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発表内容詳細

10:20~10:50 材料
1)  炭化水素の直接ハロゲン化触媒
発表資料

岡山大学 異分野融合先端研究コア 助教 仁科 勇太
http://www.tt.vbl.okayama-u.ac.jp/

新技術の概要

有機ハロゲン化物は有機合成化学・有機材料化学においてもっとも重要な化合物であるにも関わらず、その合成法は煩雑である。炭化水素とハロゲンから直接かつ選択的にハロゲン化物を合成する触媒を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来法ではアルコールを原料として、望みのハロゲン化物を合成している。炭化水素を直接ハロゲン化する我々の手法では、反応工程や副生成物の低減が可能である。

新技術の特徴

・室内用蛍光灯・LEDなどの微弱な光による反応の加速
・触媒の耐久性を高めるための「第二成分」の添加
・ハロゲン原子の導入数の制御

想定される用途

・医薬品中間体
・有機電子材料中間体
・難燃剤

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

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10:50~11:20 エネルギー
2)  ヘテロアレーンを利用した色素増感太陽電池用有機色素の開発
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 応用化学専攻 助教 宮碕 栄吾
http://home.hiroshima-u.ac.jp/f055406/TakmiyaWeb/Top.html

新技術の概要

π共役化合物ヘテロアレーンは平面分子であり適度なエネルギー準位を持つために有機色素のコンポーネントとして利用可能であると考え、その一つであるベンゾジチオフェンを用いた色素を合成した。これらを用いた色素増感太陽電池は高い光電変換効率を示した。

従来技術・競合技術との比較

従来の有機系増感色素の多くはトリアリールアミン類をドナー、チオフェン等の単環芳香族化合物をスペーサーに用いた材料であった。本発明は色素増感太陽電池用有機色素のコンポーネントとして新たにヘテロアレーン化合物の利用とその有用性を示すものである。

新技術の特徴

・有機色素の設計自由度の向上
・有機色素の高性能化に有用
・有機色素の様々な位置に導入可能

想定される用途

・色素増感太陽電池
・有機薄膜太陽電池
・電解効果トランジスタ用有機半導体

11:20~11:50 材料
3)  二酸化炭素固定化のための二官能性ポルフィリン金属錯体触媒の開発
発表資料

岡山大学 大学院自然科学研究科 機能分子化学専攻 准教授 依馬 正
http://achem.okayama-u.ac.jp/soc/index.html

新技術の概要

二酸化炭素とエポキシドから環状炭酸エステルを製造するための高活性触媒を開発した。ポルフィリン金属錯体の2つの官能基(金属中心とその周辺に導入したもう1つの官能基)の協同作用により優れた触媒活性を示す。0.001 mol % 程度の触媒充填量でも触媒活性を示し、収率良く目的生成物を与えた。

従来技術・競合技術との比較

従来、環状炭酸エステルは、1,2-ジオールとホスゲンを使って製造されてきた。しかし、猛毒のホスゲンを使用し、腐食性の塩化水素ガスを副生するという問題があった。旭化成はいち早く二酸化炭素を使用する製造法を実用化したが、触媒の種類・構造については未公開である。我々の触媒は、無溶媒条件下0.001 mol %程度でも活性を示し、触媒回転数(TON)は、100,000回転に達する。

新技術の特徴

・無溶媒で副生成物を一切伴わない非常にクリーンな反応である
・著しく少ない触媒量(0.001 mol %)でも反応を加速する
・触媒の調製が容易である(4段階)

想定される用途

・二酸化炭素とエポキシドから環状炭酸エステルを製造

11:50~12:20 建築・土木
4)  住民の、住民による、住民のための防災情報システム
発表資料

山口大学 大学院理工学研究科 環境共生系専攻 教授 三浦 房紀
http://www.earth.csse.yamaguchi-u.ac.jp/index.html

新技術の概要

地域の安全・安心な生活を実現するために、自治会や自主防災組織が中心となって、地域の防災・防犯に関わる情報を収集、処理、伝達するネットワークシステムである。

従来技術・競合技術との比較

自治会や自主防災組織といった地域(高齢化も進んでいる)の人々にも易しく情報を収集、処理、伝達できるインターフェイス、高齢者や身体障害者と言った災害時要援護者の安否確認、避難誘導などのトータルな情報システムである。

新技術の特徴

・システムの拡張が容易なセンサー、通信、CPU機能を持つ端末から構成される避難誘導技術
・河川などの異常や不審者の挙動を自動的に抽出する画像処理技術
・少ない情報量による輻輳時でも通信を可能にする一斉相互通信技術

想定される用途

・災害時(火災なども含めて)での住民の避難誘導
・災害時における情報の住民・行政・関係機関との共有
・災害時における要援護者の一斉安否確認

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13:30~14:00 建築・土木
5)  落石衝突のDEMモデルと3次元軌跡シミュレーション
発表資料

鳥取大学 大学院工学研究科 社会基盤工学専攻 教授 西村 強
http://www.cv.tottori-u.ac.jp/

新技術の概要

凹凸を有する面と衝突を繰り返しながら運動する物体の軌跡を解析する方法を開発した。衝突前後の速度変化を粘性減衰系と摩擦スライダーを併用したモデルで表現し、その入力係数値を、実測可能な指標と対比して決定できる手順を具備している。

