JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2009 九州横断3県合同(大分・熊本・長崎)

発表内容詳細

10:00~10:30 情報
1)  協調作業において個人アプリケーションをそのまま利用可能にする汎用ミドルウェア
発表資料

大分大学 工学部 知能情報システム工学科 准教授 中島 誠

新技術の概要

個人利用を想定したアプリケーションを、ウィンドウイメージとユーザ入力のイベントを仲介することで、アプリケーションの本来の機能を損なわず、複数のユーザや複数のコンピュータ間での日常的な協調作業において共有できる汎用ミドルウェアの構築技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の技術では、あらかじめ作業内容を想定したアプリケーションの開発に焦点があてられていた。新技術では、個人利用を想定したアプリケーションを、作業内容や、遠隔や対面の作業形態に関わらずそのまま共有することが可能となる。

新技術の特徴

・個人利用アプリケーションの利用による個人作業と協調作業の容易な切り替えの実現
・ウィンドウの回転、データの転送、およびアプリケーション共有によるコミュニケーションの強化の実現
・アプリケーション、OS、およびディスプレイなどのデバイスの変更なしに利用可能

想定される用途

・新たなアプリケーションの導入の必要のない低コストアウトソーシング環境の構築
・遠隔地間でのリアルタイム作業管理
・複数ユーザが利用可能な低コストテーブル型ディスプレイ作業環境の構築

10:30~11:00 エネルギー
2)  モバイル等小型電子機器向け電源の超薄型小型化、低雑音化
発表資料

熊本高等専門学校 熊本キャンパス 情報通信工学科 教授 大田 一郎
http://www.tc.knct.ac.jp/~oota-i/index-j.html

新技術の概要

最小の素子(キャパシタとスイッチ)数で昇降圧比の組み合わせを最大にできる新しいデジタル選択方式によるスイッチトキャパシタ電源を発明した。本回路は携帯機器用の電源だけでなくインバータや高効率のデジタル増幅器としても応用できる。

従来技術・競合技術との比較

コイルを用いたスイッチング電源と比較して、磁性素子を含まない本回路は小形軽量で磁性的なノイズが殆ど出ない。また、従来のスイッチトキャパシタ電源(直並列切換えやリング形)と比べて、素子数が飛躍的に少ない。

新技術の特徴

・携帯機器用の超小型IC電源
・スマートグリッド用の電力変換装置
・電気自動車やハイブリッド車の電力変換装置

想定される用途

・DC-DC、DC-AC、AC-DC、AC-ACコンバータ
・デジタルパワーアンプ
・DAコンバータ

11:00~11:30 医療・福祉
3)  アクアポリン3発現を調節して皮膚の保湿,創傷治癒を促進する
発表資料

熊本大学 大学院生命科学研究部 薬学活性学分野 准教授 礒濱 洋一郎
http://square.umin.ac.jp/kmyakuri/

新技術の概要

生薬のケイガイにケラチノサイトのアクアポリン-3水チャネルの発現促進作用を、またショウキョウに抑制作用を見出した。本作用を通じて両薬物はケラチノサイトの遊走能を調節し、皮膚の保湿や創傷治癒の調節薬としての応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

AQP3発現の調節物質については、これまでに幾つかの報告があるが、医薬品や化粧品原料として応用可能なものは殆どない。

新技術の特徴

・天然素材
・皮膚乾燥の改善
・グリセロールの透過性調節

想定される用途

・創傷治癒促進剤
・保湿剤(医薬品・化粧品・食品)
・抗癌剤

11:30~12:00 電子
4)  家庭内直流給電を実現するための高降圧比・高効率・小型な電源回路
発表資料

大分大学 工学部 電気電子工学科 助教 西嶋 仁浩

新技術の概要

本研究室では、インターネットサーバ、パソコン、ディジタル家電のようなIT機器の省エネ化、高性能化、小型軽量化を実現するためのスイッチング電源システムを考案しています。これらの技術は、実用化に向けた取り組みが加速している新エネルギー発電(太陽光、風力、燃料電池など)を含めた家庭内直流給電システム(DC48V)や次世代自動車電源(DC42V)にも適した技術です。

従来技術・競合技術との比較

従来技術と比較して、電源からの電力損失や電源のサイズを半減できる電源技術を開発しています。また、家庭内直流給電(例:48V入力→1V出力)や次世代の低電圧CPU用電源(例:12V入力→0.6V出力)のような大幅な電圧変換率が得られます。

