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発表内容詳細

10:20~10:50 エネルギー
1)  非接触給電~電界結合という第三の道~
発表資料

宇都宮大学 大学院工学研究科 電気電子システム工学専攻 准教授 船渡 寛人
http://pe-lab.ee.utsunomiya-u.ac.jp/

新技術の概要

電界結合非接触給電において、伝送電力向上のためにはLC共振を用いる方法が一般的であるが、共振点のずれに弱い。提案方はワンパルススイッチアクティブキャパシタ(OPSAC)という新しい方法を用いて、伝送電力向上に成功した。

従来技術・競合技術との比較

非接触給電は、磁界結合(共鳴を含む)と電磁波方式が良く知られているが、電界結合という第三の方式が存在する。電界結合は、伝送電力を大きくすることが困難であるが、結合部の構造が簡単で軽く、位置自由度が高いという利点がある。提案したOPSACは簡単な制御で安定した特性が得られる。

新技術の特徴

・簡単な制御で安定した特性が得られる。
・集積化が容易な回路構成である。
・接触部の状態変化に強い。

想定される用途

・モバイル機器、家電の非接触給電
・小容量移動体への給電
・EVへの普通給電

10:50~11:20 エネルギー
2)  長時間高出力の維持が可能な小型電源の開発
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 環境プロセス工学専攻 助教 辻口 拓也
http://nakagawalab.dept.eng.gunma-u.ac.jp/index

新技術の概要

体積当たりのエネルギーが高いため駆動時間が長く、高出力が得られる直接ギ酸型燃料電池では発電時間の経過に伴い出力が低下します。本発明ではこの出力低下を抑制し、長時間高出力が得られる小型電源の開発に取り組んでいます。

従来技術・競合技術との比較

近年、メタノールを燃料とした直接型燃料電池の開発が進められていますが、出力が低いため用途が限定的です。本発明は高い出力を得ることができ、現在主に小型電源として用いられているLiイオン電池よりも長時間運転が期待できます。

新技術の特徴

・液体燃料を使用するため、燃料の取扱いが容易である。
・高出力かつ小型な電源
・長時間駆動が可能な電源

想定される用途

・ノートPC等を含むモバイル機器用電源
・小型移動体用電源(バイク、自転車、電動車いす、自動車等)
・小型医療機器の非常用電源

11:20~11:50 エネルギー
3)  レアメタルを使用しない再生エネルギー活用発電機
発表資料

茨城大学 工学部 電気電子工学科 教授 栗原 和美
http://info.ibaraki.ac.jp/Profiles/3/0000236/profile.html

新技術の概要

レアメタルを使用しない自励式リラクタンス発電機を開発した。試作機ではフェライト磁石を固定子極間に配置し、750rpm以上で安定した誘起電圧のビルドアップ特性を実現した。2400rpmにおいて出力780W、効率68.4%を実測した。今後、小水力・小型風力用発電機として最適設計したい。

従来技術・競合技術との比較

従来のリラクタンス発電機は希土類磁石により界磁磁束を得るタイプがほとんどで、固定子鉄心内に永久磁石を配置する構造になっていた。フェライト磁石による界磁アシスト自励式リラクタンス発電機では、永久磁石が固定子鉄心に残留磁気を保持させる役割で、界磁磁束は界磁巻線に流れる界磁電流によって作られている。このため、永久磁石は保磁力の小さなフェライト磁石で十分であるという特長をもつ。

新技術の特徴

・レアメタルフリーとする発電機への応用
・フェライト磁石による界磁アシスト自励式リラクタンスモータへの展開

想定される用途

・ピコ水力・風力用発電機
・自励式なので震災停電時の非常用発電機として有望

関連情報

・試作可能

11:50~12:20 エネルギー
4)  安価な触媒を用いた劣質バイオマスの低温ガス化
発表資料

群馬大学 大学院工学研究科 環境プロセス工学専攻 教授 宝田 恭之
http://takarada-lab.dept.eng.gunma-u.ac.jp/website/

新技術の概要

本技術は、独自に開発した安価な触媒を用いることにより、家畜排せつ物や下水汚泥などの劣質バイオマスを低温でガス化するものである。本技術では、廃棄物を迅速に処理できると共に、エネルギー資源として利用することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

劣質バイオマスからエネルギーを取り出すためには低温でのガス化変換技術が必要不可欠である。従来技術では900~1000℃程度のガス化温度であり、冷ガス効率が低い。本技術では650℃程度のガス化が可能であり、触媒の効果によりタールも完全にガス化できる。

新技術の特徴

・タールフリーの低温ガス化
・安価なニッケル触媒の調製
・劣質バイオマスからの高カロリーガス製造

想定される用途

・ガス化発電
・金属微粒子
・肥料

13:40~14:10 アグリ・バイオ
5)  ダブルビオチンをアンカーとした多価型リガンドの創出
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 物質科学部門 教授 松岡 浩司
http://md.fms.saitama-u.ac.jp/

新技術の概要

バイオマーカーとして知られているビオチンの効果をさらに高めるために2価型へ誘導し、機能性基も多価型へ誘導したこれまでに類を見ない新規リガンドであり、高い生理活性の発現を見出した。

従来技術・競合技術との比較

多価型ビオチンと多価型機能性基の組合せは皆無である。そのため、新技術として極めてユニーク且つ効果的な化合物であると考えている。

新技術の特徴

・ストレプトアビジンに対する効果的な結合を発現するため、固定化などの既存のレセプターへより効果的に導入できる。
・多価型の機能性基を提示できるため、高い生理活性が期待できる。
・種々のバイオプローブとの組み合わせが可能である。

