発表内容詳細

13:30~13:55 情報
1)  進化計算手法を用いた看護師勤務表の自動生成システム
発表資料

立命館大学 情報理工学部 知能情報学科 助手 串田 淳一
http://www.spice.ci.ritsumei.ac.jp/top/index-j.html

新技術の概要

看護師勤務表の作成は複雑な制約条件を考慮する必要があり、非常に困難な問題となっている。本研究では進化計算手法を用いた勤務表の自動作成システムを構築し、使いやすさを考慮したインタフェースの実装を行う。

従来技術・競合技術との比較

従来の勤務表作成問題では進化的計算手法を用いた解法が成果を挙げている。本研究では進化的計算法の一手法、Differential Evolutionを用い、ユーザが自由に勤務条件を調整することで満足度の高い勤務表の獲得を目指す。

新技術の特徴

・実用レベルの勤務表を作成するためのナーススケジューリング問題(NSP)のモデル化
・ユーザが直感的に提案システムを操作できるためのインタフェースの実装
・致死遺伝子の抑制を考慮したコーディング方法の提案

想定される用途

・生産工程の設計やアルバイトのシフトといったスケジュール表を作成する問題への適用
・工場、病院、店舗などの配置を行う施設配置問題への適用
・カーナビのルート検索などの最短経路問題への適用

13:55~14:20 情報
2)  MRI画像誘導ナビゲーションシステムにおける視認性向上技術
発表資料

立命館大学 情報理工学部 メディア情報学科 助手 健山 智子
http://www.iipl.is.ritsumei.ac.jp/

新技術の概要

本研究では、計算機内部で術前に撮影されたCT画像と、術中に撮影されたオープンMR画像とを自動的に位置合わせし、対応付けることによって肝腫瘍治療のナビゲーションの視認性を向上させる技術である。呼吸や姿勢の変化などによる臓器の変形にも対応できる。

従来技術・競合技術との比較

これまで肝臓を剛体(変形しない物体)としてみなし、剛体位置合わせのみを行っていた。本技術は呼吸や姿勢の変動などによる肝臓変形の効果も考慮されている点が特徴であり、それにより、高い位置合わせ精度が達成できることが従来技術より優れている。

新技術の特徴

・術中や治療における手術ガイドシステムへの応用
・直感的な腫瘍情報認識と画像間における視認性向上
・術中における各患者に対応した肝臓情報の可視化とその血管情報に対する認識の向上

想定される用途

・OpenMRI における解像度向上
・OpenMR画像とCT画像の融合における臓器位置合わせ精度向上と時間短縮
・高速でかつ高精度な肝臓半自動セグメンテーション開発の向上

J-STORE掲載特許情報

14:20~14:45 情報
3)  3次元音場再生方式「音像プラネタリウム」
発表資料

立命館大学 情報理工学部 メディア情報学科 准教授 西浦 敬信
http://www.aspl.is.ritsumei.ac.jp/

新技術の概要

複数の超音波スピーカを用いて放射音を室内の壁や天井に反射させることで、反射面上に音像を構築する新しい3次元音場再生方式である。特にスピーカが存在しない壁面から音を多人数で体験できるという特長を持つ。

従来技術・競合技術との比較

競合技術として、反射音を用いた5.1chサラウンド方式は可聴音をスピーカで放射するため、受聴位置の影響を強く受ける。本研究では超音波を利用することで、受聴位置による影響が小さく、多人数で音像を体験できる。

新技術の特徴

・あらゆる方向の音像を構築可能
・多人数で体感可能
・スピーカのない場所にも音像を構築可能

想定される用途

・音の広告など (A社の掲示物上に音像を構築して広告効果を倍増)
・3Dテレビ用の3D音場再生装置(飛び出す映像に合わせた飛び出す音像を構築可能)
・映画館用の3D音場再生装置(多人数で同じ音場を体感)

14:45~15:10 情報
4)  自律分散型電力ネットワークにおける強化学習に基づく電力売買学習法
発表資料

立命館大学 情報理工学部 知能情報学科 准教授 谷口 忠大
http://tanichu.com/

新技術の概要

本技術は、限られた太陽光エネルギー等の再生可能エネルギーを世帯間で融通する状況において、自動的な価格付けによる世帯毎の利益最大化と、エネルギーロスの最小化の実現を目指している。

従来技術・競合技術との比較

従来の電力会社が定めた電力融通・蓄電残量の管理手法に対し、人工知能技術を応用して最適な電力融通の手法を構築。地域の世帯間での電力融通を市場での売買を通して実現する点で大きく異なる。

新技術の特徴

・流入と流出が外部から決定されるシステム環境下において、取引を通じてのロス最小化をオンラインで決定する
・対象となるシステム環境下におけるパラメータの事前計測、解析が不要
・強化学習の応用

想定される用途

・地域の電力融通ソフトウェア
・蓄電マネジメント用ソフトウェア
・在庫管理ソフトウェア

15:20~15:45 エネルギー
5)  高性能・低コストなCIS系薄膜太陽電池の開発
発表資料

立命館大学 立命館グローバル・イノベーション研究機構 特別招聘准教授 峯元 高志
http://www.ritsumei.ac.jp/se/re/takakuralab/

