発表内容詳細

10:10~10:40 材料
1)  セルロース・キチンを活用した生分解性を有する新規高吸水性高分子
発表資料

苫小牧工業高等専門学校 物質工学科 准教授 甲野 裕之
http://www.tomakomai-ct.ac.jp/department/sem/labo/kono/index.html

新技術の概要

セルロース、キチン、もしくはキトサンを原料とし、既存のポリアクリル酸系高吸水性材料よりも高い吸水・保水性能を有する材料へと変換する技術。本新規材料は既存品に比べて生分解性を示す利点を有する。

従来技術・競合技術との比較

生分解性を有する高吸水性高分子としてセルロース誘導体の架橋化が検討されてきたが、原料コスト・安全性の点で問題があり実用化に至っていない。本材料は環境調和性が高く、分解後の安全性も高い。

新技術の特徴

・燃料電池用ゲル電解質
・ゲルセンサー
・医療用ゲル(止血剤、創傷被覆材)

想定される用途

・生活用品(紙おむつ、衛生用品、保冷剤)
・土木・農業資材(土壌改良材、土壌保水材、種苗ポット)
・ファイントイレタリー用品(化粧品、パック用ゲルマスク)

10:40~11:10 材料
2)  環境にやさしい高性能徐放剤
発表資料

新居浜工業高等専門学校 生物応用化学科 助教 堤 主計

新技術の概要

害虫・動物駆除に有効な徐放対象成分を含浸させる生分解性ポリマーとして、L-ラクチドとε-カプロラクトンとの共重合体を用いることにより、徐放対象成分の含浸量を飛躍的に増加させることができた。更に、高揮発性有用成分の含浸に媒体として超臨界二酸化炭素(scCO2)を使用した。

従来技術・競合技術との比較

現在、徐放剤はカプセル、多孔質体、不織布など様々な形態のものが研究・商品化されており、徐放剤の作製は有機溶媒溶解法、混練法、含浸法を用いるのが一般的な方法である。これら製法は高揮発成分を基盤材に閉じ込めるには個々に難点があったが、scCO2法ではこれら問題点を改善することができた。

新技術の特徴

・種々のポリ乳酸共重合体を用いることにより徐放性の調節が可能
・scCO2の使用により薬剤注入の均一化と操作の簡略化(溶媒不用、後処理不要、多形態処理可能)
・基盤材への薬剤の分散化に伴う徐放速度の一定化

想定される用途

・食品用包装袋、容器
・農業・林業・水産業における微生物、害虫、鳥獣類対策
・要抗菌製品(バス用品、トイレ用品など)

J-STORE掲載特許情報

11:10~11:40 材料
3)  トリコデルマ属菌を用いた木製土木資材の腐朽遅延技術
発表資料

旭川工業高等専門学校 物質化学工学科 教授 富樫 巌
http://www.asahikawa-nct.ac.jp/tech/seeds/seeds.html

新技術の概要

バイオロジカルコントロールを用いて、担子菌類によって引き起こされる木製土木資材の接地箇所の木材腐朽を阻止する技術である。本発明は、トリコデルマ属菌利用時の弱点とされていたカワラタケに対する阻害活性の低さを改善し、併せてオオウズラタケによる木材腐朽を確実に抑制する。

従来技術・競合技術との比較

木材利用においては、担子菌やシロアリによる腐朽や食害を阻止するために保存用薬剤を木材に塗布または注入する木材保存処理が汎用されている。近年、化学物質過敏症などにより脱ケミカルの木材保存技術が求められ出したが、バイオロジカルコントロールにおいてはカワラタケの腐朽阻止が課題であった。

新技術の特徴

・pH9を超えるアルカリ性木炭に酸性条件を好むトリコデルマ生菌を定着させた固定化トリコデルマの製造方法
・固定化トリコデルマを用いて、木製土木資材の接地箇所の腐朽を遅延させる木材保存技術
・カワラタケによる腐朽を阻止できる固定化トリコデルマ

想定される用途

・木製支柱や木製フェンスなど土木構造物の接地箇所に生じる腐朽を阻止する木材保存材
・防腐剤使用を控えたい公園などの木製遊具などに利用できる腐朽防止材
・環境負荷を避けたい国立公園などに設置する木製遊歩道などの耐久性向上

関連情報

・サンプルの提供可能

11:40~12:10 材料
4)  光照射によって一重項酸素を発生する色素ナノ粒子薄膜
発表資料

長岡技術科学大学 産学融合トップランナー養成センター 産学融合特任准教授 高橋 由紀子

新技術の概要

大気中又は水中の酸素を利用し光照射により一重項酸素を効率的に発生する、耐光性に優れた、光増感剤色素微粒子もしくは色素とイオン交換体微粒子とのコンポジットをメンブレンフィルター等の片面のみに薄膜として担持させた膜を提供する。

従来技術・競合技術との比較

光増感剤を各種支持体に含浸させた一重項酸素を発生する部材は存在するが、発生した一重項酸素が支持体により失活し、かつ耐光性に劣り実用化されていない。本膜は光増感剤をナノサイズ化し、高濃度に支持体の片表面のみに被覆させた構造をしているため、支持体による失活を最小限にし、かつ粒子状であるため耐光性にも優れ、作製法自体も簡便で汎用性が高く、実用性の高い膜である。

新技術の特徴

・光照射により大気中や水中に一重項酸素を効率的に発生可能である
・作製方法が明瞭かつ簡便で、多くの光増感剤を固定化・膜化できる
・従来光増感剤は溶液中や固体表面上の分子としてあったため光照射による光増感剤の分解が著しかったが、粒子状であるため耐光性に優れている

