発表内容詳細

10:15~10:45 環境
1)  森林土壌の放射性セシウム除染方法
発表資料

横浜国立大学 大学院環境情報研究院 自然環境と情報部門 教授 金子 信博
http://www.eis.ynu.ac.jp/index.html

新技術の概要

【課題】安価で効率良く着実に森林地帯の土壌を除染する。 【解決手段】栄養塩濃度が所定値以下であるセルロース体を包含する、少なくとも土壌表面との接地面に開口部を有する袋体を、除染対象の土壌表面に設け、袋体内のセルロース体に微生物によって土壌中の放射性セシウムを取り込ませた後、袋体を回収する土壌の放射性セシウム除染方法。

従来技術・競合技術との比較

現在行われている汚染された森林の除染は、伐採や落葉、表層土壌の除去であり、生態系への深刻な影響、および大量の廃棄物の処理の問題がある。本技術では、安全に放射性セシウムを森林土壌から除去でき、廃棄物の有効利用につなげることができる。

想定される用途

・福島第一原子力発電所事故で放出された放射性セシウムによる汚染土壌の除染

関連情報

・展示品あり

10:45~11:15 環境
2)  可視光照射により触媒作用を示す酸化鉄含有ソーダライムシリケイトガラス
発表資料

首都大学東京 大学院理工学研究科 分子物質化学専攻 准教授 久冨木 志郎

新技術の概要

可視光で高い光触媒作用を示す酸化鉄含有ソーダライムシリケイトガラスを開発した。このガラスは太陽光に含まれる可視光により触媒活性を示すことから、新しい光触媒として高い効率を持つ環境浄化触媒、太陽電池用電極としての応用が期待される。

従来技術・競合技術との比較

アナターゼ型酸化チタンはこれまで利用されてきた光触媒として有名である。しかしながら、アナターゼ型酸化チタンは不安定で、太陽光に数%しか含まれていない紫外光でのみ触媒活性を示す。今回開発した光触媒ガラスは安定で可視光照射でも触媒活性を示す点で優れている。

想定される用途

・環境浄化触媒
・太陽電池用電極

11:15~11:45 環境
3)  天地返しに木炭層を組み込んだ裸地面運動場などの放射線低減
発表資料

信州大学 農学部 森林科学科 准教授 鈴木 純

新技術の概要

地上に降下した放射性物質によって汚染された表土(以下、汚染土)を剥ぎ取り、周辺に一時保管した後、その深部にある放射性物質に汚染されてない下層土(以下、清浄土)を掘削したくぼ地に投入し、清浄土を覆土して地上の放射線量を低減させる天地返しによる工法である。また、天地返しで下層に移動させた汚染土から下方(深層)と上方への放射性物質の移動に何らかの機能を有しているかを確認するために、汚染土をはさむように2層の木炭層を設置する。

従来技術・競合技術との比較

すでに天地返しによる「除染」、放射線低減工法は提案されている。ここで提案する技術は、汚染土を木炭層ではさむことにより放射性セシウムを外部に移動させないことに新規性と優位性を有している。

想定される用途

・裸地面で管理される運動場や市民公園など
・土舗装の道路、庭などの放射線低減

J-STORE掲載特許情報

13:00~13:30 環境
4)  土壌微生物細胞性粘菌の細胞外分泌物による、植物寄生性線虫の防除
発表資料

上智大学 理工学部 物質生命理工学科 准教授 齊藤 玉緒

新技術の概要

土壌中に広く生息する細胞性粘菌とキタネコブ線虫などの植物寄生性線虫が生物学的コミュニケーションを行っていることを発見した。これを基に植物寄生性線虫に対する忌避剤を細胞性粘菌から製造することに成功した。この技術によりこれまでのような大量の有害な農薬の使用をやめることによって農作物生産者、消費者にとってより安全な農作物の提供ができる。自然環境と食料問題の解決の両方に貢献しうる技術である。

従来技術・競合技術との比較

これまでは毒性の強い化学物質によって土壌を燻蒸するのが一般的で、そのため毎年大量の農薬を使用していた。本方法では無害で、広く土壌に分布する微生物由来の化合物を用いるため、より安全で安価な方法である。

想定される用途

・天然由来の環境に優しい抗線虫農薬
・特に植物が成長中にも使用できる抗線虫農薬

13:30~14:00 環境
5)  多角バレルスパッタリング法とその応用(高活性CO2メタネーション触媒)
発表資料

富山大学 水素同位体科学研究センター 教授 阿部 孝之

新技術の概要

「多角バレルスパッタリング法」は、機能性微粒子材料をデザインできる新しい微粒子表面修飾法である。本法では、微粒子表面を種々の材料(金属・合金・金属酸化物等)の薄膜やナノ粒子で均一に修飾することで、新しい機能や高性能な機能を有する微粒子を調製可能である。その応用例として最近ではCO2排出量の削減と化石燃料の創成を両立する「CO2メタン化反応」の反応温度を従来法より200℃低下させる触媒を開発した。

