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発表内容詳細

14:00~14:30 創薬
1)  虫歯菌のATP合成酵素を標的とする抗菌薬スクリーニングシステム
発表資料

岩手医科大学 薬学部 分子生物薬学講座 助教 荒木 信
http://gaia-sb.iwate-med.ac.jp/pharm/?page_id=47

新技術の概要

う歯や誤嚥性肺炎の原因菌として知られている虫歯菌( Streptococcus mutans )のATP合成酵素cサブユニットを特異的に阻害する化合物のスクリーニングを行うシステムで、虫歯菌特異的な抗菌薬の探索が可能である。

従来技術・競合技術との比較

これまでにATP合成酵素に作用する化合物のハイスループットなアッセイ系は無い。従来技術では対象とする病原細菌を培養して抗菌薬を探索するため、菌の培養や特異的な化合物の探索が困難であった。本技術は、大腸菌を宿主にして虫歯菌のATP合成酵素cサブユニット組換え体を使用するため、培養が容易で特異的な抗菌薬の探索が可能である。

新技術の特徴

・ATP合成酵素のcサブユニットだけの組換え体を使用したアッセイ系
・大腸菌の増殖を指標に抗菌活性を調べるため、培養が容易で安価

想定される用途

・植物・食品抽出物からの抗菌活性物質の探索
・化合物ライブラリーを用いた抗生物質の探索
・虫歯菌以外の病原細菌に対する抗生物質の探索

14:30~15:00 アグリ・バイオ
2)  海藻の酵素分解と分解物の利用方法
発表資料

岩手大学 農学部 応用生物化学課程 応用生命科学系 教授 礒部 公安
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/cgi-bin/list/list.cgi?id=78

新技術の概要

ワカメの元茎部位やメカブ部位を特定の酵素でゲル状に分解し、その分解物を食品加工素材や添加物などとして利用する方法を提供する。ワカメ元茎は、用途に合わせて分解率を変えることができる。

従来技術・競合技術との比較

従来、海藻葉体部を微生物やプロテアーゼで分解することは知られていたが、ワカメ元茎やメカブをゲル状に分解する方法は知られていなかった。元茎やメカブを特定の酵素で分解で分解することにより、これらの利用範囲が広がる。

新技術の特徴

・化粧品
・粘性醤油
・養殖魚介類のエサ

想定される用途

・増粘剤
・食品への添加
・食品の繋ぎ

15:00~15:30 アグリ・バイオ
3)  精油および樹脂成分の高収率分離技術
発表資料

岩手大学 農学部 共生環境課程 准教授 小藤田 久義
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~f-chem/

新技術の概要

本技術は、スギ乾燥工程で排出されるタール様物質の利用を目的として、新規な「加溶媒蒸留法」を開発し、タールから芳香成分(精油)と生理活性物質(フェルギノール)を高収率で分離・精製することができる新規蒸留技術である。

従来技術・競合技術との比較

一般的な水蒸気蒸留においては、高沸点化合物のジテルペンなどの回収において高い選択性を持って高効率に回収できなかった。しかし、本技術により従来の水蒸気蒸留により得られる成分に加え、高沸点化合物であるジテルペンなども分画したうえで容易に蒸留回収することができる特長を有する。

新技術の特徴

・水と高沸点溶媒を加えて順次資料を蒸留することで沸点の違いにより成分を区画する新規蒸留法
・高沸点化合物も蒸留回収が可能となる
・高い選択性を持って高効率に蒸留回収が可能となる

想定される用途

・精油:木の香りを有するアロマオイル(リラックス効果・抗菌/消臭作用が期待できる)
・フェルギノール:抗酸化活性・抗菌活性に優れるため、各種添加材・薬品・化粧品として開発可能
・木材加工ならびに化学・医療・化粧品等の製造における応用が想定される

関連情報

・サンプルの提供可能

15:40~16:10 建築・土木
4)  電波吸収性能を有するウッドプラスチックコンポジット材
発表資料

岩手大学 工学部 電気電子・情報システム工学科 助教 三浦 健司
http://www.eng.iwate-u.ac.jp/jp/profile/miura_kenji.html

新技術の概要

ウッドデッキなどで商品実績のある混練型ウッドプラスチック複合材(WPC)に磁性粉を均一分散させることで、見た目・手触りともに木質感がありながらGHz帯の電波を吸収する新しい電波吸収体を開発した。

従来技術・競合技術との比較

これまでのモルタル板等で検討されてきた内装用電波吸収体は含水による電波吸収性能劣化が課題であったが、本技術は高耐水性と可塑性を併せ持つ点で優れており、押出成形プロセスによる形状自由度を活かした内装一体型電波吸収体が期待できる。また、環境調和型資材として持続性に貢献する材料でもある。

新技術の特徴

・木質感がありながら高湿度条件下でも電波吸収性能が劣化しない
・吸収体厚さ、磁性粉体積割合、多層構造化による吸収周波数の調整がGHz帯で可能
・母材がプラスチックであるため、可塑性に優れており、任意形状への成形が容易

想定される用途

・無線LANアクセスポイントが乱立する公共施設(駅・空港・イベントホール等)での電波吸収内装材
・ワイヤレスハーネスの導入が検討されている自動車用部材
・無線通信システムと高周波医療機器との電磁環境問題を解決する病院用内装材や医療機器筐体用部材

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

16:10~16:40 建築・土木
5)  コンクリート内塩化物濃度の非破壊検査技術
発表資料

岩手大学 工学部 電気電子・情報システム工学科 准教授 小林 宏一郎
http://www.wel.iwate-u.ac.jp/kobayashi/kobayashi2/kobatop.htm

新技術の概要

交流インピーダンス法と水分率計により計測したパラメータを用いたコンクリート構造物内部の塩化物濃度を非破壊で計測することができる技術である。この技術により、従来よりも簡易にしかも現地でリアルタイムに測定することができる。

従来技術・競合技術との比較

従来の化学分析はコア採取やドリル粉を要し、構造物を破壊する必要があった。本技術は、交流インピーダンス法を応用し、コンクリートのインピーダンスと水分率を計測し計算式により非破壊で塩化物濃度評価を行うことが可能である。

新技術の特徴

・インピーダンス法と水分率を用い計算式によりコンクリート内の新規非破壊塩化物濃度推定法
・簡易かつリアルタイムな計測が可能

想定される用途

・建物、鉄道、空港、高速道路、高架橋等コンクリート構造物の塩化物濃度測定機器及びシステム
・建物、鉄道、空港、高速道路、高架橋等コンクリート構造物の塩化物濃度測定ソフトウェア
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