発表内容詳細

13:35~14:05 アグリ・バイオ
1)  機能性糖鎖の簡便な調製技術ー医薬品、検査薬、化粧品基剤などへの展開
発表資料

産総研 生物プロセス研究部門 分子生物工学研究グループ 主任研究員 清水 弘樹

新技術の概要

天然由来のリコンビナント糖転移酵素を利用して、シアル酸多価含む非天然型のオリゴ糖の合成に成功した。また、合成スケールも10mgレベルが達成された。合成品が有する生理活性として、インフルエンザ増殖阻害活性などを確認している。

従来技術・競合技術との比較

酵素を利用した糖鎖合成では、酵素の基質特異性と反応選択性の高さから、一般に天然型糖鎖を合成するのに留まる上、反応スケールも大きくはない。本技術では、天然型糖転移酵素を用いて10mgスケールにて機能性非天然型糖鎖の合成に成功した。

新技術の特徴

・シアル酸含有非天然型機能性糖鎖を酵素にて簡便に合成
・糖転移酵素の“適度な”基質特異性の利用
・酵素活性を向上させた糖鎖の“生産”

想定される用途

・ウイルスの増殖阻害能を生かした医薬品への展開
・ウイルスや毒素などへの特異的接着能力による検査薬への展開
・糖鎖の有する保湿効果や付加価値を含む化粧品基剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

14:05~14:35 環境
2)  光学活性基幹化学品を余剰バイオマスから製造する技術
発表資料

産総研 健康工学研究部門 先端融合テーマ研究グループ 主任研究員 河田 悦和

新技術の概要

余剰バイオマス(バイオエネルギーの生産に伴って副生するC5糖や廃グリセロール)を利用して、石油を原料とする化成品に代わり、ハロモナス菌で省エネルギープロセスで光学活性基幹化学品を余剰バイオマスから製造する。

従来技術・競合技術との比較

従来は余剰バイオマスの利用に苦慮しており、直接利用することは難しかった。また、光学活性のある化成品を滅菌操作の必要のない省エネルギープロセスでは製造できなかった。

新技術の特徴

・余剰バイオマス(C5糖、廃グリセロール)を直接利用
・滅菌操作を必要としない省エネルギープロセスで化成品を製造可能
・光学活性基幹化学品を製造可能

想定される用途

・余剰バイオマスの処理
・石油に代わり、余剰バイオマスを用いて光学活性基幹化学品を製造する。
・省エネルギープロセスで化成品を製造可能

14:35~15:05 アグリ・バイオ
3)  低温での微生物利用を目的とした南極産菌類ライブラリー
発表資料

産総研 生物プロセス研究部門 遺伝子資源解析研究グループ 研究グループ長 星野 保
http://unit.aist.go.jp/bpri/bpri-grea/index.html

新技術の概要

南極大陸にて採集し単離した菌類500株から、新規不凍タンパク質を生産する菌株や脂質分解能の高い菌株を見出した。得られた不凍タンパク質は冷凍食品、脂質分解菌は冬季の排水処理に利用できる。

従来技術・競合技術との比較

極地に特化した菌類の大規模ライブラリーは、国内外に存在しない。これらの利用により、遺伝子組換えを利用しない不凍タンパク質の大量生産、生物活性の低下する冬季に脂質を多量に含む排水の処理が初めて可能となる。

新技術の特徴

・低温環境での微生物の利用(発酵・バイオレメディエーションなど)
・低温で機能する酵素・機能タンパク質
・新規物質のスクリーニング

想定される用途

・乳牛を飼育する牧場の排水処理
・食品メーカー乳製品製造工場の排水処理
・凍結防止剤,氷再結晶阻害剤,氷点下低温保冷剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

15:15~15:45 アグリ・バイオ
4)  インド薬草アシュワガンダの研究に基づく健康増進技術
発表資料

産総研 バイオメディカル研究部門 細胞増殖制御研究グループ 研究グループ長 ワダワ レヌー
http://unit.aist.go.jp/biomed-ri/ci/rg/cpr-renu/cpr-top.html

新技術の概要

アシュワガンダは伝承医学アーユルヴェーダにおいて、様々な疾病治療に用いられてきた薬草であるが、その作用機序は未解明であった。我々はアシュワガンダの葉抽出物が有する抗がん、抗老化活性の分子機構を実証し、健康管理と治療に役立つ技術と製品を提案する。

