発表内容詳細

12:50~13:20 材料
1)  光により形成する超撥水性表面
発表資料

龍谷大学 理工学部 物質化学科 教授 内田 欣吾
http://www.chem.ryukoku.ac.jp/uchida/

新技術の概要

フォトクロミック色素の一つであるジアリールエテンの結晶面に紫外光を照射すると、光生成した異性体の針状結晶が表面に成長し、超撥水性を示す。これに可視光を照射すると元の平らな面に戻る。誘導体を選ぶと直径0.2ミクロン、長さ2-3ミクロンの結晶が規則正しく並び、接触角170°を超える超撥水性を示すだけでなく、光を散乱するモスアイ効果も示した。

従来技術・競合技術との比較

従来の撥水材料は、凸凹した表面上にテフロン等の疎水性の膜を付けたものであった。我々の材料は、紫外光と可視光の照射により、可逆的に表面に結晶成長と融解が起こり表面の形状が変わることで、水滴への撥水性や光散乱特性が変化するものである。

新技術の特徴

・光により可逆的に表面形状を変えて超撥水性(ロータス効果)を制御できる
・ガラス基板上でエピタキシャル成長を起こし、秩序だった針状結晶のアレイを形成する
・近赤外領域で光を散乱するモスアイ効果を示す

想定される用途

・撥水材料
・成形材料
・近赤外光散乱材料

13:20~13:50 材料
2)  充分な硬化強度を有するリン酸カルシウム系骨セメント
発表資料

大阪産業大学 教養部 化学 教授 坂本 清子

新技術の概要

「骨セメント」は軟らかいペースト状からやがて硬化することから、骨欠損部の修復に有望な生体材料である。本研究の「骨セメント」は生体親和性の高いβ型リン酸三カルシウムを主成分としており、他のリン酸カルシウムの添加により「硬化強度」および「硬化速度」を改善した。

従来技術・競合技術との比較

市販されている「骨セメント」は骨吸収性や細胞接着性の低いα型リン酸三カルシウムを主成分としている。我々の開発した「骨セメント」は生体親和性の高いβ型リン酸三カルシウムを主成分としており、十分な硬化強度を有している。

新技術の特徴

・生体親和性を有するβ型リン酸三カルシウムを主成分としている
・より早く硬化する(最初、ペースト状から40分後には15MPaの強度に硬化する)
・充分な硬化強度を有する(7日後には56MPaの強度となる)

想定される用途

・破損した骨の修復に用いる

関連情報

・サンプルの提供可能

J-STORE掲載特許情報

13:50~14:20 医療・福祉
3)  新規アルツハイマー病治療戦略
発表資料

同志社大学 生命医科学部 医生命システム学科 准教授 舟本 聡

新技術の概要

アルツハイマー病の原因物質Aβを産生する酵素γセクレターゼの活性低下は様々な副作用を引き起こす。我々は、基質特異的にγセクレターゼの活性を阻害することにより、Aβの産生を抑制するペプチドを創製し、副作用の少ない疾患治療薬の開発に新しい道を開いた。

従来技術・競合技術との比較

酵素ではなく基質を創薬の標的としているので、基質特異的にAβ産生を抑制することができる。ひとつの薬剤でAPP特異的にγセクレターゼとβセクレターゼの二つの切断を抑制することができる。

新技術の特徴

・酵素ではなく基質を標的とした創薬アプローチなので、アルツハイマー病のみならず他の疾患にも応用可能

想定される用途

・アルツハイマー病予防
・アルツハイマー病治療

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

14:20~14:50 創薬
4)  効果的な蛋白質調製のためのリフォールディング剤および高確率な蛋白質結晶化剤
発表資料

関西学院大学 理工学部 化学科 教授 山口 宏

新技術の概要

特定のアミノ酸やアミノ酸誘導体(エステル、アミド)などの小分子からなる結晶化促進剤を用いる効率的な新規タンパク質結晶化技術を開発した。また、特定グルタチオン誘導体からなる効果的なタンパク質のリフォールディング剤を開発した。

従来技術・競合技術との比較

タンパク質結晶が析出する沈殿剤濃度条件が格段に拡大。その結果、従来の結晶化条件検索キットと比較して、本結晶化剤を添加する事によりヒット率が向上する。また、凝集・変性状態にあるタンパク質をリフォールディングする際に、効率が大幅に改善される。

新技術の特徴

・これまで供給が難しかったタンパク質試料の高純度試料の供給を可能にする
・これまで供給が難しかった結晶構造解析のためのタンパク質結晶の供給を可能にする
・タンパク質試料調製、結晶調製の労力、コストの軽減につながる

想定される用途

・製薬企業等民間実験室での研究用試薬
・大学等研究室での研究用試薬
・フォールディング剤は工業的利用も可能性あり

関連情報

・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

15:10~15:40 環境
5)  光触媒ナノ材料による環境汚染物質の無害化・資源化
発表資料

近畿大学 理工学部 応用化学科 准教授 古南 博
http://www.apch.kindai.ac.jp/surface-folder/surface-index.html

