発表内容詳細

11:00~11:30 アグリ・バイオ
1)  染色体上の遺伝子の末端に簡便にtagを付加させる方法
発表資料

福井大学 大学院工学研究科 生物応用化学専攻 准教授 沖 昌也
http://acbio2.acbio.u-fukui.ac.jp/biochem/oki-hp/

新技術の概要

特定のアミノ酸配列からなるタグ (tag) は、遺伝子の発現や機能を解明するために様々な生物における研究に利用されている。本発明は、染色体上の目的の遺伝子の末端に目的とする tag 配列が挿入された形質転換体を簡便に作製するための新技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来までの技術では、目的の遺伝子の末端に tag 配列を付加するためには煩雑なクローニング操作が必要で迅速な研究開発の妨げとなっていた。本技術では、これらの問題点を解決し、迅速かつ簡便に目的の組換え体の作製が可能となった。

新技術の特徴

・煩雑なクローニング操作を行わず目的の組換え体の作製が可能
・全ての tag で行うことが可能
・目的の組換え体作製にかかる時間の大幅な短縮

想定される用途

・目的の組換え体を作製する際に必要となるtagを含むプラスミドの商品化
・様々な生物種での目的の遺伝子に tag を付加するための手段
・本技術により作製した組換え体の商品化

関連情報

・サンプルの提供可能

11:30~12:00 アグリ・バイオ
2)  細胞画像の遺伝子学的解析を支援するソフトウェア
発表資料

福井大学 大学院工学研究科 情報・メディア工学専攻 教授 吉田 俊之
福井大学 大学院工学研究科 生物応用化学専攻 准教授 沖 昌也

新技術の概要

関連技術「遺伝発現状態追跡装置」を用いることで細胞の分裂過程が平面的に観察でき、その蛍光画像を解析することで様々な遺伝学的情報を得ることができるが、従来、この解析過程は人手で膨大な時間を掛けて行われていた。本技術は、これを画像処理手法を用いて全自動化するものである。

従来技術・競合技術との比較

細胞の分裂過程を解析するソフトウエアは複数存在するが、本手法では特に細胞の領域分割を高い精度で実現しており、また同一細胞の時間的追跡と分裂過程の認識率を向上させている。これにより、人手の介在を抑え、解析過程の効率向上を図っている。

新技術の特徴

・細胞の領域抽出を「電気回路解析」という特殊な手法で実現し、高い精度を実現している
・蛍光撮影時は細胞に紫外線を照射するため、細胞がダメージを受け。本手法ではこれを最小に抑えることが可能
・解析時に生じる様々なエラーを目視で確認し、主導修正が可能

想定される用途

・細胞分裂過程の解析
・粒状物等の画像解析
・その他、顕微鏡画像等の画像解析

13:20~13:50 医療・福祉
3)  脳内ノルエピネフリン・トランスポータ可視化PETプローブ
発表資料

福井大学 高エネルギー医学研究センター 分子プローブ設計学部門 准教授 清野 泰
http://www.med.u-fukui.ac.jp/birc/

新技術の概要

ポジトロンCTを用いて脳内のノルエピネフリン・トランスポータをイメージングするために、放射性臭素を導入したノルエピネフリン・トランスポータに結合するプローブを開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来技術と比較すると、放射性臭素の利用により半減期が長く、生体内での分解がすくないという利点を有するため、脳内ノルエピネフリン・トランスポータの正確な定量化が期待できる。

新技術の特徴

・放射性臭素
・生体内安定性
・長半減期

想定される用途

・医薬品開発
・治療法開発
・病態解明

13:50~14:20 医療・福祉
4)  原発事故による緊急被ばくに対する救急処置薬の開発
発表資料

福井大学 高エネルギー医学研究センター がん病態制御・治療部門 准教授 松本 英樹

新技術の概要

狭心症治療薬であるニトロプルシドナトリウム(SNP)に、造血系および免疫系の回復促進による放射線障害の防護および治癒作用があり、放射線障害を起こしたマウスの生存率を上昇させる効能があることを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

2-ピラノン誘導体類が免疫異常により減少する特定の血液細胞を増加させること、1,2-フェニル-1,2-ベンゾイソセレナゾール-3(2H)-オンがX線照射されたマウスの生存率を有意に増加させることが開示されているが、緊急被ばく時の救急処置薬としては満足できるものではない。

新技術の特徴

・本剤は1974年に製剤認可され、狭心症治療薬として汎用されている
・既にジェネリック薬剤として市販されている
・造血系および免疫系障害の回復促進

想定される用途

・緊急被ばく時の救急処置薬
・がん放射線治療に伴う患者の放射線障害防護薬
・原発作業員・非破壊検査員・臨床検査技師・診療放射線技師・放射線治療医師の放射線障害予防薬

