発表内容詳細

13:20~13:45 デバイス・装置
1)  高出力化を実現するマイクロプラズマ励起大面積深紫外発光素子の開発
発表資料

立命館大学 立命館グローバル・イノベーション研究機構 教授 青柳 克信
http://research-db.ritsumei.ac.jp/Profiles/41/0004021/profile.html/

新技術の概要

新技術は、微細空間で発生させたマイクロプラズマを用いて、アルミニウムガリウムナイトライド(AlGaN)を励起し深紫外線を発光させるもので、発光効率の向上と大面積化、高出力化を可能にした。また、プロセスが容易であるため、実用化も近い。

従来技術・競合技術との比較

従来の深紫外窒化物半導体素子は、素子材料の高抵抗性、電極との高接触抵抗等によって不均一に発光し、また高発熱のため、発光効率が著しく低下している。深紫外線を発光する水銀ランプやエキシマランプは、環境問題や短寿命の課題を有している。

新技術の特徴

・環境ホルモン(PCB、ダイオキシン等)等難分解性物質の分解
・災害発生時、水質悪化地域での簡易水浄化装置
・スマートシティ環境での有機栽培用水の供給(太陽光発電との組合せ)

想定される用途

・水銀ランプ代替用浄化システム
・医療用機器の殺菌システム
・民生機器用貯水の殺菌

13:45~14:10 製造技術
2)  ウェットエッチングを利用した太陽電池Siのダメージフリー切断技術
発表資料

立命館大学 理工学部 機械工学科 助教 村田 順二

新技術の概要

太陽電池パネルの製造コスト低減の為、Siインゴットからより多くの基板を切出す新規切断技術を開発している。従来の機械加工による切断に代わり、薬液の化学作用を用いた加工によりダメージのない切断を実現した。

従来技術・競合技術との比較

従来の機械加工による切断では、Siにダメージが発生することや、切断溝幅が大きくなる問題があった。本技術では化学的な作用による加工のため、ダメージを発生させず、低切断溝幅で極薄基板の切出しが実現できる。

新技術の特徴

・化学的作用による切断技術でありSiウェーハにダメージを与えない
・極細ワイヤの採用により100μm以下の切断溝幅とウェーハ厚みを実現可能
・従来の機械加工技術と同等の速度で切断が可能

想定される用途

・太陽電池用Siの切断加工
・LED用材料、その他機能性材料の切断加工

関連情報

・外国出願特許あり

14:10~14:35 製造技術
3)  MEMSデバイスの電気機械変換効率を飛躍的に高めるサブミクロン狭ギャップの形成技術
発表資料

立命館大学 理工学部 機械工学科 教授 鈴木 健一郎
http://www.ritsumei.ac.jp/se/rm/micro/laboratory/suzuki.html

新技術の概要

本技術は、汎用のコンタクトリソグラフィー装置のパターニングと汎用のドライエッチング装置の加工によって、MEMSデバイスに1μm以下の狭いギャップを作製することを可能とするものであり、デバイスの性能を飛躍的に向上させることを可能とする。

従来技術・競合技術との比較

サブミクロンギャップを作製するには従来は高価な装置を必要としたが、MEMS固有のアイデアを使ってこの障壁を超えることを可能にした。この技術は汎用的に適用でき、種々のデバイス性能を飛躍的に向上するのに役立つ。

新技術の特徴

・機械-電気の変換効率が100倍以上に増大する
・高価な装置を必要としないため、安価に製造できる
・デバイスの駆動電圧の低減、省電力化に役立つ

想定される用途

・MEMS共振器の高感度化
・MEMSジャイロスコープの高感度化
・高感度振動型化学分析センサデバイス

関連情報

・試作可能
・展示品あり

14:35~15:00 機械
4)  折り込み構造を持つ極軽量なプラスティック製空気圧アクチュエータ
発表資料

立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 助手 西岡 靖貴
http://www.ritsumei.ac.jp/~kawamura/index.html

新技術の概要

ロボットの本質的な安全性の確保を目的とした極めて軽量な空気圧アクチュエータを開発した。2枚のプラスティックフィルムによる袋構造で、片側のフィルムにプリーツと呼ばれる折り込み加工を行い、屈曲運動が生成される。

従来技術・競合技術との比較

軽量なアクチュエータとしてラバーアクチュエータが開発されてきた。本技術は、①プラスティック薄膜の利用による更なる軽量化と弾性ひずみを利用しない低圧駆動構造、②プリーツ構造による様々な屈曲運動の容易な生成が特徴である。

新技術の特徴

・極軽量構造(φ45mm×300mmのサンプルで13g程度)
・高い出力/自重比(φ45mm×300mmのサンプルで約34倍:内圧20kPa時に手先発生力4.7N)
・プリーツによる様々な屈曲運動(自在な屈曲率の設計、斜め折りによる螺旋運動)

想定される用途

・衣服の様に軽量な運動支援装具
・健康増進機器
・ソフトロボットハンド

15:15~15:40 医療・福祉
5)  就寝中の体動情報のみから睡眠の状態を推定する手法
発表資料

立命館大学 理工学部 ロボティクス学科 助教 岡田 志麻
http://www.ritsumei.ac.jp/se/~makikawa/

新技術の概要

体動情報を用いた非接触型の睡眠状態推定方法の確立を行った。無拘束・非接触計測実現のために、体動と睡眠覚醒リズムとの間には密接な関係があることに着目。睡眠時の動画を解析し、体動の計測情報から睡眠の状態を推定する手法を開発した。

