発表内容詳細

10:20~10:50 材料
1)  各種生体分子の固定化に適した金ナノ粒子 -医療・環境分析分野への応用をめざして-
発表資料

高知大学 大学院総合人間自然科学研究科 理学専攻 教授 渡辺 茂
http://www.cc.kochi-u.ac.jp/~watanabe/

新技術の概要

開発した金ナノ粒子は、粒子表面が糖の誘導体で被覆されており、従来品に比べて分散安定性に優れ取り扱いやすい。また、粒子表面に活性なカルボキシル基が導入されており、生体分子を固定化する際、これまでは難しかったアミノ基の利用が可能になっている。

従来技術・競合技術との比較

従来の金ナノ粒子では、静電的結合やAu-S結合を介して生体分子を粒子表面に固定化している。新たな金ナノ粒子では、安定なアミド結合を介した生体分子の固定化が可能であり、生体分子の脱離や不活性化が起こり難い。また、アミノ基が利用できることで広範な生体分子の安定化かつ高密度な固定化が期待できる。

新技術の特徴

・生体分子の固定化に3つの方法が選択可能 ①アミド結合 ②Au-S結合 ③静電結合
・粒子表面がポリオールで被覆されており、生体分子を固定化する際、安定性に優れている。
・大きな負電荷を帯びており、凝集しにくく保存安定性に優れている。

想定される用途

・イムノクロマトなど簡易診断キット
・比色検出薬
・表面プラズモン共鳴センサー

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(金ナノ粒子水溶液を展示予定)

J-STORE掲載特許情報

10:50~11:20 アグリ・バイオ
2)  抗がん性色素ヴィオラセインの新規生産技術
発表資料

高知工科大学 環境理工学群 教授 榎本 惠一

新技術の概要

ヴィオラセインは細菌が産生する抗がん性色素であり、プロテインキナーゼ阻害作用を示す。従来の方法ではヴィオラセインの大量生産は困難であったが、発表者が分離した変異株を用いることによって振とう培養による生産が可能となり、工業化が視野に入ってきた。

従来技術・競合技術との比較

従来は培養条件の複雑さと生産量の低さがヴィオラセイン実用化の障壁であったが、新規技術により、収量の増大とともに培養時間の短縮が可能となった。また、振とう培養を用いた生産により、培養スケールを工業的規模に拡大することが可能となった。

新技術の特徴

・生分解性など特殊用途の印刷

想定される用途

・生理活性(抗腫瘍作用、抗原虫作用、抗生作用、抗カビ作用)を利用した医薬、化粧品添加物
・プロテインキナーゼ阻害活性やアポトーシス誘導活性を利用した試薬
・色素であることを利用した着色料(化粧品、食品)、染料(衣料)

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(ヴィオラセイン色素を展示予定)

11:20~11:50 アグリ・バイオ
3)  無毒性塩基性アミノ酸による悪臭アルデヒドの迅速脱臭
発表資料

愛媛大学 理工学研究科 物質生命工学専攻 教授 渡邉 裕
http://www.ehime-u.ac.jp/~achem/orgrea/index.html

新技術の概要

加齢臭や足の悪臭等の原因となる不飽和アルデヒド化合物を塩基性アミノ酸を含む噴霧剤、化粧水、乳液や軟膏剤によって化学的に変換することにより不活性化し、悪臭を低減させる消臭技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

不飽和アルデヒド化合物による悪臭の除去の従来法は吸着や抱接したり酸化するもので、可逆的であったり時間がかかるものが多く、有効性に何らかの問題点がある。それに対して、本法は速やかに化学変換して悪臭を顕著かつ迅速に低減できる。

新技術の特徴

・迅速な化学的変換により迅速な脱臭ができる
・無毒性の天然アミノ酸を使用する
・液状や軟膏など様々な状態で高い消臭効果がある

想定される用途

・化粧品
・消臭剤

13:10~13:40 アグリ・バイオ
4)  すべての核酸塩基と塩基対を形成する人工塩基PPT
発表資料

高知大学 教育研究部総合科学系 複合領域科学部門 特任講師 片岡 正典

新技術の概要

我々の開発したピリミドピリミジンテトラオン(PPT)は、対峙する核酸塩基に応じて構造を変化し、塩基対を形成する人工塩基であり、この機能を活用した応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

これまでに開発されたユニバーサル塩基は塩基対を形成することなく、対峙する塩基にかかわらず二重らせん構造を安定化させるものであるが、DNAへの導入数に制限があり、応用範囲も限られている。

新技術の特徴

・すべての核酸塩基と塩基対を形成する
・導入数に比例して二重鎖の安定性が増す
・合成工程が短く、大量合成が可能

想定される用途

・次世代シーケンサー用DNAプローブライブラリー
・一塩基多型解析
・アフィニティクロマトグラフィー

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

13:40~14:10 デバイス・装置
5)  フェムト秒レーザーパルスエネルギーの安定化
発表資料

徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部 エコシステムデザイン部門 准教授 松尾 繁樹
http://www.eco.tokushima-u.ac.jp/a1/matsuos/

