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発表内容詳細

11:10~11:40 環境
1)  液状化側方流動防止工法の開発
発表資料

東洋大学 理工学部 都市環境デザイン学科 教授 加賀 宗彦

新技術の概要

護岸の側方流動防止は背面を注入材で改良して補強する方法がある。この工法は、改良地盤に液状化土圧が作用した場合大きな引張応力が発生することが本研究で分かった。そこで引張りに抵抗できる補強材を併用することで、引張りき裂を防ぎまた改良範囲を小さくする方法を開発した。今回、開発した工法は護岸背面が全面的に液状化した場合も適用できる特徴がある。

従来技術・競合技術との比較

シリカ系恒久性グラウトを使用した液状化防止工法である。護岸の前面に鋼管パイルを打ち込み補強をして液状化被害を防ぐ方法がある。この場合防止効果は高く評価できるが工事費は高額である。これに対し従来の薬液防止工法は安価であるが耐震性に疑問があった。本工法は改良地盤底面に引張りき裂が発生する弱点を見いだしこの場所に補強材を併用することで、耐震性を400galから1000gal以上に向上させた。

新技術の特徴

・補強材併用で改良範囲を小さくできるので安価な耐震工法を提供できる。
・既設工事宇物を移動させないで耐震工法を施工できる。
・使用薬液はコロイダル系グラウト材である。このグラウトは経時的に強度増加をするので比例して耐震性は高くなる。

想定される用途

・抗土圧構造物の耐震
・液状化防止
・側方流動防止

11:40~12:10 環境
2)  固定化硝化細菌を用いた5~10℃低水温対応型の廃水処理方法及び装置
発表資料

東洋大学 生命科学部 応用生物科学科 教授 角野 立夫

新技術の概要

固定化微生物を用いた新規な廃水処理用の硝化方法及び装置を開発した。本発明では低水温(5~10℃)の環境下でも、高負荷運転で高い硝化率を得る廃水処理装置を提供できる。

従来技術・競合技術との比較

従来アンモニア含有廃水処理する硝化反応では、低水温(5~10℃)において反応が停止した。本発明では低水温でも反応が進行する菌群の培養条件を見出し、その菌群を長期間安定して保持できるシステムを開発した。

新技術の特徴

・下水や産業廃水での冬場の硝化処理でも良好な処理を提供
・水族館での低温飼育(5~10℃)水槽のアンモニア除去に活用可能
・メタンからメタノール製造する触媒として活用の可能性あり

想定される用途

・下水処理・産業廃水処理
・水族館の飼育水の浄化
・化学合成用酸化触媒

関連情報

・サンプルの提供可能(サンプル提供の場合は試作品製作実費を提供願います)
・展示品あり(固定化微生物担体のサンプル)

13:20~13:50 医療・福祉
3)  日常生活における生体情報の記録方法
発表資料

お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科 自然・応用科学系 教授 太田 裕治
http://www.eng.ocha.ac.jp/biomedeng/index.html

新技術の概要

高齢社会に入り、ヘルスケアのための様々な技術が開発されている。日々の暮らしの中でヘルスケアが有効に機能するためには、使いやすいこと、侵襲性や拘束性が低いことが求められる。心拍数などの情報を取得する手法について紹介する。

従来技術・競合技術との比較

皮膚の画像を撮影するだけで、非接触で生体情報の取得が可能である。

新技術の特徴

・CCDカメラによる低速度撮影で取得した画像で被写体の状態を評価する
・非接触・無侵襲の装置で呼吸数と心拍数を同時に取得できる

想定される用途

・褥創管理
・化粧品に対する応答
・ストレス評価

13:50~14:20 医療・福祉
4)  炎症性サイトカインの機能を抑制する糖鎖修飾阻害剤
発表資料

日本医科大学 老人病研究所 免疫部門 教授 田中 信之
http://home.nms.ac.jp/ig/idenshi/index.html

新技術の概要

本技術は、糖鎖修飾阻害剤の服用により、半減期の早い炎症性サイトカイン受容体タンパク質のN-結合型糖鎖修飾を阻害する事で、サイトカインが受容体に結合できなくなり、炎症反応が抑制される技術である。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、IL-6やTNFαなどの受容体半減期の早い炎症性サイトカイン抑制に効果があるが、現在主流である抗体製剤と異なり、安価であり、かつ服用方法も内服で効果があるため、患者の苦痛を軽減できる点で優れている。

