発表内容詳細

10:10~10:40 アグリ・バイオ
1)  半導体ガスセンサによるガスの種類の識別
発表資料

和歌山工業高等専門学校 電気情報工学科 教授 藤本 晶
http://www.wakayama-nct.ac.jp/

新技術の概要

半導体ガスセンサの温度を変調した際に、得られる過渡応答出力がガスの種類によって異なる事を利用し、過渡応答出力の立ち上がりと立ち下がりの両方の部分の情報を用いてガスの種類の識別を行う。

従来技術・競合技術との比較

ガスの識別を行っていないか、もしくは特定のガスに高い感度を持つ等、特性の異なる複数のガスセンサを用いてガスの識別を行っていた。また高精度のガスの識別には、ガスクロマトグラフィー等の高価な装置を用いていた。

新技術の特徴

・複数種類のガスの発生が予想される環境で、どのガスが発生しているかを特定できる
・ガスセンサの過渡応答の立ち上がり部分と立ち下がり部分の両方を用いてガスの特定を行う
・単一のガスセンサでガスの種類の特定ができる

想定される用途

・醤油、酒等、発酵を伴う食品生産・加工工程の管理・監視

10:40~11:10 医療・福祉
2)  回診支援ロボットTerapioと人間協調型ロボット制御技術
発表資料

豊橋技術科学大学 工学部 人間・ロボット共生リサーチセンター 特任准教授 三枝 亮
http://robot.tut.ac.jp/

新技術の概要

医師や看護師と協調して回診作業を支援するロボットTerapioを開発した。Terapioは、人物追従、パワーアシスト、回診情報管理、表情生成、映像音声記録、医療品搬送などの機能を搭載し、院内環境での安全な回診支援を実現する。

従来技術・競合技術との比較

新技術は従来の遠隔操縦や完全自律の技術とは異なり、人物追従、パワーアシスト操作、回診情報管理などの行動を医師や看護師の指示に基づいて自律的に実行することで、医療現場において回診業務の協調的な支援が可能となった。

新技術の特徴

・全方向移動型の人物追従とパワーアシスト操作
・回診情報管理と診察時の映像音響情報の記録
・行動の示唆や親しみ・安心感を与える表情生成

想定される用途

・医師や看護師に付き添った病院内回診支援
・入院患者の安否や所在を確認する見守り支援
・認知症患者への働きかけと表情生成による癒し

11:10~11:40 製造技術
3)  モデル予測制御を用いた安全なパワーアシスト技術
発表資料

岐阜工業高等専門学校 電子制御工学科 准教授 森 貴彦

新技術の概要

人間の安全な動作支援を目的に、現時刻の操作入力から少し未来の動きを複数の制約条件を守りながらリアルタイムに予測し、制御対象の予見制御が可能なモデル予測制御を用いたパワーアシスト技術を提供する。

従来技術・競合技術との比較

競合技術は、操作者の手先の位置等を瞬時に推定し、アシスト力の最適化や位置決め誤差の最小化を行う。一方、本技術は、少し未来の力や位置等を瞬時に推定し、位置決め終了付近で最終位置を事前に知ることができる。

新技術の特徴

・アクチュエータとして電動式に限らず、空気圧などにも適用できる
・未来予測(予見制御)、制約遵守(安全性の確保)が可能である
・計算量が少ないためマイコンに実装可能である

想定される用途

・上肢または下肢動作支援ロボットの衝突回避、緊急停止、切替制御
・リハビリ訓練装置
・トレーニングマシーン

関連情報

・外国出願特許あり

11:40~12:10 医療・福祉
4)  分子モーターへのスイッチ導入とリポソームのイオン濃度の制御
発表資料

宇部工業高等専門学校 物質工学科 准教授 三留 規誉

新技術の概要

ATP合成酵素は、中心軸を回転させてイオンを輸送する回転分子モーターである。本研究では、酸化による架橋形成で中心軸の回転を制御するATP合成酵素によって、リポソーム内の水素イオン濃度の制御を可能とした。

従来技術・競合技術との比較

ATP合成酵素のaサブユニットとcサブユニットを一本のポリペプチドで融合して回転を制御する従来の方法においては、機能の発現にはタンパク質加水分解酵素で処理して融合を切断するため、可逆的に水素イオン輸送を制御することはできなかった。

新技術の特徴

・リポソーム内のpHの制御
・リポソームを利用した薬物輸送

想定される用途

・ドラッグデリバリー
・医薬品
・化粧品

13:10~13:40 環境
5)  使用を終えた燃料電池からの白金回収方法および白金回収装置

長岡技術科学大学 工学部 物質・材料系 教授 梅田 実

新技術の概要

本格普及開始をむかえた固体高分子形燃料電池の電極触媒からPtをクリーンリサイクルする方法を開発した。水溶液に過酸化水素と金属イオンを添加することで、Ptを高速溶解する技術を完成した。溶解したPtはめっきにより容易に回収される。

従来技術・競合技術との比較

従来、Ptは高濃度強酸を用いるプロセスでリサイクルされている。昨今の環境問題を考えると、強酸を大量に使用する方法からの脱却は不可欠と考えられる。本発明は、Pt以外に高分子や炭素粒子などを含む複合体からのPtリサイクルに適している。

