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発表内容詳細

10:50~11:15 アグリ・バイオ
1)  卵巣機能障害改善物質の新規スクリーニング方法
発表資料

帯広畜産大学 畜産衛生学研究部門 動物医科学分野 准教授 清水 隆
http://www.obihiro.ac.jp/~shimizu/index.html

新技術の概要

細菌感染(病原細菌由来成分)による卵巣機能障害の病態を適切に再現したモデル動物の作製方法を確立した。実際に、このモデル動物を用いることは、卵巣機能障害改善作用を有する物質のスクリーニングに有効であることが判明した。

従来技術・競合技術との比較

これまでに暑熱ストレスや酸化ストレスによる卵巣機能障害モデルが存在するが、本技術のような病原細菌由来成分による卵巣機能障害の改善剤スクリーニングの方法は先行技術としてはない。

新技術の特徴

・卵巣機能障害モデル動物の作製
・モデル動物を用いた卵巣機能障害改善剤のスクリーニング
・免疫応答を考慮した生殖機能の解析

想定される用途

・卵巣機能障害改善剤の開発
・自然免疫と卵巣機能との関連解析
・不妊症改善のサプリメントの開発

11:15~11:40 アグリ・バイオ
2)  加工特性を改変し健康機能を付与した筋肉タンパク質素材
発表資料

北海道大学 大学院水産科学研究院 海洋応用生命科学部門 教授 佐伯 宏樹

新技術の概要

メイラード反応を介して筋肉タンパク質に還元糖類を結合させることにより、乳化力と熱安定性の向上した水溶性タンパク質素材が作製できる。本素材は血圧上昇抑制や脂質吸収抑制効果があり、さらに魚肉の場合、ペプチド化すると強い抗炎症機能を発現する。

従来技術・競合技術との比較

分子量10万以下の一般的な球状タンパク質の機能改変は、これまでも実施例がある。しかし、筋肉タンパク質のような高分子複合タンパク質は熱凝集しやすく、糖修飾しても機能改変ができなかった。本技術は、糖類と最適な反応条件を組みあわせることでこのような問題点を解決し、不安定な筋肉タンパク質(たとえば魚肉)を水溶化して機能素材として活用できる。

新技術の特徴

・各種の筋肉タンパク質の機能改変
・最適条件下でのメイラード反応によって筋肉を水溶性化できる
・一部のNSAIDsとは異なり、この消化物は炎症性メディエータの発現を選択的に抑制する

想定される用途

・嚥下困難者向け食品素材
・術後のタンパク源(優れたアミノ酸スコア、抗炎症機能)
・高分子タンパク質を対象とした工業的に簡易な糖修飾過程の開発

関連情報

・サンプルの提供可能(提供量については応相談)
・展示品あり

11:40~12:05 アグリ・バイオ
3)  ヒトデを丸ごと利用する-血糖値上昇抑制剤等の製造-
発表資料

北海道立総合研究機構 水産研究本部 釧路水産試験場 加工利用部 研究主幹 麻生 真悟
http://www.fishexp.hro.or.jp/

新技術の概要

ヒトデから有効成分としてコラーゲンペプチド、サポニン、骨片を取り出し利用する処理システムを開発しました。取り出したコラーゲンペプチドは血糖値上昇抑制剤に、サポニンは免疫賦活剤に、骨片はろ過材にそれぞれ利用することが可能である。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、ヒトデを利用する新技術であり、廃棄物の減容化と有効利用に寄与できる。

新技術の特徴

・ヒトデコラーゲンペプチドは、化粧品原料としての利用も期待できる
・本技術に、脂質の抽出工程を組み入れることにより、新たにヒトデ脂質成分の利用も期待できる

想定される用途

・ヒトデコラーゲンペプチドは、血糖値抑制剤としてペット用サプリメント等に利用できる
・ヒトデサポニンは、免疫賦活剤として養魚用飼料等に利用できる
・ヒトデ骨片は、水質改良材としてろ過材等に利用できる

関連情報

・サンプルの提供可能

13:05~13:30 アグリ・バイオ
4)  ナノ粒子の細胞内動態制御技術:エンベロープ型遺伝子封入ナノ粒子を利用したDNAワクチンを中心として
発表資料

北海道大学 大学院薬学研究院 薬剤分子設計学研究室 准教授 秋田 英万
http://www.pharm.hokudai.ac.jp/yakusetu/index.html

新技術の概要

ナノ粒子の細胞内動態を制御するための素子及び、本素子を搭載したナノ粒子の開発に関する技術を報告します。免疫応答の開始・制御を司る樹状細胞に対して、効率的な遺伝子導入と免疫活性化を発揮できる膜融合性ペプチド搭載型遺伝子封入粒子です。また、その他、血管内皮細胞を超えるためのトランスサイトーシス経路標的化ペプチドについても紹介します。

従来技術・競合技術との比較

本技術は、元来遺伝子導入が困難である樹状細胞に対して高効率に抗原蛋白等を発現させることができるだけでなく、同時に本細胞を活性化するアジュバント様の作用も有している。また、トランスサイトーシス標的化ペプチドに関しても前例のない概念である。

新技術の特徴

・遺伝子・核酸導入用試薬(生化学分野)
・アジュバント製剤(免疫活性化剤)

