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発表内容詳細

10:10~10:40 計測
1)  コロナが拓く新技術
発表資料

横浜市立大学 大学院生命ナノシステム科学研究科 ナノシステム科学専攻 助教 関本 奏子

新技術の概要

無調整の大気中において種々の負の大気反応イオンを制御生成し、それらイオンと試料を大気圧下で反応させることで、試料の化学的性質に適合した負イオン大気圧イオン化質量分析を可能とする世界初の「小型な大気圧コロナ放電イオン源」を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の大気圧イオン化質量分析に搭載されているコロナ放電イオン源は、負の大気反応イオンを制御して生成させることができなかったため、試料の正イオン化のみに使われてきた。一方ここに提供する放電イオン源は、電極電圧と配置を変えるだけで負の大気反応イオンの制御生成を可能とする新たな技術を搭載しているため、試料の負イオン化に使用できる。

新技術の特徴

・「公衆衛生、健康分野」において、除菌および抗菌デバイスへの応用

想定される用途

・「大気環境計測分野」において、シックハウス症候群や化学物質過敏症対象化学物質の分析、一般大気環境計測機器への応用
・「医薬品、食品系分野」での化学物質の簡便検出において、ハンドリングの容易なイオン化法として利用可能
・その場分析手法である「大気圧イオン化質量分析法」の広範な応用に適合。可搬型(ポータブル)質量分析計への搭載も可能

関連情報

・試作可能

10:40~11:10 情報
2)  静的言語からのJavaScript生成とスクリプト難読化技術
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 知的構造の創生部門 准教授 倉光 君郎
http://www.konohascript.org

新技術の概要

JavaScriptは、Webアプリケーション開発の中心手法として採用されているが、従来のソフトウェア開発に比べると、ソースコードのメンテナンス、とくにすべて公開されるため、知財保護が難しい。本技術は、静的言語からJavaScriptをコード生成する手法を提案し、とくに実行性能に配慮した難読化処理を行うことで知財保護を行う。

従来技術・競合技術との比較

従来の難読化ツールは、変数名の一対一の置き換えによる手法を用いていた。我々は、コンパイラ最適化手法の一種である単一代入形式に変換し、複雑な変数名の置き換え、さらに制御構造の置き換えを行うことで、高品質な難読化を実現した。

新技術の特徴

・JavaScript知財保護
・JavaScript信頼性向上
・JavaScript生産性向上

想定される用途

・HTML5のアプリケーション開発
・スマートフォンアプリケーション開発

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(机上の2台のPCで、難読化前後のコードを表示するとともに、実行速度を実演する)

11:15~11:35 エネルギー
3)  硫黄系二次電池
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 機能の創生部門 准教授 獨古 薫
http://mwatalab.xsrv.jp/

新技術の概要

室温作動が可能なアルカリ金属-硫黄二次電池に関する技術を紹介する。イオン液体(常温溶融塩)を電解質に用いることにより、資源的に豊富で安価な硫黄を電極活物質とした二次電池が構築できる。

従来技術・競合技術との比較

アルカリ金属-硫黄二次電池は、従来のリチウムイオン二次電池を越えるエネルギー密度を達成できる可能性があり、次世代電気自動車や電力貯蔵用二次電池として期待される。

新技術の特徴

・熱安定性に優れた不燃性の電解液
・酸化安定性および還元安定性を有する電解液
・多硫化物イオンの不溶化

想定される用途

・電力貯蔵
・電気自動車
・スマートグリッド

11:35~12:05 エネルギー
4)  HEV/EV用高電力密度DC-DCコンバータ
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 知的構造の創生部門 教授 河村 篤男
http://www.kawalab.dnj.ynu.ac.jp/index.html

新技術の概要

従来のハードスイッチングによる低周波動作に対して、新提案のソフトスイッチング方式による損失低減から高周波化による部品の小型化・高電力密度構造が可能となり、DC-DCコンバータ全体の電力密度の向上を実現。

従来技術・競合技術との比較

従来のハードスイッチング回路方式では、低周波スイッチングのため、部品の大型化、重量増加となるのに対して、新技術を適用すれば、小型、軽量、高効率となり、電気自動車の電費、1充電走行距離等の性能が向上する。