J-STORE掲載特許情報

14:20~14:50 医療・福祉
5)  アミノ基含有非ペプチド化合物を高効率かつ高感度で多重定量する方法
発表資料

福井大学 ライフサイエンス支援センター バイオ実験機器部門 准教授 松川 茂

新技術の概要

アミノ基と反応して安定な標識物を与えるPy試薬を13C置換で質量差を与えた。質量差2のPy試薬5種(Py0,Py2,Py4,Py6,Py8)を5試料に割り振り、生体試料の除蛋白上清に作用させ標識物を得る。その混合物をナノLC/MS/MSで各成分に分離し質量分析する。質量差2の5成分のスペクトル強度からpモルレベルの存在比を得る。1つを標準物質とし、その濃度から残り4試料中の分離されたどの成分でも定量できる。

従来技術・競合技術との比較

アミンやアミノ酸の定量法はアミノ酸分析装置やHPLC分離前・後で蛍光試薬で標識して高感度化を図ってきたが、微量化には限界があった。質量分析による高感度化を図る取り組みがなされてきたが、1試料1分析が原則であった。質量差を付けたPy試薬を導入することで一度のHPLC分離で最大5種の試料中のアミンとアミノ酸を分析できるようにし、更に検出レベルを1000倍まで高めた技術は今までに存在しなかった。

新技術の特徴

・神経精神疾患・情動性障害モデルマウスなどの脳内の神経伝達アミンの濃度分布を明らかにし、治療に役立てる
・薬物投与後の患者の血液中の生理活性アミンの変動を時系列で追跡する場合に、5点までを1回の分析で追跡できる
・今までの測定法に比べて1000倍以上の高感度測定が可能なため微量試料でも分析できる

想定される用途

・人や動物の血液、尿、髄液、類液、乳汁中の生理活性アミンとアミノ酸の定量
・覚醒剤や麻薬の検出(臨床医学及び法医学検査試料について)
・食品中の腐敗により蓄積する不揮発性アミン化合物の分析

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

15:00~15:30 医療・福祉
6)  TrkAを阻害するペプチド化合物及びその用途
発表資料

福井大学 医学部 特別研究員/草津総合病院 副院長 廣瀬 宗孝

新技術の概要

モルヒネなどの適正な使用により、がん性痛で苦しむ人々の数は減ってきたが、それでも10%程度で痛みが十分に取りきれないのが現状である。そこで難治性のがん性痛を抑止するためのペプチド化合物を開発した。

従来技術・競合技術との比較

本ペプチドは、神経成長因子の高親和性受容体のTrkAの活性を抑制し、鎮痛作用と腫瘍増殖抑制作用を示す。従来の神経成長因子抗体は、副作用のため臨床使用が中止された。

新技術の特徴

・細胞膜透過性促進部位をもつペプチド
・チロシンキナーゼ活性を抑止する
・鎮痛作用と腫瘍増殖抑制作用をもつ

想定される用途

・がん性痛治療薬
・慢性痛治療薬
・術後痛治療薬

関連情報

・サンプルの提供可能

15:30~16:00 材料
7)  フッ素化誘導改質による樹脂上への高密着めっきの実現
発表資料

福井大学 大学院工学研究科 材料開発工学専攻 教授 米沢 晋
http://fluo.sakura.ne.jp/labo/yonezawa/

新技術の概要

ごく薄いフッ素ガスを用いて樹脂材料の表面を化学的に改質し、ポスト化学処理と組み合わせて微細な凹凸を作製することで、めっき皮膜などとの密着性に優れた表面状態を有する樹脂基材を容易に製造する方法について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

めっき基材用樹脂材料の表面改質技術としては、クロム酸など苛烈な反応性を有する薬剤やプラズマのような高エネルギー状態を用いたエッチング技術が一般的であるが、PETなどの一部の樹脂には未だ適当な表面処理が見つかっていない。本技術では、極微小の安全な量のフッ素で活性化した樹脂表面にアルコールのような安全な化合物を作用させるプロセスを見出し、めっき基材に利用できることを明らかにした。

新技術の特徴

・親水性表面創出
・密着性向上
・接着性能向上

想定される用途

・ガスバリア性樹脂フィルム
・遮光性樹脂フィルム
・電子回路基板

関連情報

・開催当日の展示品有り

16:00~16:30 機械
8)  軸・回転作動一体型多軸油圧シリンダーの開発と応用
発表資料

福井大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 准教授 伊藤 隆基
http://mech.u-fukui.ac.jp/~itoh/lab.htm

新技術の概要

軸力およびトルクを単一の油圧シリンダーで機能する多軸油圧シリンダーを開発した。また、試作した多軸油圧シリンダーを電気油圧サーボ式の軸・ねじり多軸疲労試験装置に搭載し、その機能および性能を検証した。

従来技術・競合技術との比較

軸負荷とトルク用の別々の2つの油圧シリンダーを負荷対象物に対して同一軸上に対称に、または片側の軸上に直列に配する方法がある。開発品の単一シリンダーでは、装置の簡素化・小型化が可能である。

新技術の特徴

・シリンダーの軸に対して直動と旋回を同時且つ独立に作動する流体アクチュエーター
・サーボコントロールによる高精度位置決めや高負荷が可能
・既製品を使用した場合に比べて簡素化・小型化された装置の設計・開発を可能にする

想定される用途

・軸・ねじり多軸疲労試験装置の負荷装置
・産業用ロボットアームや建設機械の油圧アクチュエーター
・油以外の液体または気体で動作するアクチュエーターへの応用
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