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発表内容詳細

10:40~11:10 情報
1)  建設分野の制約条件を考慮した工事写真の「改ざん」検出技術の開発と展開
発表資料

広島大学 工学研究院 社会環境空間部門 工学研究科 建築学専攻 助教 藤本 郷史
http://bmc.hiroshima-u.ac.jp/

新技術の概要

本技術は「撮影者自身が不正に編集する可能性がある」という建設分野に特有の制約条件を考慮した工事写真用改ざん検出技術である。すなわち、従来の改ざん検出技術で必要な写真に対する事前処理(電子署名等)などをおこなわなくとも、塗りつぶし編集を検出することができる。

従来技術・競合技術との比較

提案手法は、 1)建設分野で一般的に用いられているExif法に比べて、「改ざん」を正しく検出する。
2)「電子署名法」などと比べて、工事管理者の作業負担が格段に少ない。

新技術の特徴

・改ざんの検出に先立って、写真の事前処理(電子署名や電子透かし)を必要としない。
・似たような写真が多く得られる産業分野で、特に効果的に改ざんを検出する。

想定される用途

・工事写真管理ソフトウエア
・工事写真の受け入れ検査用webシステム

11:10~11:40 製造技術
2)  グラフェン類の短工程合成と金属との複合化、および触媒への利用展開
発表資料

岡山大学 異分野融合先端研究コア 助教 仁科 勇太
http://www.tt.vbl.okayama-u.ac.jp/

新技術の概要

グラファイトから酸化グラフェンを短工程で合成する技術を開発した。酸化グラフェンは水や有機溶媒に高い分散性を有しており、この状態のまま金属ナノ粒子と複合化した。金属?(酸化)グラフェン複合体は高機能触媒として利用できる。

従来技術・競合技術との比較

酸化グラフェンの製造において、適切な前処理を行うことで酸化に必要な時間を大幅に短縮できた。グラフェン類との複合化により、金属触媒の使用量を低減できた。

新技術の特徴

・酸化グラフェンの短工程合成
・温和な条件での金属との複合化
・触媒への応用

想定される用途

・触媒
・透明電極
・高機能樹脂

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(酸化グラフェン、酸化グラフェン-金属複合体の少量サンプル)

11:40~12:10 創薬
3)  ホウレンソウより分離、構造決定された高い効果を有する抗アレルギー性物質
発表資料

県立広島大学 生命環境学部 生命科学科 教授 武藤 徳男
http://www.pu-hiroshima.ac.jp/

新技術の概要

ホウレンソウより分離、精製したフラボノイド配糖体及び、その加水分解物のアグリコンに強い抗アレルギー活性があることを作用メカニズムも含めて明らかにした。本物質の細胞障害性は低く、開発有望と考える。

従来技術・競合技術との比較

食素材から得られた物質であり、抗アレルギー活性(マウスPCA反応)は比較した合成抗アレルギー剤よりも強く、さらにそのアグリコンに作用がある。また、その作用機序についても分子レベルで解析を行い、有用性を確認している。

新技術の特徴

・高い抗アレルギー活性
・細胞障害性は低い
・ホウレンソウ由来の化合物

想定される用途

・花粉症等のアレルギー性疾患に対する医薬品
・体質改善のための健康食品としての利用

関連情報

・共同研究契約締結後の化合物提供は可能

13:20~13:50 エネルギー
4)  高起動性と高効率を両立するバタフライ風車
発表資料

鳥取大学 大学院工学研究科 機械宇宙工学専攻 准教授 原 豊
http://www.damp.tottori-u.ac.jp/~lab6/index.html

新技術の概要

閉じた曲線形状の翼を持つバタフライ風車は、アームレスであり、1個の翼で二重翼の効果を有するため、起動性の向上と高い効率の両立が可能であり、翼端がないため、揚力損失や騒音の減少も期待できる。

従来技術・競合技術との比較

垂直軸風車の起動性を向上させるために二重直線翼とした従来技術があるが、バタフライ翼ではアームレスの1つの翼で二重翼に相当する効果が得られ、アームや翼先端の排除によって高出力維持や騒音減少が期待でき、軽量化も可能。

新技術の特徴

・シンプルなロータ構造
・高いデザイン性
・ロータ重心に発電機を設置できる構造のため振動抑制が可能

想定される用途

・空調や換気装置などの排気口から流出する流体エネルギーの回収
・離島・山間部などの系統電源が使用できない場所におけるクリーンな独立電源
・近い将来実現が予想されるスマートグリッドの主要電源の1つ

関連情報

・展示品あり。光造形で製作した実験用風車(製作が間に合わない場合も有り。)

13:50~14:20 エネルギー
5)  新規ポリ(オキセタン)をベースとする次世代エネルギー貯蔵素子用ポリマー電解質
発表資料

山口大学 医学系研究科 応用分子生命科学専攻 教授 堤 宏守
http://ds.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~tsutsumi/

新技術の概要

側鎖に複数のシアノ基を有するポリ(オキセタン)をベースとした固体電解質を新規に開発し、液体電解質に匹敵する高いイオン伝導性を実現した(20℃におけるイオン伝導度 : 1.058×10 -3 S/cm)。

従来技術・競合技術との比較

既存のドライポリマー系(例えば、ポリエチレンオキシド系)の固体電解質のイオン伝導度はいずれも低く、本発明では従来技術の約10倍から100倍程度高いイオン伝導度を示す系を作りだすことができる。

新技術の特徴

・安定なオキセタン構造が重合性部位(取扱が容易)
・運動性の高い分岐型側鎖構造
・側鎖末端に複数の極性基(CN基)