想定される用途

・家畜用、ペット用ワクチン(農業・畜産分野)
・医療用ワクチン(医療分野)

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

13:30~13:55 アグリ・バイオ
5)  動物骨由来吸収性傾斜機能生体模倣材料の開発
発表資料

北海道立総合研究機構 産業技術研究本部 工業試験場 材料技術部 研究主幹 赤澤 敏之

新技術の概要

動物骨の母構造を高度有効活用し、焼成骨の完全溶解、部分溶解、リン酸カルシウム結晶の再析出、熱処理、骨形成蛋白質の含浸工程により、骨再生・代謝に優れた生体模倣性傾斜機能複合材料とその作製方法を提供する。

従来技術・競合技術との比較

既存生体材料と比べ、比表面積が大きく、物理的構造、結晶性、表面性質が生体骨に類似しているため、組織適合性、体液浸透性、崩壊吸収性に優れ、早期の骨代謝と骨誘導能を有する生体模倣性傾斜機能複合材料である。

新技術の特徴

・動物骨の物理的構造(海綿骨の気孔径、気孔率)と化学的性質(微量金属イオン)を保持
・動物骨の母組織構造を結晶成長場と利用し、細胞活性表面を付与した、表層から深部層へ結晶性、粒子径、比表面積が傾斜配列した複合材料
・優れた組織適合性、体液浸透性、生体吸収性、骨誘導能を有する生体模倣材料

想定される用途

・骨再生や難治療疾患への移植ニ-ズに応えるため、臨床治療現場の生体硬組織代替材料、骨関連蛋白質や細胞吸着能に起因する骨誘導性制御材料への応用
・再生医療、組織工学の分野で、生理活性物質との結合、ES細胞、体性幹細胞、骨髄間葉系幹細胞の培養担体材料への応用
・ナノ-ミクロ傾斜機能材料として、遺伝子治療の遺伝子ベクタ-運搬インテリジェント材料への応用

13:55~14:20 アグリ・バイオ
6)  シクロデキストリンを用いた水不溶性およびゲル状高機能分離材料
発表資料

苫小牧工業高等専門学校 物質工学科 准教授 甲野 裕之
http://www.tomakomai-ct.ac.jp/department/sem/labo/kono/index.html

新技術の概要

非毒性架橋剤を用いたシクロデキストリン(CD)重合化によって得られる水不溶性CDポリマーと多糖類複合化により得られるゲル状CD複合材料。CDの分子認識能を維持し、既存品の課題である物理強度と安全性を克服した新規分離材料。

従来技術・競合技術との比較

・既存品と異なり、安全性が高く、食品や医薬品等の分離に使用可能な点 ・ゲル化により粘弾性が得られ、被クラック特性等の物理強度が改善されている点

新技術の特徴

・分子センサー
・吸水性樹脂
・土壌改良剤

想定される用途

・クロマトグラフィー担体
・機能性分離材
・抽出材料

関連情報

・秘密保持契約後にサンプル合成に関する技術指導可能
・展示品あり

14:30~14:55 アグリ・バイオ
7)  新規等温核酸増幅法とその応用
発表資料

北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター 国際疫学部門 教授 鈴木 定彦

新技術の概要

鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼを用いて、多くの生物種がDNA上に持つ繰り返し配列を標的として一定の温度(60℃-68℃)での標的遺伝子配列の大量増幅を可能とした。これにより、低価格の感染症の診断、食中毒原因菌の特定、食品に含有される動植物種の特定を可能とした。

従来技術・競合技術との比較

競合技術としては栄研化学のLoop Mediated Isothermal Amplification(LAMP)法がある。本発明では、LAMP法に比べて使用するプライマーが1/4 であり、1反応当りのコストが大幅に削減出来る。また、プライマーが少ないことで非特異反応が起こる確立が低い。

新技術の特徴

・等温での遺伝子増幅が可能
・1反応当りの価格が低い
・反応検出が簡便

想定される用途

・感染症の遺伝子診断
・食品に含有される動植物種の同定
・食品中の食中毒原因菌の検出

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

14:55~15:20 医療・福祉
8)  MRIにおける熱傷事故を予知する方法 -生体高周波技術の応用-
発表資料

北海道大学 大学院保健科学研究院 医用生体理工学分野 教授 山本 徹
http://www.hs.hokudai.ac.jp/yamamoto/

新技術の概要

MRI装置の高磁場化に伴い,用いられる電磁波の周波数も高周波化し、それに伴い、MRI検査中に印加される高周波電磁波による熱傷事故が増加している。我々は、MRI検査前に熱傷事故の発生を予知する技術を発明した。

従来技術・競合技術との比較

人体の電気的性質をモデル化した3次元データを元に、MRIの電磁波印加による発熱分布をシミュレーションで求める方法は確立されているが、個々の患者を対象にMRI検査前に熱傷となる部位を予知する技術は本発明以外にまだない。

新技術の特徴

・生体高周波物性の高精度画像化
・人体に照射した電磁波の精密制御の実証
・電磁波または熱との相互作用を利用するDDSが期待できる

想定される用途

・既存のMRIに本方法をインストールする
・新規MRIに本方法が標準装備される

関連情報

・資料提供可能
・外国出願特許あり
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