発表内容詳細

13:20~13:50 材料
1)  銅酸化物を用いたリチウムイオン二次電池用正極材料の開発
発表資料

関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 准教授 荒地 良典
http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/

新技術の概要

電気化学的に不活性なマンガン酸リチウム(Li2MnO3)に銅酸化物を含有することにより、電子伝導性が向上し、作動電圧を抑えながら大幅な充電容量の増加を示す高性能リチウム二次電池用正極材料を開発した。従来のCoやNiを用いず、資源的に豊富な元素を利用している。

従来技術・競合技術との比較

リチウムイオン二次電池の高エネルギー密度化および高性能化には正極材料の高容量化が不可欠であり、従来、Ni、Co、Mnを組み合わせた材料で一部実用化されている。

新技術の特徴

・CoやNiを含まないレアメタルフリーの新しい正極材料
・電気化学的に活性な特徴的なコンポジット材料

想定される用途

・Liイオン二次電池技術は、携帯電気機器に加え自動車用動力源としても期待されている

13:50~14:20 デバイス・装置
2)  太陽光励起レーザーの開発と高温化学への応用
発表資料

関西大学 システム理工学部 電気電子情報工学科 准教授 佐伯 拓
http://www.microwave.densi.kansai-u.ac.jp/

新技術の概要

太陽エネルギー利用が注目されている。その1つとして太陽光直接励起レーザーという太陽光を励起光源として太陽光をレーザー光として得るレーザー装置がある。我々のグループでは、高光-光変換効率が実現可能なNd/Cr:YAGセラミックレーザー媒質の開発に成功した。連続の太陽光を連続波レーザーでなく高強度短パルスレーザーに高い効率で変換することが可能である。このレーザーを利用した液相レーザーアブレーション法による金属・非金属ナノ粒子生産に関する研究についても行っている。

従来技術・競合技術との比較

・太陽光を励起光源としてインコヒーレントな太陽光をレーザー光に変換
・励起のために電気を必要とする従来のレーザー装置よりも低運転コストが可能
・液相レーザ-アブレ-ション法により金属・非金属ナノ粒子が他の方法と比較して簡易に低コストで大量生産可能

新技術の特徴

・太陽光を励起光源としてインコヒーレントな太陽光をレーザー光に変換
・励起のために電気を必要とする従来のレーザー装置よりも低運転コストが可能
・レーザー光による金属・非金属ナノ粒子の生産に応用可能

想定される用途

・再生可能エネルギーの生産 燃料電池用水素、及び空気電池用金属などに適した各種ナノ粒子の製造
・表面コーティング用金属ナノ粒子の製造
・医療用各種ナノ粒子の製造

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(空気電池による発電デモ)

14:30~15:00 分析
3)  Pt蒸着による有機低分子のレーザー脱離イメージング質量分析
発表資料

関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 教授 荒川 隆一
http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/kiki/

新技術の概要

試料表面を白金蒸着することで、熟練技術不要の簡便なレーザー脱離イメージング質量分析法を開発した。マトリックス由来の妨害ピークがなく、高空間分解能で解析可能。生体試料中の低分子物質の分布解析への利用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

有機マトリックスのMALDI法に比し、Ptは均一に蒸着できる。そのため、①導電性の無い基板(ガラスなど)の試料での測定、②MALDI法では困難な生体試料中の低分子化合物の分布の高精度解析、③前処理が少ない簡便・迅速なイメージング質量分析が可能となる。

新技術の特徴

・導電性の無いガラス、プラスチックなどの試料表面でも測定ができる
・有機マトリックス溶液を噴霧するときに起こる溶解による試料の位置ずれがないので、空間分解能が保たれる
・特別な前処理がなく、簡便・迅速なイメージング質量分析が可能である

想定される用途

・TLC、ペーパークロマトのイメージング質量分析やプラスチック表面の添加物の分布解析
・転写法を利用した試料表面(肌、印刷物、ニオイ成分の吸着板など)のイメージング質量分析
・生体試料(動植物組織)中の低分子生体成分や投与低分子化合物の分布解析