新技術の概要

過剰なエネルギーを消費しない、廃棄物や環境汚染物質の無害化・再資源化技術が今後ますます重要になると思われる。ここでは、我々が開発した、光触媒を用いる事例を数件紹介する。

従来技術・競合技術との比較

光触媒による環境汚染物質の浄化は困難とされてきたが、対象系によってはうまく機能することが明らかになってきた。また、太陽光をエネルギー源とすることにより、エネルギーを消費しないプロセスを構築することができる。

新技術の特徴

・自然エネルギーを利用する廃棄物や環境汚染物質の処理
・廃棄物や環境汚染物質の再資源化
・廃棄物や環境汚染物質からの水素生成

想定される用途

・硝酸系廃液の処理
・アンモニア系廃液の処理
・ハロゲン化炭化水素の再資源化

15:40~16:10 環境
6)  マリモナノカーボン(球状ナノ炭素繊維集合体)の合成法
発表資料

関西大学 環境都市工学部 エネルギー・環境工学科 准教授 中川 清晴
http://www.cheng.kansai-u.ac.jp/oda/index.htm

新技術の概要

マリモカーボンとは、サブミクロンオーダーのダイヤモンド微粒子などの触媒担体が核となり、その表面にカーボンナノチューブ(CNT)およびフィラメント(CNFs)が有核放射状に成長して球状をなす炭素複合材料である。本新技術は、担持金属種および流動層触媒反応装置を用いることで、ナノ炭素繊維およびマリモナノカーボンの直径、ナノ炭素繊維の内部構造が制御可能な合成技術である。

従来技術・競合技術との比較

本技術によれば、高密度繊維状ナノ炭素を球状で提供することが可能であり、繊維状ナノ炭素の特徴を保ったまま、取り扱いが容易なナノ炭素材料を提供することが可能である。さらに、用途に合わせて、それらのナノ炭素繊維を構成する内部構造を制御することも可能である。

新技術の特徴

・吸着剤(水処理用途も含む)
・導電材
・ゴム・樹脂・金属等との複合材料

想定される用途

・リチウムイオン電池用負極材
・燃料電池用電極触媒担体、各種不均一系触媒担体
・電気二重層キャパシタ用電極(水処理用も含む)

関連情報

・サンプルの提供可能(応相談)
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

16:10~16:40 医療・福祉
7)   歩行者および低速走行車用路面危険検知装置
発表資料

甲南大学 知能情報学部 知能情報学科 教授/図書館長 田中 雅博
http://carnation.is.konan-u.ac.jp/

新技術の概要

KinectやXtionなどのデプス(深度)センサを、歩行者や軽車両などの移動体に装着し、路面上の障害物や穴・溝など、路面高さとは異なるものを検知する方法・装置である。移動時に揺れて角度や高さなどの姿勢が変化することを想定している。

従来技術・競合技術との比較

外界センサを用いずに、距離データそのものからセンサの姿勢を推定し、それを元に視野の中にある障害物や穴を検出する装置は前例がないと思われる。路面がある程度見えているというのが前提で、多くの場合、有効な仮定である。

新技術の特徴

・移動時のがたつきにも強い
・センサを装着した移動体の姿勢を推定する問題にも使える
・赤外線を自ら照射するセンサなので、真っ暗なところでも使える

想定される用途

・盲人用非接触式白い杖、老人が夜道を歩くときの危険検知装置
・低速な軽車両用(シニアカー、AGVなど)の危険検知装置
・移動ロボット用危険検知装置

関連情報

・展示品あり(腰に装着してデモを行うことができます)

J-STORE掲載特許情報

16:40~17:10 情報
8)  ユーザとページのつながりを考慮したページおよびユーザ同時検索システム
発表資料

京都産業大学 コンピュータ理工学部 インテリジェントシステム学科 准教授 河合 由起子
http://klab.kyoto-su.ac.jp/

新技術の概要

ページ間の関係性に加え、ユーザとページ間ならびにユーザ同士の関係性を考慮した新たな多次元遷移確率行列を構築し、ページおよびユーザを同時にランキング可能な技術。

従来技術・競合技術との比較

従来技術ではページ間のつながりを考慮してページの重要度が算出されていたが、さらにユーザとページのつながり、ユーザとユーザのつながりを考慮することで、興味が近いユーザとの出会い易さを算出できる。ページ上でのコミュニケーション機能と併用することで、ユーザ間の出会いによって、より重要な情報へのアクセシビリティの提供を可能とする。

新技術の特徴

・Web拡張機能を用いているため、既存のWebサービス上への機能追加が容易
・閉じたサイトに対する検索機能を構築できるため、企業内システムで利用可能
・興味のある情報に詳しいユーザ検索が可能

想定される用途

・Webサイトへのユーザ間コミュニケーション機能の追加
・企業内システム(ドキュメント共有システム等)へのコミュニケーション機能の追加
・既存のグループウェア、SNSを横断するコミュニケーションスペースの提供

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(システムのデモンストレーション)

<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>