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発表内容詳細

14:20~14:50 アグリ・バイオ
1)  キチン系バイオマスからの機能性食品素材の製造技術

一関工業高等専門学校 物質化学工学科 准教授 長田 光正
http://www.ichinoseki.ac.jp/

新技術の概要

キチン系バイオマス(カニ殻、イカ軟骨など)から、環境に優しい技術である高温高圧水処理、粉砕処理および酵素処理を組み合わせることで N -アセチルグルコサミンなどの機能性食品素材を製造する新技術を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来法では、大量の酸・アルカリを用いるため廃液処理などの問題もあるが、本技術では水と酵素しか用いないため、低環境負荷型の機能性食品製造技術である。

新技術の特徴

・高温高圧水および粉砕処理を用いた食品素材の製造
・有機溶媒や酸・アルカリといった化学物質を使用しないこと
・キチン以外の様々なバイオマス資源への適用も可能

想定される用途

・水産廃棄物の高付加価値化
・各種バイオマスからの新規化合物の生成
・食品加工プロセスの環境負荷の低減

14:50~15:20 材料
2)  コバルト系合金からのコバルト回収技術

岩手大学 工学部 マテリアル工学科 教授 山口 勉功
http://www.mat.iwate-u.ac.jp/research/lab/yamaguchikatsu/

新技術の概要

CrやMoなどの不働態化しやすい金属を含むCo基合金は、耐食性が高いため硫酸などによる溶解は容易ではない。本技術は、取扱いやすく、かつ安価にCo基合金から金属Coを回収できる技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来、有機溶媒を用いているため廃液処理コスト増大の課題があった。また、スラグ生成のために炉体を傷めやすく、設備面で高コストだった。また、SmCo磁石では、コバルトの他にレアアースも回収できる。

新技術の特徴

・種々の原料から高純度コバルトを回収することができる
・レアアースを回収することも可能
・高温プロセスなので、短時間で処理が可能

想定される用途

・コバルト基合金からの金属回収システム
・レアアース含有磁石からのレアアースの回収

15:40~16:10 材料
3)  リン酸塩スラッジの処理方法及びリン酸鉄回収技術

岩手大学 工学部 応用化学・生命工学科 助教 門磨 義浩
http://crystal.mat.iwate-u.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、例えば自動車等における塗装した時処理、防錆処理等において金属材料をリン酸塩処理した際に発生するリン酸塩スラッジを処理する技術である。特に、リンの他に少なくとも鉄及び亜鉛を含有するリン酸塩スラッジ処理で高純度のリン酸鉄を得ることができる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術では、処理方法で回収できるリン酸鉄は亜鉛成分の含有率が高い場合純度を損ねるという課題を有し又高効率処理が困難であったが、本技術では、リン酸塩スラッジをアルカリ処理にてリン酸鉄を回収するとともに亜鉛処理により、無駄なく高純度リン酸鉄を回収可能となる。

新技術の特徴

・他成分を有する廃棄物から精製リン酸鉄が得られる
・亜鉛化合物が得られる
・リチウムイオン二次電池用正極活物質前駆体としての活用可能性がある

想定される用途

・廃棄物処理費用の低減(収益化事業への転換)
・リチウムイオン二次電池産業への参入

16:10~16:40 デバイス・装置
4)  液相プロセスによる光電変換有機・無機ナノ結晶交互積層厚膜の開発

岩手大学 工学部 応用化学・生命工学科 准教授 土岐 規仁
http://www.eng.iwate-u.ac.jp/jp/profile/doki_norihito.html

新技術の概要

用途の広い無機化合物と有機化合物の混合溶液を用い、蒸着プロセスを用いない液相プロセスによる無機ナノ粒子と有機結晶層の配列制御方法を開発し、安定性と再現性を有した太陽電池等のデバイスづくりが可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来、恒温条件や真空蒸着プロセスを必要とせず、液相プロセスを用て結晶の配向や配列制御による安定性と再現性を具備した光電変換有機・無機ナノ結晶交互積層厚膜は無かった。

新技術の特徴

・有機EL、太陽電池用デバイスなど

想定される用途

・有機EL、太陽電池用デバイスなど

16:40~17:10 デバイス・装置
5)  磁場を利用した高品質有機半導体結晶薄膜作製技術の提案

岩手大学 工学部 マテリアル工学科 教授 吉本 則之
http://crystal.mat.iwate-u.ac.jp/2/Yoshimoto_Labo/top.html

新技術の概要

有機半導体は、無機に比べて簡便・低コスト、薄型にできることなど応用開発研究が盛んに行われている。しかし、実際に効率のよい塗布法・印刷法と簡便・低コストを両立することは困難である。本技術は、低コストで製造でき、廃棄部分も少なく環境性に優れ、かつ結晶高品質による半導体性能の高い有機半導体薄膜の製造工法である。その工法としては、磁場のモーゼ効果を使った有機薄膜の配向制御を用いた有機単結晶薄膜の製造技術である。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、結晶析出位置やサイズも制御可能な製膜作成方法であり、作成した単結晶薄膜の電気評価結果、ホール移動率は5.0×10^2cm2/Vsとなり、従来技術のドロップキャスト法やスピンコート法など他の溶液製膜法の値を2~4桁上回り、さらに真空蒸着膜よりも高い移動度を示すなど優位性が高い。

新技術の特徴

・磁場のモーゼ効果を使った有機薄膜の配向制御により、大気中での溶液による製膜を可能としている点
・欠陥や不純物の取り込が少なく、結晶の割れが生じない点
・低温での結晶成長工法である点

想定される用途

・大型映像・ディスプレイ
・カーエレクトロニクス・ITS
・有機薄膜太陽電池

関連情報

・サンプルの提供可能(本技術による試作機をつかって配向させた有機半導体の薄膜)
・展示品あり(本技術による試作機をつかって配向させた有機半導体の薄膜)

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