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発表内容詳細

13:30~14:00 環境
1)  サーモTDR法を用いた土壌中の有機液体汚染検出
発表資料

明治大学 農学部 農学科 教授 登尾 浩助
http://www.isc.meiji.ac.jp/~tochiken/

新技術の概要

サーモTDR法を用いて、土壌中の有機液体の含有率を高精度に測定する技術である。有機液体などの汚染物質が地下貯蔵タンク等から漏れ出た場合にも早期に発見することが可能となり、汚染物質の除去費用や時間を削減できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の汚染物検出方法は、汚染物質の有無を検出することは可能であったが、濃度に関しては直接試料の採取が必要という問題があった。新技術では濃度も精度良く検出できるため、より信頼性を高めることが可能である。

新技術の特徴

・土壌中有機物含量の測定
・凍土中の氷と液状水含量の測定
・多孔質体封入ヒートパイプ中の液体・気体含量の測定

想定される用途

・ガソリンスタンドの地下タンク、民間空港や軍用空港のジェット燃料用の地下タンク
・土壌浄化検知センサ
・石油コンビナートのパイプライン付近の土壌に対する有機液体の漏洩の早期発見システム

14:00~14:30 通信
2)  線路または共振器間結合を用いたワイヤレス給電
発表資料

龍谷大学 理工学部 電子情報学科 教授 粟井 郁雄
http://www.elec.ryukoku.ac.jp/~awailab/

新技術の概要

高周波エバネセント界の空間的な結合によって無線で電力を送る技術の一つであり、長い線路に沿って高周波電力を伝送し、その途中の任意の地点において移動しながらでも止まっていても非接触で電力を取り出すことが可能な技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の技術では、送電線路の末端付近にまで適切に送電させることは必ずしも容易ではなかったが、本発明では簡単な構造でありながら送電線路の整合を取りやすくして、末端付近に至るまで適切に送電線路から非接触で電力を高い比率で伝送することが可能である。

新技術の特徴

・静止体だけでなく、移動体に対してもワイヤレス給電が可能
・ブロードサイド結合を採用することにより送電線路の結合が大きく、電力伝送効率が高い
・末端に方向性フィルタを設けることにより電力利用効率が高まる

想定される用途

・移動中の電気自動車または電車に対するワイヤレス給電
・家庭内電気機器へのワイヤレス給電
・携帯電話等のモバイル機器への屋外でのワイヤレス給電

14:30~15:00 通信
3)  ワイヤレス通信技術を用いたシステム開発
発表資料

龍谷大学 理工学部 電子情報学科 助教 植村 渉
http://friede.elec.ryukoku.ac.jp/~wataru/index.html

新技術の概要

無線LANの暗号鍵を、光信号を中継する照明器具を複数用いて、可視光通信で配信することにより,限定したエリアでの無線ネットワーク提供が簡単にできる。そして、電磁誘導を用いた自己発電ワイヤレスマウスを併用することで、完全にケーブルのない状態でノートパソコンを利用できるようになる。

従来技術・競合技術との比較

無線LANに子機を追加するには親機側にて登録作業をしたり、使用者に暗号鍵の情報を配ったりする必要があるが、本方法では子機側で鍵を自動設定するため、専門的な技術・知識が不要である。また、充電式の無線マウスに対し自己発電マウスは、充電忘れの心配がなく、扱いが容易である。

新技術の特徴

・無線LANの使える範囲が目で確認でき、その範囲の変更が容易である
・運用中の動的な鍵変更が可能であり、時間毎に使用者を制限できる
・室内全ての照明の明るさやON/OFFの一斉制御が可能である

想定される用途

・店舗や空港ラウンジなどの不特定多数に対するエリア限定型ホットスポット
・家庭内での個人用無線LANの簡単設定
・会社における部署ごとのセキュリティレベルを切り替えた無線ネットワークの提供
・メンテナンスフリーでエコロジーなワイヤレスマウス

