発表内容詳細

10:40~11:10 材料
1)  リーチングの無い? クロスカップリング用パラジウム SAPd
発表資料

北海道大学 大学院薬学研究院 准教授 有澤 光弘
http://www.pharm.hokudai.ac.jp/yuuki/index.html

新技術の概要

太陽電池材料、色素、医薬品の製造にPd触媒は幅広く使われているが、高活性で繰返し使え、反応系内に漏洩するPd量の少ない固定化技術は開発なされていない。申請者らは、この問題を解決する新しい耐熱性3R(リデュース、リユース、リサイクル)金薄膜固定化Pd、SAPd の開発に成功した。

従来技術・競合技術との比較

SAPd は従来の均一系触媒と不均一系触媒の長所のみを掛け合わせた新しい概念の触媒である。即ち、SAPdは繰返し利用においても高い活性を維持しているだけでなく、金属漏洩量がppbレベルと世界最小レベル(従来技術はppmレベル)である点、耐熱性・耐薬品性や加工性にもすぐれている点で従来技術に対して新規性・優位性がある。

新技術の特徴

・リーチング量は文献誌上最小レベル(1桁ppbレベル)
・繰返し利用可能(数十回 理論的には千回可能)
・ピンセットでつまめる

想定される用途

・機能性分子製造用Pd
・液層コンビナトリアル合成用Pd
・マイクロリアクター用Pd

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

11:10~11:40 材料
2)  機能性材料や医農薬中間体等の合成に有用な新規固定化酸化オスミウム触媒
発表資料

産業技術総合研究所 環境化学技術研究部門 分子触媒グループ 主任研究員 藤田 賢一

新技術の概要

オレフィンのジヒドロキシル化反応に利用可能な、充分な触媒活性と易リサイクル性を兼ね備えた固定化酸化オスミウム触媒を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来の固定化酸化オスミウム触媒は固相上での固定化のため活性の低下がみられる。本触媒は、ナノサイズの支持体に酸化オスミウムを固定化しているため、良好な活性が発現され、かつ容易に回収、再利用される。

新技術の特徴

・均一系触媒でありながら回収、再利用が可能
・磁石に吸い寄せ回収可能な固定化酸化オスミウム触媒
・ナノサイズ支持体への固定化に基づく良好な触媒活性

想定される用途

・医農薬中間体
・油化学製品
・機能性材料

13:00~13:30 情報
3)  形状記憶合金ワイヤの微小振動を利用した触覚呈示
発表資料

香川大学 工学部 知能機械システム工学科 教授 澤田 秀之
http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~sawada/

新技術の概要

形状記憶合金の糸に微弱電流パルスを流すことによって振動を生成する、超省電力振動アクチュエータを利用した触覚呈示技術。触覚の高次知覚を利用し、様々な素材をなぞった感覚や、叩く、押す、こするといった触覚を呈示可能である。

従来技術・競合技術との比較

本アクチュエータは、皮膚表面の数μm程度の部位に微小振動刺激を与え、皮膚下の触覚受容器を効率よく刺激して触覚の幻覚を生起させるものであり、これまでに同様の原理で触覚感覚を呈示するディスプレイの提案はみあたらない。

新技術の特徴

・物体の様々なテクスチャや触覚感覚の呈示が可能な、触って感じるディスプレイ
・常時装着・携帯可能な触覚情報呈示装置、点字ディスプレイ
・触覚コンテンツデータベースの構築と触覚情報配信システム、双方向触覚通信システム

想定される用途

・タッチパネルに実装することにより、見て触って感じることが可能なディスプレイの実現
・手袋型、指輪型の常時装着・携帯可能な触覚呈示装置
・視覚障がい者のための点字ディスプレイ、触覚情報呈示装置
・痛みや神経麻痺、認知障害の診断機器

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

13:30~14:00 材料
4)  活性度が向上された環境適応型新規有機酸化触媒
発表資料

長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 生命薬科学専攻 分子創薬科学講座 教授 尾野村 治
http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/lab/synchem/doc/index.html

新技術の概要

嵩高い立体構造を持つアルコール類を効率的に酸化することができ、化学構造上の安定性を有し、かつ環境調和性に優れた触媒を提供します。アザビシクロ骨格を有する本触媒は、アルコールに対する高い酸化効率を有しています。

従来技術・競合技術との比較

本触媒は有機酸化触媒として機能し環境調和性に優れます。TEMPOと比較し、立体障害が大きなアルコールに対する高い酸化触媒能を有し、化学構造も安定です。本触媒の構造は容易で不斉酸化触媒として機能することも可能です。

新技術の特徴

・電子ペーパー
・ラジカル電池
・リビングラジカル重合の不斉制御剤
・磁気共鳴用造影剤

想定される用途

・アルコールの(不斉)酸化触媒
・アミンの(不斉)酸化触媒
・2-ナフトールの(不斉)酸化カップリング触媒

J-STORE掲載特許情報

14:00~14:30 環境
5)  籾殻由来の低コスト高純度シリカ・ゼオライト原料の生産
発表資料

愛媛大学 農学部 農学部技術長 尾上 清利

新技術の概要

新たに開発した無煙燃焼装置を利用して生成した籾殻の燃焼灰からハイ・シリカ・ゼオライトのZSM-5、ZNS -11を低コストで合成する技術を開発した。本技術によれば付加価値の高い高純度シリカ・ゼオライトが安価に生産可能であると同時に、産業廃棄物である籾殻の再利用が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