新技術の特徴

・大幅な電圧変換率が得られる
・電源システムからの電力損失を半減できる
・電源のサイズを半減できる

想定される用途

・家庭内直流給電システム
・42V系自動車用電源システム
・IT機器(インターネットサーバ、データセンター、パソコン)用電源システム

13:20~13:50 アグリ・バイオ
5)  ミツバチ産品で粘膜免疫は活性化されるか?
発表資料

熊本大学 大学院生命科学研究部 薬学生化学分野 准教授 三隅 将吾

新技術の概要

粘膜免疫応答には粘膜面での抗原感作が必要であるが、抗原取り込みに特化したM細胞が重要な役割を担っていることが知られている。本新技術では、ミツバチ産品の一部がM細胞分化能を有し、さらにM細胞の抗原取込み能そのものを増大させることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

生体に経口投与することを想定し、毒性がなく、ヒトの食文化に古来より密接な関係を有するミツバチ産品が粘膜免疫応答の効率的な誘導に係わるM細胞の分化・誘導を制御できる知見は類を見ない。

新技術の特徴

・ミツバチ産品が有するM細胞分化能
・ミツバチ産品が有するM細胞抗原取り込み促進能
・経口摂取の安全性が担保された免疫賦活剤

想定される用途

・粘膜免疫賦活剤
・サプリメント
・機能性食品

13:50~14:20 アグリ・バイオ
6)  抗カビ活性を示す芳香族アミノ酸を含むトリペプチド
発表資料

佐賀大学 農学部 生命機能科学科 准教授 上田 敏久
http://extwww.cc.saga-u.ac.jp/~uedat/toppage.html

新技術の概要

抗真菌性化合物、抗真菌性化合物を含有する抗真菌剤、ならびに抗真菌性化合物を含む食品、化粧品および医薬組成物などに関するものである。

従来技術・競合技術との比較

従来の抗真菌性化合物と比べ、合成が容易であり、また抗真菌活性が強く、更には動植物に対する影響が比較的少ないという特徴を少なくとも一つ以上持つものである。

新技術の特徴

・動植物に対する影響が小さく、安全である
・合成が容易である
・比較的抗真菌活性が強い

想定される用途

・防カビ剤の材料として
・水虫治療薬等の新規医薬品として
・化粧品材料として

14:30~15:00 アグリ・バイオ
7)  タンパク質の低発現化の誘導とその応用
発表資料

熊本大学 大学院生命科学研究部 薬学生化学分野 助教 高宗 暢暁

新技術の概要

タンパク質のアミノ酸配列の中には、そのタンパク質の発現レベルを規定しうる配列が存在する。エイズウイルス(HIV)由来タンパク質Nefに、タンパク質の発現レベルを著しく低下させる配列が存在することを見出した。

従来技術・競合技術との比較

既知の類似した活性を有するペプチド配列とタンパク質低発現化能を比較した結果、本発明がより優れていた。

新技術の特徴

・タンパク質の分解促進
・タンパク質の発現レベルの低下
・タンパク質の機能調節

想定される用途

・プロモーター活性を評価するためのレポータータンパク質の感度上昇
・任意のタンパク質発現レベルの低下
・プロテアソーム阻害剤のスクリーニング

15:00~15:30 計測
8)  風波の影響を受けず、ブイや曳航を使用しない自動潮流観測システム
発表資料

熊本高等専門学校 八代キャンパス 建築社会デザイン工学科 准教授 入江 博樹
http://y-page.kumamoto-nct.ac.jp/u/irie/

新技術の概要

自律形式によって一定水深を維持しながら水中を浮遊する装置を考案すると共に、本装置による任意水深における水流(海流)の長期調査の実用化を図る

従来技術・競合技術との比較

従来の発明では水上漂流ブイ形式や海上母船からの水中曳航による潜水装置などがあるものの、本発明の考案では、風および波の影響を受けずに設定水深を自律的に浮遊するところに加えて、定時に水面浮上してGPS位置情報送信を行って任意水深の水流情報を通信するところに新規性がある。

新技術の特徴

・任意に設定した水深の水流(潮流)を地域と時間の変化として調べることができる。(従来手法は、シミュレーションや水面付近の調査)
・風や波の影響を受けずに観測するすることができる。(従来手法は、風況による影響が含まれた潮流データが得られていた。)
・小型のモータとバッテリで動作するためサイズが小さく、浅い海域での調査も可能。小型軽量で運搬も容易
・一定水深に留まるための動力が最小限に抑えられているため、小型のバッテリでも長期間の観測が可能である
・定期的にGPSで位置を計測し無線回線で、流れをほぼリアルタイムに陸上からモニタリングすることができる

想定される用途

・水域(海域)の正確な環境評価や環境対策への利用
・赤潮対策などを目的としたプランクトンや栄養塩の輸送経路の調査・研究への利用
・防波堤や橋脚など海洋建造物が環境に与える影響を調べるための調査・研究への利用
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