15:20~15:50 エネルギー
4)  高い電気伝導性を有するCu-Nb-O系p形透明導電酸化物薄膜
発表資料

龍谷大学 理工学部 物質化学科 教授 和田 隆博
http://www.chem.ryukoku.ac.jp/wada/HomePage/index.html

新技術の概要

本技術はCuとNbの酸化物からなる新規半導体薄膜であることを特徴とする。幅広いCu/Nb比においてアモルファス(微結晶を含む)の薄膜であり、特にCu/Nb比が1に近いときに高いp形電気伝導性と高い可視光透過性を示す。

従来技術・競合技術との比較

CuAlO2やSrCu2O2といったCuを含むp形透明導電酸化物は幾つか見いだされているが、n形透明導電酸化物に比べるとその数が極めて少ない。また、これらp形透明導電酸化物の電気伝導率は本技術に比べると非常に低い。

新技術の特徴

・これまでにない高い電気伝導率を示すp形の透明導電酸化物薄膜
・可視光に対する高い透過率
・CuとNbの酸化物からなる新規材料

想定される用途

・太陽電池の透明電極
・フラットパネルディスプレイの透明電極
・発光素子

15:50~16:20 環境
5)  血糖値・体重等を制御するコンドロイチン硫酸類
発表資料

明治大学 理工学部 応用化学科 専任講師 室田 明彦
http://www.isc.meiji.ac.jp/~muroken/index.html

新技術の概要

分子量及び構造活性相関を利用した酸性多糖類のαーグルコシダーゼ阻害剤の開発を試みた。原料多糖類として、コンドロイチン硫酸、アルギン酸、フコイダンを用い、これらを二酸化炭素法によって低分子量化した糖を試料として用いた。

従来技術・競合技術との比較

αーグルコシダーゼ活性阻害性を分子量及び構造との二次元活性相関で検討した点に新規性がある。また、分子量相関に必要な低分子量化糖の試料調整方法は、明治大学独自技術である二酸化炭素触媒法での加水分解方法を用いた。

新技術の特徴

・二酸化炭素触媒による加水分解技術でのオリゴ糖製造
・海藻類からのバイオアルコール開発による高度廃棄物利用
・分子量及び構造の二次元活性相関法による新規な酵素阻害活性発現

想定される用途

・海産物・海藻原料の肥満・高血圧・高脂血などのメタボ商品への展開
・未利用海藻原料の有効利用を目的とした高機能材料の開発・海藻養殖への展開
・アトピー性皮膚炎・美白・養毛剤などへの事業展開

関連情報

・サンプルの提供可能

16:20~16:50 アグリ・バイオ
6)  二酸化炭素マイクロ・ナノバブルを用いた新殺菌法の開発
発表資料

明治大学 農学部 農学科 教授 早田 保義

新技術の概要

二酸化炭素ガスを低加圧条件(2MPa以下)でマイクロ・ナノバブル化処理すれば常温に近い温度(40℃程度)でも強力な殺菌力が得られることから、本法は食品・飲料や医療水等の新たな殺菌法として、食品の品質低下がなく、エネルギー使用量の低い、かつてない革命的な食品殺菌法となる。

従来技術・競合技術との比較

すでに、高圧条件(20MPa以上)での超臨界二酸化炭素が殺菌力を有することは知られていたが、高圧条件による危険性と装置コストが高く、しかも香気成分を抽出することから実用に至らなかった。しかし、本法は2MPa以下の低加圧条件とすることで上記の問題を解決することができた。

新技術の特徴

・飲料・食品の品質を低下させることなく、人や環境に負荷をかけず低コストで殺菌を可能とする
・溶存酸素(酸化要因)ゼロの滅菌水の製造を可能とする
・高圧殺菌や超臨界二酸化炭素殺菌に比べ装置コストが安く、加熱殺菌に比べランニングコストが低下する

想定される用途

・常温に近い条件での飲料・食品の殺菌
・温泉・スパ等の塩素消毒に替わる殺菌
・洗浄水の製造

関連情報

・外国出願特許あり
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