発表内容詳細

13:00~13:30 機械
1)  高回転数化を目指した洗濯機の流体バランサの改良
発表資料

大阪産業大学 工学部 機械工学科 教授 中村 友道

新技術の概要

振動低減のために自動調心原理を利用した流体バランサが採用される洗濯機が多いが、一旦低次回転数で洗濯物の逆側に移動した液体が脱水時には悪い方向に移動するため、労せずにこの移動を避ける仕組みを考案した。

従来技術・競合技術との比較

従来は、流体バランサ内に堰を設ける等して液体の移動を極力防ぐ工夫はしているが、液体表面の波打ち現象のため決して十分ではなく、回転数に応じて機械的に移動を妨げる方式は高価なため採用されていない。

新技術の特徴

・回転数に応じた液体の移動を受動的に防ぐ事ができる。
・偏心重量の位置が不明でも自動的に位置を判断して逆サイドに液体が来るように移動する。
・コストがかからない工夫である。

想定される用途

・洗濯機
・回転機械一般

13:30~14:00 機械
2)  狭路・管路内走行に適した円筒状小型クローラロボット
発表資料

龍谷大学 理工学部 機械システム工学科 助教 永瀬 純也
http://mec3342.mecsys.ryukoku.ac.jp/nagase/index.html

新技術の概要

円筒状のロボット本体に巻いた複数のクローラベルトを単一のモータとウォームギヤのみで駆動させる、シンプルでコンパクトな円筒型のクローラロボットを開発した。このロボットにより、瓦礫の下や溝などの狭い空間や細い管路内を容易に走行させることが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来型のクローラロボットは構造の複雑さや形状上、狭路・管路内走行が困難であるという問題が残る。これに対して本技術では、駆動方式として従来型とは全く異なるウォームラック駆動を採用することで、構造のシンプル化と大幅な小型化に成功し、問題解決に至っている。

新技術の特徴

・シンプルな構造のため、大幅な小型化が可能
・クローラベルトがロボット全周に巻かれているため、ロボットの左右または上下が挟まれても走行可能
・上記と同じ理由で、走行時に不意に転倒しても継続して走行可能

想定される用途

・瓦礫内要救助者探索用レスキューロボット
・自走型大腸内視鏡デバイス
・管内点検ロボット

関連情報

・展示品あり(試作品(5cmφ×10cm程度))

14:00~14:30 計測
3)  脳波を指標とした注意資源配分量の計測
発表資料

関西学院大学 文学部 総合心理科学科 教授 片山 順一
https://sites.google.com/site/jklabatkgu/

新技術の概要

従事中の作業や視聴中のメディアに対して配分された注意の量を直接測定することはできない。従事中の作業とは無関係の刺激を呈示し、これに対する脳波を評価することによって作業に向けられた注意資源量を推定する。

従来技術・競合技術との比較

従来の類似した手法ではプローブ刺激自体が従事中の作業と干渉する可能性があったが、我々の手法では刺激の種類・呈示部位を工夫することにより、作業を妨害することなく注意資源量の推定を行うことができる。

新技術の特徴

・従事中の作業と干渉しないプローブ刺激
・脳波計測による潜在的(非自覚的)心理過程の評価
・注意や興味の時系列変化の推定

想定される用途

・自動車や機械運転中の安全性の評価
・製品使用時の負荷・快適性の評価
・エンターテインメント作品の評価

14:30~15:00 医療・福祉
4)  線維化疾患治療に向けたコラーゲン分泌阻害剤の開発
発表資料

京都産業大学 総合生命科学部 生命システム学科 教授 永田 和宏
http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~nagata/

新技術の概要

コラーゲンの分泌阻害剤の開発は線維化疾患の治療戦略の中心である。今回、コラーゲンの生合成に必須の2つの蛋白質(Hsp47、P4H)に結合し、細胞レベルでコラーゲンの分泌を阻害する低分子化合物を開発した。

従来技術・競合技術との比較

蛋白質間相互作用を阻害する作用機序が従来のコラーゲン分泌阻害では知られていない新しいものである。さらに、ターゲットとなるHsp47とP4Hがコラーゲンに対し、非常に高い特異性を持つ点が優れている。

新技術の特徴

・コラーゲン分泌に必須な2つの蛋白質に結合するDual ターゲット低分子化合物
・蛋白質間相互作用阻害剤(PPI)

想定される用途

・線維化疾患治療に用いる医薬品
・コラーゲン研究用試薬

15:10~15:40 アグリ・バイオ
5)  再生医療を照らす脂肪由来幹細胞の創製法と派生効果
発表資料

近畿大学 薬学総合研究所 准教授 森山 博由
http://www.phar.kindai.ac.jp/centers/

新技術の概要

ヒトの脂肪組織から調整した間質系沈降細胞から、接着性の差違により間葉系幹細胞亜集団を分離し、至適な低酸素培養処理を施すことで、一時的に細胞老化を脱し、高い分化能を再獲得した幹細胞を創製する技術である。

