発表内容詳細

10:40~11:10 情報
1)  ヒューマンモデリング技術に基づく使いやすさの定量化
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 電気電子システム数理部門 准教授 栗田 雄一
http://www.bsys.hiroshima-u.ac.jp/~kurita/

新技術の概要

人の身体の筋・腱・骨格の機構的・力学的性質をコンピュータで再現することで、人がある動作を行ったときに筋肉がどのような活動をしているのかを推定する技術をベースに、入力した運動が効率性や制御性などの面でどれほど良いのかを数値化・指標化する技術の開発を行っています。

従来技術・競合技術との比較

従来の筋骨格モデルを使われ方は、筋力の推定を行った上で、その大小を比較してエネルギー効率の善し悪しを議論するだけでした。我々の手法は、さらに一歩踏み込み、筋収縮の生理学知見に基づいて筋力を発生させようとする脳からの運動指令レベルで運動を評価しています。これにより、力を発揮するほど感度が鈍るといった知覚特性や、力を発揮するほど運動にゆらぎが発生するといった運動特性など、人の持つ特有の性質をより現実的に評価に組み入れることができます。これを指標化することで、製品ユーザビリティや人の運動の効率性・制御性を、物理的な根拠が明確な定量的指標で算出できます。

新技術の特徴

・気分や体調に左右されやすい製品ユーザビリティやリハビリ効果を定量的かつ再現性をもって評価できます
・疲れにくさ、位置決めのしやすさ、押し間違いのしにくさなど,様々な指標で評価できます
・個人の体格情報を入力することで、その人に合わせたデザインを提案できます

想定される用途

・人が操作する製品全般。たとえば家電、自動車、スマートフォンなどのデザイン指標に利用可能
・パワーアシストやサポートデバイス、スポーツウェアなど、人に装着する器具や着衣の最適設計、効果検証

11:10~11:40 情報
2)  知的動き情報分析に基づいたテレビ映像酔い防止システムに関する研究
発表資料

広島大学 情報メディア教育研究センター/大学院総合科学研究科 准教授 児玉 明
http://www.kodama.com.hiroshima-u.ac.jp/

新技術の概要

本技術は、テレビ、ビデオゲーム、インターネットなど、映像を視聴した時に生じる体調不良(映像酔い)から人々を守ることを目的とし、映像情報内に含まれる動き情報を知的分析した映像酔い防止システムに関連したものである。

従来技術・競合技術との比較

従来技術は、映像酔いに関連した動き情報算出に大きな課題がある。一方本技術は、符号化映像より動き情報を高速抽出利用し、局所的かつ画面全体の動きとその変動の両方を考慮し、映像不快度を提示する新しい技術である。

新技術の特徴

・映像酔い防止技術
・動き情報を利用した映像表示制御方法
・不快映像コンテンツの分析・発見 / 動き情報による映像コンテンツ検索・特定

想定される用途

・映像の生体安全性を考慮したTV受像機
・映像表示制御システム
・不快映像コンテンツチェッカー/映像コンテンツ検索・特定

11:40~12:10 建築・土木
3)  津波で流されない橋梁
発表資料

広島大学 大学院工学研究科 社会基盤環境工学専攻 助教 椿 涼太
http://www.civil-hu.jp/hyd/

新技術の概要

本発明は、洪水、津波などのへの災害対策を施した橋梁に関するものであり、大規模災害時にも橋梁の果たす通行機能を完全に又は部分的に保つことができるようにすることにある。

従来技術・競合技術との比較

従来の橋梁の設計では、風荷重および振動を考慮しているが,橋桁が完全に越流するような状況での流水に対する耐力は考慮されていない。

新技術の特徴

・交通機能を損なわず流失リスクを低減する
・流水方向が片方でも双方向でも対応できる
・既設の構造の改修による対応もできる

想定される用途

・沿岸域に設置された橋梁の新設・改修
・山間地に設置された橋梁の新設・改修
・沿岸域に配置・仮設する水没および高架の連続構造物の設計

関連情報

・共同研究として具体設計の検討が可能です

13:20~13:50 材料
4)  安価な材料で作製した発光増強基板と電場増強基板
発表資料

広島大学 自然科学研究支援開発センター 低温・機器分析部門 教授 齋藤 健一
http://home.hiroshima-u.ac.jp/saitow/

新技術の概要

金や銀など貴金属のナノ構造体を用いると、発光体の発光強度増強や分子の指紋測定の高速化が可能となる。本技術では、グラムあたりの単価で金の1/100程度のシリコンを用い、金以上の増強効果を可能とする増強基板を作製したので紹介する。

従来技術・競合技術との比較

従来の技術では、金や銀など貴金属材料のナノ構造体が用い、増強基板が作製されている。本技術では、シリコン微粒子からなる増強基板を作製した。材料も安価で、製法も簡便で、大量生産が期待される。

新技術の特徴

・安価な増強基板の作製法
・製造法は簡便で大量生産可能

想定される用途

・発光体の発光強度の増強基板(照明、ディスプレイ、バイオチップなど)
・ラマンスペクトルの発光強度増強基板(分子の指紋分析)
・マトリックスフリーの質量分析の増強基板(SALDI基板)

13:50~14:20 材料
5)  かさ高いルイスペア触媒による環状エステルのリビング開環重合
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 物質化学工学部門 准教授 中山 祐正
http://home.hiroshima-u.ac.jp/koubunsi/

