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発表内容詳細

10:50~11:15 製造技術
1)  風向偏向効果を利用したダリウス型タービンの性能向上技術
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 機械系専攻 講師 中嶋 智也
http://www.me.osakafu-u.ac.jp/~tom/root_directry/

新技術の概要

中心から外側に向かった風向の変化を生じる内部タービンなどを装備したダリウス型タービン。内部タービンによる抗力利用による起動性の向上にくわえて、高周速比域における風向変化の効果によるトルクの増加によって出力性能の向上。

従来技術・競合技術との比較

ハイブリッド化や、ブレードの形状を工夫することにより、低周速比域でのトルクを増し、起動特性を改善するタービンはすでにあるが、それにより高周速比域での性能が犠牲になる。このタービンは、見かけの風向を操作することにより、すべての揚力型タービンで問題となる高周速比域のトルクについて、その効率改善を与えようとする技術である。

新技術の特徴

・水中での発電などに用いるタービン
・一様流中(外部流れ中)に置かれたタービン

想定される用途

・発電
・用水
・動力

関連情報

・外国出願特許あり

11:15~11:40 製造技術
2)  多数の永久磁石で構成される橋梁検査ロボットの移動機構
発表資料

大阪市立大学 大学院工学研究科 機械物理系専攻 准教授 高田 洋吾
http://rdbsv02.osaka-cu.ac.jp/profile/ja.t.YxDwkcqZofyWrAO2a3Qw==.html

新技術の概要

数多く建設されてきた橋梁は劣化が進んでおり、その対応が大きな課題となりつつある。試作した永久磁石式4輪移動ロボットは、橋梁下部の複雑で立体的な環境場において、逆さ状態でも重力に抗し落下せず、水平移動および垂直移動が可能である。

従来技術・競合技術との比較

従来、足場を組んだり、道路封鎖の上、特殊クレーンを用いたりして点検作業者が橋梁下部で作業できるようにしていた。近年、国内外で橋梁を検査するロボットについて研究され始めたが、実用化に至る程高性能なものは存在しない。

新技術の特徴

・永久磁石がスポーク先端に付いた4輪で走行し、磁性材料であれば障害物の概念無くどこにでも移動できる
・無線による遠隔操縦が可能である。本体に搭載されたカメラを用いれば、モニターを見ながら操縦できる
・本体質量が約500グラムで、積載能力もほぼ同じ約500グラムである

想定される用途

・橋梁の検査
・鉄塔やコンビナートタンクの外壁調査
・船舶の船底調査

J-STORE掲載特許情報

11:40~12:05 材料
3)  伸縮膜を用いた新しい展開構造物について
発表資料

大阪市立大学 大学院工学研究科 都市系専攻 准教授 吉中 進
http://struct.arch.eng.osaka-cu.ac.jp/wordpress/

新技術の概要

伸縮膜を構造材とし、その張力による自己釣合い系を形成することで弾性変形能を有し、展開メカニズムを備えた構造体の構成方法。本構造体はユニットとして扱え、それらを組み合わせることで弾性変形能、展開メカニズムを有した任意のモジュールを構成可能。

従来技術・競合技術との比較

従来の展開構造は展開時に構造を安定化させるために別途ロック機構などが必要であったが、本構造ではそれらが必要ではない。また、展開・折りたたみ時に膜材の張力がサポートとなり、容易に展開・折りたたみが可能となる。

新技術の特徴

・様々な形のモジュールが構成可能
・遮蔽物のない内部空間が構成可能
・弾性変形能により外力による部材の破損が回避可能

想定される用途

・簡易シェルターやテントなど仮設建築
・救命救急具
・宇宙空間での展開構造物

関連情報

・展示品あり

J-STORE掲載特許情報

13:15~13:40 機械
4)  長時間飛行が可能な有線小型ヘリコプターシステム
発表資料

大阪市立大学 大学院工学研究科 機械物理系専攻 講師 今津 篤志

新技術の概要

建物、橋梁等の検査や空撮を目的とする地上基地局とケーブルで接続された小型ヘリコプターを用いて長時間飛行を実現するヘリコプターシステム。ケーブルの飛行体への外力による影響を考慮して安定に飛行するための姿勢制御技術。

