発表内容詳細

10:50~11:20 材料
1)  表面光活性化による異種材料接合
発表資料

京都大学 大学院工学研究科 材料工学専攻 教授 杉村 博之
http://www.mtl.kyoto-u.ac.jp/groups/sugimura-g/

新技術の概要

無機材料と有機材料であるポリオレフィン系樹脂材料を接着剤を使わずに、樹脂材料のガラス転移点以下の低温で接合する.具体的には、真空紫外光(VUV:Vacuum ultraviolet)による表面活性化と有機単分子膜被覆による無機材料表面の化学修飾により、接合表面間の化学的親和性を高め、接合強度を得た。

新技術の特徴

・接着剤を使わずにガラスとポリオレフィンを接合
・接合にかかわる界面層の厚みが極めて薄い(100nm以下)
・樹脂のガラス転移点以下の低温で接合

想定される用途

・マイクロ流路部品
・光学部品
・表示パネル部品

11:20~11:50 分析
2)  焦電結晶を用いた小型希土類分析装置
発表資料

京都大学 大学院工学研究科 材料工学専攻 助教 今宿 晋

新技術の概要

真空中で焦電結晶に温度変化を与えることで、雰囲気中の電子が加速される。この電子を希土類元素を含む試料に照射し、発生する可視光を検出する装置を開発した。この装置を用いて、鉱石中にppmレベルで含まれる希土類元素の分析に成功した。

従来技術・競合技術との比較

小型元素分析装置としては、蛍光X線分析装置が市販されているが、希土類鉱石を分析する際、共存する希土類元素の特性X線が互いに重なり、正確に希土類元素を検出できない。一方、今回開発した小型希土類分析装置は、外殻の電子の励起により発生する可視光を分析するため、蛍光X線分析のような問題は起こらない。

新技術の特徴

・ポータブル
・電子線による発光
・電子線(X線)発生装置

想定される用途

・鉱山などのオンサイトでの希土類鉱石の分析
・リサイクル現場における希土類元素分析

関連情報

・装置の貸与可能

11:50~12:20 エネルギー
3)  高起電力を有する多価金属蓄電池の開発
発表資料

京都大学 大学院工学研究科 材料工学専攻 准教授 市坪 哲

新技術の概要

本発明はMgなどの多価金属を負極とする蓄電池の開発に関する技術である。本技術を用いることにより、2-4V程度の高い起電力を発生させることが可能である。

従来技術・競合技術との比較

金属負極を有する二次電池は今まで開発に至っていない。リチウム電池においては、リチウム金属は充電時にデンドライト成長して、対極に接触してショートするため、実質的には使用できない。この技術ではマグネシウムなどの多価金属を負極として蓄電池を作製することが可能である。

新技術の特徴

・安価で豊富な金属Mgを負極とした蓄電池を開発できる
・多価金属イオンは移動度が低いが、本正極材料を使うことにより従来のマグネシウムよりも高いレート特性が見込める
・負極をマグネシウム金属と置き換えることによりエネルギー密度をアップさせることが可能

想定される用途

・蓄電池
・携帯用充電池
・車載用蓄電池

13:10~13:40 エネルギー
4)  金属ナノワイヤ不織布合成と蓄電池高性能化・軽量化電極応用
発表資料

京都大学 大学院工学研究科 材料工学専攻 教授 松原 英一郎
http://www.mdsgn.mtl.kyoto-u.ac.jp/

新技術の概要

液相還元法によるニッケル、コバルト、鉄、これら合金ナノワイヤ不織布を安価に合成する方法を提案するものである。この金属不織布の特性を活用し、高サイクル、高レート二次電池用バインダフリー軽量電極に応用できる。

従来技術・競合技術との比較

従来の二次電池用3次元ナノ構造体作製技術はテンプレートを必要とし製造工程が増え、大量生産にも適さず生産コストがかかる。また従来の金属ナノワイヤシートと異なり、結着剤不要で、金属の電気・熱伝導性と機械強度、大比表面積の金属新物質である。