新技術の概要

かさ高いルイス酸とルイス塩基を組み合わせた触媒系(Al(C6F5)3とP(Mes)3など)により、L-ラクチドなどの環状エステルの開環重合が効率よく進行し、分子量分布の狭いポリマーが得られることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

環状オレフィンの開環重合触媒として広く使用されている2-エチルヘキサン酸スズ(Sn(Oct)2)と比較すると、生成ポリマーの分子量分布がより狭い。同程度の分子量分布を持つポリマーを生成する他の触媒系と比較すると、触媒調製が容易である。

新技術の特徴

・分子量分布のそろった環状エステルのポリマーが生成
・触媒調製が比較的容易
・末端修飾・官能基化ポリマー合成への応用可能性

想定される用途

・脂肪族ポリエステルの合成
・官能基化脂肪族ポリエステルの開発
・末端修飾・官能基化ポリマーの合成

14:20~14:50 材料
6)  電解法によるグラフェンの作製と電気二重層キャパシタ
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 物質化学工学部門 応用化学専攻 教授 播磨 裕
http://home.hiroshima-u.ac.jp/imae/mpc/

新技術の概要

非水溶媒や水中で酸化グラフェンを電解還元することによってグラフェン膜を作製する技術を提案する。

従来技術・競合技術との比較

ヒドラジンを用いる従来の化学還元法に比べてマイルドな条件下でグラフェン膜が作製でき、得られたグラフェン膜はそのまま電気二重層キャパシタへ利用可能である。

新技術の特徴

・高伝導性
・軽量
・フレキシブル

想定される用途

・電気二重層キャパシタ
・導電性薄膜

15:10~15:40 材料
7)  多孔質セラミック膜のナノチューニングと気相・液相系における高度分離

広島大学 大学院工学研究院 化学工学専攻 教授 都留 稔了

新技術の概要

シリカ、チタニアなどのセラミックおよび有機無機ハイブリッドを膜素材として用い、水素、二酸化炭素、有機ガスなどのガス分離、有機水溶液の脱水、さらに水溶液の濾過・脱塩に適したナノ/サブナノ細孔にチューニングする。

従来技術・競合技術との比較

従来法と比べて極めて高い安定性を有するシリカ系分離膜の開発に成功するとともに、新規なシリカ膜の細孔径制御技術としてスペーサー法を提案するとともにその有効性を明らかとしている。シリカ系分離膜の実用規模での製造も可能となっている。

新技術の特徴

・スペーサー法による細孔径の精密制御
・高い安定性を有する有機無機ハイブリッドシリカ膜
・スケールアップも可能な技術

想定される用途

・気体分離(水素、有機ガス、CO2分離)
・有機水溶液の脱水(エタノール、酢酸水溶液)
・ロバスト性を有する新規ナノろ過膜および逆浸透膜

J-STORE掲載特許情報

15:40~16:10 材料
8)  マイクロ波加熱と粉体プロセスを併用した機能性粒子の合成法
発表資料

広島大学 大学院工学研究科 化学工学専攻 教授 福井 国博
http://home.hiroshima-u.ac.jp/greenpro/

新技術の概要

マイクロ波加熱と流動層や粉砕、メカノケミストリーなどの粉体プロセスを併用し、酸化物粒子や複合酸化物粒子などを迅速に合成する技術。マイクロ波加熱の利点である反応時間の短縮効果を活かし、弱点である不均一加熱を克服し、微細化、均質化と反応時間の短縮を両立させる技術。

従来技術・競合技術との比較

マイクロ波加熱と流動層を併用した場合、従来法の反応時間十数時間を1/30以下に短縮可能。製品の性能や均質性も向上。マイクロ波と粉砕を併用した場合、粒子径の微細化・ナノ粒子化を実現しながら、結晶性の低下防止が可能。

新技術の特徴

・マイクロ波加熱を利用して、粒子径制御を実現しながら反応時間を大幅に短縮可能
・マイクロ波加熱の短所である不均一加熱を克服し、均質な粒子合成が可能
・固相反応のみならず気固反応を利用した粒子合成にも応用可能

想定される用途

・複合酸化物粒子の合成や粒子コーティング
・廃棄物からのレアメタル回収
・液相・気相における粒子合成

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

16:10~16:40 材料
9)  中間層レス工具薄膜用ナノワイヤと高温鉛フリーはんだ用ネット状薄膜
発表資料

広島大学 大学院工学研究院 機械システム工学専攻 准教授 加藤 昌彦

新技術の概要

コーテッド工具においてコスト上昇の要因となる中間層を不要とするナノワイヤによる界面制御技術と、高温鉛フリーはんだへの適用を目指した、高延性ネット状鉛フリーはんだ薄膜を紹介する。

従来技術・競合技術との比較

ナノワイヤ:中間層レスで,基材上に直接成膜可能にすることによるコスト低減 ネット状薄膜:既存の高温鉛フリーはんだ材料で延性に富んだものは存在しない。はんだをネット状に形成することにより高延性化を可能とする。

新技術の特徴

・ナノワイヤ:アスペクト比が高い、導電性を有する、高密着性
・ネット状薄膜:スパッタ膜では形成困難な、空洞を多く含むネット状薄膜が形成可能

想定される用途

・ナノワイヤ:各種工具用下地処理、放熱体、触媒下地
・ネット状薄膜:鉛フリーはんだ材料、軽量化薄膜

関連情報

・サンプルの提供可能
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>