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発表内容詳細

13:30~14:00 アグリ・バイオ
1)  きのこの発酵能による機能性食品の開発
発表資料

武庫川女子大学 生活環境学部 食物栄養学科 教授 松井 徳光

新技術の概要

きのこ(担子菌)の発酵能を利用したワイン、ビール、清酒などのアルコール飲料や発酵大豆、発酵豆乳、発酵梅の製造法を確立した。得られた発酵食品には血栓症予防に効果を示す抗酸化活性や抗トロンビン活性、線溶活性などの生理活性が新たに付加されており、さらにβ-D-グルカンも生産されるばかりでなく、独特な風味を呈することから、美味しく機能性を有した機能性食品として注目される。

従来技術・競合技術との比較

古来から現在に至るまでワインなどのアルコール飲料は酵母のアルコール発酵で製造されているが、きのこの発酵能で製造することによって、従来のアルコール飲料とは風味のみならず、機能性においても十分に差別化できる。さらに、発酵大豆、発酵豆乳、発酵梅においても、きのこで発酵させることで、独特の風味を呈し新たな機能性を持つことから従来技術・競合技術とは全く異なる利点がある。

新技術の特徴

・きのこの発酵能による新薬生産への応用
・きのこの発酵能による化学工業生産への応用
・きのこの発酵能による農業廃棄物から有用物質生産への応用

想定される用途

・機能性食品の製造
・新薬の製造
・化学製品の製造
・農業廃棄物からの有用物質の製造

関連情報

・サンプルの提供可能

14:00~14:30 アグリ・バイオ
2)  カステラ用小麦粉の乾熱処理を用いた新製造方法
発表資料

神戸女子大学 大学院家政学研究科 食物栄養学専攻 教授 瀬口 正晴
http://www.yg.kobe-wu.ac.jp/wu/

新技術の概要

カステラ用小麦粉の乾熱処理で大きくカステラが品質改良される。ではその乾熱処理は温度、時間をどのように設定すればよいのかを説明する。製粉したての小麦粉に比べ、この乾熱処理小麦粉ではカステラの膨らみがよくなる。そしてカステラのしっとり感、乾燥感の特徴を自在に変化改良することが出来る。

従来技術・競合技術との比較

これまでの技術と異なり、小麦粉を乾熱処理後して、カステラをベーキングする。このことで生地中の気泡を安定化し、ベーキンング後のカステラの膨らみを大きく改良し、それに伴ってカステラのしっとり感、乾燥感を大きく改良する。

新技術の特徴

・カステラの膨らみを大きくできる
・カステラのしっとり感を調整できる(老人、若いひとの好みにあわせられる)。他のケーキ、ビスケット類等への応用
・カステラの乾燥感を調整できる(老人、若いひとの好みにあわせられる)。他のケーキ、ビスケット類等への応用

想定される用途

・カステラ製造への利用
・ベーカリー食品への利用
・小麦アレルギー患者用カステラも出来る

14:30~15:00 創薬
3)  DNA合成酵素を阻害する新規物質による抗がん・抗炎症活性
発表資料

神戸学院大学 大学院食品薬品総合科学研究科 食品薬品総合科学専攻 准教授 水品 善之
http://www.nutr.kobegakuin.ac.jp/~syokuei/index.html

新技術の概要

野生の海藻・珊瑚など海洋生物に寄生する海洋微生物の菌体からDNA合成酵素(DNAポリメラーゼ、pol)阻害活性を指標にして、2つの新規物質(Trichoderonic acid AとB)を見出した。本物質は、Y-ファミリーpol分子種選択的阻害活性に基づく抗がん・抗炎症の機能性が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の研究対象とされていない野生の海洋生物に寄生する海洋微生物の代謝産物に注目して、Y-ファミリーpolに対する選択的阻害活性を有する新規物質(Trichoderonicacid AとB)を見出したこと。 DNA修復・組換えを担うY-ファミリーpolに対する選択的な阻害剤は、副作用がない抗がん剤や新しい作用機序の抗炎症剤になる可能性を見出したこと。

新技術の特徴

・DNA合成酵素の分子種選択的阻害剤のアッセイ系を用いた生理活性開発
・Y-ファミリーDNA合成酵素に対する選択的阻害剤が副作用がない抗がん剤になる可能性
・DNA合成酵素λ阻害剤が新しい作用機序の抗炎症剤になる可能性(特願2004-175778)

想定される用途

・Trichoderonic acid AとBの抗がん剤開発
・Trichoderonic acid AとBの抗炎症剤開発
・新規物質(Trichoderonicacid AとB)を見出した海洋微生物を探索源(スクリーニング・ソース)とする医薬品開発

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:20~15:50 計測
4)  レーザーレンジスキャナを複数個用いた歩行者等検知システム
発表資料

甲南大学 知能情報学部 知能情報学科 教授 田中 雅博
http://carnation.is.konan-u.ac.jp

新技術の概要

本技術は、10m程度までの幅の通路を通過する人や物体を、レーザーレンジスキャナを2つ使って、高さ、通過位置、進行方向の属性を付けて個別に検知する物体検知システムであり、交通量調査やセキュリティ等に応用できる。

