JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2009 九州横断3県合同(大分・熊本・長崎)

発表内容詳細

10:30~11:00 計測
1)  材の吸音特性(吸音率、インピーダンス)の現場測定手法
発表資料

大分大学 工学部 福祉環境工学科 教授 大鶴 徹
http://acoust.hwe.oita-u.ac.jp/otsurulab/index.html

新技術の概要

各種材料表面の吸音特性(吸音率、反射率、インピーダンス)を安定的、かつ、簡便に現場測定する手法。現場の騒音、若しくは、簡単な音源と2chFFTを組み合せ、1分程度での測定を可能とする点が特長である。

従来技術・競合技術との比較

既往の残響室法や管内法と異なり、一般の現場での測定が可能。また、他の反射法では困難な一般的な室内における1000Hz以下の測定も可能。音場や試料寸法等の変化に対しても安定した結果を与えるタフな手法。

新技術の特徴

・現場測定が可能な点、すなわち、材の支持条件や背後構造まで含めた特性が得られる
・幅広い音源が利用可能な点、すなわち、カラオケの歌声や掃除機の騒音を用いた測定も試行している
・安定した結果、すなわち、様々な測定場所へ同一試料を持込み測定しても、ほぼ同一の特性が安定的に求められる

想定される用途

・室内音響:音響チェック、改修工事の基礎試料
・シミュレーション境界条件のための音響インピーダンス計測
・生物、食品、その他、非接触による表面音響反射率測定

11:00~11:30 材料
2)  電析法を利用した化合物半導体ナノワイヤーアレイの作製
発表資料

長崎大学 工学部 材料工学科 准教授 大貝 猛
http://www.mase.nagasaki-u.ac.jp/lab/soshiki/ohg.htm

新技術の概要

化合物半導体を極細線化し、かつ、一方向に高密度配列させるために、水溶液からの電析法を利用して、Cd等の環境汚染物質を含まない半導体であるZnTe等のナノワイヤーを作製するための最適条件を見出した。

従来技術・競合技術との比較

イオンビーム照射法等により化合物半導体を削り出して極細線化すると、外部応力により容易に脆性破壊してしまい真っ直ぐなワイヤー形状を保持することは、極めて困難である。また、真空雰囲気中で化合物半導体結晶を気相成長させる場合、その成長速度は著しく低く、薄膜形状のものに限定される。

新技術の特徴

・医薬品研究分野
・触媒材料分野
・化学センサー分野

想定される用途

・高効率太陽電池素子、高効率熱起電力素子
・高輝度発光素子、高解像度表示素子
・高感度磁気センサー素子等

11:30~12:00 通信
3)  金属板上の超低姿勢逆Lアンテナと各種無線通信システムへの応用
発表資料

長崎大学 工学部 電気電子工学科 教授 田口 光雄
http://www.eee.nagasaki-u.ac.jp/~emlab/study/staff/taguchi/

新技術の概要

有限導体板上に配置した超低姿勢逆Lアンテナの動作原理を説明し、無線LAN、地上波テレビ放送受信や2.45GHz帯の円偏波RFIDリーダアンテナなど各種の無線通信システムへの応用例について説明する。

従来技術・競合技術との比較

導体板上に、高さが30分の1波長程度、水平素子の長さ約4分の1波長の逆Lアンテナを配置し、水平素子の途中で給電することで、入力インピーダンス整合を取り、しかも4dBi程度と高い指向性利得を実現した。

新技術の特徴

・金属板に接近して配置可能な超低姿勢アンテナであること
・水平素子の長さが4分の1波長程度と短いにもかかわらず、4dBi程度の高利得を実現していること
・超低姿勢逆Lアンテナを用いて、小形円偏波アンテナも実現できること

想定される用途

・家電製品の金属面に取り付けて使用する無線制御用アンテナや、RFID用円偏波リーダアンテナ
・無線LAN基地局アンテナ、無線LAN端末用アンテナ、航空機搭載アンテナ、地上波テレビデジタル放送受信アンテナなど

関連情報

・仕様に応じて設計試作したサンプルの提供が可能

13:20~13:50 計測
4)  光触媒反応を利用した超低コスト紫外線測定器
発表資料

大分大学 工学部 応用化学科 技術部 技術職員 熊迫 博文

新技術の概要

酸化チタンの光触媒効果を利用し、色素の酸化還元による色変化時間を測定することで紫外線量を算出する。化学反応部位は受光表面の極薄い層であるので、振って撹拌するだけですぐに再利用することができる。

従来技術・競合技術との比較

電気信号による測定器は多々あるが、高価であり構造が目で見えない。本技術はUV活性な化学種の中でも取り扱いが容易で安全性も高い酸化チタンを用いる。また、構造が極めてシンプルであるため超低コストで誰でも測定器を構築できる。

新技術の特徴

・各種光源のUV検出
・マスキングによる描画
・溶存酸素の検出

想定される用途

・教材
・科学玩具
・地球環境、保健健康への啓発

関連情報

・サンプルの提供可能

13:50~14:20 医療・福祉
5)  ツバキ葉と緑茶葉による発酵茶の中性脂肪低下および体脂肪減少効果
発表資料

長崎県立大学シーボルト校 人間健康科学研究科 栄養科学専攻 教授・地域連携センター長 田中 一成

新技術の概要

これまでほとんど利用されていないツバキ葉と緑茶三番茶葉を揉捻混合することで、美味しく後味のすっきりしたお茶が製造された。このお茶がラットの中性脂肪濃度や体脂肪を減少させる機能を有することが明らかとなった。