従来技術・競合技術との比較

低酸素培養によって幹細胞の分化能力または増殖能力の向上を図る技術が存在するが、そこから産生される細飽の分化能力または増殖能力の増強は微弱であった。我々の技術はそれらを超えるとともに、真に臨床応用に長けた新規間葉系幹細胞の創成と大量培養を可能にするものである。

新技術の特徴

・細胞接着と低酸素培養による新規多能性間葉系幹細胞の創出
・環境因子を制御することによる理想的細胞素材や医薬工農水産に係る新製品開発
・環境制御とそのメカニズム解析によるシステムバオロジーとロジック・アルゴリズムの開発

想定される用途

・再生医療研究および創薬スクリーニング系の開発
・工業・畜産・畜養技術への応用展開~食料生産技術と安定供給~
・安全な創薬医療スクリーニングに有用な分化誘導プログラム・アルゴリズムの開発

関連情報

・共同研究等を含むMTAの条件が揃えば細胞供与は可能

15:40~16:10 医療・福祉
6)  一酸化炭素および青酸中毒に対して解毒作用のある化合物の開発
発表資料

同志社大学 理工学部 機能分子・生命化学科 助教 北岸 宏亮
http://www1.doshisha.ac.jp/~kkano/

新技術の概要

水中で選択的にCOおよびCNイオンを捕捉する化合物を、ポルフィリンとシクロデキストリンを組み合わせて開発した。この化合物は実際に動物体内でこれらの二原子分子を捕捉し、速やかに尿中へと排泄される性質を持つ。

従来技術・競合技術との比較

火災現場において死因となるCOおよびCN中毒に対して、有効で即効性のある治療薬はこれまでにあまり積極的に開発されていない。本発明はCOとCN中毒の両方を一気に治癒させ、しかも速やかに体外へと排出される画期的なものである。

新技術の特徴

・合理的な分子設計に基づいた高機能
・動物実験にて効果を立証済み
・化合物の大量合成が唯一の難点

想定される用途

・火災現場における救急治療薬
・体内におけるCOおよびCNの影響を調べるための除去剤としても使用可能
・シグナル伝達物質としてのCOおよびCNの役割を調べるための分子ツール

関連情報

・サンプルの提供可能(ただし提供量は非常に限られる。大量生産が可能な研究施設を求めている。)
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

16:10~16:40 製造技術
7)  自己組織化を利用した新規な酸化物薄膜パターニング技術
発表資料

関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 助教 内山 弘章
http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/ceramics/TOP.htm

新技術の概要

専用装置や多段階プロセスを用いずに周期的なナノ・マイクロパターンを有する金属酸化物薄膜(SiO 2 、TiO 2 、ZnOなど)の作製を可能とする自己組織化を用いた新しいパターニング技術を提案する。

従来技術・競合技術との比較

本提案法では、溶媒蒸発によって引き起こされる物質の自己組織化を利用することで酸化物薄膜表面にナノ・マイクロサイズのパターンを自発的に形成させる。本手法はリソグラフィーに代表される従来法と異なり、特殊な装置を用いることなく「簡便」かつ「低コスト」なプロセスでのパターニングが可能である。

新技術の特徴

・温度や湿度などの環境を整えるだけの「簡易」かつ「低コスト」なプロセスでのパターニングが可能である。
・「物理的な自己組織化現象」を利用するため、酸化物に限らず様々な材料に応用することが可能である。
・材料加工では不可能な「複雑かつ精密なパターン」を実現することができる。

想定される用途

・高屈折率酸化物薄膜のパターニングによる「マイクロレンズアレイ」の製造
・周期的なナノ・マイクロパターニングを施すことによる「撥水膜」の製造
・高比表面積を有する「多孔質電極材料」の製造

16:40~17:10 材料
8)  微粒子による乳化・起泡 ~Pickeringエマルション・ドライウォーター~
発表資料

甲南大学 理工学部 機能分子化学科 講師 村上 良
http://www.chem.konan-u.ac.jp/applphys/

新技術の概要

ナノ?マイクロンサイズの微粒子を用いて、エマルションや泡を安定化する技術について紹介する。本技術により、乳化や泡の安定化における界面活性剤の不使用もしくは使用量の低減が実現されるだけでなく、ドライウォーターと呼ばれるカプセル化された水滴の作製も可能となる。

従来技術・競合技術との比較

微粒子を乳化剤・泡安定化剤として用いることにより、従来の安定化剤である界面活性剤の問題点(環境への影響や皮膚への刺激など)を解決できる可能性がある。また、微粒子の界面吸着は、界面活性剤の場合と対照的に不可逆的であり、特異な機能をエマルションや泡に付与できる。

新技術の特徴

・界面活性剤の不使用・使用量の低減
・安定なエマルション・泡の作製
・液体の粉体化(ドライウォーターの作製)

想定される用途

・化粧品・医薬品・食品
・塗料・農薬
・メタンガス貯蔵・不均一触媒反応

関連情報

・サンプルの提供可能(試作可能)
・展示品あり
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>