新技術の概要

Cu(In,Ga)Se2に代表されるCIS系薄膜は、高性能・低コストな太陽電池として期待されている。本研究室では、更なる高性能化を目指した高真空プロセス、低コスト化を目指した電着・印刷などの非真空プロセスに取り組んでいる。

従来技術・競合技術との比較

現在は結晶系Siが太陽電池の主流である。CIS系薄膜太陽電池では、太陽電池のプロセス数が少なく、また薄膜で形成できるために材料の削減、スループットの向上が期待でき、低コスト化の可能性を秘めている。

新技術の特徴

・薄膜による太陽電池の形成
・一貫プロセスによる太陽電池の連続生産
・非真空プロセスによる低コスト化

想定される用途

・太陽電池パネル(住宅屋根置用、メガソーラー用)
・モバイル太陽電池(携帯電話、ノートPC)
・シート状太陽電池(テント、曲面を有する建物等)

15:45~16:10 機械
6)  パワー増幅マスタスレーブシステムのための力順送型バイラテラル制御
発表資料

立命館大学 総合理工学研究機構 チェアプロフェッサー 金岡 克弥
http://homepage.mac.com/kanaoka/

新技術の概要

パワー増幅マスタスレーブシステムを実現する新技術。マスタ装置を持っている操作者が自らの操作力を増幅した上で「まるでスレーブ装置をそのまま持っているかのような」感覚で、スレーブ装置を直感的に操作することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

本技術では、従来技術では不可能だったパワー増幅マスタスレーブシステムの直感的かつ巧緻な操縦が実現できる。従来技術はパワー増幅を前提としておらず、本技術は、パワー増幅マスタスレーブシステムという新たなカテゴリを拓く基礎技術である。

新技術の特徴

・大スケールのロボットを直感的に操作することができる
・マスタ装置とスレーブ装置が電気的に接続されていることから、柔軟な設計と操縦者の安全性の確保が可能になる
・従来とは逆に、マスタからスレーブに力情報を、スレーブからマスタに変位情報を送る制御手法

想定される用途

・現時点でパワー増幅マスタスレーブシステムというカテゴリはないため、市場性はない。しかし、本技術を押さえておけば、すべてのパワー増幅マスタスレーブシステムへの搭載が可能になる
・パワー増幅装置の市場としての可能性が高いのは、土木建築、農林、防災、物流等の分野

16:10~16:35 製造技術
7)  紫外線で励起された光触媒と蛍光材料による研磨技術
発表資料

立命館大学 総合理工学研究機構 特別任用教授 田中 武司

新技術の概要

紫外線照射下で光触媒の酸化力は強い。蛍光材料の酸化力は紫外線を照射すればやや強くなる。光触媒と蛍光材料を水溶液中で混合し、紫外線をかければ、金属などを酸化・溶解しやすくなる。この光触媒作用を利用して金属などを化学機械研磨しようとする。

従来技術・競合技術との比較

砥粒による機械研磨、強酸剤による化学研磨は従来からある。CMPは化学機械研磨であるが、シリカコロイダルの化学反応を用いる。本技術は紫外線を用いること、光触媒効果を用いることで、従来技術と全く異なっている。機械研磨と化学研磨を同時に行おうとしている。

新技術の特徴

・紫外線で励起された正孔と電子の働きでスラリーやペーストの酸化作用を強め、加工に利用する
・ナノからマイクロレベルの加工を機械研磨と化学研磨の同時作用で実現できる
・酸化・溶解により微小部品の内外面の研磨やバリ取りに適用できる

想定される用途

・電子部品の微小カップ型円管の内外面の精密研磨
・金属や超硬合金などの表面平滑とバリ取り
・アルミニウム合金、銅合金などの軟質金属の鏡面研磨

関連情報

・研磨加工実施可能

16:35~17:00 アグリ・バイオ
8)  物質循環に基づく有機農業のための新規農地診断技術
発表資料

立命館大学 生命科学部 生物学科 教授 久保 幹
http://www.ritsumei.ac.jp/lifescience/skbiot/kubo/welcome/welcome_index.html

新技術の概要

経験的に行われてきた有機農業の「土づくり」「堆肥づくり」に定量的な評価指標を導入するため、土壌中の総細菌数およびそれらの細菌に起因する窒素、リン、カリウムの循環活性に基づいた土壌肥沃度診断(SOFIX)を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の土壌診断は、肥料要素や微量元素・重金属などの化学的な指標を基本としていたが、本技術では、微生物による物質の分解・循環の過程を数値的に表すことで、有機農業にふさわしい土壌や堆肥の評価や改善手法を定量的に示すことができるようになった。

新技術の特徴

・土壌中の総細菌数や主要成分(炭素、窒素、リン、カリウム)など15項目を詳細に分析
・上記分析結果に基づいて土壌改良・改善のための処方(適切な堆肥の種類・数量)の提案
・「土作り」にサイエンスを導入することで、生産段階から農産物の高付加価値化・ブランド化などに活用可能

想定される用途

・農業生産
・堆肥生産
・植物工場・屋上緑化

関連情報

・外国出願特許あり
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