従来技術・競合技術との比較

心拍や呼吸を利用する高感度睡眠センサは、コスト高や個人に合わせた微調整を要するといった問題点から、一般家庭への普及には至っていない。本技術は睡眠時の動画を撮影するだけで、体動情報から睡眠状態を推定することが可能である。

新技術の特徴

・就寝中の動画を撮影するだけで対象の睡眠深度を推定可能
・動画だけでなく動作の情報のみから睡眠深度を推定可能

想定される用途

・日常的な睡眠モニタリング
・子供の成長チェック(発達障害のスクリーニング)
・睡眠障害のスクリーニング

15:40~16:05 医療・福祉
6)  患者個人に特化した仮想空間上における対話手術シミュレーション
発表資料

立命館大学 情報理工学部 メディア情報学科 教授 陳 延偉
http://www.iipl.is.ritsumei.ac.jp/

新技術の概要

撮影された医用画像から肝臓実質、肝臓内部および血管構造を3次元可視化し、さらに執刀医自身が各患者から得られた肝臓情報に基づいて仮想空間上で血管や肝臓構造を確認しながら実質切離を行う執刀術前システムを開発した。

従来技術・競合技術との比較

医用画像からの3次元可視化は術前計画で重要な役割を担っているが、これまで仮想空間上での実質切離状況の可視化は行われていない。本技術では3次元可視化された仮想肝臓と仮想メスを想定し、仮想空間上での実質切離を可能にする。

新技術の特徴

・仮想メスの任意の設定に基づく、メスの操作法取得とその操作評価
・術中や治療における手術ガイドシステムへの応用
・3次元ポインティングデバイスを導入したリアリィな擬似手術空間上での手術事前確認と術後確認

想定される用途

・術前における各患者に対応した肝臓情報の可視化とその血管情報に対する認識
・仮想メスの任意の設定に基づく、メスの操作法取得とその操作評価
・患者個人の肝臓情報に基づく、術前における執刀医の肝臓実質切離手術計画とそのシミュレーション

16:05~16:30 創薬
7)  インターフェロン-αを制御する分子医薬の開発
発表資料

立命館大学 薬学部 薬学科 教授 木村 富紀
http://www.ritsumei.ac.jp/research/special/story/story01.html/

新技術の概要

IFN-α mRNAを安定化するアンチセンス転写産物 (IFN-α AS)を発見した。このAS及びIFN-α mRNAに由来するリボオリゴ/オリゴヌクレオチドは、ASを介してmRNA発現量を調節する。

従来技術・競合技術との比較

RNA干渉法等、核酸を用いた従来の遺伝子発現制御方法はその発現抑制を可能にしたが、内在性のアンチセンス転写産物を利用する我々の方法は、IFN-α遺伝子の発現抑制のみならず、増強をも可能にする。

新技術の特徴

・合成センスオリゴヌクレオチド(25塩基長まで)による標的遺伝子発現の抑制
・合成アンチセンスリボオリゴヌクレオチド(25塩基長まで)による標的遺伝子発現の増強
・任意の標的遺伝子の発現制御を可能にする塩基配列の探索・提供が可能

想定される用途

・自然免疫応答が有効なウイルス感染症、例えばインフルエンザに対し、有効で持続的なIFN-α応答を誘導する予防と治療手段
・IFN-αの産生異常が原因の自己免疫疾患、例えばSLEや皮膚筋炎に対する治療手段の提供
・AS RNA制御によるIFN-α発現増強/抑制物質スクリーニング系の提供

16:30~16:55 医療・福祉
8)  未分化iPS細胞を障害除去するiPS/ES細胞特異的抗体
発表資料

立命館大学 総合科学技術研究機構 客員教授 川嵜 敏祐

新技術の概要

iPS細胞及びES細胞に特異的に結合し、かつ当該標的細胞に対して細胞障害活性を有するモノクローナル抗体であり、ヒトiPS/ES細胞のマーカー抗体及び当該細胞の選択的除去剤として活用できる。

従来技術・競合技術との比較

iPS/ES細胞のみ認識して胎児性カルシノーマ(EC)細胞を認識しない抗体は、R-10GのほかにmAB84があるが、R-17F抗体は、iPS細胞に対し障害活性を示す点で、これらの抗体と大きく異なる。

新技術の特徴

・iPS/ES細胞から分化誘導された細胞集団内の腫瘍化リスクのない安全な移植細胞・薬効、毒性評価系の提供
・幹細胞を用いた細胞移植治療の実用化、創薬開発の進展
・標的細胞に対して特異的に細胞障害活性を有する、新規な抗iPS/ES手段を提供

想定される用途

・ヒトiPS/ES細胞の規格化・標準化
・多能性幹細胞を利用した再生医学
・ヒトへの移植のための安全な細胞・組織の調製

関連情報

・研究を目的に抗体の提供は可能(一部有償)
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