新技術の特徴

・ナノ構造体特有の性質(大比表面積、高触媒活性、大表面積)
・遷移金属の特性(良好な電気・熱伝導性、耐熱性、強磁性、高強度、高延性、高触媒性、熱処理性、金属メッキなどの表面処理)
・液相還元法による人為的な形態制御技術(ナノワイヤー径の制御、ナノワイヤーアスペクト比の制御)

想定される用途

・蓄電池高性能化のための電極材料
・触媒担持用電気導電性、耐熱熱伝導性担体
・大反応界面、高触媒能高効率水素発生電極

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(ニッケルナノワイヤ不織布を展示予定)

13:40~14:10 エネルギー
5)  メモリー効果の無いニッケル水素二次電池
発表資料

京都大学 大学院エネルギー科学研究科 エネルギー基礎科学専攻 教授 八尾 健

新技術の概要

ニッケル水素二次電池及びニッケルカドミウム電池の短所であるメモリー効果の原因が、正極材料のβ-NiOOHと電極集電体との間における局部電池反応にあることを見出し、さらにメモリー効果を抑制する電極の構成を開発した。

従来技術・競合技術との比較

従来、メモリー効果が発生した場合、一旦強制的に深く放電させてから充電し、メモリー効果を消失させる方法が用いられてきたが、メモリー効果を抑制するわけではないため、抜本的な解決策ではない。また、深く放電させるのに無駄な時間、電気を要する。

新技術の特徴

・ハイブリッドカーに使われているニッケル水素電池は、メモリー効果の影響をうけないようにごく浅い充放電を繰り返すように設計されているため、電池の積載量が多くなっている。これを改善し、積載する電池の重量を大幅に減らすことができる。

想定される用途

・ニッケル水素二次電池
・ニッケルカドミウム二次電池

14:10~14:40 材料
6)  負の熱膨張を示す新しいペロブスカイト構造酸化物
発表資料

京都大学 化学研究所 教授 島川 祐一
http://www.scl.kyoto-u.ac.jp/~shimakgr/index.html

新技術の概要

近年、精密機器などのデバイスにおける発熱量が増大し、それに伴う構成部品の熱膨張が大きな問題となっている。本発明はそのような熱膨張を解消、または抑制するための新材料を見出したものである。

従来技術・競合技術との比較

従来材料に比べて大きな熱膨張変化特性を示すことに加えて、熱膨張特性を電流や磁場で制御できる新しい材料である。

新技術の特徴

・大きな負の熱膨張変化
・電流や磁場により熱膨張の起こる温度の制御が可能
・熱膨張変化を示す温度領域を変えた材料の合成が可能

想定される用途

・光学部品
・精密機器部品
・熱履歴の大きな機器部品

関連情報

・サンプルの提供可能
・外国出願特許あり

J-STORE掲載特許情報

14:40~15:10 材料
7)  発光ガラス薄膜の製造方法
発表資料

京都大学 化学研究所 材料機能化学研究系 助教 正井 博和
http://noncry.kuicr.kyoto-u.ac.jp/

新技術の概要

本発明は、透明性と発光特性を兼ね備えた希土類元素フリーのガラス薄膜を簡便に製造する手法である。従来の溶融急冷法やゾルゲル法では、高効率な発光を示す薄膜を製造することが困難であった。本発明の方法によって、大面積で多様な形状の透明蛍光体を作製することが可能となる。

従来技術・競合技術との比較

本発明者らは、溶融法を用いたガラス蛍光体を提案したが、この手法では薄膜を形成することは困難である。また、ゾル-ゲル法を用いた既存の報告では、還元雰囲気下でアニーリングするという複雑な工程で発光ガラス薄膜を製造しなければならず、得られた薄膜の発光効率も満足できるものではなかった。

