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発表内容詳細

13:20~13:50 創薬
1)  掻痒性皮膚疾患治療薬のための有効成分
発表資料

産業医科大学 医学部 皮膚科学教室 教授 戸倉 新樹
http://www.uoeh-u.ac.jp/kouza/hifuka/intro_j.html

新技術の概要

従来の止痒薬で十分に抑制できない掻痒性皮膚疾患が存在する。発明者らは中枢神経に広く存在する神経ペプチドには、皮膚に外用することで掻破行為あるいは、皮膚のかゆみを抑制する効果があることを見いだし、本発明を完成するに至った。

従来技術・競合技術との比較

皮膚疾患の治療に用いられる外用薬や内服薬については、長期服用に伴う副作用が懸念される。本発明は、経皮投与された場合にも皮膚を通して体内に吸収され、速効性の掻痒抑制効果を発揮できると共に、副作用のおそれを大幅に低減できる。

新技術の特徴

・神経ペプチド受容体アゴニストを有効成分として含む搔痒抑制剤
・肥満細胞の脱顆粒抑制をともなう速効性の掻痒抑制作用
・脳内に存在する蛋白で安全かつ経皮投与可能

想定される用途

・速効性の搔痒抑制剤
・経皮投与可能な脳内に存在する蛋白
・吸収率の向上にテープストリッピング等も利用可能

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

13:50~14:20 分析
2)  高度生産菌株を活用した迅速有害物検査技術の開発
発表資料

九州工業大学 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 助教 前田 憲成
http://www.life.kyutech.ac.jp/~ogawahi/

新技術の概要

本発明は、高度水素生産菌株の水素生成能が有害物の存在下において減少するという原理に基づき、水素発生量の違いを既知の高感度検出技術で検知することにより、有害物の有無を迅速に検出する技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の有害物検出技術(Ames試験や増殖阻害試験など)には、それぞれ正確性、高い感度などの長所がある一方、特に判定時間がかかるという欠点、測定に高価な装置が必要になる場合があるなど一長一短がある。

新技術の特徴

・迅速な有害性・有害物の検査
・簡単な有害性・有害物の検査
・水素ガスの高度生産化

想定される用途

・食品の簡易安全性評価
・新規合成化学物質の簡易検査
・医療・環境における現場の汚染度検査

関連情報

・外国出願特許あり

14:20~14:50 医療・福祉
3)  次世代の介護支援用動体モニタリングシステム
発表資料

北九州市立大学 国際環境工学部 情報メディア工学科 教授 梶原 昭博
http://kajiwara-lab.is.env.kitakyu-u.ac.jp/index.php/jpn

新技術の概要

超広帯域無線波(UWB波)を用いて、室内に居る人や動物などの生活行動及び着床時の呼吸数・心拍数を、プライバシーを侵すことなくモニタリングすることができる動体監視システム。

従来技術・競合技術との比較

超広帯域無線波を用いる事で、カメラや赤外線を用いた従来の監視方法では困難だった、被験者のプライバシーを侵さない、非接触かつ無拘束の状態での動体監視及び寝具等の遮蔽物が存在する状況での呼吸数・心拍数の検出を可能とした。

新技術の特徴

・室内に居る人や動物の位置・動作などの生活行動を、プライバシーを侵すことなくモニターする事ができる
・着床時には、被験者の呼吸数・心拍数を非接触かつ無拘束でモニターでき、被験者の行動を制限しないため、不快感を与えない
・常時監視していなくても、予め設定した各種しきい値を超える異常を感知したときには、別室にいる管理者に自動的にアラームを送信することが可能
・非常に微弱な電波(超広帯域無線波(UWB-IR))を用いるため、室内に遮蔽物があっても被験者からの反射波を受信でき、行動を確実に検知可能。また、他の電子機器にも影響を与えない

想定される用途

・病院や福祉施設等の看護・介護支援システム
・独居老人の安否確認
・店舗や美術館等の展示場・駐車場・ATM等における不審者の発見

15:10~15:40 創薬
4)  新規ペプチドによるsiRNA特異的細胞導入と遺伝子抑制
発表資料

近畿大学 産業理工学部 生物環境化学科 教授 藤井 政幸
http://web.fuk.kindai.ac.jp/~biochem/labo/fujii/index.htm

新技術の概要

siRNAを特異的に細胞内に導入する新規両親媒性ペプチドを発見した。そのペプチドとsiRNAの複合体は細胞内で特定の遺伝子を高い効率でサイレンシングした。また、そのペプチドはほとんど細胞毒性はなく、血清中でsiRNAを酵素分解から保護する効果があった。