これまでは、高純度ゼオライトは高額な試薬を用いて合成・生産されてきたが、本技術により産業廃棄物の籾殻灰を原料として高純度なZSM-5・ZSM-11の大量生産を可能にした。この結果、安価な高純度シリカゼオライトの提供と産業廃棄物の再利用が可能になる。

新技術の特徴

・安価な高純度シリカ・ゼオライトの生産が可能
・これを原料として合成されるZSM-11はNOxや吸着が困難なSOxに優れた吸着力がある
・ZSM11はこれまであまり研究されておらず、新技術の原料となる可能性がある

想定される用途

・高純度シリカを現在価格の10分の1の低価格にできる
・ディーゼル車から排出される酸化物の吸着・除去
・これまで開発されていない新たな用途開拓の可能性がある

14:30~15:00 アグリ・バイオ
6)  疾患感受性遺伝子発現抑制を介するアレルギー疾患治療薬の開発
発表資料

徳島大学 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部 分子情報薬理学分野 教授 福井 裕行

新技術の概要

抗アレルギー作用の伝承を持つ天然物医薬にアレルギー疾患感受性遺伝子発現抑制作用があることを見出し、天然物医薬由来アレルギー疾患感受性遺伝子発現抑制薬の単離、化学構造の同定に成功した。この薬物は新規アレルギー疾患治療薬開発のためのシーズとして有用である。

従来技術・競合技術との比較

現在のアレルギー疾患治療薬は抗ヒスタミン薬などのアレルギーシグナル遮断薬、及び、ステロイドである。アレルギー疾患感受性遺伝子発現抑制薬は全く異なる分子薬理機構を持ち、単独、及び、既存薬物との併用により高度なの症状改善が期待できる。

新技術の特徴

・本後術はプロテインキナーゼC-δ(PKC-δ)シグナル抑制による抗アレルギー作用であることが解明されている
・PKC-δ シグナル抑制による治療を西洋医薬、天然物医薬、及び、サプリメントによる方法が可能である。サプリメントよる治療法は安価であり、日常服用により発症予防が可能である
・PKC-δ シグナル抑制薬はガン、糖尿病、痴呆、うつ病など、種々の難治性疾患治療に有効である

想定される用途

・天然物由来 PKC-δシグナル抑制薬をシーズにするアレルギー疾患治療薬開発
・PKC-δ シグナル抑制性天然物の単独、及び、その他の抗アレルギー性天然物とのブレンドによる抗アレルギーサプリメントの開発
・PKC-δ シグナル抑制性天然物、及び、PKC-δ シグナル抑制薬によるガン、糖尿病、痴呆、うつ病治療薬開発

関連情報

・サンプルの提供可能

15:10~15:40 材料
7)  光学活性フェニルビスイミダゾリン-遷移金属錯体触媒の設計・合成とその反応
発表資料

名古屋工業大学 大学院工学研究科 未来材料創成工学専攻 准教授 中村 修一
http://www.ach.nitech.ac.jp/~organic/shibata/shibata.html

新技術の概要

新しい不斉合成触媒として光学活性ビスイミダゾリンー遷移金属触媒を設計・開発した。この触媒を用いていくつかの不斉合成反応を検討した所、高収率・高エナンチオ選択性を与えることが明らかとなった。

従来技術・競合技術との比較

現在世界中で使用されている不斉合成用触媒としてビスオキサゾリンが挙げられる。広範囲の反応に適応可能である反面、電子的・立体的な調整が難しいと言う欠点があった。本触媒はその欠点を改善することが可能で、電子的立体的な微細な調整が可能となり、より広範囲の不斉合成反応に適応可能である。

新技術の特徴

・新しい不斉合成触媒として利用できる
・多くの遷移金属を用いて触媒調整が可能として利用できる
・触媒構造の電子的・立体的な調整が容易

想定される用途

・医薬品合成への展開
・化成品合成への展開
・光学活性物質の効率的不斉合成

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

15:40~16:10 アグリ・バイオ
8)  新規膜融合型カテキンを用いた抗ウイルス・抗菌部材の開発

大阪大学 産業科学研究所 医薬品化学研究分野 助教 開發 邦宏
http://www.sanken.osaka-u.ac.jp/~kunihiro/index.html

新技術の概要

緑茶カテキンの主成分エピガロカテキンガレート(EGCG)へ種々脂肪酸を位置選択的に導入する手法を開発し、EGCGの化学安定性、代謝安定性、ウイルス・細菌膜親和性を高め、EGCGの感染不活化活性を飛躍的に高めることに成功した。

従来技術・競合技術との比較

新規膜親和型カテキンは、ワクチンとは異なり幅広いウイルスや細菌を直接不活化。タミフル耐性インフルエンザウイルスやメチシリン耐性黄色ブドウ球菌などにも有効。皮膚刺激性、生体毒性が低く、感染症予防・治療薬としての応用が期待。

新技術の特徴

・ウイルス・細菌の直接不活化部材
・薬剤耐性型の感染症病原体に対する治療薬
・表皮・呼吸器・粘膜感染症の予防薬

想定される用途

・抗ウイルス・抗菌ハンドジェル
・抗ウイルス・抗菌マスク・フィルター
・抗ウイルス・抗菌スプレー

関連情報

・抗ウイルス、抗菌剤の共同開発希望
・外国出願特許あり
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