新技術の概要

レーザーのパルスエネルギーを安定化(ゆらぎを低減)する技術である。とくに、フェムト秒などの超短パルスレーザーに適している。計算上、±5%のゆらぎが、0.3%以下に安定化される。

従来技術・競合技術との比較

本技術はall opticalな技術である。光伝導スイッチを用いる従来技術に比べると、高速という利点がある。繰り返し周波数が数GHzのレーザーにも対応可能である。

新技術の特徴

・高速
・高安定化
・広い波長範囲に対応可能

想定される用途

・超短パルス・低エネルギーレーザー加工
・レーザー計測
・非線形分光装置および非線形光学効果を用いるシステム内でのパルスエネルギーの安定化

14:10~14:40 材料
6)  溶液プロセスによる製膜が可能なn-型液晶性半導体
発表資料

香川大学 工学部 材料創造工学科 教授 舟橋 正浩
http://www.eng.kagawa-u.ac.jp/~m-funa/Funahashi_2010_Top.html

新技術の概要

オリゴシロキサン鎖を導入したペリレンテトラカルボン酸ビスイミドは室温でカラムナー相を示し、溶液プロセスによる薄膜作製が可能である。また、本化合物は合成も容易(2~4ステップ)、かつ高収率(70%以上)で、高い電子移動度をもつため、n型有機半導体として、利用できる可能性を十分に秘めている。

従来技術・競合技術との比較

従来のペリレンテトラカルボン酸ビスイミド誘導体は有機溶媒に対する溶解性が低く、溶液プロセスによる製膜が困難である。真空蒸着によって作製した多結晶薄膜がトランジスターや太陽電池に応用されているが、性能は不十分である。

新技術の特徴

・高い電子移動度
・有機溶媒に対する高い溶解性
・室温で高次のカラムナー相を発現

想定される用途

・太陽電池
・発光トランジスター
・蛍光プローブ

関連情報

・外国出願特許あり

14:50~15:20 材料
7)  水溶媒中でも選択的な酸化反応が可能な固体触媒の開発
発表資料

愛媛大学 理工学研究科 物質生命工学専攻 講師 山口 修平
http://www.ehime-u.ac.jp/~achem/

新技術の概要

本技術は、水溶媒中、もしくは有機溶媒中と水溶液との混合でも酸化反応を行うことができるY型ゼオライトの空孔内に錯体を安定に固定した触媒材料の発明である。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は、溶媒に水を用いると著しく活性が低下するが、本技術で発明した固体触媒はゼオライト細孔内に活性な錯体が存在するため、水溶媒中でも活性を維持でき、生成物の選択性も維持することができる。

新技術の特徴

・水溶媒中でも選択的な酸化反応が可能である。
・水含有でも反応が可能であり、溶媒中の有機溶媒の量を減らすことができる。(コストダウン)
・本触媒は、実験においてアセトニトリル中で3回の再利用が可能であった。(有効利用可能)

想定される用途

・プロペニレン化合物からヒドロキシプロペニレン化合物を高選択的に製造できる。
・上記の化合物に限らず応用可能

15:20~15:50 材料
8)  マリモ状中実および中空多孔質二酸化チタンナノ粒子の単純かつ大量合成法の開発
発表資料

高知工科大学 環境理工学群 教授 小廣 和哉
http://www.kochi-tech.ac.jp/

新技術の概要

一様な粒径分布を持つアナターゼ型多孔質球状二酸化チタンナノ粒子の一段階合成法開発に成功した。中実構造と中空構造を作り分けること、異種元素ドーピング、および遺伝子銃用担体への応用に成功した。

従来技術・競合技術との比較

多孔質二酸化チタンは環境やエネルギー分野で極めて重要な物質である。この多孔質球状二酸化チタンを得るにはこれまで長時間反応や多段階に亘る複雑な操作が必要であった。今回、迅速かつ大量合成可能な手法を見出した。

新技術の特徴

・物性変換のための異原子ドーピング
・細胞マーカ
・薬物/遺伝子輸送体

想定される用途

・光半導体/光触媒
・物質貯蔵/徐放
・リチウムイオン電池

関連情報

・展示品あり
・外国出願特許あり

15:50~16:20 材料
9)  金属Srを用いるGrignard試薬を凌駕する反応の開発
発表資料

徳島大学 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部 地域科学専攻 基盤科学部門(理系) 教授 三好 徳和
http://web.ias.tokushima-u.ac.jp/chemistry/orgchem/index.html

新技術の概要

金属ストロンチウムとヨウ化アルキルから生成するアルキル化剤は、瞬時にエステルをジアルキル化することができる。また、ストロンチウムアルコキシドの求核性は高く、嵩高いエステルを室温下瞬時に高収率で合成できる。

従来技術・競合技術との比較

エステルのジアルキル化ではGrignard試薬では全く進行しない基質を用いることができる。それから派生した嵩高いエステル合成法は、対応するリチウムを用いる手法に比べ、価格&安全性も優位に立つと考えられる。

新技術の特徴

・Grignard試薬では不可能なエステルのジアルキル化(ジイソブチル化&ジネオペンチル化)
・嵩高すぎるエステル体の簡便合成(対Liとしても結果良好)

想定される用途

・有機合成プロセス

J-STORE掲載特許情報

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