従来技術・競合技術との比較

カメラを利用するシステムでは、照明条件に結果が左右される。レーザーレンジスキャナを床面に平行にスキャンするタイプのシステムでは、装置の近くの人によるオクルージョンが顕著である。本システムは、これらの点に対して強い。

新技術の特徴

・自動販売機の上などに手軽に設置できるため、臨時の催しなどでのレンタル使用に適している
・祭りの時などに人の数をリアルタイムで計測でき、場所毎のきめ細かい混雑度を推定できる
・基本システムではカメラを使わないため、プライバシーの問題が起こらない

想定される用途

・駅やイベント会場などにおける方向別通行量調査
・商店街などにおける通行量と通行位置の調査
・出入り口全部に本システムを設置することで内部の人数のリアルタイム推定

関連情報

・実験的運用可能

J-STORE掲載特許情報

15:50~16:20 建築・土木
5)  ベイズ推定法によるコンクリートの中性化深さの高精度予測
発表資料

明石工業高等専門学校 建築学科 教授 田坂 誠一

新技術の概要

統計的数式モデルのパラメータをベイズ推定することにより、コンクリートの経年的な中性化深さの進行を予測する。ベイズ推定ではマルコフ連鎖モンテカルロ法により事後分布を求める。構造物から得られるデータに基づいて推定を更新するため、実況に応じた高精度の予測が可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来の経年的中性化深さの進行予測は√t則に基づいており、予測精度は必ずしも十分とはいえない。また、確定論的な予測方法では予測値の不確定な変動に関する情報が得られない。本手法ではこれらを改善し、不確定性の定量評価と高精度予測を可能としている。

新技術の特徴

・中性化深さの経年的進行の高精度予測
・ベイズ推定法による不確定性の定量的評価を考慮した予測とそれに基づく意思決定
・マルコフ連鎖モンテカルロ法による事後分布の数値的評価

想定される用途

・既存鉄筋コンクリート構造物の維持管理計画
・鉄筋コンクリート構造物のライフサイクルコストの適正な評価
・マンションの長期的修繕計画

16:20~16:50 材料
6)  有機複合体材料からなる感温型光情報制御素子の開発と応用
発表資料

神戸市立工業高等専門学校 電子工学科 教授 荻原 昭文

新技術の概要

液晶と高分子材料を用いて偏光や波長を含む情報を高効率に制御可能な光制御素子を新規に開発した。この素子は、偏光情報を利用したデータ記録や表示などへの応用、さらに、感温型と呼ばれる環境温度変化に応じた分光機能に基づく自動調光遮熱部材として省エネルギー化への展開も可能である。

従来技術・競合技術との比較

高い回折特性と偏光依存性を両立し、液晶の相転移(N-I)による屈折率異方性と等方性の変化が利用可能な感温型光制御素子であり、従来の回折素子に無い光学特性を有している。このため、透明性を確保したまま、温度変化に応じた可視-赤外域への調光波長制御が可能となり、エネルギー分野への新しい展開を提案できる。

新技術の特徴

・液晶分子の配向制御に基づく光の偏光選択性を利用したホログラフィック記録及び表示が可能
・環境温度に応じて分光作用を発現できる感温型光制御素子としての利用が可能
・日常生活環境温度(25℃)付近から100℃程度までの広い温度範囲での可視-赤外域への調光波長制御が透明性を確保したまま可能

想定される用途

・偏光情報を利用した偏光変換や視野角制御などの映像表示分野
・偏光方向と温度変化を組み合わせたデータ情報の記録及び読み取り用フィルムカードなどのセキュリティ分野
・感温型調光機能を利用した省エネルギー、快適住居性能、採光性能などを付加するための自動調光遮熱材料・部材

関連情報

・サンプルの提供可能

16:50~17:20 情報
7)  人工散乱体作製技術による安全安心なユビキタス情報記録メディアの開発と生体模擬標準試料への応用
発表資料

神戸大学 大学院システム情報学研究科 システム科学専攻 教授 的場 修
http://brian.cs.kobe-u.ac.jp

新技術の概要

透明媒体中にフェムト秒レーザー加工による微小空孔のランダム作製を行い、人工的に散乱係数を複雑に制御された散乱体作製技術を開発した。光に対する散乱特性を制御できるため、内部に微小な吸収情報を持たせることで超薄型で安全な情報記録メディアとして利用が可能である。また、脳機能情報の非接触測定の開発に向けて安定した生体模擬標準試料への応用が可能になる。

従来技術・競合技術との比較

従来の散乱体作製技術としてはイントラリピッドなどを含有させてゼラチンなどで固化させる方法があるが、時間的に安定し、かつ3次元的に複雑に制御された散乱構造体を作製することができなかった。また、情報記録メディアとしての観点ではソフトウエアによるデータ安全性の上に、物理的メディアの安全性を保証することができる。情報の安全性に対するレベルを散乱係数分布の複雑さの度合いで変化させることが可能である。

新技術の特徴

・散乱係数制御
・散乱係数の3次元制御が可能
・散乱体内部の吸収体情報の再生可能
・構造制御された拡散板

想定される用途

・安全な薄型情報記録メディア
・生体模擬標準試料
・方向性を有するバックライト用拡散シート

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

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