従来技術・競合技術との比較

これまで、アシュワガンダは伝統的信頼のもと、活性の科学的根拠がないまま使用されてきたが、我々は、抗がん、抗老化の活性成分を解明した。我々の研究に基づき、化学的特徴を有するアシュワガンダを健康、医薬産業に有用な新製品に利用することを提案する。

新技術の特徴

・アシュワガンダの葉抽出物が有する抗がん、抗老化の活性成分とその作用機序が立証されている。
・化学的特徴を有するアシュワガンダは健康・医薬産業のニーズに対応できる。
・科学的根拠に基づく健康補助食品と化粧品として利用できる。

想定される用途

・i-アシュワガンダ(産総研(AIST)の研究に基づいた化学的特徴を有するアシュワガンダ)を抗老化、抗がんのために利用
・健康産業におけるi-アシュワガンダ製品
・予防と治療を目的とした医薬産業におけるi-アシュワガンダ製品

関連情報

・サンプル・論文別刷の展示有り
・外国出願特許あり

15:45~16:15 医療・福祉
5)  医薬品、検査薬に利用できる標的膜タンパク質特異的ペプチドの創製技術
発表資料

産総研 評価部首席評価役 (バイオメディカル研究部門付) 久保 泰

新技術の概要

生理活性ペプチドを鋳型として、ランダムなペプチド配列を立体的に提示できるペプチドライブラリーを作製し、その中から生体膜に発現した標的膜タンパク質と特異的に結合するペプチドを選択する技術。親和性と特異性の高い標的認識ペプチドが得られる。

従来技術・競合技術との比較

ランダム配列を提示する分子骨格は従来人工的にデザインしたものが多い。この新技術では天然の生理活性ペプチドを鋳型とするためコンパクト(抗体の約50分の1)で、また長い進化過程でその有効性は証明済み。膜タンパク質を可溶化する必要がなく、大腸菌発現系を使うため、操作が迅速かつ簡便。

新技術の特徴

・抗体に代替し得る高い標的認識能、しかもコンパクト
・配列の多様なバリエーションと三次元的提示を可能にするライブラリー構築
・標的の種類、選択基準、HTS化に対して多様な対応が可能

想定される用途

・ペプチド医薬(受容体アゴニスト・アンタゴニスト、イオンチャネルブロッカー、酵素阻害剤、成長因子、DDSなど)
・バイオマーカー検出試薬(タンパク質、核酸、生体成分などを認識、ELISAなど)
・生化学試薬・キット(標識試薬、精製担体、イメージング試薬など)
・安全検査試薬・キット(医薬品・食品・環境などの安全試験、微生物・アレルゲン・特定成分などの検出)

関連情報

・論文別刷の展示有り
・外国出願特許あり

16:15~16:45 医療・福祉
6)  日常的に利用可能な疲労計測システム
発表資料

産総研 健康工学研究部門 くらし情報工学研究グループ 研究グループ長 岩木 直
http://staff.aist.go.jp/s.iwaki/

新技術の概要

スマートフォン等の携帯端末を用いて、ちらつき知覚閾値を計測する技術を開発した。従来のフリッカー検査専用装置に代わり、携帯端末にアプリケーションをダウロードするだけで、日常的に精神的疲労の客観的計測を行うことを可能にした。

従来技術・競合技術との比較

ちらつき知覚閾値(フリッカー値)検査は、精神的疲労の安定した計測が可能で、人間工学や産業衛生分野で広く利用されてきたが、専用装置が必要で一般への普及は全く進んでいなかった。我々は、研究用途で実績があるこの方法を、一般の情報端末で実現するための技術を開発した。

新技術の特徴

・専用装置が不要で、日常生活中に(「いつでも、どこでも」)随時疲労の定量評価ができる。
・実験管理者不要で、一般利用者による(「だれでも」)自律的な計測が可能。
・日常的に得られる疲労情報を、ネットワーク上のデータベースに随時蓄積・管理することができる。
・PC、携帯電話・スマートフォン、カーナビ、ゲーム機等、様々な情報機器にインプリメントできる。

想定される用途

・疲労状態を日常生活中に計測する様々なニーズに対応できる可能性
・例えば、運輸業など疲労築盛気が重大な結果をまねく業種での従業員疲労管理に利用
・例えば、大規模事業所での個人健康管理やグループ単位での負荷管理の一要素として利用
・例えば、疲労回復方法やサプリメント等の効果を、日常生活フィールドで大規模に調査するために利用

関連情報

・利用人数、利用期間を制限した試用希望に対応可能
・展示品有り
・外国出願特許あり
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