JSTトップ > 新技術説明会 > 発表技術アーカイブス > 2013 北九州学術研究都市産学連携フェア

発表内容詳細

10:10~10:40 医療・福祉
1)  患者に優しい癌温熱療法に用いる深部局所加熱技術
発表資料

産業医科大学 医学部 放射線科学 助教 大栗 隆行
http://www.uoeh-u.ac.jp/kouza/hosyasen/intro_j.html

新技術の概要

温熱治療装置が照射する高周波信号が人体に対して遮蔽される絶縁流域と人体を透過する非絶縁領域を備え、絶縁領域および非絶縁領域の組み合わせにより、深部癌組織への効率的な加熱を実現する誘導体技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来の温熱治療装置では、(1)加熱対象となる癌組織以外の部位に対する加熱が避けられないことによる人体への負担、(2)加熱対象となる癌組織における加熱と温度上昇の不足等の課題があった。本技術により、癌などの治療対象のみの温度上昇を促す誘導体が提供される。

新技術の特徴

・絶縁領域と非絶縁領域からなる高周波信号誘導体
・高周波信号誘導体の非絶縁領域を一定の時間間隔で移動可能にする制御装置
・安価で小型の高周波信号誘導体

想定される用途

・深部領域にある癌の温熱治療
・深部の局所的加温
・高周波療法の際の信号制御

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

10:40~11:10 医療・福祉
2)  大量画像データベースに基づく胸部X線像の1枚診断支援
発表資料

九州工業大学 大学院工学研究院 電気電子工学研究系 准教授 河野 英昭
http://www.sys.ecs.kyutech.ac.jp/

新技術の概要

過去に撮影された大量の他人の正常画像を用いた画像合成により、診断を受ける患者の現在の画像1枚から異常を検出する方法を開発した。患者自身の過去画像がない場合にも差分処理による検出が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

経時差分に基づく方法は過去の画像が存在しない初診患者には適用できない。また、エネルギーサブトラクション法は軟組織と硬組織の分離が可能なものの、異常と正常を区別するものではない。

新技術の特徴

・正常・異常を定義しにくい対象の異常検出
・大量の正常状態画像の活用
・医師の診断指針と異なる視点でのセカンドオピニオンを生成

想定される用途

・他部位の異常診断支援
・画像ベースの欠陥検出
・目視検査の自動化

11:10~11:40 医療・福祉
3)  起立動作誘導システム
発表資料

九州工業大学 大学院生命体工学研究科 脳情報専攻 准教授 和田 親宗
http://www.life.kyutech.ac.jp/~wada/

新技術の概要

立ち上がり困難な方の中には、上方に身体を持ち上げることはできるものの、前傾ができないため立ち上がることができない人がいる。病院等では、その人に対し背中を少し押して前傾姿勢をとらせることで立ち上がり動作を行わせている。本システムでは、前傾姿勢を計測し、立ち上がりに最適なタイミングを知らせ、独力で立ち上がりを行わせる。

従来技術・競合技術との比較

立ち上がりを支援するシステムとしては、いす座面が持ち上がるものやアームで身体を引き上げるもの、身体の外に駆動骨格をつけるものなどがある。これらに対し、本システムでは、使用者の残存能力を活かして立ち上がりを行わせる点が異なっている。

新技術の特徴

・立ち上がり状態に応じた外部支援機器の制御

想定される用途

・リハビリテーション現場での立ち上がり動作訓練
・在宅、日常生活での立ち上がり動作

関連情報

・展示品あり(産学連携フェアの別会場にてデモ展示の予定)

11:40~12:10 医療・福祉
4)  ベッドメイキング技術の習得を容易にする看護教材
発表資料

産業医科大学 産業保健学部 基礎看護学 教授 鷹居 樹八子
http://www.uoeh-u.ac.jp/JP/University/dept/health/kisokango.html

新技術の概要

医療現場や介護施設等でベッドメイキングを行う者にとっては、マットレスシーツの正しい取り付け方を習得することは褥瘡等を予防するためにも必要不可欠である。ベッドメイキング技術を効率的に習得させるための教材用マットレスシーツを提供する。

従来技術・競合技術との比較

病床環境を整えるための看護技術のひとつであるベットメーキングの指導教材の多くは、写真入りテキストやビデオ映像であり、シーツ自体を工夫した教材はない。実技を通して効率的なスキルの習得が可能である。

新技術の特徴

・指導者の手の動きを見やすくするために、全体又は一部が透光性を有する布地
・マットレスへの取り付けの際に位置決めとして用いられるマーカーがシーツ上に設けられた布地
・習熟レベルに応じたマーカーがシーツ上に設けられた布地

想定される用途

・ベッドメイキング習得のための看護学校用教材
・ベッドメイキング習得のための宿泊施設用教材

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(製作したシーツ教材)

13:15~13:45 環境
5)  アルギン酸ゲルに包括固定化した光触媒の殺菌効果
発表資料

北九州市立大学 国際環境工学部 環境生命工学科(生物生態工学分野) 准教授 森田 洋
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-life/Hiroshi_Morita/