新技術の特徴

・ソフトスイッチングによる損失低減、高周波化による小型化、高電力密度構造による電源装置の小型化
・電力を頻繁に充・放電または供給・回生するシステムにおいて、損失低減による高効率化が可能
・力行・回生の境界領域を含めた全領域ソフトスイッチング動作が可能

想定される用途

・自動車用途
・電鉄用途
・分散電源・新エネ用途

関連情報

・展示品あり(試作したDC-DCコンバータを机上に展示する(静態展示))

12:05~12:35 エネルギー
5)  固体高分子形燃料電池及び空気電池カソード電極用酸化物系非貴金属触媒
発表資料

横浜国立大学 大学院工学研究院 グリーン水素研究センター 特任教授 太田 健一郎
http://www.cel.ynu.ac.jp/

新技術の概要

固体高分子形燃料電池あるいは金属ー空気二次電池の酸素極に用いられている白金に代わる非貴金属酸化物系触媒。含窒素化合物と炭素繊維の混合物を酸化し、酸素欠陥を導入したもので、安価で化学的安定性に優れている。

従来技術・競合技術との比較

これまで白金、あるいは炭素が用いられてきたが、白金は高価、炭素では安定性が問題である。代替技術として金属錯体あるいは、それを高温処理したものがあるが、耐久性が問題となっている。

新技術の特徴

・酸性溶液等の中での安定性が極めて高い
・安価である
・活性が高く、空気極触媒に使用できる

想定される用途

・固体高分子形燃料電池のカソード触媒(白金代替)
・各種空気電池の酸素極触媒
・水電解における酸素発生極触媒

関連情報

・外国出願特許あり

13:35~14:05 アグリ・バイオ
6)  二菌種複合バイオフィルムを利用したエタノール発酵法
発表資料

日本大学 生物資源科学部 食品生命学科 准教授 古川 壮一
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~shokubi/

新技術の概要

乳酸菌と酵母が形成する複合バイオフィルムを固定化菌体とするリアクターを用いて半連続および連続エタノール発酵を検討した結果、発酵菌体の保持能と雑菌の排除能に優れ、長期連続運転に適している可能性が示唆された。

従来技術・競合技術との比較

従来のエタノール連続発酵は酵母菌体の分離回収が必要で、雑菌汚染で不安定化。本法は乳酸菌と共培養するだけで酵母を自動固定化でき、菌体の分離回収が不要。共存乳酸菌の作用で雑菌排除可能で半連続・連続発酵に適する。

新技術の特徴

・酵母・乳酸菌共存⇒単独微生物ではできない有用物質の生産
・菌体自動固定化⇒発酵や水浄化などの連続微生物処理
・雑菌に強いシステム⇒無殺菌・低殺菌発酵、メンテナンスフリー生産

想定される用途

・バイオエタノールの連続発酵
・酒類等の連続発酵
・アルコール以外の有用物質の生産

関連情報

・共同研究希望
・展示品あり(バイオフィルムを固定化したセルロースビーズ)

J-STORE掲載特許情報

14:05~14:35 アグリ・バイオ
7)  成熟脂肪細胞を用いた新規の再生医療用ドナー細胞の開発
発表資料

日本大学 生物資源科学部 動物資源科学科 准教授 加野 浩一郎
http://kenkyu-web.cin.nihon-u.ac.jp/Profiles/57/0005684/profile.html

新技術の概要

成熟脂肪細胞を脱分化誘導することによって、多能性前駆細胞(DFAT)を取得した。DFATは骨芽細胞、軟骨細胞、筋芽細胞、血管内皮細胞、上皮細胞及び神経系細胞など種々の細胞に分化転換することから、新規の再生医療用のドナー細胞として有望である。

従来技術・競合技術との比較

成熟脂肪細胞由来のDFATは、iPS細胞のように遺伝子操作やウィルスベクターなどを用いない簡便な方法で短期間かつ低コストで大量調製が可能である。また、DFATは成熟脂肪細胞から作出されるので純度が高く均一であり、安全性の評価がしやすい。

新技術の特徴

・1g以下の皮下脂肪組織から採取した脂肪細胞から簡便かつ大量に純度の高い均一な多能性細胞を取得できる
・低侵襲に細胞を調整できるので、新生子、高齢者および全身状態が不良な患者などからも細胞を調製できる
・脂肪細胞から95%以上の確率でDFATを樹立可能であり、かつ一般的な培地で継代維持できるので著しく低コストである

