発表内容詳細

13:30~14:00 アグリ・バイオ
1)  タンパク質の簡便な試料調製および結晶化方法の開発およびその条件検索キット化
発表資料

関西学院大学 理工学部 化学科 教授 山口 宏

新技術の概要

特定塩基性または酸性アミノ酸、或はそれらの誘導体(エステル、アミド)などの小分子からなる結晶化剤/結晶化促進剤を用いる新規タンパク質結晶化技術を開発した。また、特定グルタチオン誘導体からなるタンパク質のリフォールディング剤を開発した。

従来技術・競合技術との比較

タンパク質結晶が析出する沈殿剤濃度条件が格段に拡大。その結果、従来の結晶化条件検索キットと比較して、本結晶化剤を添加する事によりヒット率が向上する。また、凝集・変性状態にあるタンパク質をリフォールディングする際に、効率が大幅に改善される。

新技術の特徴

・タンパク質高純度試料の供給を可能にする
・タンパク質試料調製、結晶調製の労力、コストの軽減につながる
・これまで、供給が難しかったタンパク質試料/結晶の供給が可能になる

想定される用途

・製薬企業等民間実験室での研究用試薬
・大学等研究室での研究用試薬
・フォールディング剤は工業的利用も可能性あり

関連情報

・外国出願特許あり

14:00~14:30 アグリ・バイオ
2)  バイオシリカ形成性ポリペプチドの創製とその用途開発
発表資料

関西学院大学 理工学部 生命科学科 教授 松田 祐介
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~matsuda/index.html

新技術の概要

シラフィンを構成する塩基性アミノ酸の重要性に着眼し、遺伝子工学的改変をおこない、より高機能で効率的な改変シラフィンを得た。また、シラフィンと同様にバイオシリカ形成活性を示す天然の有用タンパク質を探索し、これらを改変したバイオシリカ形成組換ペプチドの創製をおこなっている。これらバイオシリカ形成ペプチドに機能や構造性を付加することによる様々な用途開発を目指す。

従来技術・競合技術との比較

ぺプチドによるバイオシリカ形成は、ペプチドとケイ酸のみを原料に簡単な水系・温和な環境で完了するプロセスであり、化学的なシリカ形成法に比べ環境負荷が少ない。これまでの研究から、バイオシリカに高い抗菌性を付加したり、その他、酵素活性などの生化学的な反応を包埋することにも成功しており、開発用途に大きな発展性が見込める。

新技術の特徴

・病院、介護施設等で使用される建材、抗菌性繊維・フィルター類
・生物親和性の高い微細な粒の固定化酵素・薬剤担持体
・表面微細構造を有し、生物機能を併せ持つ機能素子

想定される用途

・農薬
・抗カビ剤
・抗菌剤

関連情報

・サンプルの提供可能

14:30~15:00 アグリ・バイオ
3)  熱安定性P450を用いた環境汚染有機物質分解系の構築
発表資料

関西学院大学 理工学部 生命科学科 教授 今岡 進
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~imaoka/

新技術の概要

チトクロームP450(P450)は、ステロイドやビタミンの合成、薬物代謝・分解など重要な機能を有しているが、その不安定性のために工業利用は十分なされていない。そこで工業利用が可能な安定なP450酵素系を構築した。

従来技術・競合技術との比較

好熱菌由来のP450を用いて、熱、pH、溶媒などに対して安定な酵素系を作成した。さらに、P450は電子伝達系が必要であるが、電子伝達に必要な二つの因子をP450に結合した融合酵素を構築することに成功した。

新技術の特徴

・熱のみならず、pHや界面活性剤に対しての安定性
・P450の活性部位にアミノ酸置換を導入することで、様々な基質を代謝できる
・基質が結合することで、電子の流れが起こるので、物質のセンサーとして利用

想定される用途

・ステロイドやビタミンの合成
・ダイオキシンやPCBなど難分解性の環境汚染物質の分解
・位置及び立体選択的有機合成への応用

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

15:20~15:50 創薬
4)  アキシアル・リッチ糖を用いたβ-グルコシドの製造
発表資料

関西学院大学 理工学部 化学科 教授 山田 英俊
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~yamadah/index.html

新技術の概要

新概念に基づくβ-グルコシドの製造方法を開発した。この方法で製造するグルコシドのβ-選択性は非常に高く、α異性体は検出されない。キシリレン架橋を用いた糖の立体配座固定も新技術である。

従来技術・競合技術との比較

β-グルコシドの製造には、隣接基関与法が普及しているが、糖の2位にアシル基が導入できる場合に限られる。一方、アシル基を用いない場合は選択性が出ない。本技術は、アシル基を用いずに高いβ選択性を出せる。

新技術の特徴

・α体が観測できない程、 極めて高いβ選択性
・高反応性を有し、酸性およびアルカリ性等、種々の反応条件が可能
・糖受容体であるアルコールの立体障害にも関係せず、汎用性が高い
・保護基は加水素分解で除去でき、合成上の利便性が高い

想定される用途

・新規糖化合物原料
・医薬品製造
・研究試薬原料

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:50~16:20 アグリ・バイオ
5)  耐熱性を有する逆転写酵素の開発
発表資料

関西学院大学 理工学部 生命科学科 教授 藤原 伸介
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~fujiwara/

新技術の概要

逆転写酵素は遺伝子工学用試薬としてcDNAの合成に用いられている。最近はマイクロアレイ解析など転写量の解析に利用されることが多い。耐熱性逆転写酵素は高温で反応するため構造を形成する鋳型RNAに対しても作用し、ワンステップでDNAの合成も可能である。今回、超好熱菌由来のDNAポリメラーゼをタンパク質工学的に改変し、構築した逆転写酵素について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

細菌のDNAポリメラーゼを改変し、逆転写酵素活性を付与した事例はいくつか報告されているが、その多くは校正活性を犠牲にして構築されている。本技術は校正活性を残すことで間違った塩基を取り込んだ際に修復がなされるようにしている。

新技術の特徴

・高温で逆転写反応を触媒
・誤った塩基の取り込みを防ぐ
・変性溶媒中でも機能する

想定される用途

・マイクロアレイ解析の際の逆転写反応への利用
・構造を形成する鋳型からのcDNA合成
・変性溶媒中での合成反応

関連情報

・外国出願特許あり

16:20~16:50 創薬
6)  上皮分化異常を伴う疾患に対する高効能で低副作用の治療・予防薬
発表資料

関西学院大学 理工学部 生命科学科 教授 平井 洋平
http://sci-tech.ksc.kwansei.ac.jp/~hirai/

新技術の概要

病変での発現、遺伝子強制発現および遺伝子破壊マウスでの表現系を基にして選んだ蛋白質のペプチド性アンタゴニストであり、効果が高く副作用が低いと期待できる。また、既に皮膚疾患モデルマウスを用いた実験で際立った効能が確認できている。

従来技術・競合技術との比較

これまでの、膨大な低分子化合物ライブラリーから効能を指標に選別されてきた医薬品は、殆どが「効果」「副作用」が表裏一体の関係にあった。また、近年注目されている抗体医薬や核酸医薬などの分子標的医薬は、その安定性や価格面から実用化が困難とされている。

新技術の特徴

・ペット、家畜、観賞魚用の怪我、病気治療薬
・生物学などの研究用試薬
・目薬の有効成分

想定される用途

・皮膚や消化器疾患の予防・治療薬
・化粧品製剤
・怪我や手術後の傷口修復薬

関連情報

・サンプルの提供可能
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>