想定される用途

・バイオセンサー用プローブ
・アフィニティークロマトグラフ用担体への固定化剤
・ビオチンビーズへの固定化による機能性基の表面提示

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

14:10~14:40 アグリ・バイオ
6)  溶ける藻を利用したバイオ燃料等の大量生産と回収方法
発表資料

茨城大学 農学部 資源生物科学科 准教授 朝山 宗彦
http://asam.agr.ibaraki.ac.jp/

新技術の概要

優れた光合成(二酸化炭素固定)能を有するシアノバクテリアの一種ABRG5-3細胞は培養条件により自己溶菌する。この特徴を活用し、藻発現ベクター(有用物質生産用プラスミド)を導入した形質転換株ABRG5-3を作製し、バイオ燃料等を大量生産した後、溶菌した上澄み液より目的産物を簡単に回収する新技術を提案する。

従来技術・競合技術との比較

大腸菌や枯草菌等を用いる方法と比較し、光合成微生物は安価な培地で生育し、無機物から有機物を生産できる。藻発現ベクターを用いる事で有用物質はバイオ燃料原料に限らず自由に設定できる。自己溶菌は培養条件の制御で容易に誘導できる。

新技術の特徴

・開発された発現ベクターは様々なシアノバクテリアのみならず大腸菌などグラム陰性菌で使用可能
・生産させたい目的物質をコードする遺伝子を自由に藻発現ベクターに組込むことが可能
・藻発現ベクターと自己溶菌藻を組み合せて使用すると有用物質の生産・回収効率を飛躍的に向上させることが可能

想定される用途

・バイオ燃料(炭化水素・脂肪酸)、バイオプラスチック(ポリヒドロキシ酪酸・アルカン酸)、多糖類の生産産業分野
・医療(抗菌生理活性物質など創薬)、化粧品分野
・食品(抗酸化色素など)、家畜飼料分野

14:40~15:10 医療・福祉
7)  メグスリノキ成分からチロシナーゼ阻害剤を設計する
発表資料

宇都宮大学 農学部 生物生産科学科 応用生物化学コース 准教授 二瓶 賢一
http://agri.mine.utsunomiya-u.ac.jp/about/08-01-35.html

新技術の概要

長い間薬木として利用されてきたメグスリノキ、Acer nikoence。その成分に着目して種々の誘導体の化学合成研究を行い、新しいチロシナーゼ阻害剤を開発した。

従来技術・競合技術との比較

現在までコウジ酸、アルブチンなどのチロシナーゼ阻害剤が使用されている。本誘導体はそれらの化合物よりも強力なチロシナーゼ阻害活性を有する親水性配糖体型阻害剤である。

新技術の特徴

・チロシナーゼ阻害剤
・親水性
・配糖体

想定される用途

・機能性化粧品
・抗酸化性添加剤
・医薬品

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

15:30~16:00 医療・福祉
8)  神経毒性評価の新規試験法開発
発表資料

埼玉大学 大学院理工学研究科 生命科学専攻 生体制御学領域 准教授 塚原 伸治
http://endocrine.seitai.saitama-u.ac.jp/

新技術の概要

ライブイメージングは、生きたままの細胞を画像化し、細胞の形などの時間変化を捉える技術である。我々は、ライブイメージングを活用して、培養神経細胞の生存性や神経突起を指標にした新規の神経毒性試験法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来からの細胞生存性試験や細胞形態計測手法に比べて、開発試験を用いた毒性評価に要する時間と作業のコストは低く、より短期間でより多くの被験物質の評価が可能になった。

新技術の特徴

・時間分解能に優れた細胞観察
・神経細胞の他、多様なモデル細胞に対応可能

想定される用途

・細胞毒性あるいは神経毒性の一次スクリーニング
・毒性発現機序の解析ツール

16:00~16:30 医療・福祉
9)  抗結核薬による肝障害発症のリスク患者を予測できるN-acetyltransferaseの遺伝子多型検出プライマーセット
発表資料

群馬大学 大学院保健学研究科 教授 土橋 邦生

新技術の概要

抗結核薬イソニアジドは、肝障害を起こしやすく、投与量を体重や身体状態に応じて加減することが重要となる。本発明のプライマーセットを用いることにより、イソニアジドを代謝する酵素NAT2の遺伝子の9種類の一塩基多型を簡便・且つ効率的に検出できる。検出された多型は、これまで困難であった結核治療薬イソニアジドによる副作用の予想を可能とする。

従来技術・競合技術との比較

本発明では、NAT2遺伝子の第191、282、341、434、481、590、803、845、及び857番目の9種類の一塩基多型を同時に増幅する為のプライマーセットを用いて、9種類の一塩基多型部位を含むフラグメントを同時に増幅でき、該増幅産物を用いてハイブリダイゼーション反応を行うことにより9種類の一塩基多型を同時に検出できる。

新技術の特徴

・従来一個づつ行っていたが、本プライマーセットにより9種類の1塩基多型を同時に増幅し、検出できる。

想定される用途

・N-アセチルトランスフェラーゼ2によりアセチル化されるその他の薬剤において、患者ごとの投与量の決定に有用(海洋性大腸炎治療薬のサラゾスルファピリジン、降圧剤のヒドララジン)
・発がん物質のアリルアミンなどの代謝に関与しているため、このような化学物質を扱う作業員の就業前の検査によるリスク回避。
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