従来技術・競合技術との比較

従来の小型電動ヘリコプターはバッテリー駆動のため飛行時間が10分程度に限られ、用途が制限される。本技術では地上に設置した大容量電源やコンピュータを利用することで長時間の飛行や高度な演算を行うことができる。

新技術の特徴

・長時間飛行が可能
・地上局と有線接続

想定される用途

・建築物の外壁目視検査
・空中からの定点観察

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13:40~14:05 通信
5)  ゲインスケジューリング制御器の新しい設計法
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 教授 下村 卓
http://www.aero.osakafu-u.ac.jp/as/simomura/index.html

新技術の概要

力学に基礎を置き、かつ航空・宇宙を強く意識した革新的技術創成を先導する基礎研究の成果として、ゲインスケジューリング制御器の新しい設計法を提示する。設計変数の系統的分類により、簡便で効果的な制御系が構成できる。

従来技術・競合技術との比較

制御対象の動特性変化にあわせて制御器が自動調整されるゲインスケジューリング制御器は、制御性能を著しく向上させるが、設計および実装が複雑で、十分に利用が広がっていない。本手法を用いれば、簡便で効果的な制御系が構成できる。

新技術の特徴

・非線形の制御対象をLPV(Linear Parameter-Varying)モデルで表現する
・スケジューリング変数の一部をパラメータ依存基底変換により見かけ上なくす
・LMI(Linear Matrix Inequality)非共通解により、保守性の低い制御系を設計する

想定される用途

・宇宙機の姿勢制御・航空機の経路制御・宇宙往還機の誘導制御など
・自動車の運動制御(操舵安定性・TCS・4WSなど)
・機械システムの制御

14:05~14:30 電子
6)  ミリ波領域で簡便な集積化導波管回路による周波数分離
発表資料

大阪府立大学 大学院理学系研究科 物理科学専攻 特認教授 小川 英夫
http://www.astro.s.osakafu-u.ac.jp/

新技術の概要

今回の新技術は90°ハイブリッドカプラー、バンドパスフィルター回路の集積化により、従来できなかったミリ波領域での低損失な周波数分離を可能にしたことである。これらはサイドバンドミクサ、フィルターバンク等への応用が簡単にできる。

従来技術・競合技術との比較

従来の導波管フィルターはバンドパス、ハイパスフィルター等の単純なものである。今回提案している集積化した導波管回路は存在していない。今後さらに、従来にない回路の展開が考えられる。またこれらの発想はミリ波帯平面回路としての進展が予想されるが、現在同機能を持つものは存在しない。

新技術の特徴

・従来にない周波数特性をもつフィルター
・低損失な周波数分配器
・サブミリ波テラヘルツ波帯への応用

想定される用途

・電波望遠鏡等のサイドバンド受信機
・大気、雲等モニタリング装置
・情報通信システム

関連情報

・展示品あり(100GHz帯周波数分離フィルター)

14:30~14:55 材料
7)  焼結磁石の製造方法
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 教授 森 茂生

新技術の概要

数ナノメートルの大きさからなる非磁性相と磁性相のナノ構造を物質中に自己形成させ、磁性遷移金属イオンの一軸性配位を実現し、希少元素を含まない高保持力をもつ新規な磁石材料の作製方法と機能性について報告する。

従来技術・競合技術との比較

Fe,Co,およびMnの酸化物、水酸化物、炭酸塩または硝酸塩を原料として、スピノーダル分解を利用して微細な角柱状の磁性相と角柱状の非磁性相とが交互に配列された構造を有する焼結磁石を得ることができる。