想定される用途

・治療用パッチ
・抗菌グッズ
・有機汚染物質の分解

関連情報

・サンプルの提供可能

13:30~14:00 材料
5)  ハーフメタル二酸化クロムの高感度磁気センサー及び低消費電力型プログラマブル論理回路への応用
発表資料

仙台高等専門学校 生産システムデザイン工学専攻 教授 鈴木 勝彦

新技術の概要

ハーフメタルである二酸化クロムを用いた負型磁気抵抗効果とインバース型磁気抵抗効果との組み合わせによる低消費電力型で高感度の磁気センサ及び低消費電力型で超小型化可能な且つ、書き換え可能なプログラマブル論理回路に関する技術

従来技術・競合技術との比較

従来の磁気センサにおいて、低消費電力型で、しかも変化率の大きなものや、狭い磁場範囲で高感度の磁気センサは個別に存在する。本特許は、低消費電力型で変化率が大きく、かつ狭い磁場範囲で高感度の磁気センサの実現を可能とする。また、書き換え可能なプログラマブル論理回路は存在するが、従来型と比較して低消費型で超小型化が可能である。

新技術の特徴

・低消費電力型
・高感度(変化率と狭い磁場範囲)
・低消費電力型かつ超小型化した磁気型書き換え可能論理回路

想定される用途

・自動車等長期使用型で塵芥環境でも使用可能な磁気エンコーダー
・各種電子機器における制御用論理回路
・各種磁気センサ

関連情報

・外国出願特許あり

14:00~14:30 材料
6)  スルホン化天然ゴムの製造法とその可能性
発表資料

富山高等専門学校 専攻科 准教授 畔田 博文

新技術の概要

天然素材である天然ゴムにスチレンのグラフト共重合を行い、共重合体をクロロスルホン酸にてスルホン化することによりスルホン化天然ゴムを効率的に製造することができることを見出した。このクロロスルホン酸は水中における有機反応の酸触媒として有益である。

従来技術・競合技術との比較

本発明は、天然ゴムにスルホン基を導入する新技術である。また、従来のエステル化反応は、酸触媒を用い有機溶媒中で脱水しながら行われ、平衡反応の性質上水を溶媒として用いることは不可能であった。これに対して、本スルホン化天然ゴムは水中でのエステル化を可能にする。

新技術の特徴

・非常に簡便な方法で天然ゴムのスルホン化が可能である
・本スルホン化天然ゴムは酸触媒としてだけではなく、水中における有機反応の触媒および反応場として働く
・本スルホン化天然ゴムを水に添加しても水のpHはほとんど変化しない

想定される用途

・有機反応(エステル化など)の水中酸触媒
・プロトン伝導膜
・水のpH調整剤

関連情報

・サンプルの提供可能

14:30~15:00 材料
7)  高温かつ汚染環境において失透劣化抑制効果を有するシリカガラス材料
発表資料

福井工業高等専門学校 教育研究支援センター 技術専門職員 堀井 直宏

新技術の概要

本発明は、高温状態のアルカリ金属やそのハロゲン化物などの不純物に汚染された過酷な環境であっても、失透(結晶化による劣化)抑制効果を有したシリカガラス材料。

従来技術・競合技術との比較

シリカガラスは、活性金属イオンと反応することによって結晶化するため透明性を失う失透現象が生じる。本発明は、活性金属またはそのハロゲン化物と高温状態で直接接触する過酷な条件下でも、失透の発生が低減する。

新技術の特徴

・「優れた耐熱衝撃性能、電気絶縁性能、耐薬品性能、光透過性能」を持つシリカガラス材料の過酷な使用環境での長寿命化
・アルカリ金属を含んだ蒸気などに曝される環境でのガラス部品性能の長寿命化
・塩分の影響をうける環境でのガラス性能の維持と長寿命化

想定される用途

・石油プラントや工業化学プラント用の耐薬・耐熱材料
・シリカガラスの優れた耐熱衝撃性を生かした高性能断熱繊維、耐薬耐熱被服材料
・化学反応で熱が生じる燃料電池関連分野の断熱素材
・海水淡水化プラント用材料のような塩害抑止材料

15:00~15:30 材料
8)  水を含んだ結晶構造を有する新規蛍光体の開発
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 電気系 助教 黒木 雄一郎
http://takata.nagaokaut.ac.jp/

新技術の概要

水を含んだ新規な蛍光体を開発した。合成には高温・高圧の熱水処理法を用い、結晶内に水を閉じ込めた。一価の銅イオンに結晶内の水分子が作用することで青色発光を示すことを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

一般的な電子線励起用蛍光体は、母体結晶として硫化亜鉛等が使用されている。我々は、これらとは全く異なる水を含む母体結晶の開発に成功した。銅イオンからの青色発光の発現には結晶内の水が大きく関係することを明らかにした。

新技術の特徴

・結晶中に銅イオンと結晶水が共存する事で青色発光を示す(湿度センサ、生体内蛍光マーカーなど)
・200℃程度までは発光を示し、それ以上では結晶水が抜けるために発光を示さなくなる(温度マーカーなど)
・構成元素が銅、アルミニウム、硫黄であり、原料の供給が極めて安定している
・構成元素の一つである銅を銀、マンガンとすることで、紫外(300nm)および緑(540nm)など、発光色を変えられる

想定される用途

・新規な蛍光材料による表示デバイス
・蛍光式湿度センサ
・蛍光式温度マーカー等

関連情報

・サンプルの提供可能
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