従来技術・競合技術との比較

平面の摩擦角と物体の入射角の大小という衝突前運動条件に衝突直後の運動が依存することを明らかにして、それを表現するモデルを導入していること、入射方向への反射など実現象として不合理な運動を排除する技術を開発・導入している。

新技術の特徴

・3次元シミュレーションソフトを開発済である
・質点のみならず、剛体を用いた解析もできる
・単体のみならず、複数の要素を用いた解析ができる

想定される用途

・落石の運動と防護工への衝撃力算定
・衝突を伴うスポーツ用品分野
・衝突を伴う機械部品分野

14:00~14:30 情報
6)  全天周画像のフォーマットと特徴抽出
発表資料

鳥取大学 大学院工学研究科 情報エレクトロニクス専攻 教授 李 仕剛
http://www.ele.tottori-u.ac.jp/japanese/labo/device/

新技術の概要

本技術は、全天周画像の表現する新しいフォーマットを提案し、また、全天周画像からのエッジ点検出、勾配算出、正確な直線検出に関する技術を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来、視野の広い画像を処理する際には、球面画像モデルを介して行っていた。本技術は、離散球面画像上での画像処理を行う。

新技術の特徴

・全天周画像の表現を簡潔にする
・全天周画像の新しい勾配算出法を提案する
・全天周画像の新しい特徴抽出法を提案する

想定される用途

・全天周カメラを用いた移動レスキューロボットの環境解析
・全天周カメラを用いた車の運転補助
・全天周カメラを用いた監視カメラの環境解析

14:30~15:00 デバイス・装置
7)  基板埋め込み型高周波導波路を利用した左手系アンテナとミクロ加熱・化学反応器
発表資料

岡山県立大学 情報工学部 情報通信工学科 准教授 岸原 充佳

新技術の概要

微小金属柱を設けた誘電体基板に数GHz以上の高周波を伝送させる導波路技術で、左手系伝送路を実装したコンパクトなアンテナや、基板に設けた溝に流れる液体に高周波を作用させるミクロ加熱・化学反応器などの応用が期待される技術。

従来技術・競合技術との比較

プリント基板技術で製作可能なポスト壁導波路を用いて、従来の導波管型の左手系アンテナを薄型にしている。また、マイクロ波加熱装置についても、従来の導波管型装置を小型かつ連続加熱可能にすることができる。

新技術の特徴

・プリント基板(ポスト壁導波路)に実装した薄型の左手系漏洩波アンテナ
・ポスト壁導波路内にマイクロ波エネルギーを閉じ込めて照射する構造
・流路を金属柱の隙間に設けた構造

想定される用途

・左手系アンテナ:自動車レーダ、無線LANアンテナ等
・無機、有機、高分子材料などの化学合成装置
・環境分析、医療診断、食品検疫など化学分析装置

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15:10~15:40 エネルギー
8)  有機ジスルフィドポリマーの合成とリチウム二次電池用正極活物質への応用
発表資料

米子工業高等専門学校 物質工学科 准教授 谷藤 尚貴

新技術の概要

高性能電池材料を指向した正極活物質として期待されるジスルフィドポリマー、コポリマーに関する合成化学研究を行い、得られたポリマーを正極活物質として導入して作成したリチウム二次電池の充放電容量が、従来の遷移金属酸化物系活物質の容量を上回る材料であることを明らかにした。

従来技術・競合技術との比較

従来のジスルフィドの合成にくらべて有機基を自由に選択可能にしたほか、コポリマーの合成も可能にした。充放電部位のジスルフィド基の環境を調節できる有機基の構造設計も可能な合成法であり、今後の電池特性を置換基の変更等により改善可能である。

新技術の特徴

・従来のリチウム遷移金属酸化物を上回る充放電容量
・安価な硫黄を活用できる材料
・有機溶媒を使用しないポリマー合成法

想定される用途

・次世代型電子機器への応用
・家庭用電源用蓄電池
・EV内装頻用電池

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:10 情報
9)  省エネシステム実現のためのLED照明用配光設計シミュレータ
発表資料

島根大学 総合理工学部 電子制御システム工学科 准教授 山本 真義

新技術の概要

LED単体光源の配光特性を利用することで、そのLEDを使用したLED照明システムの輝度、照度特性の算出を計算機シミュレータ上にて可能とした技術である。照明の設置角度や位置も任意に設定可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来は市販されている照明システムに特化した配光設計シミュレータを、各メーカーがそれぞれ独自に公開しているに過ぎず、汎用性の高い配光設計シミュレータは見られない。提案技術はLED照明なら全てに対応可能である。

新技術の特徴

・LEDを用いた照明であれば全てに対応する汎用性の高いシミュレータ
・特別なソフトウェアは必要なく、簡単な表計算ソフトで対応可能
・測定が非常に困難な道路照明等の配光設計がパソコンのみで実現可能

想定される用途

・トンネルを含む国土交通省の規制をクリアする必要がある道路照明
・自動車用LEDランプ(ハイビーム用)
・家庭用LED照明装置
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