新技術の特徴

・単独のサイトカインだけではなく、半減期の早い複数の炎症性サイトカインに効果がある
・成分として、すでにPET検査等で服用されている2-Deoxy-d-glucoseなどがあげられるため、すでに服用実績がある

想定される用途

・関節リウマチの治療薬
・炎症性腸疾患の治療薬
・その他自己免疫疾患、骨粗鬆症、動脈硬化などへの応用

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

14:40~15:10 創薬
5)  PAF依存性炎症を特異的に抑える新規ペプチド性薬剤の開発
発表資料

いわき明星大学 薬学部 薬学科 研究助手 佐藤 陽
http://www.iwakimu.ac.jp/

新技術の概要

血小板活性化因子(PAF)は、気管支喘息や関節炎、アナフィラキシーなど様々な炎症性疾患の病態形成に深く関与する。しかし、PAFを対象とした薬剤は未だ実用化されていない。我々の見出したビオチニル化ペプチド化合物は、PAFを特異的に認識し、動物試験において、少ない投与量(既知PAF受容体拮抗剤の150?300分の1の投与モル量)で、PAFによる炎症を劇的に抑制することから、PAFを標的とした全く新しいタイプの抗炎症剤のシーズとして期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来開発されているPAF受容体拮抗剤は、PAF受容体を標的としているため、局所投与で効果を示すものの全身投与では効果不十分であるなどの問題点を有している。それに対し、ビオチニル化ペプチド化合物は、PAFの作用を直接的に阻止し、少ない投与量で、局所・全身投与いずれにおいても確実な抗炎症効果を発揮できる。

新技術の特徴

・本化合物は、局所・全身投与いずれにおいても、非常に少ない投与量で強力な抗炎症効果を発揮する
・PAFを標的とした薬剤は未だ実用化されておらず、本技術の実用化によって非常に大きな市場規模が期待される
・PAFに起因する様々な炎症性疾患で苦しむ患者さんのQOL向上に大きく貢献できる

想定される用途

・医療用医薬品事業
・一般医薬品事業など(OTC医薬品、化粧品、健康食品など)
・動物医薬品事業

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:40 材料
6)  帽子状貴金属ナノ粒子による光学的分析手法の高感度化
発表資料

東洋大学 生命科学部 生命科学科 教授 竹井 弘之

新技術の概要

表面増強ラマン分光法および蛍光測定法に作製されたに貴金属ナノ粒子基板において、表面の濡れ性制御を利用することによる、使い勝手向上および感度向上の試みについて述べる。

従来技術・競合技術との比較

従来の基板においては、増強率以外の特性に対する考慮がなされているとは言えない。超撥水面を利用したサンプル前処理を備えていることを特徴とする。

新技術の特徴

・任意元素種のナノ粒子作製
・高効率光散乱体
・その他光学応用

想定される用途

・原料品質管理
・環境モニタリング
・簡易型臨床検査

関連情報

・サンプルの提供可能(ナノ粒子基板)
・展示品あり(ナノ粒子基板)

15:40~16:10 アグリ・バイオ
7)  蛋白質クラスターからなる人工酸素運搬体:HemoActTM
発表資料

中央大学 理工学部 応用化学科 教授 小松 晃之
http://www.chem.chuo-u.ac.jp/~komatsu-lab/index.html

新技術の概要

ヘモグロビンを複数個のヒト血清アルブミンで包んだ構造の人工酸素運搬体(HemoActTM)を開発した。生理条件下で酸素を安定に吸脱着できるので、赤血球代替物や酸素治療薬としての応用が可能。 従来技術・競合技術との比較

従来技術・競合技術との比較

これまでのヘモグロビン製剤に比べ、合成が簡便、量産可能。特殊な製造装置は不要。分子の外側はヒト血清アルブミンからなるため、生体内では血漿タンパク質として認識される

新技術の特徴

・合成が容易で、収率が高い(100%)
・分子構造が明確で、酸素輸送能力が高い
・酸素親和性は調節可能

想定される用途

・人工酸素運搬体(赤血球代替物)(出血ショックの蘇生液、術中出血時の補充液など)
・酸素治療薬(虚血部位への酸素供給液など)
・移植用臓器の潅流液や保存液、再生組織細胞への酸素供給液など

関連情報

・サンプルの提供可能(少量であれば可能)
・外国出願特許あり
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