想定される用途

・細胞移植治療用の新規のドナー細胞
・ゲノム創薬およびオーダーメイド医療への応用
・難病患者由来の疾患モデル細胞の作成

関連情報

・外国出願特許あり

14:40~15:10 医療・福祉
8)  切らずに治すがん治療の開発

横浜市立大学 大学院医学研究科 循環制御医学講座 教授 石川 義弘
http://www-user.yokohama-cu.ac.jp/~seiri1/

新技術の概要

我々は磁性をもつ抗がん剤の開発に初めて成功した。本化合物は抗がん作用に加え、磁性という特徴により磁石を用いることで薬剤の濃度分布を任意に変化させ、腫瘍部位のみ薬剤濃度を高めることで副作用の軽減が期待できる。さらに、高周波磁場下で発熱するため、臨床の場でもすでに用いられている温熱療法効果も期待できる。磁気共鳴画像診断装置(MRI)に写るため、薬剤濃度評価や分布の評価が可能である。本薬剤は従来の抗がん剤にはない「一剤で複数の効果が得られる薬剤」であり、画期的新薬となる可能性が高い。

従来技術・競合技術との比較

現在の技術をもってしても、未だ、がんの特効薬の開発までには至っておらず、副作用に悩まされるケースも多い。我々が開発する新規磁性抗がん剤化合物は、IHI(株)の造船業における材料開発技術を医薬品化合物開発に応用して開発された独自開発薬である。言い換えれば、医工融合技術により生み出されたものだといえる。本薬剤は前述した通り、従来の抗がん剤にはない複数のユニークな特徴を併せ持った薬剤である。これは医療技術と工学的技術の融合なしでは成しえなかったプロジェクトである。

新技術の特徴

・低分子
・磁性
・有機化合物

想定される用途

・医薬品
・印刷技術
・産業廃棄物処理技術

関連情報

・サンプル(条件によっては可)
・展示品あり

15:10~15:40 アグリ・バイオ
9)  フェンバレレート類縁体の発毛効果
発表資料

東海大学 工学部 応用化学科 講師 毛塚 智子
http://www.ek.u-tokai.ac.jp/

新技術の概要

フェンバレレートはマウスにおいて発毛効果が報告されている。そこで、類縁体を合成しマウスにて発毛試験を行ったところ、シアノ基をアセチニル基に置換した類縁体に活性があることを見出した。また、すべての異性体を合成し発毛試験を行った。

従来技術・競合技術との比較

ミノキシジルは血管拡張作用を有し、外用発毛剤として利用されている。脱毛や薄毛の治療には様々な観点からの取組みが必要である。カルシニューリンに狙いを定めて発毛作用物質を探索した結果、ミノキシジルに較べ作用が強い物質を得た。

新技術の特徴

・ミノキシジルよりも作用が強い外用発毛剤

想定される用途

・外用発毛剤

15:40~16:10 エネルギー
10)  マイクロデジタルファブリケーション技術を用いた色素増感型太陽電池の開発
発表資料

東海大学 工学部 機械工学科 講師 梅津 信二郎
http://www.mech.u-tokai.ac.jp/

新技術の概要

高精度に高粘性な液体を吐出可能であるインクジェット技術を独自に開発し、これを用いて色素増感型太陽電池のチタニア層の精密なパターニングを行なった。サブミクロンオーダで膜厚を制御し、チタニア層の膜厚の最適化が可能なことを実証した。

従来技術・競合技術との比較

チタニアは高粘性であるため、ドクターブレード方式によるパターニングが主流である。インクジェット方式によるパターニングも検討されていたが、市販されているインクジェット方式では、高粘性なチタニアペーストのパターニングが困難であった。

新技術の特徴

・高価な有機材料を無駄なく、狙った箇所に、狙った形をプリントすることが可能
・高粘性な有機材料を高画質にプリントすることが可能
・三次元状の複雑なものをインクジェット技術を利用して作製することが可能

想定される用途

・太陽電池
・プリンテッドエレクトロニクス
・マイクロバイオセンサデバイス

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

J-STORE掲載特許情報

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