想定される用途

・電気自動車用二次電池
・住居用蓄電池
・PC・携帯電話等の小型リチウムイオン二次電池

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

14:20~14:50 情報
6)  リソース制約下における組込みソフトウエアの性能検証および最適化方法
発表資料

広島市立大学 大学院情報科学研究科 システム工学専攻 教授 中田 明夫
http://www.sos.info.hiroshima-cu.ac.jp/~nakata/

新技術の概要

マルチタスク組込みソフトウェアの動作仕様と、各タスクへの実行時間割り当て(タイムバジェット)およびプロセッサなどのリソース割り当て情報から、性能要求を満たすか否かの検証、および、より低性能のリソースで性能要求を満たせるような各タイムバジェットの最適化を可能とする。組込みシステムの低コスト化・低消費電力化設計への応用が期待できる。

従来技術・競合技術との比較

従来のソフトウェア仕様からの性能評価手法は、確率的な解析により平均性能を見積もるものがほとんどであったが、提案手法は確定的な形式的検証(モデル検査)により、最悪時の性能を考慮した最適化を可能とする。また、従来手法と異なり、複数のプロセッサやバス、ネットワークなどの多様なリソース制約とリソーススケジュール方針(固定優先度、早い者勝ちなど)を考慮した解析が可能である。

新技術の特徴

・形式的検証により最悪時の性能を保証する最適化が可能
・タスク内部をブラックボックスとみなしたモデル化により検証にかかる計算量を低減し、従来より規模の大きいシステムに適用可能
・任意個の異種リソースが混在したソフトウェア性能モデルを用いており、工場の生産計画など他の最適化問題に応用可能

想定される用途

・組込みシステムの低コスト化・低消費電力化設計
・生産計画の最適化

関連情報

・性能検証ツールおよび最適化支援ツールの試作版を提供可能

15:10~15:40 通信
7)  ネットワークにおける急激なトラフィック変動に対処する動的階層化方法
発表資料

広島市立大学 大学院情報科学研究科 情報工学専攻 教授 角田 良明
http://www.nsw.info.hiroshima-cu.ac.jp

新技術の概要

震災時に特定のサブネットワークにトラフィックが集中した場合、その急激な増加を検知しサブネットワークを自動的に分割することによりトラフィックを分散させ通信を確保する方法の提案です。

従来技術・競合技術との比較

従来の大規模ネットワーク階層化では、各サブネットワークの構造は変更されない。通常のトラフィックは効率的に管理できるが、特定のサブネットワークへの急激なトラフィックの流入に対処できない。

新技術の特徴

・トラフィックの急激な変動に対しサブネットワークを適度な規模に分割できる。
・各サブネットワークは独立なので、トラフィック変動に応じて動的に管理できる。

想定される用途

・震災時の通信確保
・変動トラフィックの動的制御
・サービス・アプリケーションの動的制御

15:40~16:10 環境
8)  電離水素水の製造法と応用例
発表資料

呉工業高等専門学校 環境都市工学分野 准教授 及川 栄作
http://www.kure-nct.ac.jp/

新技術の概要

電離水素水とはH - (ヒドリド)イオンを豊富に含む水のことであり、サンゴカルシウムを焼成したセラミックボール(CB)と特種の微生物を用いて作製することができる。CBによる電離水素水は水素を溶解でき、溶解した水素が抜けることがなく、安定的に保持できる等の通常の水とは異なる性質が示される。また、応用例としては、細胞を破壊せずとも植物から抗酸化物質や香り物質を抽出できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の植物から香り物質を抽出する方法は、有機溶媒を用いた攪拌による抽出法で行われ、この後に有機溶媒を蒸留により除く必要がある。本方法は電離水素水に添加するだけで、攪拌せずとも10分程度で香り物質を抽出することができる。この後、用途にもよるが抽出液を香り発生器などに入れて用いることができる。

新技術の特徴

・植物工場等で水耕栽培の水として用いると、成長を促進させることができる(CBを用いた場合)。
・レモンの皮を電離水素水に浸けてレモンの香り成分を取り出し、これを発泡スチロール減容剤として使用する(CBを用いた場合)。

想定される用途

・細胞を破壊しないで植物から抗酸化物質や香り物質の抽出、植物の成長剤、延命剤および開花制御剤(CBを用いた場合)
・食べる活性酸素消去食品

関連情報

・サンプル提供可能(要相談)室温で緑茶を抽出した場合の現物を展示予定

16:10~16:40 環境
9)  植物繊維類を利用した低コスト放射能除去技術の提案
発表資料

岡山大学 大学院教育学研究科 理科教育専攻 准教授 石川 彰彦
http://ed-www.ed.okayama-u.ac.jp/~rika/science.html

新技術の概要

本研究は、幾つかの植物繊維類が高いセシウム、及びストロンチウムイオン吸着能を有し、放射能除去に有用であることを明らかにした。それらは農業、飲料産業等から膨大に得られる副産物であり、低コストで大量供給可能である。植物繊維類の活用による、放射能問題の改善方法について提案する。

従来技術・競合技術との比較

幾つかの植物繊維類は汎用されているゼオライトと比較し、遜色ないセシウム、及びストロンチウムイオン吸着能を有する。利用する植物繊維類はセルロースを主体とした素材であり、ゼオライトと異なり焼却処分や微生物処理により減量化が可能な利点を有する。

新技術の特徴

・低コスト放射能除染法
・放射能吸着剤としての植物繊維は大量入手が容易
・高いセシウム、ストロンチウムイオン吸着機能

想定される用途

・環境からの放射能除去全般
・飲料水、農業用水(水耕栽培も含む)の放射能除去
・内部被爆を軽減するサプリメント

関連情報

・サンプルの提供可能
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