新技術の概要

アルギン酸ゲルの三次元的な網目構造が光触媒の接触効率を高めることに着目をし、高性能可視光応答型光触媒をアルギン酸ゲルに包括固定化することにより、従来にない高殺菌機能性を有する光触媒皮膜の創生を行った。

従来技術・競合技術との比較

従来の光触媒の固定化担体は、光触媒活性が弱くなること、高価であること等が問題となっている。本技術は、安価なアルギン酸ゲルに高性能光触媒を包括固定化することにより形成されるゲルネットワークを利用して、高い殺菌機能を付与する点が要素技術であり、従来法に比べて飛躍的に高い殺菌効果を有している。

新技術の特徴

・薬剤(塩素系、エタノール系)などを使用した方法と異なって殺菌効果の持続性が高いこと
・殺菌効果以外にも防臭効果など複数の機能を同時に発揮することが可能であること
・スプレーコーティングにより、様々な材料に対して容易に殺菌機能を付与できること

想定される用途

・室内環境(壁、天井、ドア、手すり等)への施工
・医療機器、用具等へのコーティングによる殺菌性付与
・ゲルビーズ化を行うことによる水質浄化への利用

13:45~14:15 環境
6)  生鮮魚介類の長期保存を可能にする窒素ナノバブル水生成装置
発表資料

九州工業大学 大学院工学研究院 機械知能工学研究系 准教授 平木 講儒

新技術の概要

窒素ガスをナノバブルとして混合させた水の持つ殺菌および酸化抑制機能を活用するための、安価で安全な窒素ナノバブル水の生成法についての新技術で、その利用の一例として生鮮魚介類の長期保存が挙げられる。

従来技術・競合技術との比較

本装置により窒素ガスをナノバブル化することで水中への溶存濃度を高めることが可能になって、殺菌・酸化抑制機能が強く発揮されるようになり、防腐剤に頼らない魚介類の長期保存の道が開けた。

新技術の特徴

・プールや公衆浴場における塩素に頼らない殺菌処理法
・安全安価な製造法ならではの環境保全への利用
・家庭で手軽に生成できる装置

想定される用途

・捕獲から流通・販売に至るまでの生鮮魚介類の鮮度保持
・マヨネーズ等の酸化を嫌う油脂性食品の賞味期限の長期化
・加熱で失われない酸化抑制効果を利用した加工食品への応用

14:15~14:45 環境
7)  炭化水素の製造方法
発表資料

北九州市立大学 環境工学部 エネルギー循環化学科(化学プロセス) 教授 黎 暁紅
http://www.kitakyu-u.ac.jp/env/subject/d-energy/Xiao-Hong_Li/li-lab.html

新技術の概要

二酸化炭素と水素から高効率で炭化水素を製造することが可能な炭化水素の製造方法を提供する。

従来技術・競合技術との比較

従来の液相法では、触媒と混合した反応液がスラリー状となるため、反応速度が低下するという問題がある。

新技術の特徴

・固定床反応システムで、マストランスファーが速いため、反応効率が高い
・触媒と溶剤の分離工程が不要
・規模の大きさに、自由に対応することが可能

想定される用途

・製鐵所、発電所、化学工場の排ガスからクリーン液体燃料の製造
・二酸化炭素を新炭素資源として利用

14:45~15:15 環境
8)  過熱水蒸気を用いたFRPのリサイクル
発表資料

九州工業大学 大学院生命体工学研究科 生体機能専攻 教授 西田 治男
http://www.lsse.kyutech.ac.jp/~ecotown/

新技術の概要

リサイクルが難しい材料の一つである繊維強化プラスチック(FRP)成形体を過熱水蒸気だけを使って分解し崩壊させることによって、つづくマテリアル、ケミカルリサイクル、およびサーマルリサイクルを容易にする。

従来技術・競合技術との比較

従来、FRPは、その難分解性のためにリサイクルが難しく、そのまま埋め立てられることが多かった。近年、開発されたリサイクル技術は、超臨界水/亜臨界水による分解、超高温水蒸気による有機成分のガス化、あるいは化学薬品を用いた湿式分解処理など、特殊な装置や化学薬品を利用した技術である。これらの技術に比べ、本技術は、特殊な反応容器を必要とせず、化学薬品を一切用いない方法である。

新技術の特徴

・水蒸気のみを使用し、化学薬品を使用せず
・常圧処理なので特殊な耐圧容器などは不要
・過熱水蒸気による乾燥処理を同時に行うため、後乾燥処理不要

想定される用途

・震災に伴う廃FRP船の処理、廃浴槽の処理
・炭素繊維強化FRP(CFRP)製品のリサイクル前処理
・FRP成形体からのガラス繊維および炭素繊維の回収

関連情報

・展示品あり(SHS処理した後の、GFRPおよびCFRPサンプル)
<連携・ライセンスについてのお問い合せ先>