従来技術・競合技術との比較

新規両親媒性ペプチドは細胞毒性がなく、血清中で長時間siRNAを酵素分解から保護する効果があり、従来の遺伝子導入剤と比較して大きな利点がある。In vivoでの使用にも応用できる。

新技術の特徴

・合成が容易な新規ペプチドである
・siRNA、2重鎖RNA、2重鎖DNAを特異的に細胞導入する
・細胞毒性がなく、siRNAを酵素分解から保護する

想定される用途

・siRNAの細胞導入剤
・プラスミドDNAなどの長鎖DNAの細胞導入剤
・iPS細胞構築などのための転写因子導入のための非ウイルスベクター

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:10 デバイス・装置
5)  お口の万歩計 「そしゃく回数検出装置」
発表資料

九州工業大学 大学院工学研究院 機械知能工学研究系 教授 松田 健次

新技術の概要

会話と咀嚼(そしゃく)の動作を区別して咀嚼の回数を高感度に検出できる機械的センサー。本装置をカウンターに接続すれば咀嚼回数が表示でき、玩具等の外部装置に接続すれば、点滅または駆動・停止信号として用いることもできる。

従来技術・競合技術との比較

従来のものは、会話によって派生する筋肉の動きと、咀嚼によるものを区別できない、あるいは咀嚼を検知するためのセンサーと信号処理回路を必要とする等の問題があったが、本装置は信号処理回路を必要とせず、咀嚼動作を直接的にOn-Off信号に変換することが可能である。

新技術の特徴

・特殊なセンサーは使用せず、手作りが可能なほど単純な構造である
・本装置を装着した状態で、検出の感度を容易に調整できる
・咀嚼以外の動作も検出可能であり、外部装置のOn-Off信号として用いることができる

想定される用途

・食育、健康管理のための咀嚼カウンター
・福祉・介護・医療用の動作検出スイッチ
・ゲーム・玩具・電子機器等のOn-Offスイッチ

関連情報

・その場で試用可能

16:10~16:40 創薬
6)  抗酸菌特異的生育阻害剤のスクリーニング方法及びその候補化合物
発表資料

産業医科大学 医学部 生体物質化学教室 准教授 森井 宏幸
http://www.uoeh-u.ac.jp/kouza/ikagaku/intro_j.html

新技術の概要

結核菌を含む抗酸菌に由来する疾患における新規治療薬の開発ために、細胞壁構成リン脂質の生合成を阻害する化合物の探索が注目されている。抗酸菌ホスファチジルイノシトール(PI)の生合成経路は、ヒトPIとは異なることを見いだし、本発明を完成するに至った。

従来技術・競合技術との比較

従来のスクリーニング法と異なり、やみくもに酵素の阻害剤を探すのではなく、予測した作用機序から阻害剤の構造を推定して有機合成し、その化合物の阻害効果をPIP合成酵素の活性測定結果から定量的に評価することが可能である。

新技術の特徴

・ヒトには影響せずに、結核菌を含む抗酸菌の生育を特異的に阻害する新規化合物
・抗酸菌特異的阻害効果が推定される化合物の構造推定
・従来とは全く異なる発想に基づく、結核菌を含む抗酸菌の生育を阻害する新規化合物の探索ツール

想定される用途

・結核菌を含む抗酸菌に由来する疾患における新規治療薬の開発のためのリード化合物の探索
・予測した作用機序から阻害剤の構造を推定した高効率の有機合成
・PIP合成酵素の活性測定法による阻害効果の検証

関連情報

・サンプルの提供可能

16:40~17:10 創薬
7)  副作用としての肝機能障害が発現しにくいアセトアミノフェン製剤
発表資料

北九州市立大学 国際環境工学部 環境生命工学科 教授 平野 雄
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/index.html

新技術の概要

培養細胞を用いた研究で、大豆イソフラボンのひとつであるゲニステインにアセトアミノフェン肝障害軽減作用が認められた。そこで肝障害を予防できるゲニステイン配合アセトアミノフェン製剤やアセトアミノフェン肝障害治療薬が作製可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来は長期服用、過剰投与、自殺企図などで誘発されたアセトアミノフェン肝障害に対し、N-アセチルシステイン(NAC)の経口投与のみが対応策であり、他の治療薬や副作用予防機能を有したアセトアミノフェン製剤は無かった。

新技術の特徴

・アセトアミノフェン肝障害を軽減する
・大豆由来のゲニステインを配合する
・ゲニステインは常温で安定である(既にサプリメントとして市場に出ている)

想定される用途

・アセトアミノフェン製剤にゲニステインを配合し、予め副作用予防機能を持たせる(予防)
・アセトアミノフェン肝障害の治療薬としてゲニステイン製剤を用いる(治療)
・アセトアミノフェン以外の薬剤による肝障害予防・治療への応用
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