従来技術・競合技術との比較

ツバキ葉と緑茶葉を揉捻混合させる方法はこれまでにない新しい技術である。この方法で製造されたお茶には、ツバキ葉および緑茶三番茶葉単独では観察されない効果が観察された。

新技術の特徴

・中性脂肪低下効果
・体脂肪低下効果
・血糖上昇抑制効果

想定される用途

・中性脂肪低下効果を有する茶飲料および医薬品
・体脂肪低下効果を有する茶飲料および医薬品
・血糖上昇抑制効果を有する茶飲料および医薬品

14:20~14:50 材料
6)  サブマリン式基板加熱によるカーボンナノチューブ合成法の開発
発表資料

熊本大学 大学院自然科学研究科 産業創造工学専攻 マテリアル工学講座 准教授 横井 裕之

新技術の概要

一部を開放した囲いを有機溶液中に沈めて、囲いの中にできる気相空間中で触媒塗布基板を加熱することにより、輻射熱で気化する有機ガスを原料として、簡便に単層あるいは二層のカーボンナノチューブを合成することができる。

従来技術・競合技術との比較

真空設備や大出力パルスレーザー、チューブ炉等を必要としないために、設備投資が少なくて済む。また、高濃度の有機ガスを触媒に供給できるので、触媒の高性能化によって単層あるいは二層カーボンナノチューブの量産化が可能となる。

新技術の特徴

・触媒調製・塗布法も含めた全行程において簡便で設備投資の最も少ない単層・二層カーボンナノチューブ合成法である
・基板加熱による合成温度制御により、チューブ炉を用いる合成方法よりも合成前後の昇温・降温プロセスを短縮できる
・原料である有機液体中に反応空間を設けることにより、移送ガスを使用せずに高純度の原料ガスを触媒に供給できる
・従来の液相合成法では適用できなかった触媒担持化学気相成長法用触媒を利用できるなど、触媒選択の範囲が拡大する

想定される用途

・単層・二層カーボンナノチューブの量産
・単層・二層カーボンナノチューブの新規触媒探索
・新規ナノカーボン材料の合成

15:00~15:30 材料
7)  塩基性固体触媒を用いる廃油からのBDF合成装置の開発
発表資料

大分大学 工学部 応用化学科 教授 瀧田 祐作
http://www.appc.oita-u.ac.jp/physchem/index.html

新技術の概要

固体触媒を用いるBDF合成法では生成物と触媒の分離が容易で、触媒は再利用でき、BDFと清浄なグリセリンが得られ、廃棄物を生じない。本技術は、塩基性固体触媒を用いた新規なBDF 実用合成装置を開発したものである。

従来技術・競合技術との比較

従来法のBDF合成では、メタノールに溶解した苛性カリなどを触媒として用いるため、反応後にBDFのほかに液体のKOH触媒がグリセリンに溶解した副生物が生成する。これは分離が困難なため廃棄物となる。

新技術の特徴

・BDF合成

想定される用途

・BDF合成

関連情報

・サンプルの提供可能

15:30~16:00 材料
8)  ラッピングとトライボロジーのコラボが生み出す工学・医学への貢献
発表資料

熊本大学 大学院 自然科学研究科 産業創造工学専攻 先端機械システム講座 教授 中西 義孝
http://www.gsst.kumamoto-u.ac.jp/kenkyu/pdf/sangyo/sentan/nakanishi.pdf

新技術の概要

ラッピングまたはポリシングという工業界で広く認知・普及している精密加工法とトライボロジー(摩擦・摩耗・潤滑の体系的学問)理論をハイブリッド化し、各種材料の表面形状・性状をナノレベルでテクスチャリングする基礎技術を発明した。

従来技術・競合技術との比較

提案のテクスチャリング法は、材料への高密度エネルギーや電気化学的な作用がないため、理論上、ほぼ全ての材料(ポリマー系 ? 合金系)に適用でき、その材料または部品のポテンシャルを飛躍的に向上させることができる。

新技術の特徴

・表面テクスチャリングの変更
・ラッピングとトライボロジーの融合
・ポリシングとトライボロジーの融合

想定される用途

・軸受面の高機能化
・摩擦面への特異性の付与
・抗血栓性材料や組織工学用マテリアルの下地処理

16:00~16:30 材料
9)  機能性含フッ素有機化合物合成を目指した新規ツールの開発
発表資料

佐賀大学 理工学部  機能物質化学科 教授 花本 猛士
http://extwww.cc.saga-u.ac.jp/~hanamoto/

新技術の概要

トリフルオロメチル基を含有する各種の有用有機化合物の合成に利用可能なビニルスルホニウム塩の簡便な製造方法、及びその用途に関するもの。

従来技術・競合技術との比較

既存の類似化合物では所望の反応が進行しなかったり、副反応が起こるなどの課題があった。今回開発した新規なスルホニウム塩は高い反応性と優れた脱離基を有する化合物のため、これまで合成が困難とされてきた広汎な種類の含フッ素有機化合物を簡便に合成する事を可能にする。

新技術の特徴

・製造簡便
・取り扱い容易
・高い汎用性

想定される用途

・農薬等のリード化合物合成
・新規医薬品等のリード化合物合成
・含フッ素ヘテロ有機化合物中間体合成
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