新技術の特徴

・通常は透明、紫外光照射により発光
・大面積のガラスや金属にコート可能
・500度程度で製造可能

想定される用途

・透明発光ガラス
・LED
・光源

15:20~15:50 環境
8)  ジオポリマーを用いた熱処理残渣中セシウムの不溶化技術の開発
発表資料

京都大学 大学院工学研究科 都市環境工学専攻 教授 高岡 昌輝
http://epsehost.env.kyoto-u.ac.jp/

新技術の概要

ジオポリマーとはアルミノケイ酸塩とアルカリ溶液、ケイ酸水溶液が反応して生成される物質であり、その構成材料の一部を飛灰で代替することによりジオポリマーを生成しつつ、飛灰に含まれるセシウムをその構造内に固定し、不溶化する技術である。

従来技術・競合技術との比較

従来のセメント添加による方法では焼却飛灰中セシウムの溶出性は高く(65-90%程度)、根本的な不溶化がなされていない。本方法によれば、多くの処理条件で80%以上の固定化率を達成可能であり、埋立処分場におけるセシウムの流出防止に有効である。

新技術の特徴

・従来のセメント添加に比べ、高効率に不溶化可能
・包括的に他の有害重金属を固定化することが可能
・セメントに比べ、二酸化炭素の削減が可能

想定される用途

・放射性セシウムを含む廃棄物の不溶化・安定化
・重金属を含む廃棄物の不溶化
・建設資材利用

15:50~16:20 材料
9)  コンポジットから金属へ~任意形状への樹脂メッキと堅牢化
発表資料

京都大学 原子炉実験所 粒子線科学研究本部 助教 川口 昭夫
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/morimotoLab/

新技術の概要

様々な高分子の内部へのヨウ素化合物の拡散を利用して、無機フィラーが内部析出した「内部析出コンポジット」が実現する。これを応用することで任意形状・任意サイズの母材に対して堅牢性の高いメッキ処理が可能となる。

従来技術・競合技術との比較

従来の樹脂への金属メッキは、析出金属層がマトリクス母材の表面外部に形成されるため、堅牢性担保には膜厚の厚化やエッチングが必要になる。これに対して樹脂内部での金属塩析出を利用したコンポジットは、無機フィラーのアンカー効果の下で任意の形状とサイズの母材に応用できる。

新技術の特徴

・形状やサイズを活かした母材表面の導電化が可能
・マトリクス母材の軟化や再形成を伴わずに機能性を2次的に付与できる
・局所的な析出や濃度分布による内部傾斜構造によるマトリクスの機能化

想定される用途

・樹脂微粒子への導電性付与(例:ACF用樹脂微粒子、スペーサ微粒子、等)
・繊維・フィルムなどの配向構造を活用した異方的機能性素材
・布帛など形成後の素材の機能化

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(ポリエステルフィルム・甲殻類外殻などへの銅メッキ形成資料を展示予定)

16:20~16:50 材料
10)  光沢アルミニウムめっきとマクロポーラスアルミニウム電析
発表資料

京都大学 大学院エネルギー科学研究科 エネルギー応用科学専攻 准教授 三宅 正男
http://www.mater.energy.kyoto-u.ac.jp/

新技術の概要

平滑で美しい金属光沢をもつアルミニウム膜を、安価な有機溶媒浴を用いて電析する技術を開発した。この電気めっき法を応用すると、アルミニウムのマクロポーラス構造体を簡便に作製することができる。

従来技術・競合技術との比較

従来のアルミニウムめっき膜は、表面粗さが大きく無光沢であったが、これを平滑化し、光沢化することができた。また、アルミニウムのポーラス構造体を室温付近での簡便なプロセスで形成できた。

新技術の特徴

・安全かつ安価なアルミニウムめっき浴
・高耐食性を示す光沢めっき
・シンプルなプロセスによるマクロポーラス構造体の製造

想定される用途

・亜鉛めっきやクロムめっきの代替
・金属表面の装飾・加飾
・二次電池の電極集電体などの電極材料

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり(光沢アルミニウムめっき試験片)

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