認証では、サーバが誰がアクセスしているか知ることなく不正ユーザのアクセスを防止できる。

新技術の特徴

・ユーザのプライバシの保護
・不正アクセスの防止
・高速なペアリング実装の利用による高速動作

想定される用途

・Webサービスにおけるユーザ認証のプライバシ保護
・無線LAN認証におけるユーザ認証のプライバシ保護
・プライバシを保護した属性証明書サービス

14:00~14:30 情報
6)  映像フィードバックを利用するバーチャルスポーツシステム
発表資料

近畿大学 工学部 情報システム工学科 准教授 田中 一基
http://www8.atwiki.jp/kazumoto/pages/11.html

新技術の概要

バーチャルスポーツシステムによる運動スキル向上のため、ユーザと仮想対象物(CG選手やCGボール等)とのインタラクションを映像化し、これをユーザにフィードバックする手法。

従来技術・競合技術との比較

従来のバーチャルスポーツシステムにはインタラクションを3次元的に映像化する機能は無い。本技術は従来システムと競合するものではなく、新たな付加価値(機能)を提案するものである。

新技術の特徴

・仮想空間で行った自分のパフォーマンスを客観的に観察することができる
・仮想空間の任意の方向から自分の挙動を観察できる
・アバタではなくユーザ自身と仮想空間との融合を行うため、表情など詳細なパフォーマンスを損なわずに観察できる

想定される用途

・スポーツのスキル訓練
・バーチャルスポーツを応用したリハビリ訓練
・コンピュータゲーム

関連情報

・ソフトウェア試作の相談に応じます

14:30~15:00 製造技術
7)  視覚障害者のための盲導犬ロボットの開発とガイド機器の可能性
発表資料

広島大学 産学連携センター 新産業創出・教育部門 教授・部門長 三枝 省三
http://www.hiroshima-u.ac.jp/vbl/

新技術の概要

盲導犬の機能を自立移動ロボットに代行させることで視覚障害者の活動領域を広げることを目指している。障害物とその検出・回避の考え方、またロボットと人とのインターフェースに着眼し人に優しいロボット技術を提案する。これらはまたガイド機器としても展開も可能である。

従来技術・競合技術との比較

視覚障害者向けの電子補助システムとして、極限られた機能に着眼した超音波センサー型や白杖を模した振動型センサーがある。それに対して本システムはより現実的な犬に近い形での機能を具備しており、自立移動が可能である。

新技術の特徴

1. センサーひとつで、障害物とユーザの歩調を読み取るセンサー活用方法を有している
2. 同伴者(ユーザ)検出には人の特徴を考慮し、外乱に強い方法となっている
3. ユーザの歩調に合わせた制御で人に優しいインターフェースコンセプトを実現している

想定される用途

1.人に優しい視覚障害者のためのガイド機器
2.荷物を持ち運びする人に対するガイドロボット(例:空港ポーター・ロボット、ホテルなどのドアボーイ・ロボット、買い物ロボット)
3.よりフレキシブルな生産現場への展開(セル生産現場での作業拠点間運搬ロボット)

15:10~15:40 材料
8)  カーボンナノチューブ超分散技術を利用した導電性・光機能性薄膜材料
発表資料

岡山大学 大学院環境学研究科 資源循環学専攻 准教授 高口 豊
http://www.ecm.okayama-u.ac.jp/yuki/

新技術の概要

デンドリマーを利用した独自の超分散技術によりカーボンナノチューブ複合膜を作成することを可能とした。得られる薄膜は,カーボンナノチューブの物性を利用した導電性薄膜や光機能性(太陽電池・光触媒・光センシング)薄膜としての応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

非共有結合を利用した分散手法であるためカーボンナノチューブの物性を損なわない上,温和な条件で長尺のナノチューブを高濃度で分散させることが可能である。カーボンナノチューブ上の官能基密度が高く他材料との混和性が著しく向上する。

新技術の特徴

・有機・無機材料を問わず,あらゆる材料とカーボンナノチューブを複合化した膜の作製が可能
・長尺のカーボンナノチューブの分散が可能でフィルムの性能向上が見込まれる
・簡便なプロセスでのフィルム作製が可能で実用的

想定される用途

・透明電極薄膜
・太陽電池用薄膜
・光触媒薄膜

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:10 創薬
9)  潤沢な資源を用いた新規タミフル製造技術
発表資料

岡山大学 教育学研究科、自然科学研究科兼坦 理科教育講座 准教授 石川 彰彦
http://ed-www.ed.okayama-u.ac.jp/%7erika/science.html

新技術の概要

タミフルはRoche社により工業的に製造されているインフルエンザ薬である。新型インフルエンザの流行時の対処法としては、タミフルの備蓄と使用が柱となっているが、消費拡大による原料シキミ酸の枯渇が懸念されている。本研究では、潤沢な天然資源を基質として用いるタミフル新規合成法の開発を行った。

従来技術・競合技術との比較

シキミ酸を原料としたRoche法にかわるタミフル新規合成法の開発が望まれており、幾つかの研究グループが合成に成功している。それらの方法は毒性の高い、あるいは高価な反応剤の使用を要するなど、現行法に匹敵するプロセスの開発は困難である。本法は、豊富な資源を原料とする新規合成法であり、単純な反応系、安価な試薬類を用いる点等に特長があり、最近報告された合成法と比べ現実的側面を有している。

新技術の特徴

・豊富かつ安全な原料を用いた新規なタミフル合成法
・タミフル新規誘導体開発のための合成法
・タミフル製造におけるコストダウンの可能性

想定される用途

・現行タミフル合成プロセスへの中間体提供
・タミフルに関するRoche社特許権消滅後のジェネリック医薬品製造法としての可能性
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