新技術の特徴

・白金めっき液(脱塩素、脱硝酸、脱アンモニア)
・Pt以外の貴金属めっき液(同上)

想定される用途

・使用済みの燃料電池からのPtリサイクル
・Pt以外の貴金属のリサイクル
・従来の強酸を用いたPtリサイクル方法の代替技術

関連情報

・展示品あり(本技術によるリサイクル白金めっきサンプル)

13:40~14:10 製造技術
6)  生物医薬や高機能なタンパク質を細胞に大量生産させる成分の開発
発表資料

北九州工業高等専門学校 物質化学工学科 教授 川原 浩治
http://www.kct.ac.jp/seeds/busshitsukagaku/kawahara.html

新技術の概要

動物細胞を用いて、目的とするタンパク質を大量に生産するために、培養培地中に添加することにより生産量を増大させることができる成分を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来は、動物細胞を用いたタンパク質生産を行う培養成分に、入手が困難で高価な細胞増殖因子である牛胎児血清等を用いる必要があったが、本開発によりその使用を低減し、代替することで安価にタンパク質生産を実現可能とした。

新技術の特徴

・傷口の細胞の代謝を活発化させる新規傷薬などの開発
・細胞の物質生産性を向上させる性質を利用して、皮膚細胞ダメージ(肌荒れなど)を防ぐ繊維と混合した素材の開発

想定される用途

・抗体医薬などのバイオ医薬生産
・化粧品素材用のタンパク質生産

関連情報

・外国出願特許あり

14:10~14:40 製造技術
7)  磁性メソポーラスカーボンおよびその製造法
発表資料

津山工業高等専門学校 機械工学科 講師 山口 大造
http://www.tsuyama-ct.ac.jp/

新技術の概要

バイオマスセルロースを原材料として、磁性とメソ孔を有するカーボンを開発した。このカーボンは様々な官能基を結合でき、放射性セシウムの吸着除去や、触媒や電極など様々なものへの展開が可能である。従来技術に比べ、大変安価で簡単な方法で合成できる。

従来技術・競合技術との比較

炭素中に金属または化合物粒子を分散した複合材料は、炭素と分散された微粒子の両方の特性を活かした新たな特性を持つ材料となることが期待されている。しかし、容易に合成でき、環境にやさしい天然物を用いたものはこれまでなかった。

新技術の特徴

・メソ孔・グラフェン・磁性・触媒機能を同時に有する物質
・グラフェン中に超常磁性を有するナノ酸化鉄微粒子が埋包されている
・簡単な合成方法(大量生産可能)

想定される用途

・触媒
・放射性物質吸着材
・電極

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(サンプル品の展示・デモ)

14:50~15:20 製造技術
8)  露出・絞りの制御、ハレーション除去を可能とするカメラシステム
発表資料

久留米工業高等専門学校 制御情報工学科 助教 松本 光広
http://apollo.cc.kurume-nct.ac.jp/~m_matsumoto/index.html

新技術の概要

ハレーションが発生する対象物を含む領域において、露出と絞りを独立制御して撮影し、ハレーションの生じない画像として出力するので対象物の形やその領域の様子を容易に判断できる。本システムでは、カメラが取得した光量の異なる2枚の画像を合成する。

従来技術・競合技術との比較

カメラの入射光量を制御する2枚の偏光フィルタを重ねて用い、その内の1枚を固定して、他の1枚を一定速度で連続回転させることで、カメラへ入射する光量を減少させる。

新技術の特徴

・カメラへ入射する光量を制御する機構を用いる
・カメラが取得した光量の異なる2 枚の画像を合成する
・画像領域全体の輝度値を圧縮することで画素値を再構成し画像とする

想定される用途

・光源を制御できない外乱光などによるハレーション除去画像の取得
・ハレーションが生じる環境における、独立して露出および絞りを制御した撮影
・カメラのシャッタースピードおよび絞りの機能を減光以外に用いる撮影

15:20~15:50 製造技術
9)  超音波振動エネルギを重畳された加工液による研削特性の改善
発表資料

長岡技術科学大学 工学部 機械系 准教授 磯部 浩已

新技術の概要

切削液・研削液に超音波エネルギを重畳することで、加工抵抗や切削熱の低減が期待できる。耐熱合金、耐食合金、複合材などの難削材に対する加工特性の改善を行うため、既存の加工機に簡便かつ廉価に取り付けられる装置を開発する。

従来技術・競合技術との比較

ノズルから吐出される研削液に超音波エネルギを作用させる手法は、既存の加工機に簡便に装置を設置できる特長を有し、製造業において試験・導入がしやすいものである。

新技術の特徴

・難削材のみならず、一般材の機械加工において、加工液を介在させて超音波振動の効果が期待できる
・液体にエネルギを付加することで、冷却能率を向上させ、凝着を防ぐ効果がある

想定される用途

・研削加工における加工特性向上(高能率化、焼き付き抑制、スクラッチ抑制、砥石摩耗抑制)
・切削加工への適用可能性(工具摩耗抑制、バリ抑制、構成刃先抑制)
・既存加工機のままでの、各種難削材加工への適用可能性

関連情報

・展示品あり(装置の持ち込み、実演)

J-STORE掲載特許情報

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