従来技術・競合技術との比較

めっきや含浸法のような従来の方法(ウェット法)と異なり、ドライ法である多角バレルスパッタリング法は廃液処理の問題がなく、前駆体の使用や加熱工程が不要であることから担持粒子の微細化や合金組成の均一化が容易である。

想定される用途

・各種触媒(工業用触媒・電極触媒・光反応触媒等)
・電導性微粒子等の電子・電気材料
・その他の機能性微粒子

関連情報

・1サンプル程度なら試作可能
・展示品あり(表面修飾した微粒子サンプル)

J-STORE掲載特許情報

14:00~14:30 環境
6)  細胞内でレアメタルを高蓄積する大腸菌の作製とその応用
発表資料

法政大学 生命科学部 生命機能学科 准教授 山本 兼由

新技術の概要

遺伝子組換えによりレアメタルを細胞内で高蓄積する大腸菌について報告する。これらを応用すれば、金属汚染環境の浄化や海水中の希薄なレアメタルの回収への応用を期待している。また、本技術の理論は、他の元素にも応用できると考えられる。

従来技術・競合技術との比較

メタルバイオテクノロジーによるレアメタル捕集技術としては、微生物表層に吸着させる方法が確立されている。本技術は大腸菌の細胞内部にメタルを高蓄積させる方法であり、大腸菌ゲノム機能を背景に、金属ホメオスタシス維持の普遍的または特異的分子機構を改変することで、本来有する金属ホメオスタシス機能を最大限活用する低環境負荷型バイオプロセス技術である。

想定される用途

・海水などの水域からのレアメタル回収
・金属による汚染環境の浄化
・金属イオンを補因子とする酵素の発現および精製

15:00~15:30 環境
7)  NOxの吸着・濃縮による新規脱硝方法の提案と濃縮NOxの水吸収による硝酸製造
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 物質化学系専攻化学工学分野 准教授 安田 昌弘
http://www.chemeng.osakafu-u.ac.jp/student_company/chemical_reaction.html

新技術の概要

一酸化窒素も含めたNOxを多量に吸着する担体を見出し、NOxの95%以上が一酸化窒素のゴミ焼却場の実排ガス(NOx 濃度130-200ppm)を用いた吸着試験により、NOx除去率が80%以上、ガス線流速の調節により100%除去が可能であるなどその有用性を実証した。熱脱着させた数万ppmのNOxをガラス繊維フィルターを備えた吸収塔で水に吸収させ、50wt%程度の濃硝酸を得た。

従来技術・競合技術との比較

従来の触媒を用い高温下で還元窒素を必要とする選択的触媒還元法に比べて装置が簡略であり、NOxを熱源を必要とせず高効率で吸着除去できる。また、一酸化窒素を酸化処理せずに除去でき、かつ吸脱着後に水吸収させ濃硝酸を製造できるという大きなメリットを有している。

想定される用途

・焼却場排ガス、ボイラー排ガス、内燃機関の排ガス処理
・排気ガス浄化フィルター
・硝酸製造、肥料製造装置

関連情報

・可動式試験装置を所有しているので、脱硝実地試験が可能です
・展示品あり

15:30~16:00 環境
8)  公定法COD測定法に代わる簡便な化学発光式COD測定法の開発
発表資料

大阪府立大学 工学研究科 応用化学分野 教授 竹中 規訓
http://kyoindb.acs.osakafu-u.ac.jp/profile/out.C0AE3x74Oql.9Mt7TwkNnQ==.html

新技術の概要

公定法COD測定法でも用いる過マンガン酸カリウムと有機物の反応に基づく化学発光によるCODの測定法を開発した。公定法との相関をあげることができ、1,2分で1つの検体のCODを測定することができる。塩分の影響は海水で10%程度、海水の半分の塩分濃度では誤差範囲内で影響を受けないことが分かった。検出限界は、0.1mgO2/L以下と非常に低く、海水を希釈してもCODを十分な感度で測定することができる。

従来技術・競合技術との比較

従来技術の公定法は、100℃、30分の煮沸が必要であり、1サンプルの分析に熟練者でも最低40分を要する。本法は、誰でも簡単に操作でき、1サンプルに1,2分、高価な硝酸銀を使わず海水のCODも測定できる方法であるる。

想定される用途

・多くの検体のCOD測定
・硝酸銀を使わないので、コスト削減したCOD測定事業
・海水のCODを安価に測定
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