発表内容詳細

13:50~14:20 デバイス・装置
1)  ナノニードルアレイを用いた細胞分離技術
発表資料

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 セルメカニクス研究グループ 研究グループ長 中村 史
http://unit.aist.go.jp/biomed-ri/biomed-cme/

新技術の概要

本技術は、直径200nm、長さ20μmの針が1万本配列したナノニードルアレイと、針直下に細胞を配置した細胞アレイを作製し、細胞を機械的に分離する技術である。ナノニードルアレイに抗体修飾を行い、細胞内の標的タンパク質を結合することにより細胞を釣り上げ、分離する。

従来技術・競合技術との比較

最も普及した細胞分離技術としてFACSがある。FACSでは標的タンパク質が細胞表面で発現するタンパク質に限定される。これに対して、本技術は細胞内部のタンパク質を標的とした細胞の分離を可能にする技術である。細胞にダメージを与えることなく分離が可能である。

新技術の特徴

・1万個の細胞にダメージを与えずに、1万本のナノニードルを同時に挿入することが出来る
・1万個の細胞を10-200nNの任意の接着力に調整した状態で、配列させることが出来る
・ナノニードルアレイの表面には抗体などの機能性分子を修飾することが出来る

想定される用途

・細胞分離装置
・細胞への物質導入デバイス
・ナノニードル電極アレイデバイス(さらなる技術開発が必要)

関連情報

・サンプルの提供可能

14:20~14:50 医療・福祉
2)  精子無力症の原因となる遺伝子変異検出方法の開発
発表資料

産業技術総合研究所 糖鎖医工学研究センター マーカー探索技術開発チーム 招聘研究員 髙﨑 延佳
http://unit.aist.go.jp/rcmg/ci/

新技術の概要

ヒトのある特定遺伝子の変異によって発症した精子無力症患者を同定する技術の開発。本成果は、男性不妊症の発症原因遺伝子を的確に同定し、適切な生殖治療法の選択を補助する技術開発に繋がるものである。

従来技術・競合技術との比較

精液所見で男性不妊症を診断され、医療現場では男性不妊症の原因解明を厳密に行うことなく、体外受精などの生殖補助医療が遂行されている。そのため、男性不妊症発症の原因を的確に診断する技術の開発は生殖医療の現場では高いニーズがある。

新技術の特徴

・不妊症以外の男性病診断薬の開発
・生体が持つ特定の遺伝子を利用した癌などの疾患治療法への応用
・遺伝子異常の存在しない精子細胞選別法の開発

想定される用途

・男性不妊症の原因因子を的確に診断する手法の開発
・男性不妊症の治療薬開発マーカー
・生殖治療法の新規開発補助

関連情報

・外国出願特許あり

15:00~15:30 医療・福祉
3)  ヒト幹細胞の品質管理を簡便に
発表資料

産業技術総合研究所 幹細胞工学研究センター 器官発生研究チーム 研究チーム長 伊藤 弓弦

新技術の概要

再生医療の実現化に向けて、新規ヒトES/iPS細胞高感度検出プローブであるAiLec-S1は、生きたまま細胞を染色出来るため、ES/iPS細胞の品質管理に適している。また、本プローブを用いて分化細胞とES/iPS細胞を分離することが出来るので、移植用細胞に残存したES/iPS細胞を除去し、腫瘍の危険性を回避する技術にもつながる。

従来技術・競合技術との比較

従来のヒトES/iPS細胞プローブと比較して、低毒性、高感度、低コストである。よって、簡便に誰でもES/iPS細胞の品質管理を行うことが出来る。

新技術の特徴

・ヒトES/iPS細胞を高感度/低毒性/低コストで検出するレクチン
・強い結合力を示し、フローサイトメーターでの利用も可能
・抗体よりも分子量が低く、浸透性が高い

想定される用途

・ES/iPS細胞を該プローブで染色することで、未分化性を簡便に確認する
・移植用細胞内に残存したES/iPS細胞を検出/除去する
・ES/iPS細胞の樹立を高感度で検出し、単離する

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり
・外国出願特許あり

15:30~16:00 医療・福祉
4)  光を用いた細胞操作技術
発表資料

産業技術総合研究所 幹細胞工学研究センター 医薬品アッセイデバイスチーム 研究チーム長 金森 敏幸
http://unit.aist.go.jp/scrc/ci/teams/drugassay/

新技術の概要

光応答性培養基材を用いることにより、光照射部位の細胞接着性を亢進させたり、接着培養している細胞に光を当てて選択的に剥離・回収、あるいは殺傷する技術。

従来技術・競合技術との比較

光ピンセットや光を用いた細胞パターニング、レーザーによる個別細胞の殺傷などの既存技術と比べ、本技術は、培養中の細胞に対して( in situ で)適用できる、熱が出ない、安価である、等々の優位点がある。

新技術の特徴

・異種細胞を任意位置に配置した共培養
・培養しながらの細胞選抜

想定される用途

・医薬品の細胞アッセイ装置
・バイオサイエンス向け理化学機器
・がん細胞診断装置
・自動培養装置

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

16:00~16:30 医療・福祉
5)  唾液を用いた概日リズム測定法
発表資料

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 健康維持機能物質開発研究グループ 研究グループ長 大西 芳秋

新技術の概要

非侵襲的に採取可能な唾液を用いて、時計遺伝子に直接制御されている遺伝子の変化を唾液中に存在する物質により測定し、環境変化に影響されない生体時刻測定法を提供しようとするもの。

従来技術・競合技術との比較

これまでの生体試料による生体時刻決定法は、血液等、侵襲的に採取される試料を用いたり、対象物質が元来唾液線細胞において放出される物質ではなかったり、さらには測定している物質と概日リズム調節機構の因果関係が科学的に証明されていない等、多くの問題があり、一般的手法とはいえない。

新技術の特徴

・人に及ぼす環境変化のモニター
・疾病等の臨床診断
・活動リズム診断

想定される用途

・概日リズムの変調の判定
・時間治療における生体時刻測定
・時差ぼけ治療の治療指針

16:30~17:00 医療・福祉
6)  睡眠障害バイオマーカーの探索的統計解析
発表資料

産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 バイオ界面研究グループ 主任研究員 根本 直

新技術の概要

血液をMNR-MP解析し可視化することにより、単一物質では検出できない睡眠障害マウスの状態を計測するバイオマーカーの探索に成功しました。さらに、次元圧縮したデータ分布の特徴選択による変化を観察することで、把握しにくい状態を可視化して把握する汎用的技術としました。

従来技術・競合技術との比較

NMRメタボローム解析は一方向解析である。本技術の要であるインタラクティブな探索的統計解析では、変数と実データ、試料の来歴、関係者の保有する知識・知見の間を行き来し化学的計測量を基本に知識発見を行う、計測・解析ともに簡便に実施できる知識発見手法である。

新技術の特徴

・複数メカニズムが絡み合った現象を分解して解析でき、予想外の因子を発見できる
・分離精製が困難な対象が解析できる
・データ分布の構造を観察するのみであるので、だれでも実施でき、だれでも討論に参加できる

想定される用途

・病態・未病・健康度の計量とアセスメント
・医薬品・食品開発、製造現場での課題発見ツール
・製造業における効率化
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