新技術の特徴

・自動車用部品
・コンプレッサー
・マグネット

想定される用途

・磁気メモリー材料
・モーター用磁石材料
・日常生活での磁石材料

関連情報

・サンプルの提供可能
・展示品あり

15:05~15:30 製造技術
8)  安定なエマルジョン(乳化液)を連続的に水と油に分ける装置
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 教授 武藤 明徳
http://www.chemeng.osakafu-u.ac.jp/group5/sub.html

新技術の概要

本研究は微小距離間では小さな印加電圧でも大きな電場効果が期待できると予想し、外径2mm のチューブを上下から銅板(電極)をはさみ、交流電場を印加した。なたね油20 vol%、水 80 vol%からなるエマルジョンは、処理時間40秒、10000 V/cm、10Hzの条件で、連続操作にて解乳化率95%以上を達成できることを見出した。

従来技術・競合技術との比較

エマルジョンの破壊は、従来においては、化学薬品の添加、遠心分離法、加熱法、電場を使う方法が使われている。コスト、添加物の処理、騒音、悪臭などの問題も多い。本技術は、無添加で交流電場を印加するだけでエマルジョンの破壊に成功した。

新技術の特徴

・エマルジョンに非接触、無添加でエマルジョンの破壊が可能
・高速な連続操作にてエマルジョンの油水分離が可能(2時間以内)
・石油などの鉱油と水の混合液体における油水分離への適用の可能性あり

想定される用途

・廃エマルジョン、機械切削油の処理
・レアメタルなどの抽出操作の工程時間の短縮および装置の小型化

15:30~15:55 医療・福祉
9)  血中微量タンパク質探索システムとそれを用いて同定した多発性骨髄腫腫瘍マーカー
発表資料

大阪市立大学 大学院医学研究科 分子病態薬理 講師 塩田 正之
http://www.med.osaka-cu.ac.jp/pharmacology/

新技術の概要

体液からバイオマーカーとなりうる微量タンパク質を探索することは困難を極める。これに対して血中微量タンパク質の簡便な単離・同定法を開発し、本法を用いて多発性骨髄腫腫瘍マーカー分子を同定したので紹介する。

従来技術・競合技術との比較

血液を試料としたバイオマーカー探索はその大半を占めるアルブミンや免疫グロブリンの除去といった前処理が必須であるが、本法はこれを必要としない。熱ショックタンパク質が腫瘍から放出されることを利用しているため、腫瘍由来の微量タンパク質を簡便に単離できる。

新技術の特徴

・短時間に簡便に血中微量タンパク質を単離可能
・血清の前処理を必要としない
・多検体の解析が可能

想定される用途

・血液を含む体液を対象試料としたバイオマーカー探索
・形質細胞性腫瘍の検出、診断マーカー

J-STORE掲載特許情報

15:55~16:20 医療・福祉
10)  非侵襲治療のための酸化チタン内包高分子ミセル開発
発表資料

大阪府立大学 大学院工学研究科 物質・化学系専攻 准教授 原田 敦史

新技術の概要

非侵襲治療への利用を目的として酸化チタンを内核に保持したコア?シェル型高分子ミセルを開発した。酸化チタンが超音波照射により活性酸素種を生成することにより、殺細胞効果を示す。本発明では、活性酸素種を殺細胞効果だけでなく物質活性化反応に利用することを可能とさせ、治療効果の増強を実現した。

従来技術・競合技術との比較

酸化チタンへの紫外線や超音波照射による活性酸素種生成は、材料開発において有効な反応であるが、活性酸素種の寿命が極めて短いことが治療分野への応用においては一つの問題となる。これを解決するアプローチはこれまで皆無であったが、物質活性化反応により利用し、安定な化学種へと変換するこ とにより治療効果の増強を実現した。

新技術の特徴

・生体深部局所治療
・物質活性化反応
・薬物送達

想定される用途

・非侵襲治療
・ドラッグデリバリーシステム
・化粧品

J-STORE掲載特許情報

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