15:00~15:30 アグリ・バイオ
4)  単分子イメージングを利用した超高感度生体分子検出法
発表資料

関西大学 化学生命工学部 化学・物質工学科 准教授 葛谷 明紀
http://www.chemmater.kansai-u.ac.jp/kinosei/index.html

新技術の概要

世界に先駆けて開発した、DNA二重らせんをいかだのように束ねてできる可動式のナノ構造体が、狙ったターゲット分子と相互作用して構造変化する様を原子間力顕微鏡などで直接観察することで、所望のターゲット分子を単分子レベルで検出することに成功した。

従来技術・競合技術との比較

多数の分子の平均的な挙動しか観察することの出来ない従来のスペクトル解析に基づく手法とは異なり、複数種のターゲット分子の挙動を全て区別しながら一分子ずつ画像情報として観察することが出来、超高感度である。

新技術の特徴

・単分子イメージングにより一分子ずつターゲット分子の存在を確認できる
・金属イオンから巨大タンパク質まで、単一のプラットフォームで同溶液中同時解析が可能
・ゲル電気泳動や蛍光解析など、従来の溶液系での測定も可能

想定される用途

・一細胞ライセートなど極微量検体を対象にした発現解析
・マイクロ流体デバイスシステムにおけるセンサー部として
・ウイルス、菌種の単粒子タイピング

関連情報

・サンプルの提供可能

15:30~16:00 情報
5)  インタラクティブ操作が可能なシミュレーションと3次元可視化システム
発表資料

関西大学 総合情報学部 総合情報学科 教授 林 武文
http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_inf/index.html

新技術の概要

可視化により設計における数値計算の効率化を実現(磁気ヘッドスライダの設計システム)。3次元CGデータを基に、各種入出力デバイスを用いたインタラクティブコンテンツの制作が可能(歴史教育コンテンツ)。

従来技術・競合技術との比較

3D CGによる可視化とトラッキング機能・ステアリング機能により数値計算における解の収束性を向上させることが可能。情報発信のための3Dインタラクティブコンテンツへの展開が可能。

新技術の特徴

・各種数値シミュレーションシステムへの応用
・観光案内システム
・時空間GIS

想定される用途

・磁気ディスク装置の浮動型ヘッドスライダの設計・評価
・動圧気体軸受の設計システム
・デジタルアーカイブ、歴史教育、Webコンテンツ、ゲーム

関連情報

・展示品あり(システムのデモ)

16:00~16:30 情報
6)  非線形組み合わせ最適化 ソフトウェア(HOPE)
発表資料

関西大学 総合情報学部 総合情報学科 教授 仲川 勇二

新技術の概要

非線形ナップザック問題(分離形離散最適化問題とも呼ばれる)の厳密解法のソフトウェアHOPEは、独創的な解法で他の解法(IBM CPLEX, LindGlobal, Bonmin 等)との比較では、卓越した性能を発揮している。

従来技術・競合技術との比較

HOPEはIBM CPLEXに10年以上勝ち続けていて、適用範囲も広いという優れた特徴がある。金融工学や統計の分野での非凸の非線形(連続)最適化問題へも適用が可能であり、多目最適化に対しても卓越した性能を発揮している。

新技術の特徴

・仲川が35年かけて独自の最適化理論とソフトウエアを開発、学術的には最も権威がある米国Management Science誌に掲載予定
・列挙機能を持つソルバーは商用にはない。特定の部分の実行可能解を完全列挙することが可能である
・金融工学や統計学で現れる非凸の非線形(連続変数)計画問題や多目的最適化でも卓越した性能を発揮している

想定される用途

・資源の最適配分、物流における最適配送ルート設定、小売業における最適商圏分析による出店計画
・最適在庫量の管理、倉庫内のロケーション管理、店舗内におけるゾーンニング、レイバースケジューリング等々
・その他、社会科学に関連した意思決定の支援

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(最適化ソフトウエアによるデモ等)
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